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今ある歯を抜かない、削らない
介入を少なくとどめた入れ歯治療

下地歯科医院

(大阪市城東区/今福鶴見駅)

最終更新日:2024/05/07

下地歯科医院 今ある歯を抜かない、削らない 介入を少なくとどめた入れ歯治療 下地歯科医院 今ある歯を抜かない、削らない 介入を少なくとどめた入れ歯治療
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入れ歯は痛いもの、と諦めてはいないだろうか。痛みが気になるせいで、「上顎の入れ歯しかつけていない人も結構いらっしゃいます」と話す「下地歯科医院」の下地常揮(しもじ・つねき)院長。上の入れ歯だけでは、機能的に不完全なのは明白だが、その状態に慣れてしまっている人もいる。同院ではまず咀嚼ができて、会話に不自由が少なく、見た目もきれい、と三拍子そろった入れ歯の作製をめざしている。「これからは歯を削らず、抜かないで入れ歯を作ることが、歯科医師の仕事として求められると思います」と語る下地院長に、どんな入れ歯が良い入れ歯なのか、クリニックでの入れ歯作りのポイントを含めて教えてもらった。

(取材日2024年1月10日)

多くの場合、痛みを感じる入れ歯はどこかに不備がある。 その原因を探り「噛める入れ歯」を追求していく

Q良い入れ歯とはどういうものでしょうか?
A
下地歯科医院 「噛める入れ歯」の作製にこだわる下地院長

▲「噛める入れ歯」の作製にこだわる下地院長

入れ歯は噛むためのものですから、噛めることが条件だと思います。入れ歯には3つの機能がありまして、1つは見た目、審美性の追求です。2つ目は構音(こうおん)。スムーズに話すための機能で、前歯がないと「さ・し・す・せ・そ」、「ぱ・ぴ・ぷ・ぺ・ぽ」などが発音しづらくなります。そして最後が咀嚼、噛むことです。この3つがそろって初めて、良い入れ歯と言えます。たとえ見た目が美しくて立派でも、「痛くて噛めません」と言われたらアウト。噛み合わせなどの要素が複雑に関係するため、一概には言えませんが、「痛い」のはどこかに不備があると考えられます。当院では細かな調整を繰り返し行い、「噛める入れ歯」の作製をめざします。

Q入れ歯治療の流れについて、教えてください。
A
下地歯科医院 今ある歯をできるだけ削らなくていいように入れ歯の作製を行う

▲今ある歯をできるだけ削らなくていいように入れ歯の作製を行う

まずは、先ほど言った3つの機能のうち「どれが一番必要ですか?」と伺って、「痛くないもの」と言われれば、咀嚼に比重を置いて作製することになります。不調に感じておられるのはどういう点なのかを聞くことが大切なのです。次に実際にお口の中を拝見します。「8020運動」のおかげで、人々の歯に対する意識が変わり、お口の中に歯が1本もない人は、本当に少なくなりましたから、歯周病の進行具合も含めて、残っている歯の状況を確認します。残っている歯をさらに削ることはできるだけ避け、そのままの状況で作るように努力します。型採り、噛み合わせ確認、着け心地の調整を中4、5日で行ったとして、完成までの目安は3週間程度ですね。

Q入れ歯を作る時に気をつけていることはありますか?
A
下地歯科医院 患者に寄り添った診療を心がける

▲患者に寄り添った診療を心がける

できるだけ抜歯をしないことです。歯を抜けば、空いたスペースを何かで補わないといけなくなり、入れ歯が大きくなることもあります。まず抜かないで何とかできないか、というところから治療に入ります。「急いで作ってほしい」と言われれば、可能な限りその期限に合わせて考えます。他の歯科医院で作った入れ歯をお持ちであれば、それを使えるようにするところから始めることもあります。「入れ歯が落ちて困る」という場合は、前のものを参考に修正することも可能です。「まず当院で作りましょう」ではなく両者併用でもいい、と思っています。患者さんが「新しく作った入れ歯に乗り換えよう」と判断してくださるように、私は努力をするだけです。

Q入れ歯が完成後、患者さんに注意してほしいことは?
A
下地歯科医院 入れ歯作製後も今ある歯を守るために定期的なメンテナンスを行う

▲入れ歯作製後も今ある歯を守るために定期的なメンテナンスを行う

入れ歯は、元からある歯を守るために入れるものですから、より一層、ご自分の歯を守る努力をしていただくことが大切だと思います。歯は、ある日突然なくなったりはしません。そうなってしまった理由や状況、環境があるはずなのです。そこへ新たに入れ歯が入り、バネを掛けて、元ある歯にストレスをかけるわけですから、メンテナンスはさらに重要です。1本、2本と残存する歯が消えていくことのないように心がけましょう。当院では、今ある歯を歯科衛生士が、入れ歯を歯科技工士が、そして細部を私がチェックするという役割分担で、各々が連携しながら患者さんのお口のメンテナンスを行っています。

Q先生が入れ歯治療に注力されているのはなぜですか?
A
下地歯科医院 歯の寿命を長くするためのサポートを行う

▲歯の寿命を長くするためのサポートを行う

超高齢社会となり、長生きする人が増えた今、私が患者さんにしてあげられることは、歯の寿命を長くするためのサポートだと思うからです。学生の頃からマテリアルを使った細かな作業が好きで、入れ歯を作ることも好きでした。開院から30年がたち、患者さんの年齢層が上がって、当院で入れ歯治療をしない日がないほど、需要が増えたことも一因ではあります。歯周病の勉強はとことんやり尽くした感覚なので、最近はまた入れ歯の勉強に没頭しています。時代はインプラントにシフトしているようですが、私は歯を残すことにこだわっていきたいですね。今後も、いかにうまく部分入れ歯を作ってあげるか、そのためにはどうするかを考え続けたいですね。

ドクターからのメッセージ

下地 常揮院長

私が歯科医師になりたての頃は、難しい入れ歯治療が多くて大変でした。けれど「8020運動」後は、上下総入れ歯というケースはほとんどなくなりましたし、今の若い人は歯の状態も良好です。今後、逆行することもほぼないでしょう。すると歯科医師として、次に考えるべきことは、ミニマルインターベンション、最小限の介入で終わらせることです。できるだけ歯を抜かず、残すことを考えるのが使命だと思っています。私の父もこの地域で、長く歯科医師をしていました。その父にやっと最近、近づいてきたようにも思えます。「あの先生の入れ歯なら、一生懸命作っていたし、大丈夫だろう」と思っていただけるように、これからも努力していきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ノンクラスプデンチャー/10万円~、金属床コバルトクロム/20万円~、チタン床/30万円~

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