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櫻井医院 (横浜市港南区/上大岡駅)

櫻井 淳 院長の独自取材記事

上大岡駅に直結の京急百貨店内にある「櫻井医院」。戦後まもなく駅前に初代院長が開業したが、駅前再開発に伴い今の場所へ移転。雨の日も濡れず通えるアクセスの良さも魅力の一つとなった。60年以上の歴史がある同院を継承したのは、3代目院長となる櫻井淳先生。日本内科学会総合内科専門医として、幅広い年代層のさまざまな疾患に対応する一方、日本腎臓学会腎臓専門医資格を持つ腎臓の専門家の視点で、高血圧や腎臓疾患の検査・治療にあたる。「患者さんに現状や薬の意味について理解していただくのが治療の第一歩」というスタンスで診療を行う櫻井院長に、診療で心がけていること、治療のモチベーションを保つこつなど、さまざまな話を聞いた。

地域の診療の窓口として重大疾患を見逃さない

この場所に開業されたのはどういうご縁ですか?

当院はもともと、私の祖父が上大岡駅前に開業したのが始まりです。祖父は佐賀県出身ですが、船医としてあちこちの土地に行き、最終的にこの上大岡に居を構えたことが開業のきっかけだったと聞いています。戦後間もなく開業したので、もう70年近くたっているでしょうか。当時の写真が残っているのですが、駅前通りですらきちんと舗装されていなかった、その時代ならではの様子がわかります。その後クリニックは祖父から父へと引き継がれましたが、平成に入ると駅前再開発が進んで当院は区画整理のため立ち退きになり、百貨店内へ移転したというのがこれまでの経緯です。電車を利用して通院される患者さんでしたら雨の日も濡れずに済みますし、暗くなっても安心して通えるので、喜んでいただいているようです。

どんな患者さんが来ますか?

基本的には地元住民の方が多いのですが、地下鉄と私鉄の乗り換え駅ということもあり、近隣にお勤めの方が帰り際に寄っていかれるケースが非常に多いです。地元に帰って受診しようとしても、診療時間に間に合わないからなのでしょう。横浜市内だけでなく、三浦市や横須賀市、中には治療を終えて「これから埼玉県に帰る」とおっしゃる方もたまにいますね。年代層はお子さんからご高齢者までと幅広く、訴える症状もさまざまです。風邪や腹痛などの急性期疾患から、生活習慣病。また、私は循環器内科・腎臓内科の医局出身で、高血圧も専門的に診てきたので、ほかの医療機関からの紹介で来られる高血圧や腎臓病、心筋梗塞などの患者さんもたくさんいらっしゃいます。

地域医療を担うクリニックとして、どのようなことを重視されていますか?

当院は地域の患者さんが最初に訪れる「診療の窓口」ですから、専門外の疾患であっても、命に関わるような病気を見逃さないことが重要だと考えています。例えば、原因がよくわからないけれども何日か続く熱。風邪をひいても2、3日熱が続くことはありますが、中には感染性心内膜炎のように命に関わる疾患が原因になっている場合もあるのです。感染症に限らず、膠原病や腫瘍など早く対処しなければいけない病気も熱の原因になりえます。手遅れにならないよう早期に見つけて対処するためにも、当院で診ていくべきか、専門的な検査・治療が必要なので二次診療に紹介するかの見極めを的確に行うよう努めています。

高血圧患者全員をスクリーニング

こちらの診療の特徴を教えてください。

高血圧の判別が、身近なクリニックで受けられるという点です。高血圧の治療というと、血圧を下げるお薬「降圧剤」がよく知られています。しかし、降圧剤さえ飲んでいればすべてのケースをコントロールできるというわけではありません。高血圧には大きく2種類あり、1つは本態性高血圧といって原因がよくわからないもの、もう1つは原因がはっきりわかるものです。高血圧患者の9割前後は本態性で、こちらは降圧剤を使うのが一般的。一方、原因が明確な高血圧では、降圧剤だけでは症状が収まらず、ほかの治療で改善する場合があるのです。例えば、原発性アルドステロン症が原因の患者さんの場合、腎臓の上にある副腎にできた良性腫瘍などの病変を手術で切除することも一つの方法です。本態性かどうかの振り分けをするため、当院ではすべての高血圧患者の方にスクリーニングを行っています。

高血圧は早期の見極めが重要なのですね。

原因がなんであれ、高血圧を放置しておくとやがて動脈硬化を起こし、心筋梗塞や脳梗塞など重大な疾患へとつながりやすくなります。ですから、できるだけ早く見極め、病態に合わせた適切な治療をスタートすべきでしょう。先ほど申し上げたように、高血圧の患者さん全員をチェックしていますので、さらなる精密検査や高度な治療が必要と判断し二次診療に紹介する患者さんは、当院では非常に多いです。

先生が診療で心がけていることを教えてください。

一人ひとりの患者さんとの会話を大切にするよう心がけています。患者さんのことを私がよく知り、患者さんには病気の原因や治療の意味を理解していただくのが一番だと思うからです。生活習慣病の方は、日々の暮らしの中に病気の原因が潜んでいるので、生活習慣やご本人の性格、家族構成まで情報を把握しておけば適切な治療への手がかりになります。高血圧の方は塩分を抑えた食事が一つのポイントになりますから、「味つけはだしやお酢をうまく使っておしょうゆを減らして」などとアドバイスしたり、食事を作っているのが奥さまなら次回の診療でご主人と一緒に来院してもらってそこで食事指導をしたり。こういう診療スタイルなので、特に初診の場合は診療時間が長くなりがちですね。

医学的・科学的根拠をもとに治療の必要性を説く

高血圧の治療は続けることが大事だと思いますが、患者が継続するためにどのようなことをしていますか?

医学的・科学的根拠に基づいた治療の必要性を説明しています。「高血圧を放っておくのは良くないから治療を」と言うだけでは、患者さんはそれほど治療の必要性を感じません。そこで、「高血圧患者を降圧剤でコントロールし続けたグループと、高血圧の治療をしなかったグループを長期間追跡調査したところ、後者のグループで死亡や病気が多かったという研究結果があります」など、客観的なデータをベースにお話をしています。ほかにもそうしたデータはいくつもあり、患者さんによって内容を変えています。例えば、医療費負担が気になる方には、「高血圧を継続治療せず心筋梗塞などの重大疾患に進行して入院・手術した場合と、長年血圧をコントロールした人での医療費を比較すると、ほとんど差がないというデータがあります」とお伝えしています。

そうした知識の更新は大変ではないですか?

新しい医療情報をキャッチアップするのは、常に正しい治療を行っていくために必要なことだと思っています。これまでずっと正しいといわれてきた治療が、実は間違っていたということが非常に多く、そこに危機感を持ったことが情報収集に積極的になったきっかけです。有名な例でいえば、心筋梗塞後に出る不整脈への投薬。致死性の不整脈には抗不整脈薬を使うのが良いとされていましたが、詳しく調べてみると、むしろ薬を使ったほうが早く亡くなっているケースが多いことがわかりました。人間の体はまだまだわからないことが多いので仕方ないとはいえ、こうした常識の転換を常に知っておくのは医師として重要だと思います。近年は自分の専門分野以外の講演・勉強会に興味を惹かれることが多く、月4~6回ペースで出席しています。

高血圧をうまくコントロールするためのアドバイスをお願いします。

まず、降圧剤を服用する必要性を理解するということです。一定水準まで血圧を下げれば合併症を起こしにくいというデータはいくつもあります。ただ、お薬を毎日飲むというのは、そう簡単ではありません。私自身、コレステロールの薬を使っていますが「あれ? 今日は飲んだかな?」という時があります。しかし、毎日飲むべき薬を飲まないと、血圧の高い時と低い時の変動幅が大きくなり、かえって体に悪影響が出る恐れがあるのです。飲み忘れがないよう、ピルケースを使ったり、カレンダーの日付に毎日飲んだ日をチェックしたりして管理するといいでしょう。身近な人に管理してもらうのも効果的です。

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