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可能な限り歯を残すために
かぶせ物治療の選び方とケアのコツ

元住歯科クリニック

(川崎市中原区/元住吉駅)

最終更新日:2023/12/25

元住歯科クリニック 可能な限り歯を残すために かぶせ物治療の選び方とケアのコツ 元住歯科クリニック 可能な限り歯を残すために かぶせ物治療の選び方とケアのコツ
  • 自由診療

かぶせ物の治療を行うのは、歯を大きく削る必要があるなど虫歯がかなり進行した状態のとき。さらに進行すれば抜歯が必要なことも多いが、そうしたケースでも「抜歯せずに自分の歯を残す治療法で対応できる可能性もあります」と話すのは、かぶせ物治療を中心に補綴分野を専門とする「元住歯科クリニック」の舘慶太(たち・けいた)院長だ。「そのためには、歯茎に埋まっている歯をかぶせ物の土台になるよう露出させる技法が重要。ご自身の歯を残すことは長持ちする治療にもつながります」。そこで舘院長に、かぶせ物治療が必要な状態、治療後に長持ちさせるコツのほか、抜歯をせずに治療する技法などを詳しく聞いた。

(取材日2023年11月7日)

治療の選択肢を多く持ち、かぶせ物を長く良い状態で保つことをめざす

Qかぶせ物の治療はどんなときに行うのですか?
A
元住歯科クリニック 治療前の処置と治療後のケアが将来の歯を残すために重要だという

▲治療前の処置と治療後のケアが将来の歯を残すために重要だという

一般的に虫歯が小さいうちは歯の一部を削って穴を埋める詰め物治療が行われ、虫歯の進行により大きく削る場合はかぶせ物の治療になるでしょう。その場合は残った歯を土台にして、上から金属やセラミックなどのかぶせ物を装着するほか、虫歯の進行度合いによっては神経を抜く抜髄を行ってかぶせ物をするケースもあります。それ以上悪くなっていると抜歯の可能性も出てきます。また、土台になる歯が歯茎からあまり出ていなかったり、抜髄後の処置が適切でなかったりすると、かぶせ物をしても時間が経つうちに虫歯が再発することも考えられます。抜髄した方だと虫歯になっても痛みを感じず、気づくのが遅れることもあるので要注意です。

Q治療した歯を長持ちさせるにはどうしたらいいでしょうか?
A
元住歯科クリニック PMTCも保険内で対応

▲PMTCも保険内で対応

かぶせ物の治療が適切でも、その後のメンテナンス次第では虫歯になる可能性が高まります。継ぎ目がない天然歯に比べて、かぶせ物をした歯は人工歯と土台になった天然歯の境目に汚れがたまりやすく、虫歯などの原因になるのです。最近はよく「インプラント治療後にはセルフケアが大切」といわれますが、かぶせ物の治療も同様です。丁寧なブラッシングに加え、フロスや歯間ブラシを使って汚れを除去しましょう。ただ、本人が気づかないうちに虫歯が進行することを考えると、歯科医院で定期的に診てもらうほうが安心でしょう。当院では、他院で治療を受けた患者さんが来院されても、かぶせ物の下に不具合がないかをしっかりチェックしています。

Q歯周病もかぶせ物の治療と深く関係しているそうですね。
A
元住歯科クリニック 補綴治療や歯周病治療の研鑽を生かし、幅広く診療する

▲補綴治療や歯周病治療の研鑽を生かし、幅広く診療する

歯周病があると歯茎が腫れて、装着するかぶせ物がうまく作れません。そうした精度の低いかぶせ物で治療すると、人工歯と天然歯に境目にすき間ができて汚れがたまり、虫歯や歯周病が悪化しやすいでしょう。まずは歯周病を治療して歯茎を引き締めてからのほうが、精度が高く長持ちする治療につながると思います。私も以前はかぶせ物の審美面を重視する傾向が強かったのですが、現在は歯周病ケアを前提に、できるだけ長持ちするかぶせ物の治療をめざしています。なお、かぶせ物の治療が適切でなかった場合は歯茎の炎症が起きやすく、歯周ポケットも深くなって歯周病につながります。そうした面でもかぶせ物治療と歯周病は関係が深いのです。

Q抜歯せずに自分の歯を残す治療法もあると聞きました。
A
元住歯科クリニック 患者の健康に長く携わっていきたいと話す舘院長

▲患者の健康に長く携わっていきたいと話す舘院長

通常は抜歯が必要な重症化した虫歯でも、口の中の状態によっては専門的な技法を使って、かぶせ物による治療が可能な場合があります。そうした技法とは「エクストルージョン法」といって、歯茎の中に埋まっている歯をかぶせ物の土台になるように矯正のような手法で引き上げる方法です。当院では、この技法が使える方には最初にご説明して、抜歯以外の選択肢も踏まえて治療法を検討していただきます。ご自分の歯をすべて抜くのか土台だけでも残しておくのかによって、予想される噛み心地や耐久性は異なります。当院では少しでも歯を残せるチャンスをご提供したいのです。

Q治療内容や注意点を教えてください。
A
元住歯科クリニック 患者一人ひとりに合わせたコミュニケーションを欠かさない

▲患者一人ひとりに合わせたコミュニケーションを欠かさない

土台になる歯を歯茎から露出させ、装着するかぶせ物の安定性を高めることをめざします。「エクストルージョン法」は歯茎に埋まっている部分を引き上げる部分矯正で、痛みや出血はほとんどありません。歯茎から3mmほどの高さを目標に数ヵ月かけてゆっくり引き上げていきます。注意点としては自由診療であり、一般的なかぶせ物治療に比べて治療期間が長く、治療中は歯磨きや食事がしづらいことでしょう。当院ではこうした治療の目的と注意点を患者さんに十分ご説明します。

ドクターからのメッセージ

舘 慶太院長

当院では同じ部分を繰り返し治療することがないよう、少し遠回りにはなっても、できるだけ長持ちするような治療をご提供したいと考えています。今回ご紹介したかぶせ物の治療も、「エクストルージョン法」を用いれば、抜歯せずにご自分の歯を残して治療できる可能性が期待できます。「あれこれ話をされると面倒」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、当院ではさまざまな選択肢があることを知ってから、患者さんに治療を検討していただきたいのです。もちろん、そうした事前処置をせずにかぶせ物の治療に入っても構いません。虫歯や歯周病でお困りのことがあれば、一度当院にご相談いただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミックなどのかぶせ物/8万円~、エクストルージョン法/1本5万円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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