健康な歯の負担を減らし寿命延伸を
インプラント治療という選択
ひいらぎ歯科医院
(福岡市南区/竹下駅)
最終更新日:2023/12/28
- 自由診療
欠損した箇所を補うための選択肢の1つに、インプラント治療がある。自然な噛み心地や機能性の高さが望めることに加えて、周囲の歯を削る必要がないなど残された歯への負担が少なく、健康な歯を1本でも多く残すことが期待できる方法だ。「ひいらぎ歯科医院」では、口腔内環境を整えた上で行うインプラント治療と、患者の生涯を通じたメンテナンスに力を入れている。歯科口腔外科出身で、30年近くインプラント治療を行ってきた増田純久院長は「歯を失った原因をそのままにしては、インプラントを入れたところから再度、トラブルが起きてしまうことも。骨のマネジメントを含め、まずはインプラントが長持ちするような口の中を作り上げることが何よりも大切なのです」と力強く語る。インプラント治療のポイントや気になる治療の流れについて話を聞いた。
(取材日2023年12月4日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qインプラント治療とはどのような治療法ですか?
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A
歯を失った際の選択肢として、入れ歯とブリッジ、インプラントの3つの治療法があります。このうちインプラントは、欠損した箇所に人工の根を埋め込み、噛み合わせを取り戻すことを図る治療法です。自然な見た目に加えて、ブリッジを作製する場合には周囲の歯を削らなくてはなりませんが、インプラントはそうした必要がありません。入れ歯、ブリッジ、インプラントにはそれぞれメリット・デメリットがあり、インプラントに関しては残った健康な歯への負担を減らし、その寿命を延ばすための選択肢の一つであることを知っていただきたいと思います。
- Qインプラント治療を行う上で大切にしていることはありますか?
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A
包括的な視点で口の中を整えてから手術を行うということです。インプラントも万能ではありませんから、歯を失った原因が口の中にあるままではいずれ状態が悪くなってしまいます。特に歯周病で歯を失った方は、インプラント周囲炎に感染するリスクが高まります。埋入したインプラントを長持ちさせるためにも、まずは歯周病をはじめ虫歯や根管の治療、噛み合わせの治療を行い、インプラントを打つのにふさわしい口腔内環境を作り上げることが大切です。また、インプラント治療に適した顎の骨をお持ちかどうかを精密に確認・判断し、必要であれば移植や骨造成で土台を整え手術をする、そのことを患者さんにも理解していただいています。
- Q治療後のメンテナンスも大切なのですね。
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A
時々、インプラントを「入れたら終わり」と思っている方がいますが、それは誤りです。人の体に人工物を埋入するのですから、トラブルや変化がないかを定期的にチェックしなければなりません。メンテナンスには2種類あり、インプラントそのもののメンテナンスと口全体のメンテナンス、このどちらも重要です。口の中には、食事や呼吸を通して毎日さまざまなものが入ってきます。インプラントも健康な歯と同様、常にインプラント周囲炎などのリスクにさらされていますので、家庭でのセルフケアでは落としきれない汚れを歯のプロによってクリーニングすることが必要なのです。また、治療した虫歯や歯周病を再発させないことも重要です。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・カウンセリング
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患者の希望やこれまでの治療経験、持病の有無についてじっくり話を聞く。この際、入れ歯とブリッジ、インプラント治療のそれぞれのメリット・デメリットについても詳しく説明しながら、適切な治療法を探っていく。また、インプラント治療を選択した場合に、治療後のメンテナンスの重要性についても伝える。
- 2検査を行い、口腔内の状況を診断
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歯科医師による診察や噛み合わせの検査、レントゲン撮影、CT撮影を通して、歯を失った原因や骨の量を調べ、インプラント治療が可能かどうかを判断する。3D画像を用いるなど多角的に口腔内環境を把握し、経験豊富な歯科医師が治療の流れを詳しくシミュレーション。埋入するインプラントの大きさや位置、角度を決定する。持病がある場合には患者のかかりつけ医とも連携を取りながら治療計画を立てる。
- 3土台のケアと手術準備
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手術へ向けて歯周病や虫歯、噛み合わせの治療、歯のクリーニングなどを行い、インプラント治療に適した口腔内環境を整える。顎の骨が十分ではない患者に対しては、骨の移植や骨造成を行うこともある。手術に関する疑問や不安があれば、この治療期間に歯科医師やスタッフに相談してみよう。
- 4インプラント埋入手術
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手術時間は埋入箇所の数によって異なるものの、早くて1時間、長い場合は2時間から3時間で終了する。恐怖心が強い人のために、歯科麻酔の専門家による静脈内鎮静法も可能。手術後当日は入浴や飲酒、激しい運動といった手術部位に悪影響を及ぼす行動は控える。手術から数ヵ月後、人工の根が骨に結合したのを確認してからかぶせ物を装着する。
- 5定期メンテナンス
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インプラントを長持ちさせるため、最低でも半年に1回はメンテナンスを受けることが望ましい。インプラントの状態をチェックするだけでなく、口腔内全体で虫歯や歯周病、噛み合わせの不具合がないかを診察し、治療を行う。インプラントと歯茎の間は汚れが付着しやすい部位のため、専用の歯ブラシでのブラッシング方法などセルフケアについても丁寧に指導してくれる。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/27万円~、骨造成/4万円~