ドクターズファイル特集
同愛病院

(公開日2015年11月26日)

東京城東地区の地域医療に加え
震災復興時に設立された病院として災害拠点病院としての役割も担う

土屋 正光 院長

土屋 正光院長

1968年に東京医科歯科大学卒業後、整形外科分野に進み股関節疾患を担当。同院に移ってからは整形外科全般に携わり、リハビリテーションやスポーツ整形にも力を入れてきた。大相撲力士の治療にも貢献してきたほか、プロ野球球団のチームドクターも務めている。

同愛記念病院誕生のきっかけは大正12年の関東大震災。アメリカ、特に赤十字社を中心に集められた義援金をもとに、当時の日本政府が設立した財団法人が母体だ。以来、墨田区ほか城東地域の住民に親しまれる総合病院、急性期病院として診療を続けてきた。
「こうした発展の一方で、平成26年に財団結成90周年を迎えた当院では、震災復興の拠点病院の歴史を踏まえ、災害拠点病院をめざす必要があると考えています」と語るのは土屋正光院長だ。すでにスタッフ増員など各種の機能充実が図られ、平成32年をめどに、9階建て病棟を新たな耐震基準に則して建て替える計画も進んでいる。
「通常の診療も各科に信頼のおける医師を増やすなど、今以上に充実させます。また急性期医療では、いつでも緊急の入院・手術に対応する『二次救急』を上回る、『二・五次救急』のような受け入れ体制を整える予定です」
地域の健康を支えていく、頼れる総合病院の将来像を明確に描いている。

循環器内科

同科では「一般循環器診療」から、狭心症や心筋梗塞の「心血管カテーテル治療」まで幅広く対応。また常に当直を行い、同院の集中治療室を管理し、救急医療全般にも貢献している。さらに形成外科や創傷看護師とのチームで足の潰瘍などに対応する足の専門外来も開設するなど、新たな取り組みにも積極的だ。

カテーテルの検査・治療で多大な実績
その技術と経験を「足の専門外来」に生かす

同科の幅広い診療内容は以下の5本の柱に大別される。「一般循環器診療」は狭心症、末梢動脈疾患、肺血管疾患など循環器疾患全般にわたる診療。加えて「重症疾患集中管理」として重症敗血症やARDS(急性呼吸窮迫症候群)など非常に重い心疾患の患者に対し、手術後の全身管理などを担当。「循環器救急疾患治療」では、急性の循環器救急疾患の受け入れを積極的に行っている。特に急性心筋梗塞の受け入れ患者数は100件超と都内有数を誇る(平成26年実績)。「私を含め循環器スタッフのほとんどは、出身大学で集中治療室の経験があり、救急医療の現場には最適なのです」と高橋保裕循環器内科部長は同科の大きな特色を語る。
平成26年の「心血管カテーテル治療」では、狭心症や心筋梗塞のカテーテル治療が300件超、下肢動脈のカテーテル治療が100件超と実績を重ねている。
さらに足の病気全般を形成外科、糖尿病・代謝内科や創傷看護師がチームとなり総合的に診る「足の専門外来」を開設。主に動脈硬化が原因で足が潰瘍や壊疽になった患者に対して、形成外科が傷を治し、循環器内科はカテーテルの技術で足の血流改善に取り組む。「治療困難な症例も、治療の可能性が高まりました。こうした新情報は皆さんに知ってほしいです」と、高橋部長は「足の専門外来」の将来性に期待を寄せている。

▲高橋保裕循環器内科部長。1997年、日本医科大学卒業。循環器の救急患者は断らない方針で地域医療に大いに貢献している


▲年間871件(2014年1~12月実績)にまで増えた心血管カテーテル検査・治療は心臓や全身血管の診断・治療に寄与

糖尿病・代謝内科

「糖尿病(1型・2型)」、脂質異常症・高尿酸血症などの「代謝性疾患」、バセドウ病・橋本病に代表される「甲状腺疾患」の3つの領域を主に診療する。糖尿病は外来診療に加え、病気や生活習慣のコントロールを学ぶ教育入院も積極的に行うのが特色。また患者が気付きにくい甲状腺疾患の早期発見にも力を入れている。

糖尿病・代謝性疾患と内分泌疾患
深く関連する病気を総合的に診療する

同科では糖尿病、脂質異常症や高尿酸血症といった代謝性疾患に加え、甲状腺疾患をはじめとする内分泌疾患を主に診療。「糖尿病はすい臓が分泌するインスリンの働きの悪さが原因で、広い意味の内分泌疾患。また内分泌疾患が糖尿病や脂質異常症を引き起こす場合もあるなど、互いに影響するのです」と三宅敦子糖尿病・代謝内科部長は言う。関係の深い3つの領域を総合的に診る同科なら、糖尿病の原因となった内分泌疾患を見つけやすい。さらに内分泌疾患の治療薬が糖尿病を悪化させないよう配慮できるなどメリットは多い。
また糖尿病(2型)は患者の生活習慣の改善が治療の大きなウエイトを占めるため、同科では外来での治療に加え教育入院も勧める。6日間または13日間のプログラムで、糖尿病と合併症について学び、望ましい食事や運動を体験し生活習慣を身に付ける絶好の機会となっている。
さらに今後力を入れるのが甲状腺疾患の発見と治療だ。甲状腺機能低下症は疲れやむくみ、亢進症は体重の減少、動悸、手の震えなどの症状が出るが、どちらも「高齢や運動不足」「精神的なもの」と勘違いされ、放置されやすい。「こうした甲状腺疾患は、適切な治療で良くなることが多い病気。生活習慣病も同様ですが、定期健診と必要な再検査を欠かさず、病気を見逃さないでください」と三宅部長はアドバイスする。

▲三宅敦子糖尿病・代謝内科部長。2015年4月から同科に着任。皮膚科、循環器科、アレルギー科など他科と連携し、糖尿病患者の合併症も管理する

▲外来だけでなく、教育入院にも携わる同科のスタッフ

▲糖尿病患者が教育入院で受講する講義。病気のほか、食事や運動など生活習慣の改善について学ぶ

血液内科

全国でも設置する総合病院は少なく、貴重な血液内科では、貧血、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など血液の病気を診療する。高齢化により骨髄異形成症候群をはじめ血液の悪性疾患が増えた一方、治療方法も飛躍的に進歩。同科でも新たな治療方法が実践できる体制をしっかりと整え、地域の医療ニーズに応えている。

血液の病気を診断、治療する専門性と
他科と深く連携した総合力が強み

クリニックや病院で受けた血液検査で白血球、赤血球、血小板などの数値の異常やリンパ節の腫れに対して「より詳しい検査を」と紹介されるのが血液内科だ。特に同科は専門の医師を6人そろえ、月曜日から土曜日まで毎日、専門的な外来診療を受けられる(非常勤の医師含む)。「血液内科での検査に加え、必要な際には外科や耳鼻咽喉科などと連携して病理検査も迅速に行い、いち早く確定診断が出せます」と、田野崎栄血液内科部長は総合病院ならではの診療体制も強みに挙げる。
治療面でも3床のクリーンルームを含め45床の血液内科病棟を用意し、外来の化学療法室など通院治療に向けた施設も完備されるなど充実している。また飛躍的に進歩する治療方法にもいち早く対応し、自己末梢血幹細胞移植を含めさまざまな化学療法や分子標的治療、免疫抗体療法など多様な診療ニーズに応えている。
同科で扱うのは貧血や血小板減少などの血球異常や白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など多岐にわたる。発熱や倦怠感など見過ごされがちな自覚症状も多いため、体調の変化を感じたら検査を受ける、日頃から定期健診を受診するなど心がけは重要だ。「血液疾患の治療は長期にわたる場合が多く、病気だけでなく患者さん自身の生活の質を常に考えています」と田野崎部長は患者に寄り添った医療の重要性を強調する。

▲田野崎栄血液内科部長。1990年、日本医科大学卒業。患者の生活環境も考慮した治療をめざし、本人や家族が気兼ねなく相談できる雰囲気を心がける

▲専門知識と豊かな治療経験を持つ血液内科スタッフ

▲病棟の一部を血液内科病棟にあて、クリーンルーム(無菌病床)を中心に45床のベッドを用意

消化器内科

同科は内視鏡を活用して食道、胃、大腸など消化器の病気の早期発見と治療に努めるほか、肝臓、胆のう、すい臓ではERCP(胆膵内視鏡)による総胆管結石症の治療にも力を入れるなど、体への負担が少ない治療を行っている。また閉塞しかけた消化管をステントを使って広げ、生活の質を高める工夫にも積極的だ。

高精度の検査と豊富な診療経験をもとに
多様な消化器の病気を的確に診断・治療

消化管全般を診療する同科では、豊富な経験を持つ医師と充実した検査機器(X線、超音波、CT/MRI/RI(ラジオ・アイソトープ)・内視鏡)がそろい、抜群の診断能力を誇る放射線科医や外科と緊密な連携を取っている。また、内視鏡ではがんの診断、出血性の胃潰瘍や十二指腸潰瘍の止血術・食道静脈瘤治療・大腸ポリープ切除などに対応。「ERCP(内視鏡的逆行性胆管すい管造影)による胆道系・すい臓の診療も行うことで、体へ負担の少ない治療が可能。胃の痛みと思っていた病気が、実は胆道系・すい臓の病気だとわかることも珍しくなく、いつもと違うと感じたときは消化器内科を受診してほしい」と、松谷毅消化器内科主任は話す。
他にも、逆流性食道炎やヘリコバクターピロリの除菌、ウイルス性慢性肝炎のインターフェロンを使わない飲み薬による治療、鑑別の難しい肝機能障害、感染性腸炎や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に対応し、外科的切除が難しい消化器のがんに対する抗がん剤治療(放射線併用も可)や緩和医療も行っている。
「手術のできないがんで消化管がふさがっていても内視鏡でステントを入れて拡げることで食事が摂れるようになります。患者さんに長生きしていただくことに加えて、苦痛なく楽に過ごせるような治療を心がけています」

▲松谷毅消化器内科主任。2001年、日本医科大学卒業。同院で親子3代にわたる患者の治療も手がけるなど、地域に根差した同院の診療体制は魅力的と語る

▲明るくチームワークのよい消化器内科の医師や看護師

▲ERCP(胆膵内視鏡)は内視鏡を口から胆管・すい管まで伸ばし、診断や治療を行う。同科でも積極的に行っている

アレルギー科

同科はアレルギー性呼吸器疾患に加え、非アレルギー性呼吸器疾患、例えば肺がん、間質性肺炎、COPDなどを主な診療対象とする。気管支喘息は小児科と連携し、子どもから高齢者まで切れ目のない診療を提供できる点が強み。独自の呼吸機能検査で、喘息やCOPDは検査と同日の診断を可能にしている。

気管支喘息の診断・治療に高い評価
COPDの即日診断などで利便性も向上

同科で扱う呼吸器疾患のうち、アレルギー性の病気は気管支喘息が代表的。外来で延べ1600人(月平均)が受診する気管支喘息患者に対し、吸入ステロイド薬を中心とした処方で生活の質の向上を図る。また食物アレルギーや膠原病なども同科が担当。小児科の担当医もアレルギーに詳しく、子どもから大人まで成長に応じて切れ目のないアレルギー治療が提供できる。「親子で体質が似ると同じようなアレルギーが出る場合もあります。そんなときも小児科と当科で総合的に対応できます」と、黨康夫アレルギー科部長は連携の強みを語る。
一方、非アレルギー性の病気で多いのがCOPDだ。主に喫煙歴のある人に発症し、慢性の咳・たん、労作時の息切れといった自覚症状を、風邪、年齢や運動不足のせいと勘違いして発見が遅れるケースが目立つ。
「COPDには明確な診断基準があり、専門の医師なら判断できます。しかも当科は特別な呼吸機能検査器により、即日判定が可能です。COPDや喘息が気になる方には最適な診療科でしょう」と黨部長は早めの検査を勧める。
黨部長のモットーは、患者が一番ハッピーになる治療を選ぶこと。医学的に誤りでなければ、「念のためCTで検査したい」「できれば漢方薬を選びたい」といった希望も取り入れ、本人が納得できる診療を心がけている。

▲黨康夫アレルギー科部長。1991年、佐賀医科大学卒業。医療機関にも患者満足度の視点が必要と考え、患者の声に熱心に耳を傾けている

▲多くの患者が外来で訪れるアレルギー科の受付

▲同科の呼吸機能検査は15分程度で検査結果が出るので、喘息やCOPDの診断が同日中に可能

小児科

子どものさまざまな病気を診る一般小児分野では、重大な病気の可能性を見落とさず、必要に応じて専門性の高い医療機関に紹介を行う。また小児アレルギーを専門とする医師を中心に、喘息や食物アレルギーなどの診療に力を入れるのも同科の特色。さらに臨床心理士の協力を得て、心の悩みにも目を配っている。

小児のさまざまな病気に対応する幅広さと、
喘息、アレルギーの専門治療が強み

発熱、下痢、嘔吐、発疹など子どもの症状は比較的回復は早いが、中には深刻な病気の兆しのこともある。同科では治療しながら、原因をしっかり見極め、必要に応じて専門性の高い医療機関を紹介していく。「お子さんの様子を見て、保護者の方に症状を客観的ヒアリングすることで、的確な診断の参考にしています。遠慮せず受診してください」と話すのは山口公一小児科部長。来院を迷って病気の発見が遅れるより、気軽に受診して安心してほしいという。
また同科は山口部長を含む3人の医師が小児アレルギーの専門。喘息や食物アレルギーの診断・治療も得意分野だ。しかも小児科の年齢を過ぎても、アレルギー科で引き続き治療できる連携のよさも同院の強み。
「治療には効果の高い吸入薬を使いますが、一般に難しいとされる服用方法は看護師が丁寧に指導します。きちんと服用して効果を出せれば患者さんも早く楽になり、薬ばかり強くするリスクも排除できます」と山口部長は言う。
食物アレルギーの場合は、原因物質を特定する負荷試験も導入。「あれもこれも全部」と必要以上に食物を除去する負担を避けつつ、早く耐性を獲得するための治療に移行できる。さらに積極的な予防接種で感染症を防ぐほか、臨床心理士との面談時間を設けて子どもの心のケアにも留意した診療を行っている。

▲山口公一小児科部長。1980年、信州大学医学部卒業。喘息やアレルギーと診断された子どもを心配する保護者には、病状や治療方法をわかりやすく伝えることで安心してもらいたいという

▲いつも笑顔で接してくれる小児科の医師や看護師

▲小児科処置室も明るい配色で安心できる雰囲気

外科

同科は消化器外科、一般外科、乳腺外科、内分泌外科、血管外科など、すべてを外科としてトータルに診療する体制を整えている。年間手術件数(平成26年1~12月)は580例を超え、中でも消化器外科は直腸を含めた大腸を中心に胆のうや虫垂、胃などの腹腔鏡手術により、体への負担の少ない治療を行っている。

地域に根差した病院の外科部門として
腹腔鏡手術など高度なニーズにも応える

同科は消化器外科、一般外科、乳腺外科、内分泌外科、血管外科の各分野を外科としてトータルに診療する体制。どこを受診するときも曜日を問わず来院できるので便利だ。ただし呼吸器外科の外来のみ、毎週木曜日午前中に外来診療を行っている(平成27年7月現在)。
主な診療対象は食道や胃、十二指腸、小腸、結腸、直腸、肛門といった消化管、肝臓、胆のう、すい臓、脾臓の疾患、甲状腺疾患や乳腺疾患、ヘルニアなど。病気の診断から手術までを担当し、入院・外来での化学療法(抗がん剤治療)も手がける。
同科の平成26年1~12月の手術件数は約580例で、特に消化器外科は大腸を中心に腹腔鏡を使った手術に注力。体への負担が少なく、高齢者でも手術の翌日から歩けるなど、ふだんの生活に早く戻れる利点がある。最近の腹腔鏡手術の問題に関しては「腹腔鏡手術中に万一のことがあれば開腹手術に切り替えることは、患者さんにもご同意をいただいて手術に臨んでいます」と、金沢孝満外科部長は病気を安全に確実に治すのが最優先と話す。「オールラウンドで診療する体制ですから、分野にまたがる悩みも気軽にご相談ください」と風通しのよさを強調する。城東地区に根差した外科として、地域の健康を守り、病気の発見、適切な治療を担い、患者の最期までを見届ける考えだ。

▲金沢孝満外科部長。東京大学医学部卒業。消化器外科が専門で、大腸の内視鏡診断・治療・手術を数多く手がけてきた

▲さまざまな分野をオールラウンドで診ていく外科のスタッフ

▲腹腔鏡を使った手術は大腸が多く、そのほかでは胆のう、虫垂、胃などで行われている

泌尿器科

泌尿器の病気のほとんどを扱う同科。年間手術件数は、ロボット支援手術も含めて1308件(平成26年1~12月)と多く、その信頼感から他の医療機関の手術依頼も増加中だ。また同科で診断・治療を行い、術後のフォローを自宅近くの医療機関につなぐ地域連携の仕組みにも取り組んでいる。

ロボット支援手術でも多くの治療実績
今後はさまざまな手術への導入をめざす

泌尿器全般をバランスよく診断・治療すると同時に、常勤医師6人の専門性を生かした診療で信頼を集め、年間外来数は2万9265人、他の医療機関の依頼も含めると手術数は1308件にも上る(平成26年1~12月実績)。中でも前立腺疾患や尿路結石の治療数は東京都内で上位だ(平成25年度DPCデータ比較)。
さらに今後も同科で急増すると見込むのが、ロボットが支援する腹腔鏡の手術だ。「ロボットは関節があり、よりきめ細やかで正確な腹腔鏡手術ができるため、術後の回復も早いのです。腎疾患などで、微細な切除や縫合ができなかったケースでも緻密な手術が可能になります」と、多くのロボット支援手術を行ってきた西松寛明泌尿器科部長は言う。また墨田区は定住率が高く、かかりつけ医を持つ患者も多く、そうした医療機関と密接に連携。診断・手術は同科で、術後のフォローは自宅近くでといった地域に密着した診療体制づくりにも力を注ぐ。
クリティカルパスをもとに診療する同科ではパスを病院のウェブサイト上に公開。患者や家族もパスを見れば退院までの流れが詳しくわかり、知ることで不安も和らぐと好評だ。
「パスによる安全で確実な診療を数多く経験すれば、医療スタッフのスキルアップにつながります」とパス公開を決めた西松部長は、医療の質をさらに向上させる効果にも期待する。

▲西松寛明泌尿器科部長。1991年、防衛医科大学校卒業。患者の側からロボット支援手術を希望するケースも増えているといい、2014年1~12月には50件以上のロボット支援手術を行った

▲多数の手術を抜群のチームワークで行うスタッフたち

▲手術部分のすぐそばまでカメラを近づけられ、自由度の高い動きと合わせて安全で正確な手術を可能にするロボット支援手術

耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科の疾患全般を診療する同科は、外来は医師2人の体制で、上気道炎や突発性難聴、慢性副鼻腔炎をはじめ幅広く対応していく。患者が納得できる診断・治療を心がけ、言葉に加え「見てわかる」説明も重視。頭頸部がん、咽頭がんなどの検査には通常の画像診断に加え電子内視鏡も使い、総合的に判断する。

鼻出血の対処から難聴、がんの検査まで、
紹介患者を中心にさまざまな症状に対応

クリニックからの紹介では、緊急入院を目的とする場合も多く、開業医では治療が困難な病気にきめ細やかに対応する。主な診療対象は、呼吸や食事の経口摂取が難しくなる急性扁桃炎や扁桃周囲膿瘍のほか、突発性難聴や慢性副鼻腔炎など、耳鼻咽喉科の疾患全般。手術の約半数を占める慢性副鼻腔炎の内視鏡手術では、手術時の鼻内止血用品にも配慮することで、術後の出血や痛みの軽減も図っている。
めまいを訴える人も多いが、程度や頻度はそれぞれ違い、原因も多岐にわたる。このため必ずしも耳鼻咽喉科が最適とは限らない。「問診や検査結果から原因を検討し、必要に応じて他科も紹介していますが、その際も短絡的に結論を出さないよう気をつけます」と齊藤孝夫耳鼻咽喉科部長は診断にも慎重だ。
また同科は高齢者も多く受診するため、検査データや画像を使い言葉ではなく視覚に訴えるなど、わかりやすい説明を努めているという。頭頸部がんや特に咽頭がんは早期発見が難しい病気のため、検査の際は細心の注意を払い、電子内視鏡で精査する。「結果的に問題がない場合、『大丈夫でしたよ』という言葉に加え、喉の様子を写真などで見ていただくと、皆さん『安心しました』とおっしゃるんです。その言葉が出ると納得されたのだと実感しますね」と、齊藤部長は患者目線での情報提供を欠かさない。

▲齊藤孝夫耳鼻咽喉科部長。1988年、東京慈恵会医科大学医学部卒業。開業医との連携はもちろん、より専門的な治療の引き受け先となる特定機能病院とも連携を深め、機能的な診療を心がけている

▲患者への心配りを欠かさない耳鼻咽喉科のスタッフ

▲診療室には電子内視鏡など多くの機器を取りそろえている

産婦人科

同科は平成25年に産科と婦人科の病棟を分け、産科単独病棟を開設。出産はLDR(陣痛・分娩・回復までを同室で過ごす)で行い、家族の立ち会いも受け入れリラックスして過ごせる環境を整えた。また夜間や休日も産婦人科当直医がいるため安心して過ごせるのも魅力だ。さらに婦人科の疾患も全般にわたって診療している。

妊婦健診は医師と看護師・助産師が対応
それぞれの立場から出産をサポート

長く地域に親しまれ、看護師・助産師も優しいと人気の同科では、「出産は親子でこの病院」という家族も多いという。特に平成25年には産科単独病棟に改装され(婦人科病棟は別棟に移転)、配色などの工夫で明るい雰囲気となり、陣痛待機から分娩、分娩後の回復期まで同じ部屋でずっと過ごせるLDR室も好評。上の子どもと一緒に入院も可能だ。「出産はご家族で取り組むものですから、ご家族と一緒にゆったり過ごせるよう、LDR室は一部の壁や床を木目調にして広々と造り、落ち着ける和室も併設しています」と小泉佳男産婦人科部長は産科新病棟の狙いを語る。加えて当直医以外にも夜間、休日も産婦人科医が、常に待機しているため、緊急帝王切開などにもすぐ対応できる。
そのほか妊婦健診は助産師・看護師も同席し、医師とは違う立場で妊娠中の悩みなどに応えている。そのほかにも母親学級、両親学級などの機会を設け、退院後は母親同士の交流に役立つママクラブなども用意されている。
一方、婦人科では婦人科の疾患全般、例えば子宮や卵巣の腫瘍性疾患(良性、悪性)、月経異常、不妊症、更年期症候群などを、全年齢対象に診療を行う。良性腫瘍の手術なら腹腔鏡や子宮鏡などの内視鏡的手術も選べ、体外受精のような高度な不妊治療は近くの専門クリニック、大学病院の不妊専門の外来と連携して対応する。

▲小泉佳男産婦人科部長。1985年、鹿児島大学医学部卒業。「妊婦さんにも安心していただける産科医療の提供を心がけています」と小泉部長は話す

▲優しくきめ細やかな対応のスタッフが迎えてくれる。同院では近隣の中学校から職業体験も受け入れ、地域住民からの信頼も厚い

▲新しい産科病棟のLDR室(=Lobor:陣痛 Delivery:分娩 Recovery:回復の頭文字)。入院時から同じ部屋で落ち着いて過ごせると好評

整形外科

多様な整形外科疾患の中でも関節疾患に力を入れる同科。手術は関節鏡などで極力小さな切開に抑え、体への負担が少ない治療に積極的に取り組んでいる。また股関節や膝関節は人工関節への置換手術も数多く実施。プロリーグのチームドクターも務める医師もいるなど、スポーツ外傷・障害の治療経験も豊富だ。

スタッフの質・数ともに充実しているため
両側同時に人工関節の手術が可能

整形外科疾患の中でも、特に関節疾患に強く、上肢班、股関節班、膝足班の3グループで専門的に診療する。関節鏡や透視装置を使い、小さな切開で手術をするなど、体への負担が少ない治療にも積極的だ。上肢班の対象は肩、肘、手、末梢神経障害など。肩の腱板断裂や反復性脱臼に対して関節鏡下での修復術を多く実施。股関節班は主に人工股関節置換術を行う。「手術法としては最小侵襲手術を前方からアプローチします。これにより手術後の痛みが軽く、リハビリの進み具合も早くなり、術後の合併症もほとんどなくなりました」と手術の進歩を語る中川照彦整形外科部長。膝足班は人工膝関節置換術、関節鏡下での膝関節靭帯再建術・半月板手術・足関節の手術などを手がける。
「特に高齢者の場合、膝関節の変形で起こるO脚も人工関節で元に戻せます。術後、痛みが和らぎ、歩行も可能になります。中高年者では骨切り術を行い、変形を矯正して痛みをとることにより、肉体労働にも復帰できるので満足度が高いです」
また両国国技館近くにある同科には大相撲力士がよく診療に訪れ、プロ野球やサッカーのプロリーグでチームドクターを務める医師もいるため、スポーツ外傷・障害の治療経験も豊富だ。例えば関節鏡下での前十字靭帯再建術は年96例も行っている(平成26年1~12月実績)。

▲中川照彦整形外科部長。1979年、東京医科歯科大学医学部卒業。肩関節外科のスペシャリスト


▲左から長瀬医長(膝・足)、中川部長(肩)、長谷川医長(股関節)、佐藤主任(手・肘)。それぞれ関節疾患の異なる専門分野を持つ

皮膚科

アトピー性皮膚炎の治療、ニキビやイボの除去、皮膚がんの検査・治療などのほか、髪の毛や爪も含めて皮膚の気になる点や悩みごとに幅広く対応する。中でも乾癬は新たな治療法も積極的に導入するなど、全国的にもレベルの高い治療が受けられるのが特色。

アトピー性皮膚炎は小児科と密接に連携
きめ細やかな指導で治療効果を上げる

皮膚科全般の診療を行い、特に子どものアトピー性皮膚炎は小児科と連携して診療。「塗り薬は効果が出るよう、正しい塗り方を教え、患者さん自身が『よくなった』と実感できることが、継続通院のモチベーションになります」と三井浩皮膚科部長。また三井部長が専門とする乾癬は患者の生活の質を著しく低下させる病気。同科では安全性に配慮し、生物学的製剤など新たに導入した治療法で効果を上げている。

▲三井浩皮膚科部長。東京大学医学部卒業。さまざまな病院での経験が、視診と触診が重要な皮膚科の診療に役立っているという

形成外科

皮膚など体表部を中心に、先天的またはけが・病気で変形したり失われたりした組織を、機能的・形態的に回復させる外科手術のスペシャリスト。東京大学医学部形成外科、埼玉医科大学形成外科という高い評価を持つ医局が同科をバックアップしている。

糖尿病や動脈硬化などで起きる足潰瘍
多様な専門家が集まって効率的に治療

同科は潰瘍の治療に強く、循環器内科や創傷看護師とともに、足潰瘍など足の症状を中心に診る「フットケアチーム」をつくった。 「多分野にまたがる足の症状も、患者さんは診療科を移動せずスムーズに治療が受けられます。診断・治療の速さや精度も向上しました」と利点を紹介する浅野隆之形成外科医長。
このほか同科では眼瞼下垂の治療、レーザーを使った皮膚のしみの除去なども行っている。

▲浅野隆之形成外科医長。東京大学医学部卒業。東京大学医学部形成外科非常勤講師。足潰瘍や褥瘡(じょくそう)などの難治性潰瘍に対しさまざまな局所陰圧閉鎖療法を用いた治療に強みをもつ

地域医療の質を高める施設

さまざまな病気や部位に対応した各診療科に加え、他の医療機関と協力して病診連携・病病連携を進め、包括的で安心できる医療をめざす「地域医療連携室」、地域住民の健康を守る「健診・人間ドック施設」などが用意される。

健診・人間ドック

アットホームな雰囲気で受けられる健康診査
健康面で気になることは気軽に相談できる

墨田区健康診査、特定健康診査のほか、半日・1泊・2泊の人間ドックも利用できる「健診施設」。地域に根差す同院らしく、利用者の健康相談にも乗りながら、アットホームな雰囲気で健診は進む。再検査や要受診になれば、適した診療科を紹介するなど院内連携もスムーズ。最近は頭部MRIを加えたり、バリウムを胃カメラに変更したりと、より詳しい検査を望む人も増えた。そうした状況から「ふだんは定期健診を受け、がんが気になりはじめる40歳の節目には人間ドックもぜひ検討してください」と吉田委子医師はアドバイスする。

地域医療連携室

地域の中で安心して医療が受けられるよう
近くのクリニックや病院と密接に連携

同院は地域の基幹病院として、クリニックや病院からの紹介患者を引き受けるが、「地域医療連携室」はそうした医療機関との連絡窓口。また紹介状がある患者は、連携室に電話をすれば適した受診方法を教えてくれる。「当院のある墨田区は定住率が高く、患者さんの多くは遠くの病院より近くで治療したいと強く希望されます」と地域の医療ニーズを分析する平野美和地域医療連携室長。「今後は『この病気なら当院の誰々で』と、専門分野に合った担当医師を地域にお知らせしたい」と、平野美和室長は地域の医療の質をさらに向上させたいと語る。

病院情報

診療時間

初診の場合月~金曜 8:30~12:00 / 土曜 8:30~11:00

再診の場合月~土曜 8:30~12:00

初めてのご来院のとき、初めての科を受診するとき

  • 地域医療連携室で予約済みの場合/1番「地域医療連携室」窓口にお越しください。担当の職員がご案内いたします
  • 予約がない場合/診察申込書をご記入の上、各種医療保険証と紹介状を4番「新患受付」までご提出ください。一般患者さんからの電話予約は現在行っておりません(当院宛の紹介状をお持ちの患者さんを除く)

診療科目

  • □循環器内科
  • □血液内科
  • □糖尿病・代謝内科
  • □腎臓内科
  • □消化器内科
  • □神経内科
  • □内科
  • □アレルギー科
  • □精神科
  • □小児科
  • □麻酔科※
  • □外科
  • □整形外科
  • □形成外科
  • □皮膚科
  • □泌尿器科
  • □産婦人科
  • □眼科
  • □耳鼻咽喉科
  • □リハビリテーション科
  • □放射線科

診療科目:21
病床数:403

※麻酔科の常勤医は木皿晶子部長、鈴木知子医長、碓井久子主任、伊藤朝子医師、上田雄司医師の5人

社会福祉法人同愛記念病院財団 同愛記念病院

TEL
03-3625-6381

住所
東京都墨田区横網2-1-11

駐車場
有(78台)

休診日
日/祝/年末年始(12月29日~1月3日)

URL
http://www.doai.jp/index.html


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