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林 伸一 院長の独自取材記事

ならしの内科外科

(船橋市/京成大久保駅)

最終更新日:2022/09/13

林伸一院長 ならしの内科外科 main

向かいに東邦大学や日本大学のキャンパスを臨む「ならしの内科外科」は、コンクリート打ちっぱなしのモダンな外観のクリニック。院内は温かみのある空間で、1階に診察室、2階に内視鏡検査室やエックス線検査室を設けている。そんな同院で、風邪や生活習慣病をはじめとする内科全般の治療から、胃の内視鏡検査、甲状腺、乳腺の検査など、幅広く対応している林伸一院長。千葉県済生会習志野病院(旧・国立習志野病院)で外科医長として、長年がんの手術にたずさわった経験を生かし、胃がんや大腸がんなどの術前術後の管理も病院と連携しながら行っている。豊富な経験だけではなく、優しく明るい人柄からも地域の人々に頼りにされている院長に、開業までの経歴やクリニックの診療の特徴、たくさんあるという趣味のことまでいろいろと話を聞いた。

(取材日2022年7月7日)

生活習慣病や内視鏡検査、術後のフォローまで広く診療

「内科外科」という医院名ですが、どのような症状に対応していますか?

林伸一院長 ならしの内科外科1

風邪や腹痛などの一般的な内科の症状から、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病の治療まで内科全般に対応しています。加えて、胃や大腸、乳腺、甲状腺の手術の患者さんの術前術後の管理を行っていることも当院の特徴です。甲状腺疾患や乳がんのチェック、痔の投薬治療、胃の内視鏡検査も行っています。内視鏡は経鼻用の細いファイバーを用いて経口で検査をするため、苦痛も少なく受けていただけるのではないでしょうか。もともと当院は先代の院長が「ならしの内科」として始めたのですが、千葉県済生会習志野病院で外科医長をしていた私も加わることになり、名前を「ならしの内科外科」としたんです。外科といっても当院では縫合はしていませんので、縫うような傷や整形外科領域の筋骨格系の病気、骨折については、申し訳ないのですが診ることはできません。ただ、縫合後の消毒などのフォロー、抜糸は可能です。

外科手術後のフォローも行っているのですね。

術後のフォローアップは私の得意としている分野です。長年勤めた病院から離れてクリニックの医師になろうと考えたのも、自分が手術をした患者さんの術後を長く診ていきたいと思ったからなんです。千葉県済生会習志野病院に勤務していた頃は、毎日のようにがん患者さんの外科手術を行っていました。多かったのは、胃がん、大腸がん、乳がん、甲状腺がん、食道がん、肝胆膵がんなどで、それらのがんの術後のフォローを当院で対応しています。現在も当院で検査をして、がんが疑われて病院での手術となった方の術前術後の診断・管理も行っていますし、もちろん私が手術を担当した方でなくても手術の内容がわかれば術後の管理も可能です。良性疾患の方のフォローも行っています。

患者さんはどういった主訴でいらっしゃる方が多いですか?

林伸一院長 ならしの内科外科2

圧倒的に多いのが生活習慣病の方です。特に高血圧に気づいていらっしゃる方が多く、高コレステロールや高血糖、肝機能障害を健康診断などで指摘されていらっしゃる方もいます。あとは一般的な内科症状である頭痛、腹痛、下痢で受診する方も多いです。乳がんのチェックも行っていますから、胸のしこりを感じて検査にいらっしゃる方も。当院でがんが見つかり、病院に紹介して手術をし、逆紹介で術後管理を当院で行うということもあります。近隣にお住いの方が中心ですが、術後管理でいらっしゃる方は遠方からも通われています。当院はこの規模のクリニックにしては7台と多めに駐車場を用意していますので、車でも通院しやすいのではないでしょうか。大学が目の前という立地もあって学生さんもいらっしゃいますし、近隣の新しいマンションに入居する若い世代の方にも気軽にいらしていただきたいですね。

外科の経験を専門的な内科診療に生かす

先生は開業前にどのようなご経験を積まれましたか?

林伸一院長 ならしの内科外科3

1985年に千葉大学を卒業し、最初の1年は千葉大学医学部附属病院、それから長野県立須坂病院、茨城県の国保県西総合病院、国立下志津病院、国立がん研究センター中央病院などで働きました。その後、千葉大学に戻り、4年間大学院にいて、それから国立千葉病院、国立習志野病院に移ったんです。国立習志野病院では外科医長を務め、2001年に済生会習志野病院に変わった後も外科医長として継続して勤務しました。当院では生活習慣病の治療を行っていますが、外科医なのに診られるのかと思われるかもしれません。しかし、外科手術をする方の中に生活習慣病の方は少なくないんです。それぞれの患者さんが持っている生活習慣病の背景を知って、手術を組み立てていく必要があるため、ずっと対峙してきた病気でもあります。経験を経てきていますので、生活習慣病の治療も安心して任せていただきたいです。

開業に至った経緯を教えてください。

外科の医師としてがんの手術に携わる中で、がんは5年経過した後でも再発することに気づかされました。しかし、病院だと術後の外来は5年を目安に「来なくても大丈夫」と言わなくてはならないんです。フォローする患者を制限しないと、外来が混みすぎてしまうという病院側の事情もあります。5年以降もきちんとがん患者さんを診たいと思うと病院では難しく、また年々医局での管理業務も増え、患者さんに接する時間が減っていくことにもジレンマを感じていました。手術後の患者さんを長くフォローしていくためにも、患者さんの診療に集中する現場第一主義でいるためにも開業に至りました。

先生の診療に対するお考えをお聞かせください。

林伸一院長 ならしの内科外科4

病気の治療という狭い観点に固執するのではなく、患者さんに人としてきちんと向き合って診療したいと考えています。地域の皆さん、当院にいらっしゃる皆さんには実りある生活を送っていただきたいと思っているんです。診療していると、ご本人が楽しくないのに長生きするつらさも痛感することがあります。ご高齢の方だと生きているのが大変とおっしゃる方もいるんです。そういったつらさをなくすためにも長く健康でいていただくことが大切だと思います。医学的な知識をフル活用して、健康で日々の生活を満喫できるようにサポートしていきたいですね。

患者に寄り添い、患者が安心できる環境で診療を行う

もともと先生が医師になろうと思ったのはなぜですか?

林伸一院長 ならしの内科外科5

私は小学校の同級生から「お前は言っていたとおりになったな」と言われるんです。自分では覚えていないんですが、小学校の時に周りの友人に「僕は医者になる」と言っていたらしいんです。実は私の父は上野で開業していた医師で、上野警察の嘱託医などもやっていました。小学校の頃の私は父が大好きで(笑)、「お父さんみたいになる!」と言っていたそうです。やはり父の影響が大きかったんでしょう。患者さんに感謝される父の姿を見て、人の役に立っていることが目に見える医師はいいなと思い、医学の道に進みました。

先生は多趣味だとお聞きしました。

そうですね、スキー、山登り、ダイビング、ゴルフなど趣味は多いです。メインはスキーで、私はアルペンという競技をやっていて、スキー連盟に入って大会にも出ていました。実は、ヨーロッパアルプスでのスキーの帰りに心肺停止した日本人乗客の心肺蘇生をしたこともあるんです。また、山登りでは、標高2410mの山小屋診療所でボランティアをしていたとき、高山病でショック状態の登山者を処置したことも。呼吸の補助と点滴、酸素を流してヘリコプターが来るまでの処置をしました。趣味の中で、命に関わる状態の方を助けて人の役に立てたことはうれしく、思い出深いですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

林伸一院長 ならしの内科外科6

なるべく患者さんのお話を聞いて、寄り添った治療をしたいと思っていますので、何か気になる症状や心配事があれば気軽にご相談ください。ただ、そういう診療体制なので、お一人お一人に時間がかかる傾向にあり、待ち時間が長くなってしまうことをたいへん申し訳なく思っています。改善を図りたいと考えているのですが、予約制にしてしまうと急に具合が悪くなった方を診られないので、今後何とかしたい課題です。また、当院は現在発熱の患者さんはお断りしています。生活習慣病の患者さんが多く、新型コロナウイルスに感染すると重症になってしまう可能性が高いと考えております。当院には陰圧室等の十分な隔離を施行できる設備もなく、感染の機会を避けたいとの観点から、発熱の方は診察しないという選択肢を取っています。一方、換気設備の工事も行い、空気清浄機も設置していますので、安心していらしていただければと思います。

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