全国のドクター9,189人の想いを取材
クリニック・病院 158,628件の情報を掲載(2024年4月30日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 横浜市青葉区
  4. たまプラーザ駅
  5. たまプラーザテラス むくもと眼科
  6. 視野が欠け、失明にも至る緑内障定期検診で早期発見・早期治療を

視野が欠け、失明にも至る緑内障
定期検診で早期発見・早期治療を

たまプラーザテラス むくもと眼科

(横浜市青葉区/たまプラーザ駅)

最終更新日:2023/12/13

たまプラーザテラス むくもと眼科 視野が欠け、失明にも至る緑内障 定期検診で早期発見・早期治療を たまプラーザテラス むくもと眼科 視野が欠け、失明にも至る緑内障 定期検診で早期発見・早期治療を
  • 保険診療

人間は情報の8割を視覚から得ているという。普段当たり前のように享受している「見る」という機能。これが気づかぬうちに少しずつ侵されていくのが「緑内障」だ。日本人の失明原因第1位、40代以上の17人に1人が発症するという疫学調査の結果もある。加えて初期には自覚症状がほとんどなく、進行して一度失った視野や視力は二度と元に戻らないと聞けば、恐怖ばかりが先行するが、それに対し「早期に発見できれば、進行を食い止めることは十分期待できます」と話すのは、緑内障治療に力を入れる「たまプラーザテラス むくもと眼科」の椋本茂裕院長。日本眼科学会眼科専門医で、緑内障についても豊富な知見を持つ椋本院長に、病気のメカニズムや症状、検査、治療法について解説してもらった。

(取材日2023年11月14日)

初期は自覚症状がほとんどなく、治療が遅れると失明にも至る緑内障。定期検診で大切な「見る機能」を守る

Q緑内障とはどのような病気でしょうか?
A
たまプラーザテラス むくもと眼科 緑内障のリスクついて話す椋本院長

▲緑内障のリスクついて話す椋本院長

緑内障は、目に栄養を運ぶ房水が排出されにくくなることで眼圧が上がり視神経を損傷、視野が欠損する目の病気で、進行すると失明に至ることがあります。新しい調査では40代以上の17人に1人が緑内障といわれ「目の成人病」とも呼ばれています。初期のうちは自覚症状がほとんどなく、発症に気づかないケースが多いのも特徴です。緑内障は大きく3つに分けられ、1つ目は眼圧上昇の原因がわからない原発緑内障で、一番発症数の多いのがこのタイプです。次に生まれつき眼圧が高いことで起こる発達性緑内障、そして3つ目が、外傷や角膜の病気、網膜剥離など、他の目の疾患による眼圧上昇や、薬剤による眼圧上昇によって起こる続発緑内障です。

Q症状について教えてください。
A
たまプラーザテラス むくもと眼科 早期発見早期治療につなげるためにも検査をすることが大切

▲早期発見早期治療につなげるためにも検査をすることが大切

初期の緑内障では、物の見える範囲(視野)が狭くなる、見えない部分が出現する、視野が暗くなるなどの「視野変化」が起こり、進行するに従って周辺部から弧を描くように、視野が欠けていきます。しかし両目で見たときは片目の異常を反対側の目が補うため、初期の段階で気づくことはまれです。ただし、急激な眼圧の上昇によって起こる「急性緑内障発作」は、目のかすみや目の痛み、頭痛、吐き気などを催すだけでなく、失明のリスクもあるので、とにかく早急に治療を行う必要があります。このほか、眼球が重く感じる場合や、電灯の周りに虹のような輪が見える「光視症」は、眼科で診察を受けることをお勧めします。

Q緑内障の疑いがある場合、どのような検査を行うのでしょうか?
A
たまプラーザテラス むくもと眼科 隅角検査をはじめ、さまざまな検査に対応

▲隅角検査をはじめ、さまざまな検査に対応

視力検査、眼圧検査、眼底検査、視野検査、光干渉断層計(OCT)検査、隅角(ぐうかく)検査などによって病状の評価や進行度を確認します。健康診断の眼科検査ではなじみの薄いものもありますが、例えば光干渉断層計(OCT)検査は、視神経の厚さや視細胞の減り具合を確認する検査で、緑内障の早期発見に有用です。隅角検査の「隅角」とは、角膜と虹彩が交わる部分で、眼圧を一定に保つ房水の排水溝のような役割を持ちます。ここが狭かったり塞がっていたりすると、排出されない房水が眼球内にたまり、眼圧が上昇して緑内障を起こします。隅角検査では隅角鏡という専用のレンズを使い隅角の広さや房水の流れ具合、視神経への影響を調べます。

Q治療法について教えてください。
A
たまプラーザテラス むくもと眼科 大学病院とも連携し、幅広い治療を通して患者に寄り添う

▲大学病院とも連携し、幅広い治療を通して患者に寄り添う

緑内障は、眼圧を下げることで病気の進行を食い止めたり、スピードを遅らせたりすることが期待できる病気です。具体的には、薬物療法、レーザー治療、手術があり、この中から病気の種類と進行レベルに応じて適した方法を検討します。初期の場合ですと、点眼薬による薬物療法が基本の治療法となり、薬によって網膜神経の保護と房水循環の改善を図ります。たとえすぐに結果が出なくても、病状をこれ以上悪化させないために、根気よく続けましょう。点眼薬で眼圧が下がらない場合は、レーザー治療を検討するほか、大学病院を紹介して手術をお勧めする場合も。術後は、白内障の進行、感染症、網膜剥離など合併症の発症に注意する必要があります。

ドクターからのメッセージ

椋本 茂裕院長

緑内障が怖いのは、初期のうちは自覚症状がほとんどなく、気づいた時には症状がかなり進んでしまっているという点です。そして、欠けてしまった視野や低下した視力は、元に戻すことはできません。ですので、発症率が上がり始める40代に入ったら、定期的な検診を受けてほしいと思います。当院は、「わかりやすい説明で患者さんの不安を取り除く診療」を心がけていますが、それでも目のトラブルは大きな問題で、視覚に異常が起こると、人は想像以上に不安になったりパニックになったりします。そうなる前に、ちょっとでもおかしいなと思ったら、ぜひ当院へいらしてください。早期発見・早期治療があなたの大切な視力を守ることにつながります。

Access