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馬場 信年 院長の独自取材記事

馬場クリニック

(広島市安佐北区/中深川駅)

最終更新日:2022/04/07

馬場信年院長 馬場クリニック main

県道37号線沿いに位置し、広い駐車場を有する「馬場クリニック」。馬場信年院長は、地域に密着したホームドクターとして幅広い症状に対応する。気軽になんでも相談できるクリニックをめざしている。苦痛のない検査や診療を行うため、現在も毎日勉強を怠らない勉強熱心なドクターだ。診療では、消化器内科に力を入れ、胃・大腸の内視鏡検査は毎日行っている。「人とのコミュニケーションを大切にしたい」と、患者はもちろん、スタッフにもこまやかな気配りをする馬場院長に、診療や検査への思いを語ってもらった。

(取材日2022年3月4日)

地域のクリニックとしてプライマリケアを提供

内科から消化器科、アレルギー科、整形外科、リハビリテーション科まで幅広く診療されていますね。

馬場信年院長 馬場クリニック1

地域に根差したクリニックとして「身近にあって、なんでも相談に乗れる総合的な医療」、いわゆるプライマリケアを提供しています。当院には、この地域に住む患者さんがたくさん来院されます。どの方もさまざまな症状を抱えていますが「どの科に行けばいいかわからない」という方も少なくありません。「不調があったとき、この病院に行けば悩みを聞いてくれて、きちんとした対応をしてくれる」と思ってもらえるクリニックであることをめざしています。だから私が対応可能なことはすべて行い、もし処置が難しい場合は、適切な病院を紹介します。かかりつけ医として診断の最初の部分を担うべく、検査に関しても胃の経鼻内視鏡検査、大腸内視鏡検査、肛門鏡検査、甲状腺・乳腺エコー、頸動脈エコー、腹部エコー、心エコー、各種エックス線検査、心電図、24時間心電図、肺機能検査、睡眠時無呼吸症候群検査など幅広く行っています。

「どんな患者さんにも対応しよう」と思われたのには、何かきっかけがあったのでしょうか。

以前、広島県内にある島の病院に勤めていたことがありました。毎日たくさんの患者さんが来院されましたが、島では医師の数が多くありません。だから患者さんを前にして「これは自分の専門外だからわかりません」とは言えないのですね。その時に「医師はなんでも対応できるようにならないといけない」と感じました。適切な対応をするためには、幅広い経験と知識が必要だと思ったのです。島の病院では、もう一点、経験の大切さを痛感した出来事がありました。私が当直の時、容体が急変した妊婦さんが運ばれてきました。実は、私の祖母は助産師で、私は子どもの頃から出産の様子を身近に見ていたのです。その記憶のおかげで、緊急を要する出産にも対応できました。その時にどんな経験も役に立つんだと思いましたね。こうした出来事から、積極的にさまざまな現場に行き勉強してきました。

これまで幅広い経験を積まれてきたのですね。

馬場信年院長 馬場クリニック2

もともとは外科専攻でしたが、出会いにも恵まれ多くの経験や知識を得られました。大学卒業後、大阪の病院に勤務した時は、消化器部門が新しくできるタイミングで、診断学の先生から胃内視鏡や大腸内視鏡の診断について学び、泌尿器科の先生からは泌尿器科診療についても教えていただきました。特に印象的だったのは、大腸内視鏡の検査ですね。ある病院で検査をしたら、患者さんにとても痛がられてしまったんです。その時に看護師さんから「患者さんが痛い思いをすると、その検査に対するイメージが悪くなる」と言われてしまいました。もっと大腸内視鏡について勉強しようと思った時、尊敬できる先生に出会いました。通常であれば30分ほどかかる検査も、短時間で終わらせ、患者さんもほとんど痛みを訴えないのです。その先生のもとで技術を磨き、当院でも内視鏡検査を実施。スピーディーかつ痛みに配慮した検査に努めています。

利便性を重視し、胃・大腸内視鏡検査は毎日実施

さまざまな診療に対応されていますが、あらためてクリニックの特徴を教えてください。

馬場信年院長 馬場クリニック3

幅広い症状に対応しているのが一番の特徴ですが、胃と大腸の内視鏡検査は毎日行っています。そのため、患者さんが不調を感じた場合、予約なしで検査を受けることが可能です。不調があってもすぐに検査が受けられないと、患者さんもあれこれ考えてしまい、落ち着かないと思います。前日から食事を抜いてさえいれば、即検査できるのは、患者さんにとって大きなメリットだと思いますね。胃内視鏡検査は診察時間前の朝8時から9時、大腸内視鏡検査は午前中の診察が終わった12時くらいから対応しています。ただし、急患の場合は胃も大腸も緊急対応をしています。また、肛門外科の診療も行っているので、痔の治療も行っています。痔に関しては検査から治療まで一貫して当院で行えるため、患者さんにも負担が少ないと思います。

患者さんの年齢層について教えてください。

年配の方が多いですが、若い世代の方もいらっしゃいます。あとは、ご家族や知り合いなどに紹介されて来院してくださる方も多いようです。内視鏡検査や治療のクチコミを聞いて受診される方も多いですよ。うれしいのは、子どもの頃通院していた患者さんが、大人になってまた来てくれることですね。身長も伸び、しっかりした受け答えをしているのを見ると、成長を感じてうれしくなります。

診療する上で気をつけていることはどんなことでしょうか?

馬場信年院長 馬場クリニック4

「安全性」の重視です。患者さんに痛みや苦痛を感じさせず、適切な処置をすることが最も大切だと考えています。そのために必要なのは、医師が確実に対応できる「安全域」を広げることです。あいまいな知識のまま処置をして、症状を悪化させるということは絶対避けなくてはいけません。だから、今でも知識を増やすために勉強しています。医療技術は日々進化していますが、忙しさにかまけていると、あっという間についていけなくなります。だから、新しい知見や技術に関してはアンテナを広く高く張っていますね。最近はウェブ上での勉強会も多いので、診察が終わったあとはほぼ毎日受講して勉強しています。

スタッフと患者の幸せを願い、医療に打ち込む

お話を伺っていると忙しい毎日を送られているようですが、ここまで医療に打ち込めるのはなぜでしょうか?

馬場信年院長 馬場クリニック5

性格的に一生懸命物事に取り組むのが好きなんですよ。それに、患者さんに「来て良かった」と感じてもらえるクリニックにしたいという思いも強いです。「先生に話を聞いてもらって良かった」とか「先生の顔くらい見ないと帰れないよ」と言ってくれる患者さんもいらっしゃいます。通院する必要がなくなったあとも自分の作った野菜を持ってきてくれる方もいてうれしいですね。いつも、患者さんのために何ができるかを考えています。開業当時からマッサージを導入しているのもその一環です。現在は2人のマッサージ師が常勤しています。

スタッフとの連携もしっかりされているそうですね。

スタッフには、なるべく患者さんとお話をしてもらうようにお願いしています。すると、患者さんは私の前では話さない本音を教えてくれるんですよ。おかげで家族構成やプライベートなこと、しっかり検査をしてほしいのか、あるいは必要最低限のことだけを求めているのかまで把握した上で診察に臨むことができます。スタッフにきちんと話を聞いてもらったことで満足してくださる患者さんもいらっしゃいますね。だからスタッフには「あなたのファンですと思ってくれる患者さんがいてくれたら素晴らしいよ」と伝えています。

今後の展望を教えてください。

馬場信年院長 馬場クリニック6

私自身も、今通院してくださっている患者さんも年齢を重ねていくので、いずれはグループホームなどもできたらいいなという思いはあります。ただ、今でも手いっぱいなので医師が私一人の現状では難しいですね。なので、まずは自分を献身的に手伝ってくれるスタッフたちが、楽しく幸せに働ける職場環境でありたいと強く思っています。今私がこうしてクリニックを経営できているのもスタッフたちのおかげです。スタッフ全員に「ここで働いて良かった」と感じてもらえるよう、コミュニケーションは密にとっていきたいと考えています。

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