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チーム医療で取り組む糖尿病の治療
合併症予防にフットケアも行う

竹川内科クリニック

(東大阪市/八戸ノ里駅)

最終更新日:2021/10/12

竹川内科クリニック チーム医療で取り組む糖尿病の治療 合併症予防にフットケアも行う 竹川内科クリニック チーム医療で取り組む糖尿病の治療 合併症予防にフットケアも行う
  • 保険診療

生活習慣病として知られ、遺伝的素因と生活環境によっては、多くの人が加齢とともに発症の可能性が高まる病気とされる糖尿病。日本での患者数は増加傾向にあるが、初期はほとんど自覚症状がなく、自覚症状が出る頃には合併症が出るまでに進行していた、というケースも多いのだとか。日本糖尿病学会糖尿病専門医として、糖尿病治療の専門医療チームを率いる「竹川内科クリニック」の竹川潔院長は、栄養指導や一般的な療養指導に加えて、10年ほど前からフットケアも取り入れている。長年にわたり専門家として糖尿病治療にあたってきた竹川院長に、糖尿病の原因や同院で受けられる具体的な治療内容、あわせて診療に力を入れている甲状腺疾患のことまで、詳しく話を聞いた。

(取材日2018年6月12日)

栄養・療養指導とフットケアで患者自身の生活と足への関心を促し、チーム医療で糖尿病疾患に立ち向かう

Q糖尿病は何が原因で起こるのでしょう?
A
竹川内科クリニック 糖尿病治療はバランスの良い食事が大切

▲糖尿病治療はバランスの良い食事が大切

糖尿病には、偏った食生活や運動不足、不規則な生活をはじめとする生活習慣など、後天的・環境的要因が影響して発症する「2型糖尿病」と、遺伝的素因を持つ人が感染症などをきっかけに発症してしまう「1型糖尿病」の2つがあります。圧倒的に多いのは2型糖尿病で、患者全体のうちのほとんどが2型糖尿病だともいわれているほどです。生活習慣が大きな要因となる2型糖尿病の患者が多いことが、糖尿病が生活習慣病として広く一般に認知している所以ですね。現在、日本の糖尿病患者は1000万人、予備軍も約1000万人にもなるといわれているため、糖尿病はまさに国民病であると言えます。

Qどんな初期症状が出たら、医療機関を受診するべきですか?
A
竹川内科クリニック 糖尿病について熱く話される竹川先生

▲糖尿病について熱く話される竹川先生

軽度の糖尿病では、ほとんど自覚症状がありません。最初の自覚症状としては口の渇きや多尿があり、さらに病状が進行すると足のしびれや眼底出血による視力の低下など、糖尿病が原因の合併症が出始めます。ただ、合併症が出る頃にはある程度、糖尿病が進行してしまっているんです。糖尿病は、一定の年齢を超えると発症しやすい病気ですから、妙に喉が渇くなどの体調の変化を感じたら、早めの受診をお勧めします。お勤め先などの健康診断で血糖値の高さを指摘されたような場合にも、病院を受診してみてください。また遺伝的素因が強い病気でもあるので、ご家族に糖尿病患者がいらっしゃるなら、中高年以上は定期的な受診が必要でしょう。

Qこちらで受けられる糖尿病治療は具体的にどのようなものですか?
A
竹川内科クリニック 患者それぞれに寄り添った栄養指導を行う

▲患者それぞれに寄り添った栄養指導を行う

まず、当院の管理栄養士による食事内容の聞き取り、そして看護師による生活習慣の聞き取りから患者さんの食事・生活習慣を把握し、問題点を洗い出します。そこから各問題点を改善していけるよう、栄養指導と一般療養指導から行うのが基本です。病状が軽度なら、これだけでかなり血糖値が改善するはずですが、コントロールが難しいようであれば投薬やインスリン注射、1ヵ月間の血糖値の記録ができるFGM(フラッシュグルコースモニタリング)などを使って、さらに治療を進めていきます。糖尿病が専門の私を筆頭に、専門知識を持つ管理栄養士、看護師ともに1つのチームとして治療を提供させていただけるのは、当院の大きな特長だと思います。

Qその他に、フットケアにも注力されているのはなぜでしょうか?
A
竹川内科クリニック 院内には糖尿病についてのたくさんのパンフレットが置かれている

▲院内には糖尿病についてのたくさんのパンフレットが置かれている

糖尿病の症状に血管や末梢神経の障害があり、これが足のしびれや感覚麻痺、傷が治りにくくなるといった合併症を引き起こします。足に感覚がないとケガをしたことに気づけず、傷から細菌が侵入して壊疽を起こし、最悪足を切断しなくてはならなくなることもあります。フットケアは糖尿病患者のQOLを著しく損なう足の切断を避けるために、10年ほど前から行っていて、患者さんに自分の足に関心を持ってもらうという狙いがあります。具体的には看護師が30分ほどかけて足を洗い、傷の有無を確認して手当てしますが、うおのめなどの処置が必要な場合は同じビル内の皮膚科医院のご紹介も行っています。

Q甲状腺疾患も診られていますが、糖尿病と関係があるのですか?
A
竹川内科クリニック 竹川先生が丁寧に説明してくれる

▲竹川先生が丁寧に説明してくれる

糖尿病と甲状腺疾患は、大きく見るとどちらも「内分泌代謝科」という分類になります。また糖尿病はインシュリン、甲状腺疾患は甲状腺ホルモンというホルモンの分泌異常が原因で起こること、遺伝的素因が大きい病気であるという点でも共通していますね。ですから全国的に見ても糖尿病と甲状腺疾患の両方を診療しておられる医院はありますし、当院の患者さんも1割程度は甲状腺疾患の患者さんです。甲状腺疾患で来院された患者さんには、エコー検査や甲状腺ホルモンを適量に調節する投薬治療を中心に行い、病状によっては耳鼻咽喉科の医院などとも連携してフォローしていきます。

ドクターからのメッセージ

竹川 潔院長

糖尿病は単に血糖値が高い状態が続くだけでなく、血管や神経に異常を来し、そこから心臓や脳、肝臓など他の臓器の疾患の原因にもなる全身病です。放っておくと進行し、患者さんのQOLと健康寿命を大きく損ないますが、早期に治療を開始して数値をコントロールできれば、健康な方と変わらない健康寿命を保てる可能性もあります。当院では糖尿病治療を専門とするチームが一丸となって治療・改善のアドバイスをさせていただきます。甲状腺疾患は命に関わる可能性は低いもののつらい症状が出ますから、家族や親族に発症者がおられる場合は特に、ちょっとでも疑わしい症状を感じたら来院いただきたいと思います。

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