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おぐしクリニック (西宮市/甲東園駅)

小串 伊知郎 院長の独自取材記事

阪急バス、上大市5丁目停留所から1分。道路沿いに住宅が立ち並ぶ一角に「おぐしクリニック」がある。同院は一般内科をはじめ、生活習慣病、乳腺、甲状腺疾患などの治療を行い、消化器内科では経鼻内視鏡検査に注力している。また、肛門外科では痔を切らない内痔核硬化療法を行っている。院長の小串伊知郎先生は、兵庫医科大学の医局では消化器外科に所属し、肝臓外科で肝臓、胆のう、膵臓系の症例に数多く接してきた。市中の総合病院では主に消化器外科で診療経験を積み、乳腺外科では乳がんの手術にも取り組んできた。現在、在宅診療にも熱心に取り組み、末期がんの患者の治療では外科医師としての豊富な知識と経験を生かす。患者の悩みをすべて解決できるようにめざす小串院長に、日々の診療への思いを尋ねた。

患者の体調の悩みを全力でサポートする

診療科目が多岐にわたっていますね。

西宮北口駅周辺で開業していた父の診療所を引き継いだのが2007年でしたが、建物の老朽化が激しかったこともあり2015年に現在地に移転しました。その際に、名称を「小串外科クリニック」から「おぐしクリニック」に変えて再スタートしたんです。診療のスタンスは以前と変わらず、患者さんのさまざまな症状に対応しています。一般内科では風邪、肺炎、急性胃腸炎、高血圧、糖尿病など、消化器系では、胃や十二指腸潰瘍、胃のポリープ、胃や大腸のがん、肝炎、肝硬変など、肛門外科では各種の痔や直腸脱、排便障害など、幅広く対応しています。些細な症状でも重大な病気の前兆という可能性もありますので、特に胃や食道の病気では早期発見に努めています。胃カメラで胃粘膜の微細な病変を確認したり、腹部エコーとともに精密で確実な検査を心がけ、患者さんの早期の診断・治療に役立ちたいと考えています。

苦痛が少ないとされる経鼻胃内視鏡を導入されていますが、どのような検査ですか?

経口による胃内視鏡検査を受けられた経験のある方では、鼻から入れる胃内視鏡検査のほうが楽だと感じることが多いようです。鼻からの検査は、内視鏡が舌の根元に触れないため、吐き気をもよおすことがありません。検査中も口は自由に動かせて話ができるので、気になったことをモニターなどを見ながらその場で確認・質問できる点もメリットだと思います。検査終了後、30分~60分で飲食や車の運転が可能になりますよ。もちろん、鼻からの検査に抵抗がある方には経口での胃内視鏡を行っていますよ。

痔の専門的な検査や治療も行っているそうですね。

デリケートな部分のため、排便時の痛みや肛門からの出血など自覚症状があるのに放置したり、自己流の手当で深刻な事態を招くこともあります。当院では、座薬や軟膏といった外用薬や、内服薬を処方しています。症状悪化の原因となる便秘や下痢を予防する漢方薬を併用することもありますね。基本的に小さな痔や軽い症状の場合、座薬や内服薬で様子を見て手術をせずに治療を進めていきます。それで腫れが引いたり、出血が治まることが多いです。しかし、痔だと思っていたら大腸がんや腸の病気だったという場合もありますので、疑いがあればすぐに病院をご紹介します。そのほか当院では脱肛を伴う内痔核に有用な内痔核硬化療法も行っています。

患者の気持ちをくみとって丁寧に診療していく

在宅診療に力を入れられていますが、大切にされていることは何でしょう?

介護サービス付住宅など、施設へも定期的に訪問しています。患者さんのお悩みや訴えをじっくり伺い、その方の状態に合わせ、決して機械的にならないようにしています。雑談も交えながら、血圧、体温、脈拍の測定、むくみや傷みの有無などを確認するので1時間で3~4人、お一人15分~20分は必要です。個人のお宅では、ご家族に患者さんの様子を伺うのでもう少し時間をかけますね。加齢により呼吸器・循環器・消化機能などの不調が増え、筋肉・骨・関節の衰えにより立ったり歩いたりする運動機能が低下するロコモティブシンドロームへの対処も大きな課題です。動けない、食べられない状態が進むと要介護や認知症のリスクも高まり、通院されていた方が在宅での診療が必要となります。その予備軍を早く見つけ、そうならないよう早期の指導を心がけています。

胃や腸などの消化管に、必要な栄養や薬を直接注入する経管栄養も行っておられますね。

胃ろうなどは食べ物を飲み込む嚥下機能が低下したり、口から食べられなくなったり、食事のときに誤嚥し肺炎を起こしやすい人に適した方法ですが、人として自然な状態が維持できる治療をめざしたいので胃ろうはやりたくないのが本心です。胃ろうで栄養補給されるようになった舌がんの術後の患者さんが、グルメ番組を見ておいしそうと呟かれていました。術後10年が経過し舌がんの治療は終わりましたが、加齢に伴い誤嚥を繰り返され、胃ろうの手術をされました。がんでは術後5年間再発がなくそれ以降も元気な方では術後10年、20年を経ると、その後さまざまな疾患や体の不調が起こり、その都度適切な診断と治療が求められます。患者さんが術後何年か先に胃ろうになることを予測するのは難しいですが、今後は長期の治療効果や余命を見通すことも必要となってきます。

中心静脈栄養をされている患者さんもおられるのですね。

症例は少ないですが、腸などを大量に切除され消化管が機能していない患者さんへの栄養補給には中心静脈経管を使います。これは、鎖骨下付近から心臓近くの静脈にカテーテルを挿入し、直接栄養を送り込むものです。針を抜くと外からは気づかれにくいので通院されている方もおられます。経管栄養という選択肢は、患者さんが誤嚥性肺炎により頻繁に入退院を繰り返すなど弊害が大きい場合は有用であるため、患者さんやご家族と経管栄養を選ぶメリットについて十分に話し合い、納得していただいてから行うことになります。本来、患者さんが自分らしく幸せな人生を送るための生活の質を大切に捉えることが重要視されるべきで、治療法を選ぶときには治療効果だけでなく、生活の質を維持できるかどうかも考慮すべき大事なポイントだと思います。

患者と医療をつなぐ役割を果たす

研修医の頃から消化器系を選ばれたのですか?

もともとは外科医志望でした。大学の消化器外科の医局に入り、その後の勤務医時代は当時、第一外科の名称で脳・心臓・整形を除く外科を受け持ち、乳腺外科、消化器外科、小児外科で診療を行い、甲状腺の手術もしていました。手術を執刀した患者さんとは術後の治療も含め、二人三脚で病気に取り組んだという実感があります。現在多くの診療科は内科と外科に大別され、消化器系なら消化器外科、消化器内科の中でそれぞれ臓器別に細分化、深く掘り下げた医療を提供しています。外科で手術をした後は腫瘍内科が担当し、患者さんの病気について一貫した情報を把握し診察できる医師が不在のため、当院では腫瘍外科から腫瘍内科の間をつなぐ役割を引き受けたいと思っています。

勤務医時代の外科のご経験が現在の診療にどのように生かされていますか?

病院で手術を受け、抗がん剤治療を受けられている末期がんの患者さんを在宅で診察することがあります。今は腫瘍内科で抗がん剤治療を行うケースが増えていますが、以前は外科の医師が、がんなど悪性腫瘍の術後の治療も担当し外来で診察していました。悪性腫瘍の手術を中心に多くの症例を手がけてきたので、悪性腫瘍の末期の患者さんについては、紹介状で治療の内容を伝えてもらえれば、現在の病状の全体像が把握でき、余命の予測も含め、このがんのケースならこのような手術をして、術後はこの抗がん剤で治療しているなど、これまでの経過や見通しなど一連の流れが具体的に想像できます。そういう点では、外科の経験は現在に役立っていると実感しています。

読者へのメッセージをお願いします。

先代も外科が専門でした。昔の外科なので麻酔もかけるし頭の手術もするし、肺も胃の手術も行い、幅広く診療していました。狭く深く細分化された今の医療は患者さんにとって難しくなっているのかもしれませんね。総合病院などで使われる専門用語や複雑な説明がわからなければ、これはどういうこと?と気軽に聞いてください。特に消化器の悪性腫瘍や乳がんについては、わかりやすく丁寧にお答えします。ご自身の体、ご家族の健康について心配事がなくなるような医療が提供できるよう、力を尽くしていきたいと思います。

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