ひめじま通り歯科 (大阪市西淀川区／姫島駅)
伊東 聰 理事長の独自取材記事
カラフルでポップな外観が目印の「ひめじま通り歯科」は、阪神本線・姫島駅から徒歩3分のところにある。院内のテーマは「ワクワク楽しいおもちゃ箱」。チョコレート菓子をイメージしたオブジェや、自由に落書きができるキッズルームなど、子どもも大人も世代を超えて思わず笑顔になるすてきな空間が広がる。同院は、理事長の伊東聰先生が患者の不安や抵抗を少しでも和らげられる「歯科医院らしくない歯科医院」をめざし2016年に開業。一時的な治療ではなく将来を見据え、総合的に診断し治療を行う。「患者さんのリクエストにはなるべく応えたい」と快活な口調で語る伊東理事長に、診療方針や患者に対する思いを聞いた。
歯科医院らしくない歯科医院をめざして
絵本の世界のようなかわいらしい内装が印象的です。
患者さんが思わず毎日来たくなるような「ワクワク楽しいおもちゃ箱」をテーマに、設計から徹底してこだわりました。バリアフリーの院内には、チョコレート風のオブジェを施した受付カウンターや、キャンディーをイメージした壁紙、広々としたキッズルームなど、楽しい空間で過ごすことで歯科に対する不安や抵抗を極力なくしてもらえるよう考えました。また、患者さんのプライバシーにも配慮し、診療室はすべて半個室になっています。
こちらのクリニックの特徴をお聞かせください。
「何でもする」ことです。一般歯科・小児歯科はもちろん、予防歯科も矯正歯科も口腔外科も、どんなことにも対応できるよう、分野ごとに専門の歯科医師や歯科衛生士が在籍しています。通常は大学病院へ行く必要のある、顎の骨に埋まった親知らずの抜歯や、口腔内の腫瘍の除去、インプラント治療もすべて院内で行っています。また、たとえ初診でもどうしても必要なときは、患者さんと話し合って抜歯をすることもあります。僕自身がそうですが、痛くてつらいときにカウンセリングだけで終わってしまったら、「なぜ治してくれないの」と感じると思います。患者さんが楽になるよう、希望に沿って対処することは祖父の代から受け継いだ考え方です。医療技術も大切ですが、臨機応変に対応することもまた、大切な技術だと思っています。
開業から5周年を迎えられました。地域の患者さんへの思いに変化はありますか？
地域の患者さんに支えられ、無事に5周年を迎えることができました。開業時から大切にしている地域に根差した診療スタンスは変わりませんが、ありがたいことに患者さんとの関係性はより濃密になったと実感しています。歯科医師と患者という垣根を超えたアットホームなお付き合いができているのもこの地域の患者さんの温かさのおかげだと思っています。
現在女性の歯科医師がメインで診療されているそうですね。
はい。女性らしいこまやかさや気配りで患者さんにリラックスして診療を受けていただけていると思います。口の中の悩みは人に相談しにくいと感じている方も多く、女性歯科医師を希望される患者さんも多いんですよ。当院が大切にしているのは、どんな些細なことでも気軽に相談できる雰囲気づくりです。診療していて実感するのが、疑問や不安があっても自分からなかなか相談できないと悩んでいる患者さんがいることです。こちらからお伺いするとすんなり相談してくださることも多いので、とにかく最初から話しやすい雰囲気をつくることをスタッフ一同大切にしています。そして、患者さんが質問しなければならないシーンをなるべく減らすために、事前の丁寧な説明と、積極的なコミュニケーションを大事にしていますね。
土日も診療。痛みに配慮した治療を
なるべく痛みの少ない治療を心がけていると聞きました。
できるだけ削らない、痛みの少ない治療を心がけています。歯を削る際も痛みが出そうな場合は無理をせず麻酔を行います。成人している患者さんでも「麻酔が怖い」と不安がられる方も少なくありません。痛みを不安に思う気持ちに寄り添い、お声がけしながら、表面麻酔などで痛みをコントロールします。「麻酔をかけるので大丈夫ですよ」と一言お声がけするだけで、患者さんも安心されるんですよね。麻酔には「電動麻酔注射」を使用し、麻酔液をあらかじめ温めておき、注入速度を一定に保つことで、あのチクッとする痛みを抑えることにも努めています。
診療の時に大切にしていることはありますか？
治療の選択肢をなるべく多く提案し、可能な限り保険診療の範囲内で行うことです。どの治療方法にするのかを選ぶのは患者さんですから、患者さんのリクエストには極力応えるようにしています。あと、通院が困難な方にはクリニックから半径16キロメートルの範囲を対象に訪問診療を行っています。訪問診療では、すべての治療に健康保険や介護保険が適用され、場合によっては費用がかからないこともあるので気軽にご相談いただきたいですね。
平日20時まで、土日も診療されているそうですね。
駅が近く、梅田までも1本で出られるという地域柄か、お昼頃から出勤する若い世代の患者さんや子育て世代の患者さんは午前中に診療に来られるケースが多いです。平日の夜は仕事帰りのビジネスパーソンが多く、土日は「急に痛くなって……」とお困りの患者さんが比較的多いです。当院では急患にできるだけ対応するようにしています。「どんな痛みより、歯の痛みほど耐えられないものはない」といわれることもあるくらい、痛みを我慢するのは本当につらいと思います。多少待ち時間はあると思いますが、できるだけそのような患者さんの受け皿になっていきたいと思っています。
10年後、20年後の将来を見据えた総合的な治療を
スタッフさんについてお聞かせください。
明るく元気な自慢のスタッフたちです。とても仲が良く、意見があれば気軽に発言できる風通しのよい環境をつくってくれていますね。子育て中のスタッフも多く、小さなお子さん連れの患者さんが来院された場合は、手が空いているスタッフが自然と抱っこしてあやしたり、一緒に遊んだり、和気あいあいとアットホームな雰囲気の中楽しく働いてくれています。年齢層も幅広いので、患者さんが気軽に相談できる歯科衛生士を担当にし、お一人お一人の患者さんに合ったリラックスできる環境づくりを意識しています。
歯科医師を志したきっかけを教えてください。
祖父が歯科医師で、父は外科の医師なので、小さい頃から「医者になりなさい」と言われていました。反発する気持ちも少しありましたけど、医師の血筋を途絶えさせてはいけないという思いがあったのでしょう。自然と歯科医師の道を進んでいましたね。手先も器用だったので、今思えばもともと歯科医師に向いていたのかもしれません。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
赤ちゃんからお年寄りまでみんなが笑顔になるクリニックをめざし、寄り添う気持ちを大切にスタッフ一同尽力していきます。経験を生かした技術力と、一人ひとりに寄り添った診療で、10年後、20年後に「良かった」と思ってもらえる治療を提供していきたいですね。これからも「歯科医院らしくない、気軽に訪れたくなるクリニック」をめざし、地域の皆さんに愛されるクリニックになれるよう成長していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
