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記事公開日:2022/11/14

最終更新日:2023/10/20

看護師の面接でよくある質問と回答ポイント、逆質問の例

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面接では誰もが少なからず緊張してしまうもの。表情が硬くなったり、質問にうまく受け答えできなくなったりして、「自分らしさ」を出せないまま面接を終えてしまった経験はありませんか? そういった経験から、「面接が苦手」と思っている人も多いでしょう。

しかし、院長や事務長など採用担当者からの質問をあらかじめ想定して準備しておいたり、チェックされるポイントを押さえたりすれば、落ち着いて臨めるはず。この記事では、看護師向けに、好印象を与える面接の基本のポイントをご紹介します。

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1 看護師の面接でよくある質問と回答のポイント

面接は、採用担当者にあなたの人となりや看護師としての経験や能力、意欲を知ってもらう場。担当者からのさまざまな質問をに対するあなたの回答を通じて、担当者は「自院に合いそうか」「やる気があるか」を判断します。

本項では面接でよくある質問を例に、答え方のポイントを紹介します。どの内容にも共通する注意点として、どんな質問にも、ポジティブな返答を心がけましょう。
不満や批判といったネガティブな回答は、たとえ事実だったとしても採用担当者には「採用しても、またすぐ不満を募らせるのでは?」と思われるかもしれません。ネガティブな情報があったとしてもそのまま言うのではなく、ポジティブな内容に変換して回答するのをお勧めします。

また、面接は自分のことを知ってもらう場。伝える中身も大切ですが、相手が理解しやすいように話をまとめたり、順序立てたりすることも好印象に。採用担当者の気持ちになって「この回答を聞いたら、どう思うか」を考えて質問に答えることを意識してみましょう。

それでは、面接でよくある質問項目をもとに、好印象を与える回答のポイントを解説します。

●自己紹介に関する質問

〈担当者からの質問例〉

  • 自己紹介をお願いします。
  • これまでの職務経歴を教えてください。

 

〈回答のポイント〉

経歴は時系列に並べ、1分程度で簡潔に伝える

「人となり」を伝える自己紹介。自分の言葉で自分のことをしっかりと、かつ簡潔に伝えましょう。話す時間の目安は30秒~1分程度。焦って早口になったり、長くなったりしすぎないよう、事前に整理し、練習しておくと安心です。卒業してから今に至るまでの主な仕事や、学んだこと、就いた役職、経験年数などポイントを整理し、時系列に伝えると良いでしょう。

●志望動機に関する質問

〈担当者からの質問例〉

  • 志望動機を教えてください。
  • 入職後に取り組んでみたいことはありますか?

 

〈回答のポイント〉

履歴書と同じ質問項目は齟齬がないように注意

「この職場だからこそ働きたい」という気持ちを伝えるためにも、応募先の理念や提供するサービス内容、独自性などを踏まえた上で回答をまとめます。どこの病院・クリニックでも使えるような汎用性の高い志望動機は避けましょう。

また、志望動機は履歴書にも書かれているので、担当者は履歴書の内容と比較しながら話を聞くことになります。面接で述べた志望動機と履歴書に書いた内容と大きな違いがないように、履歴書の内容をより詳しく説明するという意識で回答すると良いでしょう。

●転職・退職理由に関する質問

〈担当者からの質問例〉

  • 前職の退職理由を教えてください。
  • 今回の転職で最も重視していることは何ですか?

 

〈回答のポイント〉

ネガティブ情報は避け、ポジティブな内容にして話す

中途採用の場合、転職を決めた理由などの質問は必ずといっていいほど聞かれます。前職の不満を口にしたり批判したりといった「正直すぎる回答」は避けるのがベター。ネガティブな理由ではなく、前向きな理由として伝えることを意識しましょう。

転職で重視している点も、「正直すぎる回答」は危険。「前職で人間関係がうまくいかなかったので、人間関係が良い職場で働きたいと思っています」というのが正直な回答だとしてもそのまま伝えるのではなく、「看護の仕事はチームワークが重要だということを実感してきました。スタッフ同士の雰囲気を重視して転職先を考えています」など、人間関係を重視しているというポジティブな内容に変換し、伝えるようにしましょう。

●自己PRに関する質問

〈担当者からの質問例〉

  • 自分自身をどんな性格だと思いますか?
  • 長所と短所を教えてください。

 

〈回答のポイント〉

短所も自分の強みに変えてアピール

自己PRでは、応募者がどれだけ自分自身のことを客観的に捉えられているかが評価されます。過度に謙遜したり、自身の良いところばかり並べたりすると、「自己評価が低すぎる(または高すぎる)」「客観性が乏しい」と取られる可能性も。またアピール内容に説得力を出すために、これまでの仕事ぶりと絡めて説明すると、担当者にも納得してもらいやすいでしょう。

短所を挙げる場合は「心配性なところです」などとただ伝えて終わりにせず、例えば「心配性なところが短所です。だからこそ、ミスが起きにくい業務フローを考えることに力を注いできました」といった事例を挙げ、短所も長所もまとめて「自分の強み」として示すことを意識しましょう。

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2 看護師の面接での「逆質問」例

面接の最後などに、採用担当者のほうから応募者に「何か質問はありますか?」と質問の機会を与えてくれることを「逆質問」といいます。
単純に「応募者が知りたいことにできるだけ答えよう」という親切心で聞いてくることもありますが、担当者によっては逆質問で応募者の「自院への理解度」や「自院で働きたいという意欲」をチェックする場合もあります。そのため、「特にありません」と質問がなかったり、自院と関係のない質問を返されたりすると「自院への興味・意欲が薄い」と担当者に判断されてしまう可能性も。

もちろん、本人としては「面接での質疑応答を通じて疑問点がすべて解消されたので、改めて質問したいことがなくなった」といったケースもあります。そういった場合には無理に質問をひねり出すのではなく、「面接時の説明で、事前にお聞きしたかったことは十分理解でき、入職したい気持ちが一層強くなりました」といったような言葉で意欲を示しましょう。

また、クリニックのホームページや応募要項に書いてあること、面接中に教えてもらった内容を聞くのは避けましょう。「ホームページなどで事前に情報を見ていない」「話を聞いていない」とマイナス印象を与えかねません。

以下に、質問する内容として良い例・避けるべき例を紹介します。

●【良い例】業務への意欲が伝わる内容

〈応募者からの逆質問例〉

  • 1日の業務スケジュールを教えてください。
  • 電子カルテは導入していますか?

 

〈質問のポイント〉

入職後のイメージがあることを伝える

実際の業務に関する質問は、「入職して働くシーンを思い描いてくれている」と担当者に好印象を与えられます。質問をする際は、なぜその質問をしたのかが伝わるようにすると良いでしょう。

例えば、「貴院では電子カルテは導入していますか?」と尋ねて「導入していますよ」という回答を得た際、ただ「ありがとうございます」だけで終わらせず、「現職では導入しておらず、もし貴院に入職できたら初めて使わせていただくことになるのですが、情報管理の観点で以前より興味を持っていたので、うれしく思います」といった一言を添えると◎。
質問の意図が相手に伝わるだけなく、「入職した後のイメージを持っている」というプラスの印象にもつながります。

●【良い例】労働条件に関する内容

〈応募者からの逆質問例〉

  • 看護師の方の主な1日のタイムスケジュールを教えてください。
  • お盆など長期休暇の診療はどのようにされているのですか?

 

〈質問のポイント〉

相手の立場に配慮した聞き方をする

ミスマッチを防ぐためにも、労働条件に関する不明点は事前に確認するのが大切。ただし、「残業をしたくない」「長期休暇が必ず欲しい」といった自分の希望ばかりが伝わると、自分本位に見られてしまいます。
「家庭の事情で残業できる日に制限があるのですが、できるだけ応じられるように調整するために教えていただきたいです」と質問の意図を伝えるなど、相手への配慮があること、可能な範囲で受け入れたいといった姿勢を持っていることなどは意識して示すと良いでしょう。

また、仕事量や忙しさは働く前に特に知っておきたい情報だと思いますが、「どれくらい忙しいですか?」といった質問は、どう言葉を繕っても「激務を避けたい」という思いが透けて見えてしまい、やる気を疑われてしまう可能性も。この場合、「1日あたりの患者数を教えてください」など、別の切り口の質問を通じて仕事量を想像するといったように、質問の仕方を工夫してみましょう。

●【避けるべき例】 主体性が感じられない内容

〈応募者からの逆質問例〉

  • 未経験の診療科なのですが、勉強できる環境はありますか?
  • 研修や教育制度で能力を伸ばしてくれる体制はありますか?

 

〈気をつけたほうが良いポイント〉

受け身の姿勢に見られないように注意!

「勉強」「研修」「教育」などに関する質問は、やる気を示しているつもりでも、伝え方によっては「自分からは何もしようとしない」と採用担当者には受け身の姿勢のように見えてしまう可能性が。
「現在、〇〇の資格取得に向けて勉強中です。他に貴院に勤める上で学んでおくべきことはありますか?」といったように、自発的な行動をしていることを伝え、そのクリニックで役立つことに目を向けてアピールしましょう。

複数の項目を逆質問する際は、最初に「2つ質問があります」と質問数を挙げておくと、担当者も応じやすく好印象です。
また、質問の機会をもらえたからといって、延々と質問するのは相手をうんざりさせてしまいます。逆質問で尋ねるのは多くて3つ程度にとどめると良いでしょう。あらかじめ質問しておきたいことを絞っておくことが大切です。

3 看護師の面接中に気をつけたい4つのポイント

採用担当者は、あなたの質疑応答の内容だけでなく、表情や目の動き、言葉遣いなどもチェックしています。そこで、本項で紹介する「担当者から特に注目されやすい4つのポイント」を押さえておきましょう。

①表情

表情は印象を左右する重要な要素。入職後「ホスピタリティーのある態度で患者さんに接してほしい」と考えるクリニックは少なくないでしょう。そのイメージを想起させるように、特に面接スタート時は、第一印象に注意を払い、表情と言葉遣いを意識してみましょう。
対面面接でマスクをしたまま臨む場合は、口元が見えず笑顔がわかりにくいものですが、目元にも表情は出るものです。マスクをしているから表情はわからないだろうと油断せず、笑顔で面接に臨むと良いでしょう。

ただし、「どんなときも常に笑顔であれば良い」というわけではありません。例えばこれまでの退職理由を語るときや、採用担当者が自院の理念の話を聞いているときまでもずっと変わらず笑顔でいると、真剣さに欠けるとマイナスな印象を与えかねません。「自分が面接する立場になったらどう思うか?」を考えて、面接中の話題に合った表情を意識すると良いでしょう。イメージがつきにくいという場合には、事前に面接の練習をする際にスマホで動画を撮り、後で見返すなどチェックしてみることをお勧めします。

②目の動き

「目は口ほどに物を言う」という言葉があるように、目の動き一つで印象が大きく変わります。例えば、きょろきょろと目が泳いでいると落ち着きのない印象を与えてしまいます。目を合わせようとしなかったり、つい目をそらしてばかりだったりすると、担当者は「自信がなさそう」「真剣さが足りない」「集中していないのでは」とマイナスな印象を受けるかもしれません。

裏を返せば、視線を一定に保ち、受け答え時には担当者と目を合わせることで、「自分の意思をしっかり持っている人」という印象を与えられます。緊張する場面こそ「相手の目を見て話す」という基本を意識しましょう。ただし、面接中ずっと目を合わせないといけないわけではありません。時折自然に目をそらしたり、目線が外れたりする分には問題ないでしょう。
相手の目を見て話すことに緊張する人は、採用担当者の目ではなく眉間や鼻のあたりなどを見ればOK。相手には目が合っていると感じてもらえます。

また、オンライン面接ではついインカメラに映った自分や相手のほうを見てしまいがちですが、カメラへ目線を向けるのが基本。特に自分が話すときには意識的にカメラ目線を意識しましょう。

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③言葉遣い

なれなれしさを感じさせる言葉遣いはNG。いわゆる「タメ口」はもちろん、「~っす」「っていうか」「私的には(僕的には)」「ぶっちゃけ」など「つい」出てしまう日常的な言葉遣いや、「なるほどぉ~」のように、語尾を延ばした言葉遣いは、だらしない印象を与えてしまいます。そのほか「なるほどですね」「マジですか」など、間違った敬語も要注意。丁寧語や尊敬語など、相手を敬った正しい言葉遣いが原則です。

敬語は慣れていないと使いにくいもの。例えば「見る」の尊敬語「ご覧になる」と謙譲語「拝見する」の使い分けができていないなど、話す度に間違った敬語が出てくると、印象は良くありません。日頃から、目上の人との会話をする際には敬語を意識しておきましょう。面接のために学んだ言葉遣いは、患者とのコミュニケーションにも大きく役立ちます。

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④話すときの所作

体の動き、姿勢なども面接では重要です。背筋をぴんと伸ばし、体を担当者に向けることを意識するだけで、ぐっと印象が良くなります。姿勢が良くなれば呼吸も整えやすくなるので、緊張の緩和にも効果的です。

質問に答える際、手振りを交えて話す人もいるかと思います。はつらつとした行動的な印象を与える一方で、落ち着きがないと取られる可能性もあるので、せわしなく動かしたり、顔周りや髪の毛をしきりに触ったりするようなことは控えましょう。

◇    ◇    ◇

どれだけ当たり前、一般的と思える質問だったとしても、問われたことにすぐ答えを出すというのは意外と難しいもの。面接時に平常心で受け答えするためには、事前準備が不可欠です。
今回ご紹介した質問例などを参考に、「どうしてこの職場で働きたいと思ったのか」「新しい職場でどんなことがしたいのか」を自分なりに考えを深めた上で、面接に臨みましょう。

当サイト「ドクターズ・ファイル ジョブズ」では、院長が自院の理念や患者・治療への思いなどを語ってくれたり、先輩スタッフが職場や自身の働き方を紹介してくれたりするインタビュー記事付きの求人が豊富です。職場のことがよくわかり面接シーンにも生かせるので、ぜひチェックしてみてください。

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こちらの記事の執筆者
伊藤 成美

ライター

愛知県生まれ。医療メディアのライターとして、医師・歯科医師などの医療従事者や行政首長などのインタビューを経験する。2020年独立。医療、人材、まちづくり、ローカルニュース、伝統文化など多岐にわたる分野のメディアで記事を手がける。ライターとして活躍する一方、生涯学習の講座企画・運営にも携わる。

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