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あまだ歯科医院 (横浜市南区/上大岡駅)

天田 力 院長の独自取材記事

重い病気の人との出会いをきっかけに、医療に関心を持ち歯科医師を志したという「あまだ歯科医院」の天田力院長。摂食嚥下障害や在宅療養に精通するほか、糖尿病に対する医科歯科連携に力を入れ、困難を伴う症例にも積極的に対応する。子どもや高齢者、障害や病気のある人など、さまざまな患者に寄り添う姿勢が印象的だ。「専門は一般歯科」と言い切り、「誰もがいつまでも自分の歯で食べられるように予防に力を入れていきたい」と熱く語るところにも、地域の歯科医師としての気概と誠実な人柄が感じられる。この地に開業して15年、歯科医療にかける思いを語ってもらった。

予防をベースに、患者の将来を見据えた歯科診療を提供

歯科医師を志したきっかけ、開業の経緯を教えてください。

高校生の頃、たまたま教会で末期がんの方のお話を聞く機会があり、医学系に進みたいと考えるようになりました。歯科を選んだのは、子どもの頃から工作や機械いじりが大好きで手が器用でしたので、自分には向いているのではないかと考えたからです。大学卒業後、勤務医を経て1998年に開業しました。出身地である横浜市内で開業したいと考え、たまたま巡り合ったのがこの地域です。高齢の方が比較的多い地域ですが、私が開業した頃から再開発が進み、商業施設やマンションが増え、若い世代も増えました。患者さんも乳幼児からお年寄りまで幅広いですね。ちょうど弘明寺と上大岡の中間付近に位置しますが、上大岡からも平坦な道なので「通いやすい」と言っていただけます。この地に開業したのは偶然ですが、いいところだと思いますね。

開業にあたってこだわったことは?

歯科医院は機械がたくさんあって雑然としているイメージがあったので、待合室も診療室も広いスペースを確保してゆったりとした空間にしました。そして、キッズスペースとベビーベッドを診療室の中に設けました。お子さんが見えるのでお母さんも安心して治療を受けられるでしょうし、お子さんもご機嫌に待ってくれます。診療室に慣れることで、お子さん自身も検診や治療を受けやすくなりますね。障害のあるお子さんもここで遊んでもらっておくと、治療がスムーズに進むことが多いです。

診療面での特徴を教えてください。

インプラント治療や矯正歯科、入れ歯治療、審美歯科など幅広く手がける中、地域の開業医ですから一般歯科を専門とし、特に予防歯科に注力しています。痛みがある箇所や、機能的な障害を治療するのは当然であり、その方の将来を見据えた診療を提供するよう心がけています。矯正専門の歯科医師による診療を月1回行っているのも特徴ですね。歯並びが悪いとセルフケア、予防が難しくなり、虫歯になりやすくなるという悪循環につながります。お子さんの将来のため、そして大人も噛み合わせ、見た目はもちろん歯周病や虫歯予防のためにも、矯正歯科は有用だと考えています。他には、糖尿病と歯周病など全身的な病気との関わりも含めてリスクを減らし、総合的にお口の健康を支援することをめざす専門家として、患者さんにアドバイスできればと思います。高齢者が多い地域ですので、訪問診療も手がけています。

患者一人ひとりの歯の健康を守るための多彩な工夫

子どもの治療で特に気をつけていることは?

恐怖心を植えつけないよう、会話をしながら徐々に環境に慣れてもらうようにしています。また、予防に熱心な親御さんが増えていますが、漠然と「歯磨きをしなさい」というのではなく、「どうして歯磨きが必要なのかを子どもたちに理解できるようお話ししてほしい」と伝えています。虫歯菌は家族から感染することが多いので、妊婦健診の時から子どもの歯の健康について知っておいてほしいと考えています。3歳までに虫歯菌がいなければ、将来、虫歯になりにくいともいわれます。一方で、神経質になり過ぎるのも良くないですね。できれば、おじいちゃん、おばあちゃんも含めてご家族がお口の中の環境を整えて赤ちゃんを迎え、安心してスキンシップをするほうが、子どもの心の成長に役立つのではないかと思います。

院内の方針としてスタッフに伝えていることはありますか。

患者さんの生活を長いスパンで考え、今何が必要か、総合的に判断していくのが私たちの役割だと考えていますので、歯科衛生士のスタッフにも「歯石がたくさんついている」「初期の虫歯がある」などと悪いところを見つけるだけが仕事だと考えないでほしいと伝えています。定期検診のたびに悪い箇所を指摘されたり、歯磨きの指導が厳し過ぎたりすると、嫌になって足が遠のいてしまうこともあります。患者さんが気軽に、気持ち良く通院できるようにリードすることも必要です。いずれにせよ、患者さんのことを把握して、コミュニケーションを大切にしながら信頼関係を育むことが大切ですね。

訪問診療はどのような形で行われていますか。

お年寄りや脳梗塞などの後遺症がある方のお宅や施設に伺い、私は入れ歯や虫歯の治療を中心に対応し、口腔ケアを得意とする当院の歯科衛生士2人が専門的な口腔ケアや、介護スタッフ、介助者への口腔ケアのアドバイスをしています。口の中が過敏になっている方も多いので、治すというよりは苦痛を軽減し、しっかり食事ができて生活の質が低下しないようにすることが目的です。実は父が病で亡くなった時、意識が低下していく中で「おなかが空いた」と言ったのです。最後に何か食べさせたかったと、息子としても歯科医師としてもとても残念で、その経験から嚥下リハビリテーションなどを学び訪問診療に力を入れるようになりました。高齢の方はお亡くなりになるケースも少なくないのですが、ご家族に「最後まで食事が取れて良かった」と言われると、歯科医師としての役目を果たせたかと思いホッとします。

専門施設と連携しコーディネートできる存在に

歯科医師の立場から気になることはありますか?

子どもの歯ぎしりが増えています。テレビやインターネットなどの刺激を多く受けると、睡眠中に歯ぎしりが起きるという報告もありますね。歯ぎしりは虫歯や歯周病、歯並びに悪影響を与えかねませんし、歯が削れたり、神経がむき出しになったりすることも。マウスピースを使った対策もありますので、お子さんの歯ぎしりに気づかれたら歯科を受診していただきたいです。また、やわらかいものや加工食品の多い食生活は顎の発達や歯並びに悪影響を与えているとされます。繊維質の多い食材、硬くしっかりしたものをメニューに取り入れるような工夫もしていただきたいですね。

横浜市歯科医師会で公衆衛生に関する活動についても携わっていらっしゃいますね。

例えば、「よい歯のコンクール」や「健康づくり月間」、「歯と口の健康週間」などのイベント、乳幼児検診を通じて、区民の皆さんに歯をケアすることの大切さや、予防のメリットを知ってもらう活動を行っています。歯科医師は、歯科の知識を皆さんにご提供することで生活させてもらっているわけですから、診療だけでは伝えられないことを発信し、少しでも地域の方々の健康に貢献することが、自分の使命だと思います。

今後、力を入れたいことがあれば教えてください。

予防しながら、将来を見据えた形で治療をご提案していくとともに、私一人では手に負えないこともありますので、専門的な歯科医院や医院ともうまく連携し、コーディネートしていくかかりつけ歯科の役割を果たしたいと思います。最近は情報量が多く、「インプラントにしたい」などと患者さんの要望が明確なケースも増えてきました。お口の状態によってはご希望に添えないこともありますし、どの治療にもメリットとデメリットがありますから、しっかり説明してご理解いただいた上で治療を進めたいと思っています。これからも「自分が患者さんの立場だったら、どんな治療を受けたいか」という考えのもと、診療に携わっていきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

痛みもトラブルもないのにわざわざ歯科を受診するのは大変でしょう。だからこそ、半年に1回、あるいは1~2年ごとに思い出したときでもいいので、ぜひ健診を受け、リスクを減らし、より長く自分の歯で食べられるようにしていただきたいですね。地域によっては歯科医師会や行政が検診や相談のイベントを行っていますし、横浜市では妊婦歯科健診も始まりましたので、上手に利用してください。南区歯科医師会の活動をはじめ、当院だけでなくより広い視野と立場から地域の皆さんの歯と口の健康に貢献したいと思います。

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