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竹村クリニック (相模原市南区/相模大野駅)

竹村 克二 理事長、田口 彩 院長の独自取材記事

小田急線の相模大野駅から徒歩10分。閑静な住宅街にあるのが「竹村クリニック」だ。バリアフリーアクセスも可能な待合室や廊下には、気持ちを癒やす絵画や写真が多く飾られ、アットホームな雰囲気。親子で迎えてくれた竹村克二理事長と田口彩院長の柔和な表情とともに、訪れる患者の不安を和らげてくれそうだ。消化器科を専門とする竹村理事長が、娘であり神経内科が専門の田口院長に院長職を継承したのは2019年10月のこと。「父が築き上げた医院の方針はそのままに、充実させていければと思っています」と田口院長が語るとおり、2人の間にはブレのない方針が共有されているようだ。医師2人での体制が整い、ますます充実する同院のめざす医療について、2人に話を聞いた。

父娘の医師2人体制で充実の診療を実践

最近体制に変更があったそうですね。

【竹村理事長】このたび娘に院長を継承することとなりました。私も引き続き診療を担当しますから、医師2人での体制となり、より充実した診療が可能になったと感じています。 【田口院長】ずっと身近に見てきた父の診療を受け継ぐこと自体は自然な流れとして受け止めてきました。とはいえ、結婚や子育てを経てなかなか覚悟を決めることが難しく、今回思い切って決断した次第です。

大きく変わられた部分はどこですか?

【田口院長】一番大きく変わったことは、外来診療も訪問診療も2人で担うことができる分、倍の患者さんを診ることができるようになったことでしょうか。現在、午前と午後で外来診療の担当を分けて診ているのですが、手の空いたほうが訪問に出ることができるので、要望の多かった往診も徐々に拡大しています。 【竹村理事長】医師会の仕事など、診療以外にも時間を取られることが多くあり、1人で運営していた時代には患者さんにご迷惑をおかけすることもありました。2人の専門性が異なるので、より広い疾患に対して専門性を生かした診療がかなうのもメリットです。

お二人の専門についてそれぞれ伺えますか?

【竹村理事長】私の専門は消化器です。外科に入局し、心臓外科、胸部外科なども経験しましたが消化器外科を選択しました。とりわけ下部消化管である大腸を専門としており、大学病院では主に大腸がんの研究を深めてきました。当院では開設以来、内視鏡を活用しての疾病の早期発見・早期治療に力を入れてきました。時代とともに急速に進化する医療技術も積極的に導入しし、経鼻による負担の少ない内視鏡検査もお受けいただけます。 【田口院長】私はこうしたクリニックでの診療にも役立つ専門性を志向し、総合内科で研修を終えた後、神経内科の道に進みました。神経内科は脳や神経、筋肉などを主に診る診療科ですが、パーキンソン病や認知症など、加齢とともに発症率が上がる疾患を多く診ており、老年病内科に近いものと考えていただいて良いと思います。

認知症の診断・治療から内視鏡検査まで幅広く対応

どのような患者さんが多くいらしていますか?

【竹村理事長】お子さんからご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんに来ていただいていて、男女差もあまり感じません。周辺が住宅街ですので、かかりつけ医として世代を超えて長く通ってくださるご家族も多いです。主訴としては、消化器科ですと、感染性の急性胃腸炎などが比較的多く、生活習慣病の方も非常に多いですね。 【田口院長】手足の震えや動きづらさ、歩きづらさなどのご相談もお受けしています。こうした症状を引き起こす病気は実は複数あり、定期受診でようやく診断がつくケースも。早めにご相談ください。

認知症の診断と治療もしていらっしゃるのですよね?

【田口院長】はい。認知症の診断に必要な脳の検査は相模原病院にお願いしていますが、当院で診断から治療まで対応しています。一口に認知症といってもさまざまな種類があり、その鑑別とタイプに合わせた対応が非常に重要です。症状の進行を抑えるためのお薬を用いながら、患者さんの不安を抑え精神を安定させる環境づくりなどをアドバイスさせていただいています。 【竹村理事長】認知症では患者さんを取り巻くご家族へのサポートが欠かせません。介護保険を中心とした各種サービスの種類や受け方など、一般にご存じでない情報は多くあります。院長は市の介護サービスの仕事も担っているので、その辺りのパイプも太く、お役に立つことができるかと思います。

健診・検査にも注力していらっしゃるとか?

【竹村理事長】内視鏡のほかにも、一般的な胸部腹部用のエックス線撮影装置、消化器の検査には透視エックス線撮影装置があります。デジタルエックス線を導入しているので、少ない被ばく線量で精密な検査が可能です。検診や1日人間ドックも受けていただけます。その際、胃や大腸などにポリープやがんが見つかれば、そのまま内視鏡的切除術を行う場合も多いです。 【田口院長】病気の早期治療には、早期発見が欠かせません。がんなど早期ではほとんど自覚症状のない病気が密かに進行してしまう場合もあります。当院でも、「5大がん」といわれる胃がん・大腸がん・子宮がん・乳がん・肺がんの検診を行っております。乳がん検診は30歳から毎年、そのほかの検査も40歳から毎年検査することをお勧めしています。

時間外の急患対応や訪問での診療も担っていらっしゃるそうですね。

【竹村理事長】高齢で通院が難しい方や、脳梗塞を患われた方、末期がんの患者さんなど、訪問診療で対応しています。最期を看取る、ということもありますから、ご家族が悔やむことなく、納得して見送ることができるよう心がけています。入院の要不要や急変時の対処法など、しっかりとご相談し、看取った後にご家族に「ありがとうございました」とおっしゃっていただけるような在宅医療をめざしています。そのほか、夜間などの時間外診療も可能な限りではありますが受けつけています。急患の場合は、当院で対処できるのか、救急車を呼ぶべきなのか、患者さんの病態を迅速に見極め、適切な診断を行うことを大切に、24時間365日の対応を行っています。 【田口院長】長くこうした体制を続けてきた理事長の姿をそばで見てきましたから、今後も続けていくことは当たり前に受け止めています。院長は交代しましたが、方針変更はありません。

話しやすく、なんでも相談できるクリニックをめざして

親娘での医院運営にメリットは感じますか?

【田口院長】外科も内科も、なんでも診ることのできるベテラン医師がそばにいて、いつでも相談することができるというのは何より頼もしく感じています。難しい症例にあたると対応に悩むことも多いので、身近な頼れる存在がそばにいるのは助かります。 【竹村理事長】大切にしてきた理念を深く共有できる相手に医院を継承することができてうれしく思っています。娘であり、異性ということで感じ方、受け止め方が少し異なっていることもあり、それが衝突を避ける上で良いのかもしれません。長く通っていただいている患者さんにとっても、知らない存在ではないので身近に感じていただけるのではないでしょうか。

田口院長が医師を志されたのは、やはり理事長の影響でしょうか?

【田口院長】幼い頃から、自宅でオペのVTRを見たり、医学書をめくっている父の姿を見ていたので、影響は大きかったと思います。病院に同行させてもらう機会も多かったですし、自宅併設のクリニックですから、自然と診療中の背中が目に入りました。 【竹村理事長】私から進路に口を出したことはありません。それでも医師という道を選んでくれたことはうれしいですね。医学の世界は日進月歩ですから、新たな情報を教えてもらうこともたくさんあります。「最新の医療を優しい心で」という当院のモットーを実践する上でも、頼もしく思っています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【竹村理事長】長年の経験や医師会で培った人脈を生かして、これからも一人ひとりの患者さんにとってベストなご提案をしていければと思っています。お悩みがあれば些細なことでも抱え込まず、気軽にご相談いただければと思います。 【田口院長】女性である私の強みの一つが「親しみやすさ」ではないかと考えています。これを生かして、なんでも言いやすい、相談しやすいクリニックにしていきたいと思います。訪問診療も駆使しつつ、患者さんとご家族が納得できる診療を最期まで提供していければと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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