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松坂 一矢 院長の独自取材記事

まつさか歯科医院

(神戸市垂水区/塩屋駅)

最終更新日:2023/12/04

松坂一矢院長 まつさか歯科医院 main

神戸市垂水区塩屋北町の住宅街に門を構える「まつさか歯科医院」。1984年に現副院長の松坂直人先生が開院してから、長い間地域住民の口腔の健康を守ってきた。その後、2013年に息子である松坂一矢先生が院長として就任。これまでの診療方法とはまったく異なる方法で、患者の信頼を獲得してきた。「勤務医で積んできた経験をこの地域の方々に提供すれば、きっとうまくいくと思ったんです」と優しい笑顔で話す姿からは、確かな自信が感じられる。そんな松坂一矢院長に、勤務医時代の経験から取り入れた診療法や、患者への対応、今後の目標や展望などじっくり話を聞いた。

(取材日2023年10月20日)

知識と経験を生かした患者目線のクリニックづくり

このクリニックを引き継ぐまでは長崎にいらっしゃったそうですね。

松坂一矢院長 まつさか歯科医院1

2003年長崎大学歯学部を卒業後、長崎市内にある藤井歯科で約9年間勤務していました。もともと出身はこの近くですが、学生時代を過ごした長崎が気に入ったことや、面接してくれた院長が歯科医師だった祖父に似ていたこと、将来父のクリニックを継ぐことを考えていたので環境が近かったこともあり、藤井歯科に就職することを決めました。商店街の中にあったので、近隣で働いている人が多く、子どもから大人まで幅広い年齢層の患者さんを診る機会に恵まれました。一般的な治療から経営に関すること、スタッフの付き合い方まで学ばせてもらい、当院の経営にもたいへん役立っています。もう亡くなってしまいましたが、当時の院長はとてもすてきな先生でした。現理事長の息子さんとは今も仲が良く、いろいろな相談をする間柄なんですよ。

お父さまから引き継いだ時と現在で変わったことはありますか?

2012年に副院長として就任しましたが、帰ってきたばかりの頃は診療用のチェアが1台しかなく、1日に診られる患者数は5人程度という状態でした。そこで藤井歯科での経験を生かして、鏡ではなく各診療用チェアに設置したペン型のスキャナーで治療前と治療後の口腔内写真を撮影し、モニターで患者さんに見てもらいながら説明する方法を導入しました。そうすることで、患者さんに安心・納得して治療を受けていただくことができます。父には「1年やってみて、難しかったら長崎に帰るね」という話をしていましたが、1年たつと患者数は増え、今ではさらに増加しました。2013年に僕が院長に就任するまでは、漢字の「松坂歯科医院」だったのですが、よく「まつざか」と間違った読み方をされることが多かったので、ひらがなの「まつさか歯科医院」に名前を変えました。

最初は奥さまと二人三脚で奮闘されていたと伺いました。

松坂一矢院長 まつさか歯科医院2

妻は僕が勤務していた長崎の藤井歯科で歯科助手・受付として働いていて、そこで知り合い職場結婚しました。子どもが生まれて1歳くらいの時に父が脳梗塞で倒れ、縁もゆかりもないこの地に一緒に来てくれたのですが、本当に感謝しています。スタッフが入る前の最初の頃は、赤ちゃんを抱えたままの妻と2人で必死でしたね。藤井歯科の手法や、使う材料を同じにしようと決めていたので、かなり力になってくれました。ロゴも妻が考えてくれたんですよ。

しっかりヒアリングを行い、患者に安心と納得を

どのような層の患者さんが多いですか?

松坂一矢院長 まつさか歯科医院3

高齢者の患者さんが多いですね。この周辺は住んでいる方の多くが後期高齢者という地域です。インターネットを使う世代ではないので、来院される方のほとんどがクチコミを聞いて来てくれています。歯周病や虫歯が悪化し、口腔内の状況が悪いというケースが非常に多いので、ヒアリングを行い、どこまでの治療を望んでいるのか確認しています。しっかりコミュニケーションを取って一人ひとりに合わせた治療を提案していくことが一番重要だと思っています。クリニックの中には、患者さんに厳しくして歯科への意識を高めるという考えもあるようですが、クリニックが少なく選択肢のない中でそれをやってしまうと、患者さんにとって敷居が高くなってしまいます。受診のハードルを下げ、臨機応変な対応をしていきたいですね。

患者さんやスタッフに対して丁寧に接しているという印象を受けました。

そうですね。患者さんに対しては、なれなれしくなりすぎないよう、方言を使わずなるべく丁寧な言葉でお話しするようにしています。患者さんがフレンドリーに話してきたら、それに合わせてお話しすることもありますが、初診で来た患者さんがいる場合、その方が見てどう思うのか考えるようにしています。例えば初めて行くお寿司屋さんで、職人が常連さんとフレンドリーに話していたら少し落ちつかない気持ちになるのと同じことですよね。診療用チェアはパーティションで仕切っているだけなので、患者さんはすべての会話が聞こえる状態です。そのため、スタッフ間の雑談は患者さんの前では控えるように指導しています。また、スタッフに対しては「~してください」「これをお願いします」という丁寧な話し方を心がけています。スタッフに厳しくしているのを患者さんが見たり聞いたりすると、嫌な印象を持ってしまうのは間違いありませんからね。

どのようなときに歯科医師になって良かったと感じますか?

松坂一矢院長 まつさか歯科医院4

患者さんに「今まで歯医者が嫌いだったけど、ここに来て嫌いじゃなくなった」と言われるときが一番やりがいを感じます。緊張して来ている患者さんが多いので、リラックスしてもらえるように努めています。たまに治療途中で来なくなってしまい、間が空くと気まずそうに「すみません」とおっしゃる患者さんもいますが、「結局は患者さん自身のことですよ」と優しくお話しするようにしています。これは勤務医時代からの考えですが、すべての患者さんに好かれるのは難しいことです。10人いたら8~9人から好感を持ってもらえるようにやっていけばいいと思っています。当院に来ていただいた患者さんに「ここに来て良かった」と思ってもらえるよう、努力していきたいです。

基本に忠実に。丁寧さが光る診療

保険診療をメインに行っていると伺いました。

松坂一矢院長 まつさか歯科医院5

はい。基本に忠実に、保険診療をメインとして診療を行っています。基本ではありますが、歯にレジンやセメントを詰める充填(じゅうてん)や、クラウンや入れ歯などの補綴(ほてつ)物を入れる際は、きれいに丁寧に治療を行うよう意識しています。自由診療に関しては、透明で目立ちにくい取り外しのできるマウスピース型装置を用いた矯正や、ノンクラスプデンチャーというバネのない入れ歯など、興味を持ったものがあればセミナーに参加し、納得すれば導入することもあります。ただし患者さんに一辺倒にお勧めするということではなく、要望があればきちんとお話しした上で、治療を行います。

スタッフが働きやすい環境づくりに力を入れているそうですね。

勤務医が1人、常勤の歯科衛生士が3人、産休中のスタッフが1人、パートを入れたら10人前後で子持ちのスタッフも多いです。僕も4人の子どもがいますので、子どもを産んでも、子育て中でも働ける環境づくりをしてきました。子どもの体調不良時にはスタッフ同士でシフト交換をするなどみんなで協力し、助け合ってくれています。ママと仕事の両立を頑張ってもらい、長くこのクリニックで働いてもらって、患者さんへのより良い医療やサービス提供につながればと考えています。

最後に今後の目標や展望を教えてください。

松坂一矢院長 まつさか歯科医院6

この町には高齢の方がとても多く、今まで通っていた患者さんが通えない状態になって往診するというケースが増えています。往診先でケアマネジャーさんと知り合いになって、そこから依頼を受けることも増えてきていて、現在は週に何度か往診に対応しています。今後さらにニーズが高まっていくと思うので、往診の頻度を増やして地域に貢献していきたいですね。クリニックに関しては余裕を持って治療ができるよう、勤務医を増やしたいと考えています。この近くにお住まいの方が「口腔内のトラブルがあったときは、あそこに行けばなんとかなる」と思ってくれるようなクリニックをめざしていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/75万6000円(調整料・観察料込)、ノンクラスプデンチャー/11万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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