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うつ病と双極性障害(躁うつ病)の違い
診断方法や治療内容とは

あざみ野メンタルクリニック

(横浜市青葉区/あざみ野駅)

最終更新日:2021/10/12

あざみ野メンタルクリニック うつ病と双極性障害(躁うつ病)の違い 診断方法や治療内容とは あざみ野メンタルクリニック うつ病と双極性障害(躁うつ病)の違い 診断方法や治療内容とは
  • 保険診療

朝だけ調子が悪い、今までできていた仕事ができなくなった、会社でのトラブルが増えた……。複雑化する社会の中で心理面の悩みを抱える人は多い。精神科、心療内科というと、かつては敷居の高さを感じることも多かったが、最近では気軽に受診できる存在になっている。自分で「うつ病」と決めつけることなく専門の医療機関に相談することが何よりも大切だ。「あざみ野メンタルクリニック」の村田琢彦院長に詳しく聞いた。

(取材日2015年7月7日)

あなたのうつはどのタイプ? うつの治療は専門家の見極めから

Qうつの分類はどのように行われますか?
A
あざみ野メンタルクリニック 村田院長が診療を行う診察室

▲村田院長が診療を行う診察室

「うつ」は大きく2つに分けて考えると理解しやすくなります。1つは過労や心理的なストレスに対する反応として起きてくる「反応性のうつ」、そしてもう1つが病気の症状としての「内因性のうつ」で、その代表的なものがうつ病や双極性障害です。反応性は病気ではなく、内因性は病気です。会社の対人関係や過労などが原因で気分が落ち込む反応性のうつは、病気ではないため服薬しても症状が軽快しないこともあり、まずはその原因を取り除くことが必要です。一方内因性は、セロトニンやドーパミンといった脳内伝達物質の減少で起こるため、治療的な対応で精神状態は回復します。診療では反応性か内因性かの見極めが重要となります。

Qうつ病と双極性障害(躁うつ病)について教えてください。
A
あざみ野メンタルクリニック 心地良い音楽が流れている待合室

▲心地良い音楽が流れている待合室

内因性のうつの方が来院するきっかけは、仕事の能率が落ちた、決断できない、ちょっとしたことを忘れる、といったことが多く、周りが気づいてというよりも本人が困って来院するケースがほとんど。睡眠にも影響が出て、途中で目が覚める、朝早く目が覚めるといった特徴があります。そして、この内因性うつが繰り返し起きるときに考えなければならないのが、間に躁状態が入っていないかということです。躁状態とは、普段より元気が出過ぎて社会的な障害を招いてしまうような状態です。気が大きくなって上司に命令してしまったり、借金をつくったりといったこともあります。うつ状態の時期と躁状態の時期の両方があるのが双極性障害です。

Qこちらのクリニックではどのような診察をしていますか?
A
あざみ野メンタルクリニック あざみ野駅から徒歩でわずかの好立地

▲あざみ野駅から徒歩でわずかの好立地

まず予診として臨床心理士が、いつからどのような症状が始まり、どう変わったのか、思い当たる原因の有無などを細かくお聞きし、医師がそれをもとに診察を行います。診察の結果診断がついた段階で患者さんへの説明となりますが、これが一番大切です。反応性は病気ではありませんから、原因を改善する方法をアドバイスします。中には休みたいから診断書が欲しいという言う人もいるので、原因にアプローチしないで休んでも良くならないことをお話しし、場合によって会社の産業医と連絡を取ることも。内因性ならば、うつ病、双極性障害でそれぞれ治療薬が違うのできちんと合った薬を処方して、必要なら休養も勧めるなど治療方針を丁寧に説明します。

Q「うつかも?」と悩んでいる人たちにメッセージをお願いします。
A
あざみ野メンタルクリニック 気軽に相談してほしいと語ってくれた村田院長

▲気軽に相談してほしいと語ってくれた村田院長

今までできていたことができない、一日の気分の変動が大きい、という人はうつ病の可能性が考えられます。自分で「怠けている」「さぼっている」と思い込んでいるケースもあるので、受診して診断を聞くとホッとする人もたくさんいます。病気と言われてショックを受ける人も中にはいますが、「病気のうつは服薬と休養で治療できますよ」と説明すると皆さん安心されます。薬は少量から始め、適量まで徐々に増量していきます。個人差がありますが服薬開始後1〜3ヵ月ほどの期間です。しかしすぐに服薬を中止すると症状がぶり返すことが多いため、維持療法としてしばらく服薬を継続してもらいます。抗うつ薬に依存性はありません。

ドクターからのメッセージ

村田 琢彦院長

内因性うつの診断で難しいのが、うつ病と双極性障害の鑑別です。診察時に「元気が良過ぎる時期はありませんでしたか?」と尋ねると心当たりのある方がいます。家族や会社に迷惑がかかるほど活動的になるのが躁状態ですが、さらに本人が気づきにくい状態に軽躁(けいそう)状態というものがあります。文字どおり「軽い躁状態」なので、患者さんご自身は「仕事がとてもはかどった」「何をしても楽しかった」という程度の自覚しかありません。こちらから質問することで初めて気がつくことが多く、一般の方ではなかなか判断がつきません。専門家が状態を把握して診断をしますので、心配事があったら気楽な気持ちで来院してください。

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