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鯉江 正人 院長の独自取材記事

こいえ歯科口腔外科

(津市/津新町駅)

最終更新日:2023/10/23

鯉江正人院長 こいえ歯科口腔外科 main

津駅から車で5分ほどのところにある「こいえ歯科口腔外科」は、2003年に開業した歯科口腔外科クリニックだ。院長の鯉江正人先生は明るく朗らかな雰囲気。歯科口腔外科を専門に、大学病院などで口腔がんや口唇口蓋裂の手術に携わってきたエキスパートだ。「地域の歯科口腔外科として、市民の皆さんの幸せで安全な暮らしを支えたい」と話す院長。鯉江院長に信頼を寄せ、同クリニックに長年通院する患者も数多くいるという。予防歯科にも力を入れており、定期的な検診やメンテナンスを推奨。鯉江院長によると、歯科口腔外科を専門とする開業医はまだまだ少ないそう。自身の専門性を生かして地域密着型の歯科治療を展開する院長に、診療のモットーや医科歯科連携の重要性を語ってもらった。

(取材日2023年9月13日)

医科歯科連携は医療の自然な形

こちらのクリニックの特徴について教えてください。

鯉江正人院長 こいえ歯科口腔外科1

口腔内はもちろん、患者さんの全身をトータルに診断するクリニックをめざしています。例えば、歯周病が心臓病や糖尿病などに悪影響を及ぼす場合もあるように、口腔内の状態は全身の健康に影響するもの。当クリニックでは、定期的な検診やメンテナンスといった予防歯科を基本に、病気の早期発見・早期治療をめざします。また「歯科は医療の一分野に過ぎない」というのが私の考え。ですから、歯周病や口腔がんだけでなく、全身を見据えた検診を心がけています。そこで患者さんに気になる症状がある場合は、病院をご紹介するようにしています。私の専門は口腔外科ですから、専門性を生かして地域の皆さんのお役に立てるとうれしいです。

どのような主訴や治療が多いですか。

歯科口腔外科では口の中を切った、歯が折れたといった外傷、骨折などで受診される方が多いです。それから手術にも対応しているので、埋伏した親知らずの抜歯や口の中の腫瘍で受診する患者さんもいらっしゃいます。50代以上の方ではインプラント治療も多いですね。ただインプラント治療は手術後のメンテナンスも大事ですから、口腔内の環境が悪い人には治療を行うことができません。先に歯周病や虫歯をきちんと治療してから、時期を見てインプラント治療を開始します。

開業当初から医科歯科連携を重視されています。

鯉江正人院長 こいえ歯科口腔外科2

病院の口腔外科に20年近く所属していた身としては、全身を見据えた歯科治療というのはある意味当たり前でした。口腔外科は医療の中で一つの専門分野に過ぎません。例えば交通事故で搬送されてきた患者さんに対応するには、整形外科などの医科とチームを組んでどの部分から優先して手術するかを決めますし、各分野の専門家が連携を図るのは自然な流れです。現場では幅広い知識が求められますが、長年の経験が開業してからも生かされています。自分の専門分野でなくても、患者さんに気になる症状があった場合は、適切に病院につなぐことができると自負しています。他にも、すでに持病があって血液をさらさらにするための薬を服用している患者さんには、処置や手術の際にも細心の注意を払っています。

安全性に配慮した、確実な手術をめざす

クリニックの治療方針はありますか。

鯉江正人院長 こいえ歯科口腔外科3

確実で安全な治療・手術のために尽力することを基本方針としています。勤務医時代は病院で難症例の手術に携わってきましたが、クリニックでは確実性や安全性が何よりも大切だと思います。手術には必ずリスクが伴いますが、自分の持つ知識や技術をベースに決して冒険はしないようにしています。あとは、毎日ご予約いただいた手術の時間を必ずお守りすることを大切にしています。たとえ親知らずの抜歯一つでも、立派な手術であり患者さんも不安を抱えていると思います。ですから、どんなに外来の患者さんが多くても、約束の手術時間には間に合わせて対応してあげたいという思いがありますね。そういった事情もあって、一般受診するときには予約をお願いしています。

最近、歯科用CTを導入されたそうですね。

はい。歯科用CTの導入によって院内でできる検査が増えたこともあり、より適切で迅速な診断につながっています。歯科用CTは、インプラントや親知らずの手術に特に役立っていると思います。一方で、顎の病気まで含めて広範囲で診たいような場合は、近隣の病院で医科用CTの検査をお願いしています。歯科用と医科用CTをうまく組み合わせながら、患者さんの検査に活用していく方針です。他にも、診療ユニットを3台新しくしました。治療面でも使いやすくなったことはもちろんですが、メンテナンスも簡単になったので、より診療の質向上につながっていると思います。

歯科医師を志した理由や病院でのご研鑽についてお伺いします。

鯉江正人院長 こいえ歯科口腔外科4

医師が多い家系だったので、子どもの頃から医療に携わりたいと強く感じていました。特に手術に興味があって、近所の歯科医院の先生にお世話になったこともあり歯科医師に憧れていたんです。愛知学院大学の歯学部に入学し、学びを深める中で歯科口腔外科を専門にしようと決意。卒業後は同大学の歯科口腔外科に入局し、大学院にも在籍して、大学病院と大垣市民病院、市立四日市病院の歯科口腔外科に計15年間勤務していました。口唇口蓋裂や口腔がんの患者さんの手術に数多く携わり、インプラント治療や顎変形症の手術も経験してきました。長年、歯科口腔外科を専門にしてきましたから、知識と診断能力にはそれなりの自信があります。一方で、知識のアップデートは常に必要ですから、今も学会などに参加して新しい医療を取り入れるように心がけています。

予防歯科から健康な口内環境をサポート

予防歯科についての考えをお聞かせください。

鯉江正人院長 こいえ歯科口腔外科5

治療と予防は両輪だと思います。治療や手術をした後に予防しなければ、良い口内環境を保つことはできません。治療後の状態をキープするために、定期的な検診やメンテナンスが必要なのです。当クリニックの患者さんの約半数は定期メンテナンスですが、自覚症状がなくても、検診で病気が見つかるケースも少なくありません。そして、口腔内や全身の健康維持は、患者さんご自身の努力の賜物だと思っています。私たち歯科医師はあくまでそのお手伝いをするだけ。口内の健康意識が高い方は自然に全身にも目が向くので、ご高齢になっても元気な方が多い印象です。お口の中の病気の多くが歯周病や虫歯ですから、これを予防してお口の中の環境を整えることで、患者さんの健康増進につなげたいと考えています。

かかりつけ医がいても定期検診に来ても良いでしょうか。

大切なのは病気の早期発見と早期治療ですから、うまく使い分けてほしいと思います。当クリニックで検診や歯科口腔外科ならではの治療を担当し、一般歯科の治療はかかりつけクリニックにお任せするのも良いでしょう。当クリニックでは口腔がん検診だけではなく、例えば歯周病で受診した患者さんでも必ず舌を含め口の中全体を診ます。口腔がんが見つかった場合は消化器系のがんを併発することもあるので、必ず消化器内科もご紹介しています。おかげさまで近隣のクリニックからご紹介を受けていらっしゃる患者さんも多いです。周辺の先生が信頼を寄せてくださることがモチベーションにもなりますし「大変なことがあっても頑張ろう」という強い使命感につながっています。歯科口腔外科分野で専門的な治療を必要としている方に知っていただくことも地域のクリニックとしての責任ですから、積極的な情報発信も大切にしたいですね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

鯉江正人院長 こいえ歯科口腔外科6

なじみのある患者さんがご高齢になってきたので、通院が難しくなった方々のために何かできないかと考えることが多くなってきました。現状は2つの介護老人施設のサポートをしていますが、今後は訪問診療ができたらいいなと思っています。私でなくても、訪問診療専門で信頼できる先生がいたら、その先生にお願いするのもいいかもしれませんね。クリニックとしては、今後も医科歯科連携を続け、新しい知識や治療法も取り入れながら、口腔外科専門の歯科医師として地域の皆さんのお役に立ちたいと考えています。一般の方にとってはあまりなじみがない口腔外科ですが、クリニックの検診で何か異常が見つかって病院に行くというケースも多いです。地域医療の中の一次診療を担う窓口として、当クリニックがあればいいと思っています。何か困ったことがあればお気軽にご相談ください。

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