入院医療と救急を中心に据え
患者に安心を提供できる病院へ

横須賀・三浦エリアにおける
地域住民の医療のとりで

国立病院を経て、平成14年に地域住民の強い要望により横須賀市の市立病院となった『横須賀市立うわまち病院』。周囲を商店街や住宅地に囲まれた便利な場所にあり、京急本線横須賀中央駅から徒歩、または同駅やJR横須賀線横須賀駅・衣笠駅などからバスを使ってアクセスできる。
同院は「病院は病院らしく入院医療と救急を中心機能とすべき」との運営方針の下、診療情報のデジタル化を手始めに、病院機能の充実を図っている。開設から15年で診療科を14科から28科に拡充したこともその一つ。また、検査設備や回復期リハビリテーション病床が入る新棟を建設し、救命救急センターの指定を受けた。こうした受け入れ体制の幅広さとともに一定水準の医療レベルを維持するよう努め、地域医療の充実に向けて医療環境を整えてきた。
また地域医療支援病院として承認されており、近隣の医療機関と十分な連携を図るべく、患者を紹介する医療機関の窓口となる地域医療連携室も設置。専任スタッフが紹介の依頼・予約を受けるほか、患者からの相談や疑問・意見などに応える患者支援室も備えるなど、「近隣の医療機関が安心して紹介でき、患者が安心して治療を受けられる」病院をめざしている。

メッセージ

沼田 裕一先生

病院管理者沼田 裕一先生

1982年自治医科大学医学部卒業後、熊本赤十字病院で研修を受け、7年間熊本県のへき地医療に従事。1991年から熊本赤十字病院循環器内科で冠動脈インターベンションを中心に診療し、2002年より現職。医学博士。日本循環器学会循環器専門医。日本心臓リハビリテーション学会評議員。診療連携に関する論文、著書も多い。

正面玄関から入ってすぐの受付。広々とした待合室が続く

正面玄関から入ってすぐの受付。広々とした待合室が続く

近隣の医療機関との診療連携で
地域完結型の医療をめざす

横須賀市から管理を委託された公益社団法人 地域医療振興協会が運営する同院は、近隣医療機関と密接に連携し紹介患者を受け入れるなど「地域のための医療」に尽力。現在28の診療科を設け、診療所ではできない、あるいは地域で不足する医療分野などをカバーし、医療を地域で完結させることをめざしている。

同院は地域完結型の地域医療、救急医療、災害医療、医療従事者の自己研鑽、将来の地域医療を担う人材の育成を基本方針とする。協会への引き継ぎ前から準備に携わり、開設時から管理者を務める沼田裕一先生は、職員の力で着実な発展を遂げてきたと振り返る。「当院は『優しい心、深い知識、高い技術』の理念の下、患者さん一人ひとりに優しい医療を心がけ、医療の説明責任と透明性を重視しています。職員は職種や部署を超えて力を合わせ、まさに全員で現在の姿をつくり上げてきました」
また急性期病院の機能に特化し、地域の医療機関から患者の紹介を受ける体制も整ってきた。これにより同院の医師は専門分野の手術や治療に専念でき、各自の専門性を磨けるように。診療連携は医療の質の向上にもつながっているのだ。
「当院の担当医に診療情報が事前に届くことで、紹介患者さんを長時間お待たせすることなく、じっくりと診療にあたることができます。担当医がマイクを使わず、待合室で患者さんを直接呼ぶといった『優しい医療』が実践できるのも、診療連携で生まれた余裕のおかげです」
さらに緊急の場合や、医師に相談したいときのために医師対医師専用のホットラインも準備。胸痛の患者の場合、一刻を争うケースである可能性も考慮し、同院から専門の医師が同乗したドクターカーを向かわせることも多いという。
「平成18年に南館が完成し、今から数年後には本館の建て替えに着手予定です。しばらく現施設で診療が続きますが、医師もスタッフも患者さんに優しく、医療には熱い気持ちでお迎えしますので、『紹介・受診』をお待ちしています」

がんの高度集学的治療

 

がんの治療は各診療科での手術、抗がん剤による化学療法に加え、高精度放射線治療に対応。患者の症状や希望に応じてこれらを組み合わせる、高度な集学的治療が特色だ。泌尿器科では手術支援ロボットを用いて治療を行い、放射線科には放射線腫瘍治療が専門の常勤医が2人おり、IGRT(画像誘導放射線治療)、IMRT(強度変調放射線治療)、脳や肺・肝臓などへの定位照射といった多様な放射線治療が可能。このほかがん性疼痛のコントロールなども行っている。

放射線治療で使われている機器。患者は5〜10分横になっているだけでよい

放射線治療で使われている機器。患者は5〜10分横になっているだけでよい

循環器内科

岩澤 孝昌先生

循環器内科部長/集中治療部部長兼任岩澤 孝昌先生

1992年自治医科大学医学部卒業。大学病院や秋田県内の病院で内科診療に従事し、2001年より「横須賀市立うわまち病院」の前身である「国立横須賀病院」に勤務。2008年より現職。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。

救急搬送からカテーテル室での処置までスピーディーなのは、救急科をはじめ各部署との連携のたまものだという

救急搬送からカテーテル室での処置までスピーディーなのは、救急科をはじめ各部署との連携のたまものだという

カテーテル治療も24時間可能
退院後の包括的リハビリまで重視

心筋梗塞などの虚血性心疾患、心疾患の終末像である心不全のほか、30〜40代の女性に多い肺高血圧症、足の血管病といわれる閉塞性動脈硬化症などの診療を実施。また心疾患の発作後、再発作を起こさないよう二次予防に積極的に取り組み、多職種にまたがる包括的な心臓リハビリテーションも行う。

救急科と連携し狭心症などの救急患者も診療。必要なら24時間カテーテル治療を行い、一刻を争う事態に対応する。また地域医療機関から紹介される心不全などの患者の治療にも注力している。
「心不全は心臓の働きが不十分な状態を指し、原因はさまざま。近年は心筋梗塞や狭心症による心不全も増えましたが、かかりつけの先生による適切な紹介のおかげで、当科で迅速に対処できます」と岩澤孝昌先生。再発作を防ぐ二次予防も重視し、看護師、栄養士をはじめ多職種が連携して運動・食事・服薬を指導。ソーシャルワーカーによる支援など、福祉分野も含め包括的な心臓リハビリを行う。
「命に関わる可能性もある指定難病、肺高血圧症の診療にも注力しています。息切れや動悸、失神といった症状では診断しづらいのですが、早期なら薬での治療も可能です。ご不安な方は、かかりつけの先生に当科への紹介を相談いただければと思います」

呼吸器内科

松下 尚憲先生

呼吸器内科部長
松下 尚憲先生

1990年自治医科大学医学部卒業。奄美大島(鹿児島県)の瀬戸内町へき地診療所、鹿児島県立大島病院などを経て、2003年に「横須賀市立うわまち病院」に。2004年より現職。日本内科学会総合内科専門医。専門は気管支喘息、肺がんなど。

呼吸器内科のスタッフ。院内では内科としての一翼も担い、幅広く患者を受け入れている

呼吸器内科のスタッフ。院内では内科としての一翼も担い、幅広く患者を受け入れている

多様な呼吸器疾患を幅広く診療
肺がんの高精度放射線治療も可能

同科は地域に根差した診療を行い、肺炎や肺結核といった呼吸器感染症をはじめ、多様な呼吸器疾患を幅広く診療する。また過去の造船所勤務などによるアスベストの健康被害を診断・治療する専門外来も開設。このほかがん治療は同院の放射線科と連携した高精度放射線治療までカバーしている。

地域医療機関・福祉施設からの紹介を中心に診療し、間質性肺炎・肺線維症、気管支喘息、肺炎・肺結核など呼吸器感染症のほか、肺気腫、慢性呼吸不全と呼吸器疾患全般をカバー。肺がん治療は必要により高精度放射線を用いるなど、高度医療にも対応する。
「近年は、患者さんは高齢の方も多いため、特に肺炎や肺がん、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などが中心となっています」と話す松下尚憲先生。幸い同科には肺がんや呼吸器感染症が専門の医師がおり、例えば肺がんの場合は胸部CTやMRI、気管支鏡を用いて精査し、適切な治療法を提示する。また気管支喘息も新たな知見を取り入れ、ピークフローメーターを用いた喘息管理や内服・吸入療法を行っている。
さらに横須賀という土地柄、以前の造船所勤務などでアスベストによる健康被害を受けた可能性のある人も多く、同科では週1日、アスベストの専門外来を設けて診断・治療に取り組んでいる。

呼吸器外科

大森 隆広先生

呼吸器外科部長
大森 隆広先生

1995年山口大学医学部卒業。神奈川県立循環器呼吸器病センター等を経て、2015年から現職。日本外科学会外科専門医、日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医、日本呼吸器外科学会評議員、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医。専門は呼吸器外科全般、胸腔鏡手術など。

完全胸腔鏡手術の様子。モニターを確認しながら手術を行う

完全胸腔鏡手術の様子。モニターを確認しながら手術を行う

完全胸腔鏡手術を多く導入
体への負担が少ない治療をめざす

肺がんや自然気胸などの手術を主とする同科は、開胸しない完全胸腔鏡手術を多くの症例で導入し、患者の体への負担が少ない治療をめざしている。一方で気管支形成や血管形成など確実性が必要な場合には開胸手術もためらわず選択するなど、安全な治療を追求。

地域の医療機関の紹介のほか、同院の内科、呼吸器内科、救急科等から呼吸器の手術が必要な患者を引き受け、できる限り安全性と体への負担に配慮し手術を行っている。同科の手術症例数112件(平成28年1〜12月実績)のうち、半数以上は肺がん(原発性・転移性の合計)、ほかは自然気胸などだ。「自覚症状が出るほど進行した肺がんは手術による治療が難しいこともあります。検診で再検査になった方は、自覚症状がなくても精密検査を受け、早期の治療を検討してほしいですね」
こうアドバイスする大森隆広先生は、患者の症状や希望をもとに、ビデオモニターだけで内部を確認しながら行う完全胸腔鏡手術を多くのケースで導入。また早期肺がんや小さい腫瘍などでは、できるだけ肺を残す区域切除にも対応し、日常生活への影響をより少なくするよう尽くす。また大森先生は日本呼吸器外科学会の専門医・評議員であり、同科は呼吸器外科の専門家育成にも注力している。

外科

菅沼 利行先生

外科部長菅沼 利行先生

1986年防衛医科大学校卒業。その後、1995年から1年間の海外留学を除き、防衛医科大学校病院や各地自衛隊の病院で外科診療に従事。2008年から現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医など。

スタッフ間でのカンファレンスはもちろん、結果をもとに家族とも十分話し合い、最善の治療をめざす

スタッフ間でのカンファレンスはもちろん、結果をもとに家族とも十分話し合い、最善の治療をめざす

消化器がんや乳がんの外科診療と
腹部救急疾患の手術で地域医療を支える

胃・小腸・大腸・肝胆膵をはじめとする消化器のがんや乳がんなどの外科診療と、手術が必要な腹部救急疾患の治療が同科の2本柱だ。外科手術には毎日24時間対応し、合併症のない手術、治療後の回復状況まで見据えた術式の選択、体への負担の低減と確実性のバランスを考えた治療に配慮している。

同科は国内外のガイドラインを順守した上で、安全性に十分な配慮を行う。また同時に、手術前のカンファレンスでの検討を重視し、根治性、安全性に配慮しながら、術式の選択をしている。
「高齢の患者さんも多く、ご本人の体力や周囲の介護力なども踏まえ、退院後のケアも考え治療法を検討します。術後の生活のご相談はソーシャルワーカーも対応します」と話す菅沼利行先生は、包括的検討から、90歳でも可能なら手術する一方で、必要以上に身体機能を低下させないよう手術以外も視野に入れる。抗がん剤治療や高精度放射線治療も含めた包括的治療も可能だ。
また急性腹症は救急科、麻酔科、病棟スタッフと連携し24時間対応する。「複数の病気があるので手術が不安……といった際は遠慮なくご相談ください。事前の検討とご説明をしっかり行いますから、安心して受診していただければと思います」

脳神経外科

廣田 暢夫先生

脳神経外科部長/脳・血管外科部長兼任
廣田 暢夫先生

1988年昭和大学医学部卒業。大学病院や地域の総合病院、専門病院で脳神経外科の診療に従事し、2008年より「横須賀市立うわまち病院」脳神経外科科長。2013年から現職。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。

同科の中だけでなく、他部署を含めた強固なチームワークが強み

同科の中だけでなく、他部署を含めた強固なチームワークが強み

顕微鏡やカテーテルを使った手術で
難しいとされた症例も治療可能に

脳腫瘍の摘出、脳血管障害の治療と術後管理、三叉神経痛の手術、脳細胞への刺激により痛みやしびれを取る機能外科治療など、同科の診療領域は非常に広く、高度な手技まで活用できるのが強みだ。さらに24時間体制で、脳梗塞の血栓溶解療法、難易度が高い血管内治療や手術に対応する体制も整っている。

近年の脳外科手術の進歩は目覚ましく、同科でも新たな手技を積極的に導入。顕微鏡で手術部位を確認しつつ精緻な手術を行うマイクロサージャリーに加え、内視鏡を使った体への負担を抑えた手術も実施可能だ。
「当科は常勤医6人中3人が日本脳神経外科学会脳神経外科専門医で高度医療にも十分対応でき、脳梗塞の治療、難易度の高い血管内治療も24時間行います」と廣田暢夫先生。同科は自力で救命救急センターに来た患者も、容体が急変する可能性があることから受け入れている。
また脳梗塞は薬による血栓溶解療法に加え、適用時間が過ぎてもカテーテルで血栓を取り除いて血管を開通させる「血栓回収療法」を行うことで、治療成績の向上につなげているという。
「このほか脳動脈瘤で外科手術が難しかったケースも、カテーテルで血管を広げて症状の改善を図れるなど、医療の進歩によって今まで救えなかった患者さんの命を救えるようになっています」

心臓血管外科

安達 晃一先生

心臓血管外科部長
安達 晃一先生

1994年自治医科大学医学部卒業。大学病院や総合病院の内科・外科治療に従事した後、心臓血管外科部長などを歴任。2016年から現職。日本外科学会外科専門医、日本心臓血管外科学会心臓血管外科専門医。

24時間の急患受け入れや緊急手術にも対応している

24時間の急患受け入れや緊急手術にも対応している

難易度の高い治療までカバーし
地域の心臓疾患患者に対応

地域の医療機関や同院での診断で、外科手術が必要とされた成人の心臓疾患に対応。狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、心臓弁膜症、大動脈疾患、成人の先天性心疾患のほか、閉塞性動脈硬化症や下肢静脈瘤も同科で担当する。また救急科と連携し、救急患者の心臓疾患に24時間対応する。

平成28年1〜12月に251件の手術を行った同科だが、平成29年は約380件に増え、特に心臓胸部大血管手術は約1.5倍になったと安達晃一先生。
「平均寿命が延びて手術が必要な方が増え、また当科で難しい手術を行う環境などが整ったためです。90歳以上でも、体力など条件次第で心臓手術は可能です」
安達先生自身も豊富な心臓手術の経験を同院で生かしながら、患者の体への負担を軽減するよう心がけているという。「例えば胸部や腹部の大動脈手術では、傷を極力小さくするステントグラフト手術も選択できます。また下肢静脈瘤も、傷が目立たずより体への負担も少ないレーザー治療が可能です」
疾患の早期発見にも力を入れ、高血圧や脂質異常症、糖尿病など心臓疾患のリスクのある患者には検査を勧めている。
「手術で患者さんに元気を取り戻していただくのが当科の目標。可能なら早めに手術を受けていただきたいと思います」

泌尿器科

黄 英茂先生

泌尿器科部長
黄 英茂先生

1995年北里大学医学部卒業。同大学医学部泌尿器科学教室に入局。2000年から米国メモリアルスローンケタリングがんセンターに留学。帰国後は東京医科大学泌尿器科学教室助手、東大和病院泌尿器科医長を経て、2009年から現職。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医。

支援ロボットによる手術の様子。切開範囲が狭いことから、術後の痛みや負担を軽減することができる

支援ロボットによる手術の様子。切開範囲が狭いことから、術後の痛みや負担を軽減することができる

ロボット支援による手術のほか
多様な疾患を内科的・外科的に治療

腎臓、副腎、尿管、ぼうこう、前立腺、尿道など泌尿器全般の疾患を診療し、薬などによる内科的手法と手術を中心とした外科的手法の両面から治療を実施。腎・尿管結石や尿失禁といった排尿機能障害の治療、各臓器のがん治療に力を入れ、前立腺がんは手術支援ロボットを活用し高度な内視鏡手術も行う。

地域の医療機関で入院治療が必要と診断された患者を引き受け、泌尿器全般の疾患を幅広く診療。女性に多いぼうこう炎は薬物治療を主とし、男性に多い前立腺肥大症は薬物治療の効果が不十分な場合、レーザーを用いて切除を行う手術も選択可能だ。
「患者さんに対しては、病状を説明して適切な治療法を納得して選んでいただくインフォームド・コンセントを重視し、わかりやすく噛み砕いた説明に努めています」と同科の姿勢を語る黄英茂先生。一方で手術は医師の技能が治療成績に大きく影響するため、常に知識の習得や着実なスキルアップを欠かさないという。
「中でも前立腺がんは高度な技能で手術支援ロボットを操作することで、より精緻な手術が可能。これまで外科手術は難しいとされていたステージのがんでも、手術による治療の道が開けました」
また腎・尿管結石で自然排石が見込めない場合は、尿管鏡やレーザーでなるべく体への負担が軽い手術を行っている。

小児科

宮本 朋幸先生

地域周産期母子医療センター/小児科部長
宮本 朋幸先生

1990年筑波大学医学専門学群(現:医学群)卒業。筑波大学附属病院、神奈川県立こども医療センターを経て、2004年から「横須賀市立うわまち病院」小児科に勤務。

診察中子どもたちが怖がらないようにと、壁には動物たちの絵をあしらっている。反対側の壁にはクジラも

診察中子どもたちが怖がらないようにと、壁には動物たちの絵をあしらっている。反対側の壁にはクジラも

小児疾患はすべて診療可能
重症小児は24時間対応

同科では平成27年度に1164人が入院したが、すべての小児疾患が診療可能なため、対応するのは低出生体重児(未熟児)、呼吸器疾患、先天性心疾患、小児外科疾患など多様。特に小児循環器、新生児、小児外科の各分野は高度医療に対応でき、小児救急では救急科と連携して、重症例は24時間診療する。

専門医療や救急医療が必要な子どもへの確実な対応をめざす同科。小児科医師13人のうち、日本小児科学会小児科専門医は9人と、県内でも数多くの専門家が在籍する。「当科での治療後は、身近な医療機関を継続受診していただくことで通院時の負担を減らすなど、地域と密接に連携して小児医療の充実を図っています」と宮本朋幸先生。身近な医療機関が外来、同科が入院を担うというシステムが築き上げられている。
地域周産期母子医療センターにも認定されており、NICU(新生児集中治療室)では1000g未満の低出生体重児も受け入れ可能だ。小児救急では重症児を積極的に受け入れ、救急科と連携しICU(集中治療室)での治療も行う。
「重い心疾患を治療したお子さんが成人になってからも継続的なサポートが欠かせません。当院の成人先天性心疾患部門では小児科、循環器内科、救急科、内科、心臓血管外科などが連携して治療を行い、各種問題に対応しています」

眼科

西本 浩之先生

眼科部長西本 浩之先生

1985年北里大学医学部卒業後、同大学医学部眼科学教室に入局し診療に従事。1996年から同大学医学部講師を務め、2009年より現職。日本眼科学会眼科専門医。専門は眼形成手術、白内障など。診療連携を重視し、医師会活動にも積極的。

機器がそろう日帰り手術施設。術前の検査でも、スタッフが丁寧に対応する

機器がそろう日帰り手術施設。術前の検査でも、スタッフが丁寧に対応する

患者の満足度を重視し柔軟に診療
白内障の日帰り手術も可能に

同科は緑内障の早期発見と治療、白内障の手術、糖尿病網膜症のほか各種眼底疾患の治療、眼形成手術、未熟児網膜症の治療などを主とする。総合病院のため、白内障と糖尿病や心臓疾患が合併した症例なども院内連携で対応できる点も強み。眼形成は形成外科と協力し、目的に応じた診療を行っている。

地域に根差す診療をめざし、さまざまな眼疾患に対応。入院が不安な白内障患者は日帰り手術も選択でき、帰宅後に急な治療が必要になれば救急科が24時間対応する。
「眼瞼下垂などを治療する眼形成術にも力を入れ、レーザー治療による短時間で出血を抑えた手術も行っています。当科は地域の医療機関からの紹介が中心ですが、それ以外の方も対応します。お急ぎなら直接受診して構いません」と西本浩之先生。そうした柔軟な姿勢は患者の満足度を重視するからこそだという。ほかにも検査の目的や診断内容、治療の選択肢を丁寧に説明し、高齢の場合は家族に同席を依頼するなど、患者が納得して診療を受けられるよう配慮している。
「迅速さも重要と考え、なるべくお待たせしないよう心がけています」
このほか難症例は山王病院アイセンターから月1回招く専門の教授が手術し、未熟児網膜症は北里大学病院の未熟児担当医師が眼底検査などで協力する。

 

救命救急センター

本多 英喜先生

副病院長/救命救急センター長
本多 英喜先生

1993年自治医科大学医学部卒業後、主に熊本県内の救急医療、へき地医療に約10年従事。2003年に「横須賀市立うわまち病院」の救急総合診療部部長着任。2013年の救命救急センター指定と同時に現職。日本救急医学会救急科専門医など。

数秒を争う判断を要するという救命救急センター。各科への窓口として適切な診断を行えるのも、専門家が多数在籍する同院の強み

数秒を争う判断を要するという救命救急センター。各科への窓口として適切な診断を行えるのも、専門家が多数在籍する同院の強み

「断らない救急」を理念として
救急科専任医師が地域を支える

スムーズな救急患者の受け入れ体制を構築し、救急車受け入れ要請があった6307人の98.1%に応需(平成28年4月〜29年3月実績)。救命救急センター病床24床、ICU8床など医療環境も整い、ドクターカーも2台体制。10人の救急科専任医師が365日対応する、横須賀三浦地区の重要な救急医療拠点だ。

同センターは専任医師が10人、うち7人が日本救急医学会救急科専門医とスタッフが充実。さまざまな救急患者を受け入れる中で、時には歩ける患者でも非常に重症な場合もあり、適切な診断力が求められる。
「多様な病気やけがの一次対応に加え、命に関わる状態かどうか即時判断できるのが救急の専門医の強み。専門的な治療が必要なら各診療科に引き継ぎ、逆に脳神経や循環器の医師がすぐ対応できない場合は私たちがサポートするなど、院内連携も非常に強固です」
こう話すのは平成15年から同院の救急医療で活躍してきた本多英喜先生。現在も現場に立つと同時に、次世代の救急医療を担う若手医師の育成にも注力する。
「今すぐ診療を必要としている患者さんを診る救急医療は、地域の重要なインフラであると言えます」
救命救急センターがあって安心。そう感じてもらうのが本多先生の目標だ。

 

高精度放射線治療部門

大泉 幸雄先生

高精度放射線治療部門長
大泉 幸雄先生

1974年三重県立大学医学部卒業後、三重大学医学部附属病院放射線科で研修医、助手を務める。1977年東海大学医学部放射線治療科学教室助手。講師、助教授を経て、2002年から教授に。1992~93年カナダ・British Columbia Cancer Agency留学。2014年4月から現職。

同部門医師の高草木陽介先生も放射線治療の専門家だ

同部門医師の高草木陽介先生も放射線治療の専門家だ

正確な照射位置と自由療線量分布で
より効果的で安全な治療をめざす

IGRT(画像誘導放射線治療)、脳や体幹部への定位照射、照射の強さまで操るIMRT(強度変調放射線治療)などで治療を実施。放射線の照射位置を精密にコントロールし、がん細胞を狙い撃ちすると同時に、正常な組織への影響をできる限り抑える治療をしている。

肺がん、前立腺がん、脳腫瘍などへの放射線治療のほか、乳がんの術後照射も含め多様な部位を対象とする同部門。先進の高精度機器の導入をはじめ、照射範囲の精密な管理などにより、がん細胞以外への影響を極力抑えた治療が強みだと大泉幸雄先生。また、この治療を行える放射線治療の専門家が複数在籍している同部門の放射線治療は、非常に充実していると大泉先生は話している。
「中でもIMRTでの治療は照射の範囲と線量を自在に調整でき、非常に効果的で副作用の少ない治療が期待できます。ピンポイントに照射する定位照射も得意で、開頭・開腹手術なしに同等の治療効果を上げることも見込めます」
こうした治療も含め、治療時点でのCT画像と治療計画時の画像とを重ね、そのずれを補正しながら高精度の照射を行うIGRTも幅広く活用。「高度な放射線治療が短い待機期間で受けられる当院を、ぜひご利用ください」


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