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大井 理恵 院長の独自取材記事

優ウィメンズクリニック

(川崎市高津区/高津駅)

最終更新日:2023/03/30

大井理恵院長 優ウィメンズクリニック main

東急田園都市線高津駅から徒歩約5分、にぎやかな駅前に「優ウィメンズクリニック」はある。院長の大井理恵先生は長年、周産期医療の現場でハイリスク出産にも数多く立ち会ってきた経験豊富な医師だ。町の婦人科医師として近隣住民のニーズに応えたいと心機一転、2020年に院長に就任した。乳腺科、内科も診療する同院で、他の医師と密に連携しながら女性のための医療を提供している。子宮がん検診、乳がん検診の他、内科総合検査や甲状腺総合検査など幅広い分野の検査を実施しているのも、精密な超音波検査を強みとする同院ならではと言えるだろう。さまざまな疾患の早期発見から治療までをワンストップで行っているのも心強い。ラグジュアリーホテルのようなインテリアの心落ち着く院内で、大井院長にさまざまな話を聞いた。

(取材日2023年3月14日)

町の婦人科クリニックとして月経トラブルにも対応

まず、婦人科の医師を志した理由やご経歴などを教えてください。

大井理恵院長 優ウィメンズクリニック1

父が外科の開業医でして、「患者さんにより痛みを与えない治療とは」など、日々研究を重ねる姿を身近に見て育ち、自然と医師をめざすようになりました。大学は「現役で国立のみ」と言われていたので、東京医科歯科大学に進学。実はその頃、私自身、非常にきつい月経痛に悩んでいました。でも、外科医の父には「気のせい」などとまったく理解されなくて。婦人科医師になろうと思うようになったのは、そんな父への反骨精神もあったかもしれません。卒業後は東京医科歯科大学病院、国立成育医療研究センター、愛育病院などで、長く周産期医療に携わりました。当時、熱心に勉強し得意としていたのが胎児超音波検査で、日本超音波医学会の超音波専門医の資格も取得しています。

こちらの院長に就任したきっかけ、地域医療に取り組んでの感想などをお聞かせください。

周産期医療の現場では休みもなく、当直も週に1.5回の割合で働いていました。ハイリスク分娩にも数多く携わり、あまりにも多忙だったので、一度、最前線から引いて今後を見直したいという思いもありました。縁あってこちらの院長に3年前に就任しましたが、婦人科検診やホルモン治療など、町のクリニックにおける婦人科のニーズはまだまだあることを日々実感しています。そもそも婦人科の医師をめざしたきっかけでもある月経トラブルにも取り組むようになりました。心配ならば月経がまだ始まっていなくても、相談に来ていただくだけでも構いません。「パンツは脱がなくていいから、内診台に座ってみよう」などと、将来にわたって婦人科で緊張することのないよう土台をつくれたらと思っています。

自分の月経が異常かどうか、判断するのは難しいですよね。

大井理恵院長 優ウィメンズクリニック2

そうですね。「月経は痛くても仕方ない」と我慢している人は少なくありません。また、月経に関する悩みは始まったばかりの10代はもちろん、長い間ずっと耐えてきた40代までさまざまな方が抱えています。主に低用量ピルでの治療になりますが、ピルというと避妊薬をイメージする人もいるでしょう。しかし、実は低用量ピルは、月経痛をはじめとする月経困難症の治療薬として使えるものもあるんです。生理時期に受験や結婚式があるなど、ベストな体調で臨みたい時にも活用してください。

女性のための検診が充実。異常があれば治療も可能

子宮がん検診、乳がん検診など女性のための検診が充実していると聞きました。

大井理恵院長 優ウィメンズクリニック3

当院では乳腺科も診療しているので、子宮がん検診だけではなく乳がん検診もできるのは強みだと思っています。どの検査を受けるかは患者さん次第なのですが、例えばマンモグラフィと子宮がん検診の組み合わせならば1日で済ませることができ、お忙しいお勤めの方などにも便利なのではないでしょうか。ただし、乳腺超音波検査と卵巣超音波検査など複数部位への超音波検査は別の日に行っています。さらに、内科総合検査、甲状腺総合検査も含め精密な超音波検査ができるのも当院の特色です。機械の性能や設定にはとことんこだわっています。超音波検査を担当する技師は2人いますが、いずれも理事長の教え子で高いスキルを持ち、助かっていますね。また、骨密度検査、マンモグラフィ検査などを担当する技師は2人で、月曜は内科の医師、火曜・水曜・金曜・土曜は乳腺科の医師もいます。

複数の診療分野があることで、患者はどのようなメリットを期待できますか。

当院は川崎市の市民検診、横浜市のがん検診に対応しているのですが、子宮がん検診だけではなく、乳がん検診、肺がん検診、大腸がん検診など幅広く対応できます。また、婦人科の採血などで異常が認められたら、念のため内科でも診察することができますし、その逆も可能です。専門的な病院を紹介しなくてはいけない場合もありますが、そんな時でも同じ院内で内科医師にいったん相談できるのは患者さんにとっては安心材料となるのではないでしょうか。また、軽度の二次検査や治療ならば当院でもできますし、いろいろなところに通院しなくて済むというのも期待できるメリットだと思います。とにかく、できるだけ患者さんの負担を少なくすることを大切にしています。

その他、診療にあたって大切にしていることがあれば教えてください。

大井理恵院長 優ウィメンズクリニック4

患者さんを緊張させないことでしょうか。「内診は痛くて苦手」という方もたくさんいますが、本来、子宮頸がん検査程度までならばほとんど痛みはないはずなんです。それには、患者さんにいかに力を抜いてもらうかが決め手になります。体をこわばらせている方にはリラックスできるようにさりげなく話しかけるなどしています。喋りながら内診しているうちに「もう終わりですか?」などと言っていただけるような、そんな検査をこれからも心がけていきたいです。

HPVワクチンの啓発に意欲。将来は男子にも接種を

今後の展望についてお聞かせください。

大井理恵院長 優ウィメンズクリニック5

HPVワクチンの啓発に取り組んでいきたいです。検診に来ている40代、50代の方にも「お嬢さんがいてHPVワクチンがまだなら受けに来てください」と、全員にお伝えしています。子宮頸がんは20代から40代で罹患することが多く、放置した場合には死に至る例も。早産や流産の一因にもなりますが、HPVワクチンで予防が見込めます。日本では適切な理解が浸透していなかったため、この10年ほど接種を控えている人も少なくありませんでした。ワクチン薬害に関する噂はエビデンスに乏しい面もありますし、過度に心配せず、接種を受けていただければと思います。

対象年齢を過ぎていても接種できますか。

本来は小学校6年生から高校1年生相当が対象ですが、誕生日が1997年4月2日から2006年4月1日までの方には2025年3月まであらためて公費で接種できる機会も設けられているので、活用していただければと思います。また、HPVは性交渉により感染するので、実は男性への接種も必要です。男性自身にとっても、肛門、陰茎、咽頭がんの予防につながるというメリットもあります。実際外国では、小学生男子も接種を義務化する動きもあります。男の子のお母さんにも「日本でも、将来的には公費で男子も打てるようになると思うので、ニュースに注意していてください」と、お話しするようにしています。

最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

大井理恵院長 優ウィメンズクリニック6

月経は他人と比べることもないので、異常に気づきにくいものです。例えば「昼間から夜用ナプキンを2時間おきに交換している」というような状態なら、ぜひ相談に来てください。また、内科、乳腺科の診療にも対応しており、幅広い検査と治療が実施できるのも当院の特色。健康診断や検診をどこで受けようか迷っている方なども、活用していただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

内科総合検査/1万1000円、甲状腺総合検査/1万1000円

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