歴史と信頼を積み重ね
新たな一歩を踏み出す

あらゆる人に医療・福祉のサービスを
地域のニーズに応え進化する中核病院

明治44年、明治天皇の「生活に困窮し医療を受けられない人々にも救いの手を差し伸べるように」とのお言葉により設立された『東京都済生会中央病院』。全国80の済生会病院のうち、2番目に古い歴史を誇り、平成27年には設立100周年を迎えた。平成29年5月には新主棟がオープン。歴史ある糖尿病の治療、ホームレス専用病棟や乳児院といった済生会の特徴でもある従来機能はそのままに、三次救急を担う救命救急センターの開設、手術室の増設、休止していた産科の再開など、新しい一歩を踏み出した。

地域連携の歴史も古く、港区で早くに地域医療支援病院に認定。災害拠点病院としての役割や認知症治療の強化など、時代のニーズに応えることで地域全体の健康を支えてきた。分け隔てなくあらゆる人々に医療・福祉サービスを提供する「済生の精神」に基づき、地域における中核病院としての役割を果たしている。

高木 誠院長

高木 誠院長
1979年慶應義塾大学医学部卒業。円滑な地域連携を行うため、年に1度の医療連携会や、カンファレンス、研究会など日頃から地域の医師たちと情報共有できる機会を重視し、お互いに顔の見える関係性を大切にしている。どんな人にも受診しやすく、いつでも頼りになると言われる病院づくりにまい進。

高度救急医療

関根 和彦先生

救急科部長/院長補佐
関根 和彦先生
1995 年慶應義塾大学医学部卒業。難しい状況に立ち向かわねばならないことが多い救急の現場において、諦めず不撓不屈の精神で挑むことをモットーとする。その一方で、頑張り続けることが必ずしも良いとは限らないと、独りよがりにならないように、患者や家族の状況や心情を把握し対応することを心がける。

緊急手術にも対応し、地域の医療を支え
ている

緊急手術にも対応し、地域の医療を支えている

大幅な機能強化を図り、ドクターカーを導入。他院からの患者搬送にも力を入れる

大幅な機能強化を図り、ドクターカーを導入。他院からの患者搬送にも力を入れる

専門分野を持つ医師が集結し対応
地域全体を守るための救急医療

重症患者から軽症者まであらゆる患者を受け入れ、緊急手術や高度救命集中治療に対応する同院の救急医療。救急科を専門とする医師を中心に、さまざまな得意分野を持つ医師によるチーム医療で、断らない救急をめざす。

救急科では、重度の外傷患者や心肺停止状態の患者などに対し、専門の医師が初期対応から根本的な治療まで実施。また、病院内で患者を待つだけではなく、他院で治療が難しい患者の受け入れも行う。同院所有の救急車で出向きその場で診ることで、少しでも早く病状を安定させることに努めている。
「私たちは目の前の患者さんだけではなく、近隣の人を守るために救急医療を行っています。近隣の病院や救急隊と連携することで救える命を増やしていきたい」と関根和彦救急科部長。
必要なときに必要な順番、必要な速さでの連携が求められる救急の現場。その見極めと段取りこそが重要で、各科の医師と協働し患者にとって一番良い形をつくることが救急の医師の役目だ。
地域連携においても、普段から地域医療機関や消防隊員と顔を合わせる機会を積極的につくり、迅速に機能できる体制を整えている。
どんな患者にも即座に分け隔てなく対応するのも同科の特徴だ。「症状が軽くても重くても、患者さんにとっては一大事。時間が限られる中で診断と治療をするため、患者さんの言葉をしっかりと受け止め、なるべく簡単な言葉でわかりやすくお話しすることを心がけています」
平成24年に開設された救命救急センターは今年で5年目を迎えた。今後は新たな治療法の開発や治験を行い世界に向けて発信していく。

災害訓練

いつか来る大規模災害に備え地域ぐるみの災害対策を主導

災害拠点病院として毎年さまざまな病院と連携して災害訓練を実施。ここ数年は特に力を入れており、2017 年度は港区全体で病院だけではなく保健所などの行政とも連携して大規模な災害訓練を行う。「いろいろな施設と連携して訓練していきたい。首都直下型地震やその他の災害も起こり得る状況の中、万が一の場合に備えて地域全体で盛り上げていきたいです」

災害訓練

災害時に迅速に対応できるよう日頃から連携を取り、災害医療体制を構築している

 

がん診療

廣谷 隆副院長

廣谷 隆副院長
1980 年慶應義塾大学医学部卒業。モットーは分け隔てのない医療をすること。初期研修後初めて同院に来た際、ホームレスの病棟の患者と他の患者を同等に扱っていたことに衝撃を受ける。それ以来、貧富の差、合併症の有無を問わず、独居老人、精神疾患・認知症のある人など何に対してもどんな患者も受け入れる医療に徹する。

がん疾患に対応すべく外科の強化も図
り、手術室を拡充

がん疾患に対応すべく外科の強化も図り、手術室を拡充

化学療法を外来で行
うための専用スペース

化学療法を外来で行うための専用スペース

専門病院との連携と各科の協力で
最善のがん治療提供に力を尽くす

東京都がん診療連携拠点病院として、総合病院の強みである総合力を生かしつつ、がんの先端治療を行うがん専門病院とタッグを組み、質の高いがん医療を追求。院内各科の垣根のない協力体制で複数の病気を抱える患者にも対応している。

高齢化が進みあらゆる病気に加えてがんになる人が増える中、同院では都内のがん専門病院と連携し、専門病院の得意とする先端治療と同院の総合病院としての総合力の融合で、最善のがん治療を追求。がん専門病院からの紹介患者は年間1000 人を超え、専門病院では対応できない病気や合併症は同院で治療を実施。必要に応じてがん専門病院の医師と一緒に手術をするなど診療の幅を広げている。
その連携の基礎となるのが、院内の診療科間の強い協力体制だ。「内科と外科が協力し合い垣根をつくらないのは、病院100 年の歴史の中で伝統的に受け継がれてきた信条であり、働いている医師の誇りです」と廣谷隆副院長。
専門分科が進む風潮の中、同院ではどの医師も専門分野以外の領域に広く知識を持つ。そうすることで、目の前のがん患者が自分の専門分野以外の治療を受けることになっても、それがどのくらいの負担で、どんな合併症が起こり得るか理解でき、また患者の気持ちに寄り添うことができるからだ。
「診療科をたくさん設けることが総合力ではありません。真の専門の医師たるものは、ある程度のことは最低限できて当たり前。そんな医師がそろっている。それが本当の意味での総合力なのです」

どんな患者も積極的に受け入れ豊富な経験で体も心もサポート
他科の協力の下、力を入れているのが化学療法における副作用への対応だ。副作用により別の治療が必要になった際にも、各診療科の連携でオーダーメイドの治療を実施している。また、緩和ケアについては痛みのコントロールだけでなく、気持ちやスピリチュアルな面までできる限りフォロー。がんサポートサロン「はなみずき」を開くなど、がん患者とその家族の悩みや想いを支えている。
「副作用や合併症が複数ある方や終末期の方など、一般的には受け入れが難しい患者さんも当院ではたくさん診てきましたので、どの医師も経験が豊富。それが当院の強みでもありますね」
地域連携も半世紀近い歴史があることから、地域の医療機関とのつながりは強く、信頼も厚い。
今後は新しく設置された血管造影装置完備のハイブリッド手術室を駆使し、より新しい領域の治療にも果敢にチャレンジしていく。

外科

原田 裕久先生

消化器外科部長
原田 裕久先生
1992 年慶應義塾大学医学部卒業。「一人ひとりに合った治療を提供できる施設でありチームである」と自負。精神的なサポートができるホームドクターのような存在をめざし、日々の診療に取り組む。

専門の医師が外科疾患を網羅
患者一人ひとりに質の高い治療を

がん治療をメインに救急対応を重視する同科。外科疾患を網羅する専門の医師が集結し、少数精鋭で質の高い医療をめざしている。24 時間体制であらゆる手術に対応し、難症例もチーム力を生かして積極的に応じる姿勢。今後は膵臓がんや肝臓がんの低侵襲治療や救急医療の充実、地域の医療機関との連携による開かれたオペ室をめざす。

乳腺外科

佐藤 隆宣先生

乳腺外科部長
佐藤 隆宣先生
1993 年徳島大学医学部卒業。スピーディーな検査の後は、患者とじっくり話をする時間を設ける。誠心誠意患者と向き合うことで、安心して受診できる環境と良い手術を提供することをめざす。

整容性重視の手術で満足度を高く
乳房再建術にも積極的に取り組む

乳房温存手術では整容性を重視し、根治性のある部分切除で患者満足度を追求。形成外科との連携で乳房再建術にも積極的に取り組む。一般的な検査はもちろん石灰化病変にはステレオガイド下乳房組織生検を導入。土曜は乳腺精密検査1 日コースを開設し、マンモグラフィ、エコー検査、針生検までを1 日で行い当日中に診断する。

呼吸器外科

梶 政洋先生

呼吸器外科部長
梶 政洋先生
1990 年名古屋市立大学医学部卒業。診断がついていない状況でも心配な患者からの相談には優先して応じ、外来診療日以外も時間の許す限り対応している。患者と一緒に最善の方策を考える診療スタイルを貫く。

ハイレベルな肺がんの治療に加え
がん患者の精神的サポートに注力

がん専門病院に遜色ない治療を提供する同科。総合病院の強みを生かし、一人ひとりの患者に合ったこまやかな治療を継続的に行うことを心がけている。チーム医療で肺がんの手術、縦隔の悪性腫瘍の治療などに注力。安全性が高く確かな手術をすることを使命とし、がん患者の精神的なサポートにも力を入れ総合的な治療を展開している。

呼吸器内科

中村 守男先生

呼吸器内科担当部長/院長補佐
中村 守男先生
1990 年慶應義塾大学医学部卒業。モットーは約束を守る。がん診療の難しさは患者の思い、家族の思い両方を受け止めること。慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、間質性肺炎等広く呼吸器の病気に対応。

検査から治療まで一貫して行う
患者に寄り添う温かな治療

肺や縦隔の悪性腫瘍を対象に、検査から内科的治療まで一貫して行う同科。呼吸器内視鏡検査の設備とスタッフを充実させ、精密な診断に基づく最適な個別化医療の実践に努めている。また、多職種スタッフの協力の下、がん免疫療法など新しい治療にも取り組み、多科連携で「オール済生会中央」の治療をめざす。

腫瘍内科

船越 信介先生

腫瘍内科担当部長
船越 信介先生
1995 年慶應義塾大学医学部卒業。積極的な治療ができない場合にも、患者の希望が奪われることのないよう、親身に、誠実に接することを心がける。治療はもちろん患者や家族の話を聞く時間も大切にしている。

化学療法と終了後のケアを実施
副作用や合併症もマネジメント

化学療法と終了後の専門的ケアのほか、がんの診断・治療、他科との連携による副作用や合併症のマネジメントを行う。また入院患者が速やかに退院でき、退院後も安心して過ごせるように、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカーとともに地域の医師とも連携。「悩み事や聞きたいことがあれば、気軽にご相談ください」と船越信介先生。

がん看護

西坂 恵子さん

日本看護協会がん看護専門看護師
西坂 恵子さん
患者のつらい状況を理解することで救えることがあると感じる中、患者が医師や家族に言えないことを看護師がきちんと受けとめることができるように、話しやすい雰囲気づくりに努めている。

病気を抱えていかに生活をするか
患者と家族の悩みを一緒に考える

がんと診断された時から最期を迎えるまで、患者をはじめ家族や周囲へのサポートを行う。日本看護協会がん看護専門看護師の西坂恵子さんは、患者が人生をどう過ごすか、病気を治療しながらどう生活するかという視点から支援。患者や家族との面談を通じて、病気や生活に関する相談に応じている。

産婦人科

岸 郁子先生

産婦人科部長
岸 郁子先生
1991 年慶應義塾大学医学部卒業。女性の社会進出が目覚ましく忙しい人が多い中、若年層から高齢者まで、女性のライフスタイルを高められる診療をモットーとしている。

分娩室での立会い出産も可能。希望の夫
婦は事前に説明を受ける

分娩室での立会い出産も可能。希望の夫婦は事前に説明を受ける

9年ぶりに再開した産科に注目
横断的治療で安全性の高いお産を

これまで腹腔鏡・子宮鏡などの婦人科内視鏡手術を治療の中心としてきた同科が、平成29年の5月から産科の診療を再開。同院の産科の歴史は古く、この病院で生まれ、自身もここでのお産を希望する人も多く、期待が高まっている。

産科では、地域の開業医とのセミオープンシステムを導入している。これはかかりつけの医院で妊婦健診、分娩は病院で実施するシステムで、これまで以上に密に地域連携を図っていく考えだ。合併症を抱えた人のお産は、各科の医師との協力で対応するほか、麻酔科との連携の下、安全に配慮した無痛分娩も提供。また、産後の状態が不安定な母親が育児の疲れからくるマタニティーブルーなどを癒やし、休息を取りながら育児相談が受けられる産褥入院にも力を入れる。港区内でもまだ数少ない取り組みだ。
「婦人科疾患で当院にかかっていた人も多く、その方が妊娠されてからの入院、出産、産後のサポートも行います」と、岸郁子産婦人科部長。
婦人科では従来どおり、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣のう腫などのほぼ全症例を腹腔鏡を中心とした内視鏡手術で対応。高齢者の骨盤臓器脱の手術や一部の悪性腫瘍の手術にも積極的に腹腔鏡手術を活用している。
今後は再開したばかりの産科診療の充実と、従来の婦人科内視鏡手術の適応拡大をはかっていく。

 

認知症診療

荒川 千晶先生

認知症疾患医療センター

センター長代理
荒川 千晶先生
2000年東京慈恵会医科大学卒業。自宅や施設こそが認知症の現場と考え、病気を治すとともに暮らしを成立させることを重視。患者と家族がどうすれば安心して生活できるかを考え、院内、地域、在宅の医師とともに取り組む。

多職種の地域連携を重視
認知症患者と家族を支援

都指定の認知症疾患医療センターとして、認知症の診断・治療、入院体制の確立、専従の精神保健福祉士による医療相談を行う。精神症状の不安定なケースも院内での対応が可能。地域の医師会や介護関係者などの多職種による連携を重視し、家族会の開催や認知症カフェへの協力を通じて情報発信している。「家族会やカフェは介護者が何でも相談できる場として利用してほしい。アドバイスの際にも、患者さん本人の考えを軽視せず、何を大切にすべきかを考えています」と荒川千晶先生。

生活習慣病

河合 俊英先生

糖尿病・内分泌内科担当部長
河合 俊英先生
1993年慶應義塾大学医学部卒業。モットーは「for the patient(患者のため、患者にとって)」。人生の伴走者として患者がしてほしいことは何か、つまずいたときにいかに手を差し伸べるかを考え診療にあたる。

56年前から続く教育入院
進行を防ぐトータルケア

糖尿病や内分泌に関するエキスパートの育成に注力し昭和36年から糖尿病の重症化や進行の予防のための教育入院を実施。高い治療実績を誇る。保険適用で2週間のプログラムを基本とし、症状に応じて食事や運動療法を中心としたトータルケアを実践。平成29年より企業の健保組合と連携し、血糖、血圧、コレステロールの数値が悪い人への2泊3日の生活習慣病重症化予防プログラムを開始。「健康診断で少しでも異常があればすぐに受診を。それが今後のハッピーにつながります」と河合俊英先生。

健診部門

加藤 清恵先生

総合健診部門長/内科部長(健診担当)
加藤 清恵先生
1983 年弘前大学卒業。医師との時間を長く取ることで受診者の満足度が高い健診をめざす。結果を説明する際には、専門である糖尿病の知識を生かした詳しい生活習慣の指導も行なっている。

落ち着いた雰囲気のラウンジ。ゆったり
とした気持ちで受診できる

落ち着いた雰囲気のラウンジ。ゆったりとした気持ちで受診できる

ゆったりとした快適な環境の中で
個々に応じたきめ細かな健診を

質の高い健康診断を快適なスペースで提供している同部門。受診者それぞれの体調に合ったきめ細かな検査を目標とし、総合病院の利点を生かして、健診後の専門の医師によるフォローで病気の早期発見に努めている。

同院で人気の1日人間ドックは、午前中に検査を終え午後から医師による結果説明を受ける有意義なプログラムだ。ほかにも1日のインスリン分泌量を測定するブドウ糖負荷試験など独自の検査も実施。また女性特有の検査をオプションで追加するのではなく、子宮頸がんおよび乳がん検診を標準のセットに。「きちんとした検査を受けていただきたいですから。乳がん検診のみご希望の場合にはプレミアム乳がん検診もあります」と加藤清恵先生。
検査当日はスタッフの案内により各検査を回るスタイルも好評だ。
「平成20年の設立時より受診者のアンケートにすべて目を通し、一つ一つの意見に対策を立ててきました。満足してくださる患者さんが増えてうれしいです」
地域の医療機関からの紹介も多く、結果報告なども密に行っている。さらに、病院として病気の予防に取り組む中、保健師によるドック受診後の指導をより強化し、異常があった人の経過を体系的に診ていくことや、禁煙指導など病気の予防を中心とした活動も視野に入れていく。

◆東京都済生会中央病院 基本情報はこちら



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