秋草宏伸院長の独自取材記事

せんげん台東口歯科

(越谷市／せんげん台駅)

最終更新日：2022/02/24

東武伊勢崎線・せんげん台駅から徒歩5分。ディスカウントストアやホームセンター、ベビー・マタニティー用品専門店が並ぶショッピングセンターの2階に、「せんげん台東口歯科」はある。子どもから高齢者まで、さまざまな世代の患者が落ち着いて過ごせるシンプルな空間はパーティションで区切られ、診察台のほか、歯と歯槽骨の状態を高解像度の3次元モデルで見ることができるコーンビームCT、細部をぶれることなく観察できる歯科用顕微鏡など、新鋭の設備が整然と並ぶ。院長を務める秋草宏伸先生は、2021年6月に伊藤嘉洋理事長から院長職を継承。患者との対話を大切にし真に求められている治療を追求する院長に、診療におけるモットーや、郊外での静かな暮らしに寄与する同院の強みについて聞いた。

（取材日2015年6月26日／情報更新日2022年1月5日）

一人ひとりのライフスタイルに合った診療を追求
インプラントのほか小児歯科や矯正歯科も専門家が担当
地域の暮らしに密着した歯科医院をめざして

一人ひとりのライフスタイルに合った診療を追求

院長のご経歴を教えてください。

私は2015年に東京医科歯科大学を卒業後、神奈川県にある歯科医院で研修医期間を含めて5年ほど勤務していました。ここでは、一般歯科や予防歯科など幅広い治療経験を積むと同時に、クリニックのマネジメントなど開業医として必要な多くのスキルを学ばせていただきました。その後、学生の頃から縁のあった伊藤理事長に誘われ、2020年からこちらに勤務、2021年6月に院長職を継承して今に至ります。当院は基本的には予約制ですが、急患対応も多く「急に歯が痛み出した」「歯茎が腫れてしまった」「外傷などによって歯が抜けた」といわれる患者さんの消炎処置なども多く経験しています。また、患者さんの中には基礎疾患のある方も多いので、全身管理を徹底し、場合によっては医科の先生に対診を行うなど、安全に歯科医療を提供できるようにと常に考えています。

歯科医師を志したきっかけを教えてください。

遠い親戚に歯科医師がいるのですが、直接関わることはなく、両親も医療関係者ではありませんでした。歯科医師という職業を明確に意識し始めたのは、高校3年生の頃。学校で職業適性検査があり、100問ほどの質問に答えたところ、最も適している職業として歯科医師がヒットしたんです。子どもの頃から人の役に立つ仕事に就きたいと考えていましたし、自らの手で作ったもので人を喜ばせることが好きだったこともあり、歯科医師をめざしてみようと思い立ちました。今、こうして実際に診療にあたっているわけですが、患者さんに喜んでいただける瞬間は何ものにも代え難いですね。あらためて歯科医師を志して良かったと実感しています。

院長の診療におけるモットーを聞かせてください。

これは伊藤理事長から学んだことなのですが、患者さんのライフスタイルを意識して診療にあたることです。当院にいらっしゃる患者さんお一人お一人にご家庭があり、お仕事があり、さまざまなご事情を抱えているはずです。それぞれの状況によって、どこまで治療を希望されるか、どんな治療を選択されるかは変わってきます。こちらからの治療の押し売りとならないよう、患者さんとの対話を大切にし、皆さんの本音を引き出すことが肝心でしょう。また、院長としてのマネジメント力も高めていきたいですね。患者さんへの接遇や治療はもちろん、スタッフへの適切な指示出しや、各専門の先生方のスケジューリングなど、患者さんがより快適に治療を受けられる体制を整えていきたいです。

インプラントのほか小児歯科や矯正歯科も専門家が担当

越谷市千間台に開業された経緯を教えてください。

もともと伊藤理事長が得意とする補綴治療、インプラント治療の技術が必要とされる場所を模索した際に、東京都内ではなく、より郊外の住宅地区のほうが該当するのではないかと予想し、千間台を選んだのが始まりです。当院の患者さんは、小さなお子さんからお年寄りまで年齢層が幅広く、特にご高齢の方の中には、歯を失って困っていらっしゃる方も目立ち、当初の予想は間違っていなかったのではと思います。おそらく、都心では歯科医院の数が多く、普段からこまめに歯の治療やメンテナンスを受けやすい環境なのに対し、郊外へ行くほど歯科治療が疎遠なものになっているのではないでしょうか。だからこそ、このギャップを埋めて、都心と変わらない水準の診療を提供するのが当院の使命と感じています。

都心に負けない診療を実現するために行っていることは？

自信を持って言えるのは、歯科の中の各分野において、優秀な専門家の協力を得ている点ですね。一般歯科、小児歯科をはじめ、口腔外科や矯正歯科、高齢者歯科、審美歯科、インプラント治療など、各分野を受け持つ歯科医師が定期的に診療にあたっています。実は千間台に開院したもう1つの理由は、都内から専門家を招聘しやすいからなんです。スタッフの何人かは私の母校である東京医科歯科大学の講座や付属病院に所属していますが、東京医科歯科大学から埼玉県東部に位置する千間台までの移動は鉄道で約1時間、途中1回の乗り換えだけで行き来できます。これなら彼らに過大な負担をかけずに済み、同時に地元の患者さんに、質の高い診療を継続的に行うことができるわけです。

インプラント治療に関心を持つ患者さんに、どのような説明をしていますか？

例えば、こちらがインプラント治療の専門家だからといって、単純に入れ歯よりもインプラントが良いというような勧め方はしません。とにかく、歯を失ってしまった部分に入れ歯なりインプラントなりを入れて、ちゃんと噛めるようにすることが肝心です。このとき何より大事なのは、義歯を支える部分がしっかりしているかどうか。患者さん、特に男性にはよくこんな例え話をします。「腕立て伏せをするとき、体を両腕の手の平で支えるか、握った拳で支えるか、親指1本だけで支えるかで、きつさが全然違うでしょう？」と。歯の場合も理屈は同じで、まず歯の支えとなる強い土台を作ることから考えなければいけません。それさえクリアできれば、あとは入れ歯がうまく入るならそれでいいし、入れられないならインプラント治療も検討材料としてご説明する、というスタンスですね。

地域の暮らしに密着した歯科医院をめざして

診療時間や混みやすい時間帯を教えてください。

年中無休のショッピングセンター「セブンタウンせんげん台」の中にあるため、こちらも年末年始以外は無休で、土日・祝日も平日と同じ朝9時から、昼の休憩を挟んで19時半まで診療にあたっています。センターの営業時間は夜9時までなのですが、閉めてからの後片づけに1時間いただいています。私は週4日出勤していますが、ほかにスポット勤務の歯科医師と歯科衛生士が日替わりで各曜日を担当しています。やはり都内に職場を持つ方が多いようで、夜7時過ぎに予約が集中しやすいですね。センターに226台の無料駐車場があるので、車での通院にも適していると思います。

患者さんを待たせないためにどのような工夫を？

特別なことはしていませんが、まず無理に予約を入れすぎないこと、そして予約なしで来られた患者さんに対し、きちんと説明してお待ちいただくことですね。皆さんお忙しいですから、事前に予約するのが難しいことはよくわかりますし、急に歯が痛み出して飛び込んでこられる方もいます。そういう場合には「予約の患者さんの合間に診療しますのでお待ちいただけますか？」と提案しますが、時間がなくて待てないとお帰りになる方もいて、なかなか難しいところです。ただ、予約を最優先にするという方針を立てた以上、どの患者さんにも曖昧な対応をしないことが大切だと思っています。予約まで時間があるときは、ショッピングセンター内でお買い物をしながら待つことも可能ですよ。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

問題があれば何がなんでも治療する、というのは今の時代には合っていないと考えています。たとえ医学的に問題があっても、患者さんが治療を望まなければ、見守って差し上げるのも一つの手段です。治療のリスクやデメリットをきちんとご説明し、患者さんの状況を踏まえた選択肢をご提示しながら、ご自身に選んでいただく。そして、一番良い方法を一緒に模索していきたいですね。また、日本で暮らす外国の方の不安を少しでも取り除ければと思い、英語やベトナム語の動画での情報発信なども行っています。衛生面についは、受付や待合室、各ユニット、エックス線室まで院内各所の消毒を徹底。使用する器具は先進の全自動洗浄・消毒装置を用いて一方向の水の流れで洗浄し、さらに高圧蒸気滅菌機で隅々まで滅菌しています。感染症が不安な方も安心してご来院ください。