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岩田 一隆 副院長の独自取材記事

岩田歯科医院

(大垣市/穂積駅)

最終更新日:2023/02/13

岩田一隆副院長 岩田歯科医院 main

JR東海道本線の穂積駅から車で10分ほどの場所にある「医療法人墨俣会 岩田歯科医院」。大正時代に開業して以来、100年以上にわたって地域住民の歯の健康を支えてきた。今回話を聞いたのは、穏やかな優しい笑顔で迎えてくれた、4代目で副院長の岩田一隆先生。同院では、患者の負担を少なくしたいという強い想いから、代々「短期間で治療すること」を大切にしている。中でも入れ歯治療を得意としており、遠方から訪れる患者も多いという。「患者さんの笑顔が見られると本当にうれしい」と語る、岩田副院長。歴史ある歯科医院に大切に受け継がれてきた想いや技術、さらに岩田副院長が思い描く今後の展望などについて詳しく語ってもらった。

(取材日2022年3月1日)

先代の意思を受け継ぎ、歯科医師の道へ

先生は、歯科医師になるまでどのような道を歩まれてきたのですか。

岩田一隆副院長 岩田歯科医院1

当院は、大正時代に私の曽祖父が開業し、続く祖父・父ともに歯科医師の道を選びました。二人とも、とにかくいつも忙しそうだったことを、子どもながらによく覚えています。父は家であまり仕事の話はしませんでしたが、無意識のうちに影響を受けていたんでしょうね。中学生になると「自分も歯科医師になろう!」と具体的に意識し始め、そこから迷いはありませんでした。そして高校卒業後、地元の朝日大学歯学部へ進学。学生時代はとにかく勉強、勉強の毎日で、歯科医師になることだけを考えて日々を過ごしていました。大変ではありましたが、とても充実した日々でしたね。大学卒業後は、恩師の縁で朝日大学病院に4年間勤務。治療だけでなく学生の指導にもあたるなど、幅広い経験をさせていただきました。

根管治療を専門に学んでこられたとお聞きしました。

大学病院では、歯の根っこの部分の治療、いわゆる「根管治療」について重点的に技術を磨きました。この部分の治療は、適切に処置を行わないと膿んでしまったり、痛みが再発してしまったりするなど、後々大きな問題になってしまうこともあります。歯の根っこはたいてい曲がっているため、細菌や汚染物を残さないように美しく処置するためには繊細で高度な技術が必要なんです。当時はまだ経験も浅かったので、難しいと感じる症例もたくさんありました。技術の高い先生の治療を間近で見て学び、とにかく地道に努力を続けた4年間でしたね。今振り返ると、大学病院で学んだことは、本当に貴重でした。深い虫歯を抱えてご来院される患者さんもいらっしゃいますので、この時期に習得した技術が、確実に現在の診療を支えていますね。

どのような患者さんが来院されますか?

岩田一隆副院長 岩田歯科医院2

当院は、開業以来「入れ歯治療」に力を入れてきた経緯があります。そのため、平日はご高齢の患者さんが比較的多いですね。たいへん光栄なことに、入れ歯治療のセカンドオピニオンを求めて、わざわざ遠方からお越しくださる患者さんもいらっしゃいます。一方、土曜日は成人の方からお子さま・学生さんなど、幅広い世代の方にご来院いただいています。虫歯や歯周病の治療が中心ですが、定期検診や、お口のクリーニング・メンテナンスなど、目的はさまざまです。クチコミや紹介でご来院いただくケースも多く、とてもうれしく感じています。

患者の負担を減らすため「短期間での治療」にこだわる

治療期間を短くすることを重視されているそうですね。

岩田一隆副院長 岩田歯科医院3

当院は、開業以来「治療をできるだけ短期間で完了させる」ことを大切にしてきました。そのため、1回の診療時間を長めに取るようにしています。一人の患者さんの治療を行うために、1時間の枠を設けることも少なくありません。治療期間が長引くことは、患者さんにとって負担になってしまいますからね。こまめに通ってもらうのではなく、1回の通院でできるだけ治療を進め、来院期間・回数を極力少なくするように努めています。歯科医師は基本的に2人体制。忙しい時は3人体制にして、連携を取りながら診療を進めています。早く治療をして、もちろん再発させないこと。患者さんのために先代から守り続けているこの診療方針を、とても誇りに感じています。

治療では、どんなことを大切にされていますか?

「なるべく早く」「再発させない」以外にも、「痛みを少なく」など、患者さんにとってつらくない治療をしたいという想いが強いですね。また、患者さんのお話・お悩みに丁寧に耳を傾ける、ということも大切にしています。治療の際、歯科医師の判断はもちろん重要ですが、患者さんの悩みを慎重に聞いていくことで、自分だけでは気づくことのできなかった大きな原因が見つかることも多いんです。過去に入れ歯の噛み合わせがなかなか安定しない患者さんを診た経験があるのですが、ご本人の訴えを細かく聞くうちに、予想外の場所に原因が見つかったことがあります。経験から一方的に判断するのではなく、患者さんの声に耳を傾けることの大切さを痛感しましたね。そして、私自身、患者さんから何でも気兼ねなく話してもらえる、そんな歯科医師でありたいと思っています。

入れ歯治療に力を入れていらっしゃるんですね。

岩田一隆副院長 岩田歯科医院4

当院は、これまで入れ歯治療にも注力し、得意としてきました。専属の歯科技工士を3人体制にし、その場で細かい調整に対応できるよう、入れ歯治療でも「素早く」ということに重きを置いています。もちろん、早いだけでなく「よく噛める」入れ歯を作製することにも努めています。よくあるケースなのですが、合わない入れ歯を長期間使用していたことで、噛み方に偏った癖がついてしまっている患者さんがいらっしゃいます。入れ歯を裏側から見ると、顎がずれているのがわかるんですね。だからといって、入れ歯の噛み合わせ位置を真っすぐに直せばいいかというと、すべての患者さんにとってその方法が正しいわけではない。逆に、その癖を残したまま調整を進めたほうが適切な場合もあり、本当に人それぞれなんです。患者さんにごとに最適な方法を見極め、地道に検証を繰り返すことで「よく噛める、快適な入れ歯」の実現が望めます。

入れ歯治療では、遠方から来院する患者も多い

入れ歯治療を支えている技術について、詳しくお聞かせください。

岩田一隆副院長 岩田歯科医院5

当院では「リマウント法」という方法を用いて、入れ歯が快適な噛み合わせになるように調整をしています。簡単に説明をすると、いったん完成した入れ歯を、患者さんの口の中に装着して実際に噛んでもらい、噛んだ状態のまま口外に取り出してから、噛み合わせを調整するという技法です。「実際に口の中に装着して噛む」ことが重要で、この手順を入れることで発見できる噛み合わせの不具合があるんですね。この一連の流れを何度も何度も繰り返して、調整を進めていきます。リマウント法は、技術だけでなく、手間・時間を必要とするため、実際に採用している歯科医院はそれほど多くないかもしれません。細かな調整に応えてくれる3人の歯科技工士の技術があるからこそ、実現しているとも言えます。

セカンドオピニオンを求める患者さんも多いのですね。

合わない入れ歯に長年悩まれていて、「痛くて噛めない、なんとかしてほしい」と相談にいらっしゃる患者さんも多いです。当院に通院される患者さんからのご紹介や、クチコミを聞いてご来院いただくケースなどさまざまですね。セカンドオピニオンの場合、すぐに原因がわかることもあれば、症状を細かく分析することで原因が判明することもあるなど、さまざまなケースが考えられます。患者さんが何に困っているかを丁寧に聴きながら、先にお話しした「リマウント」を繰り返し、一緒に快適な噛み合わせ位置を見つけていきます。最終的に、患者さんのうれしそうな笑顔を見られることが、歯科医師としての何よりの喜びではないでしょうか。

これから、どんな歯科医院にしていきたいとお考えですか?

岩田一隆副院長 岩田歯科医院6

昨年から私が本格的に当院の運営に携わるようになったのですが、これをきっかけに、もっと幅広い方々に当院のことを知ってもらい、より多くの患者さんの力になりたいという想いが強くなりましたね。「少しでも患者さんのお役に立てればいいな」という思いで始めたホームページのブログも、毎回楽しんで書いています。そして、患者さんやスタッフ、当院に訪れる人が皆笑顔になれるような、温かくて明るい歯科医院をつくっていきたいですね。また、患者さんのお口を守るだけでなく、さらに健康なお口にしていくために、私自身も新しい技術を積極的に学び、貢献していきたいと考えています。

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