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長谷川 浩一 院長の独自取材記事

長谷川脳神経外科クリニック

(四日市市/霞ヶ浦駅)

最終更新日:2021/10/12

長谷川浩一院長 長谷川脳神経外科クリニック main

霞ヶ浦駅から徒歩5分の好立地で、アクセスの良い幹線道路沿いにある「長谷川脳神経外科クリニック」。建物の前には広い駐車場も完備され、車でも安心して通院できるのがうれしい。2012年に同院を開業したのは、大規模病院で豊富な診療実績を持ち、数多くの手術を手がけてきた長谷川浩一院長。そのほか救命救急、研究、リハビリテーション、介護といった幅広い医療現場で培った経験を生かし、総合的に診療できるドクターだ。病院とクリニックそれぞれの役割を考えながら、病診連携や診診連携を図り、より質の高い地域医療の提供をめざす。経験を重ねても謙虚な姿勢を忘れず、翌日に訪れる患者のことを予習して診療に励む熱心さも魅力だ。キャリアを重ねても向学心旺盛な長谷川院長にさまざまな話を聞いた。

(取材日2019年8月1日)

病診連携と診診連携で、質の高い地域医療を提供したい

開業にあたって、この場所を選んだ理由を教えてください。

長谷川浩一院長 長谷川脳神経外科クリニック1

私は四日市市で生まれ、父の転勤で関西や関東で暮らした時期もありましたが、多くの時間をこの地域で過ごしました。そのため四日市市は大切な地元です。勤務医としてさまざまな病院で研鑽を積み、開業を視野に入れ始めた頃、当時ほとんど脳神経外科がなかった、四日市市の北エリアが開業地の候補に挙がりました。県内の他エリアで同門の先輩や同級生が既に開業していたことや、四日市市には面識のある開業医の先生方が多く「人との縁」がある土地だったのが、このエリアを選んだ理由です。そしてこの場所は、近鉄沿線で駅から近く患者さんが通いやすく、すぐ近くに他科のクリニックがあって連携を取れると感じたのも大きかったです。現在では地域のさまざまなクリニックと連携しながら、日々の診療にあたっています。

先生が開業に踏み切ったきっかけは何だったのでしょう?

私は長く大学病院や地域の基幹病院で勤務してきました。大きな病院での医師の仕事は、外来・入院・救急患者さんの診療など多岐にわたり、多忙を極めました。一人の医師にかかる負担がとても大きく、このままでは患者さんが満足できる医療を提供できないと思ったのです。そして、地域できちんと患者さんを診療できる専門の医師がいれば、病院とクリニックの役割分担が実現でき、結果的に患者さんの負担が減り、質の高い地域医療を提供できるという考えに至ったのです。そして、開業する自分にしかできない治療が必要な患者さんがいると信じて2012年に開業し、大きな病院との病診連携を取りながら診療を行っています。

脳外科の医師を志した理由を、聞かせていただけますか?

長谷川浩一院長 長谷川脳神経外科クリニック2

子どもの頃は研究者や科学者など研究職に就くことが夢でしたが、途中から医師であれば研究もできると思うようになりました。三重大学医学部に進み、卒業後に同大学医学部附属病院、北野病院の脳神経外科で勤務した後、三重大学大学院で脳腫瘍の研究に取り組みました。その数年後、自ら志願して米国ニュージャージー州のラトガース大学へ留学。脊髄損傷後に神経幹細胞を使い再生させる研究にも携わり、さまざまな国の仲間から刺激を受け、貴重な経験を積むことができました。研究を続けたいという思いもありましたが、臨床のやりがいも感じていたため帰国し、診察や治療、脳だけではなく首や腰の手術にも取り組むようになりました。

勤務医時代の豊かな経験が、幅広い患者の診療に役立つ

開業後に感じることや、これまでの経験で生かされていると思うことは何でしょうか?

長谷川浩一院長 長谷川脳神経外科クリニック3

多くの患者さんは大きな病院を望んでいるというより、専門の医師の診療を望んでいるのだと実感しました。そのため、まずはなんでも相談できる、専門の知識を持つ地域のクリニックでありたいと思ったのです。そして、より専門的な検査や治療が必要な場合は、病院を紹介するのが私たちの役割だと感じました。また勤務医時代に多くの手術を手がけたことや救命救急にも携わった経験、糖尿病患者さんの診察や回復期のリハビリテーションを経験できたことも、大きな財産になりました。ほかにも、褥瘡(じょくそう)といって、床ずれの創傷処置を行った経験や、開業して間もない頃に、以前勤めていた病院が営む特別養護老人ホームの診療に携われたことも、患者さんを総合的に診る上で、とても役立つ経験と知識になっています。

患者さんの訴えで多いものや、患者層について教えてください。

最も多いのは頭痛を訴える若い世代の方ですが、外傷の場合は新生児も含めすべての世代の方に対応しています。初診の方には時間をかけてじっくりと病状をヒアリングし、CT検査や総合病院と連携したMRI検査も行い、原因を究明するとともに、適切なアドバイスで安心感を与えられるように心がけています。また、小学生や中学生くらいのお子さんで頭痛を訴える場合、心の問題が関わっていることもあり治療は難しいのですが、希望であれば検査はするように努めています。ほかにも、頭痛・めまい・しびれだけでなく、てんかんや認知症、地域住民の方を中心に脳卒中の危険因子でもある高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の診療にも当たっています。

開業当時から予約制を取り入れているそうですね。

長谷川浩一院長 長谷川脳神経外科クリニック4

予約制を取り入れている理由は待ち時間の短縮以外に3つあります。1つ目は勤務医の時から予約制で診療を行っており、翌日いらっしゃる患者さんを事前に知ることで予習ができ、採血や検査などの計画も立てられ、よりスムーズな診療につながるからです。2つ目は認知症の患者さんの場合、ご家族が付き添われることが多く、予定を立てやすくするため。そして3つ目は、薬の管理がしやすくなるからです。定期的に予約していただいた方が、お薬がどのくらい余っているか、飲み忘れなどがないか確認できます。

話しやすい雰囲気を大切に看護師と連携した丁寧な問診

患者さんと接する上で、心がけていることを教えてください。

長谷川浩一院長 長谷川脳神経外科クリニック5

患者さんが話しやすい雰囲気をつくるよう心がけています。これはまだ医師としての経験が少なかった研修医時代から大切にしていることで、とにかく患者さんのお話を丁寧にヒアリングします。その中に重要なことが隠れているケースや、まったく違う病気が見つかることもあるので見逃さないようにしています。また、初診の場合、私の診察の前にもう1つの診察室で看護師が問診を行い、事細かに情報を聞きだしてくれます。その後、私がお話を深堀りして聞く流れにしているので、より精度の高い問診になるのではないでしょうか。また、当院では西洋薬以外に、患者さんの状態や要望に合わせて、漢方薬も処方しています。

院内の設備でこだわったポイントはありますか?

全体的に落ち着いた雰囲気で、広々とした空間づくりを意識しました。待合室は患者さんがリラックスしながら待ち時間を過ごせるように、全面に窓を設置し太陽の光が降り注ぐようにしたのです。お手洗いは男性用と女性用に分かれ、どちらも車いすのまま入れる上に、女性用にはベビーチェアも設置しました。診察室は2部屋設け、1つは普段私が診察を行う部屋で、もう1つは看護師による問診をはじめ、検診や感染症予防の隔離室など、さまざまな用途でフレキシブルに利用しています。エックス線検査室にはマルチスライスヘリカルCTを備え、幅広い脳の検査に役立てています。院内はすべて靴のまま入れるバリアフリー設計で、エントランスには車いすを1台常備しています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

長谷川浩一院長 長谷川脳神経外科クリニック6

脳神経外科というと、脳に特化したイメージを持たれると思いますが、当院では幅広い症状を受けつけています。若い女性に多い頭痛ですが、長引く場合は一度脳神経外科で検査を受けましょう。また、かかりつけのクリニックは、無理なく通い続けられる距離感や、医師との相性も大切になります。初診の際は長時間お待ちいただく可能性もありますので、できれば予約していただいた上で、お薬手帳や以前のクリニックでの検査データなどもお持ちいただけると助かります。しっかりサポートしますので、お気軽にご相談ください。

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