周囲の歯を傷つけず天然歯に近い噛み心地を
インプラント治療

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました！

Qインプラント治療の特徴やメリットを教えてください。

A

歯を失った際、それを補う方法としてブリッジ・入れ歯・インプラントの3つの選択肢があります。ブリッジであれば失った歯の両側を削って装着、あるいは隣接する数本の歯を削って延長・装着させるタイプ、入れ歯であれば両側または片側の端の歯に針金をかけて固定するものや歯茎につけるタイプなどがあります。しかし、周囲の残った天然歯を削る必要があり、義歯を支えるために余計な力がかかるほか、天然歯に比べて噛む力が弱い・噛めない・違和感があるなどさまざまな問題がありがち。一方、インプラントは歯を失った箇所に直接歯根を埋入するため周囲の歯に悪影響なく、天然歯と同じように清掃もしやすいといったメリットがあります。

Qインプラントができない方や不向きな方はいらっしゃいますか？

A

骨粗しょう症の治療でBP製剤使用経験がある方は、顎の骨が腐り治らなくなる顎骨壊死（がっこつえし）のリスクが高いため、インプラント治療はできません。また糖尿病で血糖コントロールができていないなど、全身疾患がある場合もインプラントの埋入は不可能です。ただし骨粗しょう症の治療薬でもリスクの低いものもありますし、全身疾患に対する薬でも一定期間、服薬を中止すれば可能になることもあります。また、顎の骨が薄い・骨量不足などの場合も治療が難しいのですが、骨造成という方法もあります。インプラントを検討している人は、まずはかかりつけの医師や歯科医師に相談してみてください。

Q治療後、日常で気をつけるべきことはありますか？

A

基本的にはご自身の歯と同じようにケアをしていただければ問題ありません。しかし歯を失った理由が歯周病など、もともとリスクが高い患者さんも多いため、歯科衛生士による定期的なケアは必須です。推奨する通院頻度は3ヵ月に1回。歯石などがたまり過ぎないうちに早めに清掃することで、1回1回のクリーニングも簡単になり、インプラント周囲炎などのリスクも低下します。また当院では年に一度はエックス線写真を撮影し、インプラントの状況を確認します。2年・3年と間を空けていたら、思わぬ変化があった際に対応できないことも考えられます。そのため何か起こったときにすぐに対処できるよう、定期的なエックス線撮影を実施しています。

検診・治療START！ステップで紹介します

1カウンセリング

まずはカウンセリングで、インプラント治療のメリット・デメリットを理解し、治療の流れや料金について確認しよう。同院では、都築院長がインプラントの詳細がわかる動画やわかりやすいパンフレットなどを用いて、丁寧な説明を行っている。「一生もの」の治療だからこそ、遠慮せずに疑問や不安はしっかり解消を。もし診察室で言い出しにくい・聞きにくいことがあれば、歯科衛生士や受付担当にも気軽に質問してみよう。

2検査・歯科用CT撮影

骨粗しょう症の服薬治療の経験、糖尿病など全身疾患の人は検査データをもとに、インプラント治療の可否を判断。手術の安全のため、現病歴・既往症、アレルギーの有無など、自身の情報を漏れなく申告しよう。さらに歯科用CTで撮影し、骨の厚さなどがわかる3D画像で口腔内の状況も確認。

3検査結果をもとに診断、治療計画を立てる

CT画像とシミュレーションソフトを用い、コンピューター上で治療計画を立てる。上下の噛み合わせ・噛みやすさ、クリーニングのしやすさなどを考慮した上で、神経や血管、上顎洞などに影響しないよう埋入深度や方向などを決め、できる限り低侵襲になるようプランニングを行う。「たとえ簡単な症例でも、難症例と同様に万全の体制を整えています」と都築院長。患者の予算の悩みに応え、費用を抑えたプランの提案も可能だそう。

4埋入手術

手術準備を除き、インプラント埋入にかかる時間は1本平均30分程度。同院では事前の治療計画に基づいた治療をサポートする「サージカルガイド」を導入し、より正確で安全性の高い手術をめざしているという。さらに麻酔は患者の負担を軽減する静脈内鎮静法が採用されており、眠ったような状態で手術を受けられるのも特徴。手術終了と同時に覚醒するようコントロールされているので、ふらつきなどがなければすぐに帰宅可能だ。

5定期メンテナンス

インプラント埋入後は、自身の歯と同じように歯磨きやデンタルフロスでしっかりとケアを。推奨される来院頻度は3ヵ月に1回。歯石や汚れがたまり過ぎないうちに歯科衛生士によるクリーニングを受け、清潔な口腔内を保とう。同院では年1回エックス線写真を撮り、インプラント埋入箇所も含めて全体をチェック。インプラント周囲炎などのトラブルが起きても早期に対応することで、長持ちする「一生もの」のインプラントをめざす。