小金井ファーストデンタルクリニック (小金井市／新小金井駅)
花木 貴志 院長の独自取材記事
西武多摩川線の新小金井駅から徒歩1分という利便性の高い場所にある「小金井ファーストデンタルクリニック」。院長の花木貴志先生は、地元でもある小金井市の人々に歯科医療を通じて貢献することをモットーに掲げ、予防歯科と専門性の高さを追求した治療に注力している。同クリニックには、地域ニーズの高い矯正治療専門の歯科医師や口腔外科のベテラン歯科医師、花木院長とともに一般歯科を手がける2人の歯科医師が在籍するほか、歯科衛生士も勤務。子どもから高齢者まで幅広い世代に対応できる体制を整えているだけでなく、先進の医療機器も導入してより充実した医療の提供に努めることに余念がない。「患者さんの負担をできるだけ軽減し、安全で精密な治療をめざしたい」と話す花木院長に、詳しい話を聞いた。
複数の歯科医師と設備の充実で治療の精度向上を図る
院長先生のほかに4人の歯科医師が在籍しているそうですね。
全顎的な治療のためには矯正歯科を専門とする歯科医師の存在は不可欠なので、月に2回のペースで来ていただいています。矯正や歯周病治療などそれぞれの治療に注力するクリニックも多いと思いますが、当院では私だけではなく専門知識のある多くの先生がいることで、一つのクリニックの中で歯周病治療、矯正歯科、インプラント治療まで行えます。通いやすさ、治療の続けやすさは患者さんにとってもすごく大事な点ですよね。いずれの先生とも常に患者さんの情報を共有しつつ、お互いの知識も共有しながらより精度の高い治療の実現に向け取り組んでいます。
医療設備の充実にも注力されているとか。
インプラント治療に役立つ歯科用CTは、タイムリーに患者さんの撮影ができるので治療時間の短縮につながりますし、術後の確認にも活用できます。また矯正治療を行う際に使用する、セファログラムという頭部エックス線規格写真は、上下の顎の大きさやずれ、形、歯の角度やバランスなどを知ることができるので、矯正には重要な機器です。一昨年には、短時間で精密な型採りを行うための口腔内スキャナーも導入しました。型採りのやり直しや患者さんの嘔吐反射の予防に役立っています。昨年からはデジタルマイクロスコープも導入して根管治療で大いに活用していますし、最近では患者さんがさらに治療の理解を深めやすくなるようにと、治療中の様子を録画・記録できる新しい機器も導入しました。
新しい機器を入れることで、患者さんにどんなメリットがあるのでしょうか？
やはり「どんな治療を受けたのかが目で見てわかる」点ではないでしょうか。例えば歯石取りにしても、治療前にどのくらいの量があり、治療後にどのくらいきれいになったのかがわかると、患者さんも喜んでくださるのではないでしょうか。そうすると「もっと歯磨きを丁寧にしよう」など自宅での自発的な行動にもつながり、結果的に「歯を守る」という意識づけにもなるのではないかと感じています。今後は予防歯科により一層注力したいと思っていますが、そのきっかけの一つが新しい機器だと考えています。またタバコのヤニやプラーク（歯垢）を除去するために用いるエアフローでは、知覚過敏の方でも不安なく使えるよう温水が出るタイプの機器を導入しました。
歯周病やインプラント治療、痛みの少ない治療にも尽力
患者さんのためのさまざまな工夫を取り入れておられますね。先生が治療で心がけていることは何でしょうか？
流れ作業で治療を行わないよう心がけています。同じような処置が多いとどうしても無言のまま進めてしまいがちですが、治療の最初と最後は必ず患者さんとコミュニケーションを図る配慮を忘れてはいけません。また、基本的な治療をきちんと積み重ねていくことが大事だと考えていますので、患者さんのお口を一単位としてトータルで診るようにしています。都心と違い、こういった場所ではやはり保険診療がメインになりますので、保険外の治療があれば、必ず見積もりを出し患者さんに説明をして、患者さんが納得されてから治療を行うことも必須ですね。治療後には患者さんの今の状況をまとめた資料もお渡しし、自宅でも見返していただけるようにします。予約もウェブからできるようにしていますよ。
先生の得意な治療について教えてください。
歯周病治療とインプラント治療です。歯を失う原因の多くは歯周病ですから、まずは土台となる歯周病の治療を行うことが重要になります。インプラント治療を行うにあたり、衛生管理に努めた専用手術室を設置し、サージカルガイドを導入しました。歯科用CTで撮影した画像データをもとにガイドというマウスピース状の器具を作製することで、インプラントを埋め込む位置や深さを精密に把握することにつなげています。フリーハンドで行うよりも安全性や精度にこだわった治療につながると思い、手間や時間はかかりますがガイドを取り入れた治療をメインにしたいと思いました。ただ、患者さん側としては費用面の心配もあるでしょうから、現在は難症例に対してのみお勧めします。
痛みの軽減に配慮した治療にも尽力されているそうですね。
「歯科治療は痛い」というイメージが強いとクリニックへ足が遠のきがちになりますし、そもそも治療は痛くないに越したことはありません。ですから痛みの軽減に気を配ることはとても大切なことだと思っています。当院では麻酔用の電動注射器を導入、事前に麻酔液を人肌に温めてゆっくり注入することで痛みが出ないよう工夫しています。さらに麻酔注射を打つ前には、歯茎の表面に麻酔ジェルを塗布し、痛みに配慮しています。また歯を削るドリル音が苦手な患者さんのために、音楽プレーヤーなどの持ち込みも許可しています。まったく音が消せるわけではありませんが、恐怖心をなくすための一助にはなるのではないでしょうか。
一生噛める歯をつくる地域のかかりつけ医をめざす
自分の歯を長持ちさせるために大切なことは何だとお考えでしょうか？
やはり患者さん自身が、正しい歯磨きやメンテナンスを日々心がけることでしょう。当院では、治療を要さない状態を長く維持してもらえるようにメンテナンスへのモチベーションを高める工夫をしています。具体的には3ヵ月から半年に1回のペースで、歯科衛生士による指導を受けていただきます。また患者さんの不安を取り除くために、スタッフが声かけなどを行います。治療をするよりも、予防できれいな口内を保つほうが長い目で見るとお金がかかりませんからね。開業当初と比べると予防歯科を意識される患者さんも増えましたし、これからもっと増えていってほしいと思っています。一生使う歯ですから、これ以上悪くしないという気持ちで通っていただきたいですね。
感染症対策に関しても工夫をされているそうですね。
はい。各ユニットはパーティションで区切られており、それぞれに粉塵や水しぶきなどの浮遊物を抑えるための口腔外バキュームを設置しています。口腔内で使用する器具はすべて滅菌パックを使用し、その他の器具も使用後すぐに滅菌器で消毒します。また患者さんが使用するエプロンや紙コップ、私たちが使用する手袋は使い捨てです。さらに、術者側と患者さんの入り口が別々になる「動線分離型」の設計も、感染症対策に一役買ってくれていると思いますね。インプラント治療や外科的処置を行う個室診療室も、感染症対策に努めています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
私自身が小金井市出身ということもあり、第一のコンセプトを地域貢献に置いています。地元の人たちの歯の健康のために歯科医師の数を増やし、よりスムーズで充実した診療を提供していきたいと考えています。ここに通っていただくことで、今まで食事ができなかった人がおいしく食べられるようになり、生活の質を上げることができればうれしいですね。治療に関して気になることは遠慮なく相談してください。当院は平日20時までと、土曜と日曜も診療していますので、どなたでも気軽にお越しいただければと思っています。
