新浦安U歯科 (浦安市/新浦安駅)
松田 義弘 院長の独自取材記事
新浦安駅から車で10分ほど、商業施設の2階にある「新浦安U歯科」。2023年に松田義弘院長が「地域に根差し、人との深い結びつきを紡いでいきたい」という思いで開業した歯科医院だ。一般歯科、矯正、インプラント治療、審美歯科と総合的な診療を手がけ、幅広く対応できることが強みの同院。2024年6月からマウスピース型装置を用いた矯正だけでなく、小児矯正、大人のワイヤー矯正も可能となり、これまで以上に患者のニーズに広く応えられる体制を整える。院内は歯科医院とは思えぬほど洗練された雰囲気で、ベビーカーや車いすのまま入れる広々とした造り。歯科用CTやマイクロスコープ、3Dスキャナー、CAD/CAMシステムなどを導入しデジタル化も図る。人と人とのつながりを大切にする松田院長に、同院の特徴や今後の展望を聞いた。
多様な患者の悩みに応え、幅広く診療
院名の「U」にはどのような思いが込められているのでしょうか?
院名に入れた「U」はつながりといった意味合いのある「ユニティー」のUからきています。発音は「あなた」の「ユー」でもあるし、笑った口元にも見えますよね。当院は2023年に開業したのですが、その少し前から新型コロナウイルス感染症が流行しましたよね。その中で医療から足が遠のいた患者さんも多くいらっしゃいました。しかし、つながりを築けた患者さんは通い続けてくれたんです。患者さんが健康を望み、歯科医療者がサポートする。そのような健康の共創のためには、まずは共同体的な関係性をつくることが重要であると気づきました。そのような場所やきっかけを自分が主体となってつくりたいと思って開業を決意したんです。そのため、院名に「U」の文字を入れました。
院内づくりにもこだわったそうですね。
そうなんです。見た目がいわゆる歯科医院然とした感じではなくて、スタイリッシュな空間にしようと意識しました。院内はグレーが基調の木目と、ネイビーがベース。歯が痛いから行く所というよりは、患者さんが「そこに通う自分が好き」と感じていただけるような場所にしたかったんです。これは、先ほどお伝えした共同体をつくる上での大切な鍵になると思っています。
診療の特徴を教えてください。
当院では開業時より、インプラント治療、矯正、セラミックを用いた治療や根管治療など幅広く対応しています。2024年6月からは矯正治療も当院で可能となります。矯正を含めた小児の口腔機能育成全般に対応できるようになり、成人矯正は軽微な矯正から難症例まで、ワイヤー矯正もマウスピース型装置を用いた矯正も選択可能になります。これまで以上に患者さんのニーズに応えられる体制が整うなと期待しています。私は開業前、病院の歯科口腔外科や、保険診療はもちろん自由診療である審美歯科にも力を入れる東京都内の歯科医院などで幅広く研鑽を積んできました。それらの経験と院内体制の強化で、総合的な歯科診療の提供をめざします。
患者のため先進機器を導入し、デジタル化も進める
院内の設備も、とても充実していますね。
ユニットに関しては、患者さんがリラックスして治療を受けていただけるような機種を選びました。車いすやベビーカーの患者さんもそのまま入れるよう広々としたスペースを取り、それぞれの診療室はプライバシーを守るべく個室仕様を選びました。加えて妥協のない診療を行うために、マイクロスコープ、歯科用CT 、3D光学スキャナー、滅菌器などの先進機器を導入しています。
それらの機器はどのように活用されているのですか?
マイクロスコープは歯を残すことをめざすために有用な機器で、根管治療などに用います。歯の状態をしっかりと把握できるため、余計な部分を極力削らないようにすることにつながるのです。歯科用CTによる3次元画像からはまざまな情報が得られるため、患部の確認や診断の際に有用です。3DデジタルスキャナーやCAD/CAMシステムの切削加工機であるミリングマシンは、外注に出さずに院内でセラミックを用いた歯科技工物を作製でき、価格を抑えられる点もメリットです。最近はより良い素材を希望して、こうした自由診療を選ばれる方が多いですね。これらの先進機器を活用しながら、ほとんどの分野において「シームレスな治療」つまり、院内で治療を完結させることでつなぎ目がなく、患者さんの負担が少ない治療を心がけています。
予防歯科に対する先生の考えをお聞かせください。
やはり一生物の治療というのは難しいものです。良い状態をなるべく長く保つために、基本的に歯科治療では、その後の微調整やメンテナンスが欠かせないと考えています。治療のやり直しが発生しないことが非常に大事だと思うので、予防にはかなり力を入れていますね。いくら自由診療などでお金をかけたとしても、その後定期的に通院して清掃をしなければ虫歯や歯周病のリスクは高まるばかりです。少しでも長持ちさせるために、治療完了後もプロのメンテナンスを継続して受けることが大切です。
今後、力を入れていきたい分野はありますか?
歯だけでなく、口腔機能全体にアプローチしていきたいと考えています。お子さんですと、先ほども挙げたような矯正も含めた口腔機能の育成です。逆にご高齢の方ですと、いつまでもご自身の歯でおいしく食べられるよう、口腔機能の低下を防ぐことが重要になってきます。幅広い年代の方に向けて、機能と審美を両立できるような治療を提供していきたいですね。
人と人とがつながれる、地域のよりどころをめざす
診療の際に先生が大切にされていることは?
一つは真心を持って診療にあたること。口の中を見るより先に、できるだけ患者さんの人となりを理解することが大切だと考えています。一人ひとりのお考えや困り事を把握することに努め、その方に合った診療を心がけています。患者さんが希望される場合、一般的な病状の診断だけでなく、一緒にゴール設定をしながら途中にある障害を乗り越えていけるようなカウンセリングを行います。治療計画を立てる段階で「こういう方法やアプローチもできるんですね」「自分の思いをわかってもらえました」という言葉をいただけるような対応に努めています。もう一つは医療人としてのプライドです。可能な限り、一つ一つの事象を追究していく姿勢を大切にしています。幅広いニーズやお考えを持った患者さんの期待に、やはり応えていきたい。歯科医師として最大限の力を発揮した診療ができるよう、日々研鑽を積んでいます。
こちらで働くスタッフの皆さんについてもご紹介ください。
スタッフは現在、歯科衛生士が3人、歯科技工士が1人、助手・受付が2人います。歯科技工士は、短時間で精密なセラミック製の歯科技工物の作製のために欠かせないと考えて採用しました。私たち歯科医師は口の中を見て、患者さんの背景を知ることが多いのですが、スタッフには「一人の人間として患者さんに接し、その背景や本当の思いまで知ることができるような関わり方をしてほしい」と伝えています。当院がめざしているのは、患者さんが前向きに通えるクリニック。歯科医師はもちろん、歯科衛生士や助手、歯科技工士も、みんなで一つのチームとなって患者さんの歯と口の健康を支えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
歯科医院を「歯が痛い時や予防のために行く場所」と特別構えずに、生活の一部に組み入れていただけるとうれしいですね。以前の勤務先では、ふらっと立ち寄って「大学に合格しました」と報告に来てくださる患者さんもいました。当院もそんなふうに人と人とがつながる、地域のよりどころのような場でありたいと思っています。マスクの着用が任意になったことで、再び口元への意識を強めていらっしゃる方は多いでしょう。人前で自信を持ってすてきな笑顔がつくれるよう、お気軽に当院をご利用ください。