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原井デンタルオフィス (世田谷区/三軒茶屋駅)

原井 一雄 院長の独自取材記事

三軒茶屋駅から徒歩8分の世田谷通り沿いにある「原井デンタルオフィス」。表通りに面しているとは思えない落ち着いた雰囲気の院内には、春夏秋冬を彩る写真パネルが飾られ、原井一雄院長が開院の際にこだわった白とグリーンの内装、温かみのある間接照明なども手伝って、ギャラリーを思わせるたたずまいとなっている。患者との信頼関係を大切に、個々の「生活のストーリー」に配慮した診療に力を注ぐ原井院長のもとには、地域住民のほか、近隣で働く外国人や都外遠方からも患者が訪れる。幅広い診療を行う中でも、特に歯周病治療に注力し、歯周病菌がもたらす全身への影響まで視野に入れた「全身の健康につながる歯科医療」の提供をめざしている。そんな原井院長の診療に対する思いや歯周病治療の重要性などについて話を聞いた。

歯周病治療を柱に口腔内全体を健康へと導く診療を

こちらで特に力を入れている分野は何ですか?

当院では以前より積極的に口腔ケアに取り組んできました。歯周病菌は全身に影響をもたらし、口腔から全身の健康につながる歯科治療を行うことが重要だと考えているからです。例えば、体内に入り込んだ歯周病菌は、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病などのリスクを高めていくと考えられています。さらに、近年の研究では大腸がんの組織に口腔内と同じ細菌がいることが報告されており、大腸がんの発生にも影響する可能性が指摘されています。腸内の細菌は免疫機能にも関わりますので、口腔内の環境をきれいに整えることが、免疫力アップにもつながるのではと期待されているんですよ。

どのように歯周病に取り組んでいますか?

歯周病は初期段階では自覚症状に乏しい疾患ですが、最近は歯周病の認知度も高まり、出血や歯茎の腫れなどの比較的軽い症状から自ら歯周病を疑って受診される方も増えてきました。当院ではそうした自覚症状を解消していく処置だけでなく、特に発症リスクが高いと疑われる方やすでに病状が進行している方に対しては口腔内細菌を調べて細菌学的な状況も把握するようにしています。具体的には、口腔内に歯周病菌がどのくらい存在するのか、除去すべき種類の歯周病菌が存在しているかなど、歯周病菌の割合や種類などを検証し、現状や将来のリスクなどを判定します。そうやって口腔内の細菌のバランスをコントロールしていくことこそが、歯周病対策の本質と考えています。特に全身疾患をお持ちの患者さんには、具体的な治療計画が必要です。近隣の内科の先生から紹介を受けて検査や治療を行うこともあり、医科歯科連携で取り組むテーマの一つになっています。

新たに歯科用CTを導入されたそうですね。

歯科用CTは歯周病の治療と診断、根管治療の診断、親知らずの抜歯、インプラントなどの治療に活用しています。インプラント手術のシミュレーションシステムを同時に導入したことで、例えばインプラントの場合、歯科用CTで撮影した3次元画像を用いてどういうタイプのインプラントをどこに打つのが良いのかを適切にシミュレートできます。僕は25年間インプラント治療に携わってきましたが、これまでの治療は僕の経験と診断で行ってきました。術者の経験値にシミュレーションシステムが加わったことで、計画した場所に、計画どおりの深さ・角度でインプラントを打つことが可能となり、手術時間が短縮され安全性の向上にも役立てています。

口腔から全身の健康にアプローチする歯科医療をめざす

こちらでは口腔内細菌だけでなく腸内細菌にも注目されているそうですね。

近年、口腔内の歯周病菌が腸内にいたり、腸内細菌叢のバランスが悪くなることで、いろいろな疾患を引き起こすことがわかってきています。僕は医科の勉強会や大きなシンポジウムなどにも参加していますが、そこでも口内細菌が注目され始めています。ここ最近、新しい治験が発表され、歯周病菌の一つであるフソバクテリウム・ヌクレアタムという菌が、大腸がんの組織の中から見つかるという報告もありましたが、僕は、すでに何年も前から口腔内細菌検査のほかに腸内細菌の解析も行っています。

腸内細菌を解析することで何がわかるのですか?

その人の腸内細菌叢の状態や特徴がわかります。先ほど申し上げたように、近年は歯周病菌と大腸の関連性が注目されています。当院では口腔から全身の健康へのアプローチをめざしているため、腸内の菌の状態を分析することで、体の健康状態を把握する時の参考にしたいと考えています。使い古された言い方かもしれませんが「お口は全身の入口」だという認識を持っていただき、興味のある方は、自分の腸内細菌叢をぜひ一度調べてみていただきたいですね。

日々の診療で、患者さんの意識の変化を感じられることはありますか?

新型コロナウイルス感染症を機に口腔ケアの重要性が再認識されるようになりました。また、世代を問わず、歯の健康に対する関心が高くなってきた印象があります。以前は「我慢できない痛みや不快な症状がない限り、歯科医院には行かない」と口腔環境を悪化させてしまっている方が多かったのですが、口腔内のメンテナンスの大切さを認識され、定期的に通って来られる方が増えてきました。常々、患者さんには「虫歯の患部を削ってかぶせ物を作ることは簡単。大切なのは治療後の状態をその後いかに長持ちさせていくかということですよ」とお伝えしてきましたので、そのかいもあったかなと思っているところです。

患者の「生活のストーリー」を大切にした歯科診療を

先生が診療で大切にされていることを教えてください。

「医療の最も重要なベースはコミュニケーション」と考えていますので、まずは患者さんの話をとことん聞くように心がけています。歯科医師がいろいろと説明するよりも、患者さんがどんな治療を希望されているのかをお聞きすることのほうが大切かなと。話すうちに「できれば歯は抜きたくない」といった本音の部分を引き出せることもありますよ。そうやって対話を重ねる中でその患者さんの年齢や治療歴、さらにはライフスタイルや性格までを考慮して、患者さんが本当に納得し、安心して受けられる治療計画を提案したいと考えています。医学的に正しい治療法をベースにするのはもちろんですが、「患者さん一人ひとりにより適したかたちにどうカスタマイズしていくべきか」を考える過程において、患者さんとの十分なコミュニケーションはとても大切だと考えています。

診療の傍ら、歯周病に関する研究発表などもなさっているそうですね。

はい。勤務医時代から歯周病菌検査やその診断方法などについて発表してきました。また、歯周病による骨の吸収量をデジタルエックス線で自動的に数値化できないかと、エックス線装置のメーカーと協力して研究し、その成果について発表したこともあります。歯周病を早期に発見し、軽症のうちに治療につなげるために、患者さんに負担の少ない検査で詳細なデータが得られるようになればと考えています。また、昨年秋に出版された歯科医師向けの専門書では、共著者として、歯周病と腸内細菌についての見解も述べています。これからも引き続き、さまざまな勉強会の場で診断や治療に関わる知識や情報をアップデートし、日々の診療に生かしていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

皆さんには歯科治療を特別視することなく、定期的に美容院に行くような感覚で気軽に相談に来ていただきたいですね。お口も体の健康とつながっていて、どちらかの健康が脅かされたら一方も悪くなってしまいます。また、僕がめざす歯科医療の一番の目標は、一生おいしく食べられる状態を維持し、それによってより豊かな人生を送っていただくことです。人間の体は加齢に伴って変化を続けますが、口腔環境も同じです。どんなに熱心にケアをしても、10代と50代以上の方の口の中の状態は大きく異なります。そうした変化を受け止め、その中で大きなトラブルのない口腔環境を整えていくことが歯科医師の役割です。今後も患者さんの将来を見据え、一人ひとりの「生活のストーリー」を大切にした歯科医療を提供していきたいですね。

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