社会医療法人三栄会 中央林間病院

木山 智 院長の独自取材記事

中央林間病院

(大和市/中央林間駅)

最終更新日:2019/08/28

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地域医療を支えて30年余。「中央林間病院」は中央林間とその周辺エリアの救急医療も担う、地元住民にとって欠かせない急性期病院だ。院長の木山智先生は亡き父の後を受け継ぐ2代目。専門である消化器外科の診療技術と、患者やスタッフを大切にする父譲りの運営手腕で病院を盛り立てている。地元住民の信頼を築いてきた病院の歴史と、現代のニーズに応える地域医療のあり方について聞くとともに、木山先生の信条や驚きの趣味のことまで、飾らない気さくな雰囲気で話してくれた。
(取材日2013年3月4日)

地域に密着した歴史ある急性期病院

まずは病院の特徴からお聞かせください。

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当院は私の父が1980年に開院して以来、地域に根差した中核病院として、外来診療と手術・入院、二次救急医療などを行ってきました。病床数は116床を完備しています。また、2005年には病院の向かい側に外来透析専門の「中央林間じんクリニック」を開設し、当院の人工透析内科と連携して透析医療にも取り組んでいます。この地域は東急田園都市線の開発によって30年くらい前から人口が増え、当時転居してきた人たちの高齢化が進んでいるんですね。そのため一人の患者さんを長いスパンで診療することが多くなり、入院も長引く傾向にあります。そうした背景から患者さんのニーズをとらえ、中規模急性期病院の利点を生かした医療の提供に努めています。

診療の柱になっているのはどの分野ですか?

消化器系です。当院には私も含め消化器系専門のドクターが多く、上部・下部消化器内視鏡検査と手術に自信を持っています。胃や大腸の病気は着実に多くなっていて、若くしてがんになるケースも今や珍しくありません。そこで早期の診断が重要になってくるわけですが、当院は急性期病院という性格上、すでに何らかの症状があって検査を受ける方がほとんどですので、胃の検査は患部をより正確に診られる経口内視鏡で行っています。口から内視鏡カメラを挿入することに抵抗をお感じの方もいらっしゃるかと思いますが、当院は経験豊富な医師やスタッフだけでなく、先進の設備や機器をそろえていますので、患者さんには安心感を持って検査を受けていただけると思います。

鏡視下(きょうしか)手術を導入されているそうですね。

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病気の進行度や癒着の有無、部位などにもよりますが、適用可能と判断されれば腹腔鏡や胸腔鏡などの内視鏡手術を行っています。従来のようにメスでおなかや胸を切り開くのではなく、内視鏡を体の中に入れ、モニター画面を見ながら手術を行う方法です。鏡視下手術の一番のメリットは傷口が小さく、術後の痛みが軽いこと。したがって回復も早いんですね。他方、執刀医にとっては視野作りが困難だったり、臓器に直接触れることができないので手術の難度は上がります。つまり鏡視下手術には医師の高い技術が求められるということです。患者さんのなかには、「何が何でも鏡視下手術で」とおっしゃる方もいますが、適用できない場合があること、メリットとデメリットがあることをしっかりとご説明し、ご理解いただくことを大切にしています。

亡き父の遺志と中規模病院だからこその機動力を生かす

先生が医師を志したのはなぜですか?

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やはり父の影響でしょう。父も消化器外科のドクターで、ここを開院する前も別の場所で有床診療所を開いていました。救急車も受け入れていたので、夜中でも患者さんを診ていましたね。僕も中学生の頃には患者さんをベッドに移すのを手伝ったりして、医療の現場を垣間見ていたので、医師の仕事は大変だなと思うと同時に、人の命を助けるものすごい仕事をしているのだと尊敬もしていました。外科に進んだのは、独協医科大学の学生のとき手術に興味を持ったからです。医学生の頃から医局に入り浸っていましたが、大学を卒業後は結局、東京女子医科大学の第2外科に入局し、同大特有の学閥のない自由な雰囲気のなかで外科の医師としての技術を磨きました。

初代院長でもあるお父さまからはどんなことを受け継がれたのでしょう?

病院のスタッフに頼まれたことに対して、決して「ノー」と言わないことです。院長に限らず、ドクターはあちらこちらから頼りにされる存在ですから、相談や呼び出しがたくさんあるんですね。でも父は、例えば入院患者さんのことで困っている看護師がいたら、そこに駆けつけて一緒に問題を解決したり、どんなことでも嫌な顔一つせずに対応していました。その父も2012年11月に他界しましたが、父のそういう姿勢を見習いたいと、いつも心に留めています。

他にはどんなことを大切にされていますか?

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外科の医師として一番大切にしているのは、必要のない手術をしないということです。他の方法で治るのならば、体に負担のある手術はしないほうがいいからです。院長としては、「小回りの利く医療」を実践すること。例えば、おなかが痛くて大学病院にかかった女性がいたとしましょう。はじめに総合内科を受診したけれど診断がつかず、次に産婦人科に行って、さらに消化器内科に行ってという具合に、結局一日がかりでようやく虫垂炎だとわかるということが大学病院では起こります。規模が大きいがゆえの弊害ですね。その点、当院では各診療科のドクターが連携し、いつでも電話1本で直接やり取りできる環境があるので、診察や検査が非常に効率的です。中規模病院だからこその機動力と言えるでしょう。それは患者さんにとっても大きなメリットになると思います。

愛着のある地元で地域医療に貢献

生まれも育ちもこの辺りですか?

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生まれは世田谷で、中学生のとき中央林間に引っ越してきました。ですから、ここが地元です。友達もたくさんいて、患者として病院に来てくれたりもしますし、父が診ていた患者さんから僕の小さい頃の話を聞かされたりして、うれしいやら、恥ずかしいやら(笑)。また、僕自身もこの病院に来て12年になりますから、長く診ている患者さんが増えて、なかには10年前に手術をした小学生のお子さんが立派な社会人になり、「子どもの頃、先生に盲腸の手術をしてもらったんです」なんて言われて、うれしくなることもあります。やはりそれは地域に根差しているからこそだし、これから先も長い年月にわたって地域の皆さんの健康をサポートしていけるのだと思うと、やりがいにもモチベーションにもつながります。

息抜きの時間はありますか?

自転車が大好きで、休日はほとんどロードバイクに乗って遠出をしていますよ。例えば山梨とか沼津とか。沼津へ行くときは伊豆をぐるりと1周して、沼津に着いたらおいしいお魚とお酒をいただいて、帰りは電車で帰ってくるんです。往路はトータル200kmくらい。朝早く出発して、夕方3〜4時くらいに沼津に着くという感じですね。自転車は気持ちいいですよ。風を切って走っていると、日頃のストレスも一緒に吹き飛びます(笑)。あと、レースにも出ているので、勝負に勝ったときはうれしいですね。他には月1回くらいのペースで病院のスタッフたちとフットサルをするのも楽しみです。

今後はどのような病院づくりをお考えでしょう? ぜひ展望をお聞かせください。

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地域で暮らす皆さんに頼りにしてもらえる急性期病院として、救急病院の役割を果たしながら、強みである消化器系の内視鏡検査・手術などで力を発揮していきたいと考えています。また、患者さんが最初にかかることが多い一般内科や、人工透析内科と透析専門クリニックが連携した透析医療にも力を入れていきます。当院は歴史こそ古いのですが、勤務しているドクターたちは30〜40代が多く、まさに伸び盛り。体力もモチベーションも非常に高いレベルで診療にあたっています。手前味噌になるかもしれませんが、皆、とても優秀なんですよ。ドクターだけでなく、スタッフたちもとても仕事熱心で、患者さんからもよく、「ここの先生や看護師さんたちは活気があっていいですね」と言われます。豊富な人材とチームワークも当院の大きな特長として大切にしながら、患者さんに信頼していただける医療を提供していきたいと思います。



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