東戸塚メディカルクリニック (横浜市戸塚区/東戸塚駅)
北川 光一 院長の独自取材記事
JR東戸塚駅から徒歩3分の好立地に立つ「東戸塚メディカルクリニック」は院長である北川光一先生が地域の必要としている医療を提供したいとの思いで開業した地元密着型のかかりつけ医院だ。大学病院の消化器病センターにも勤務し、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持つ院長は、苦痛の少ない内視鏡検査によって病気の早期発見に尽力している。外科から内科、皮膚科まで幅広い診療を提供している同院は「何科に行けばよいのかわからない」というときにも最初に相談したい頼れる存在。患者に寄り添った親身な診療と丁寧な対応、研鑽を積んだ専門性によって、患者から信頼を寄せられる北川院長に、診療のモットーや今後の展望について話を聞いた。
患者に寄り添った医院づくりを徹底
地域に根差した診療を実践されていらっしゃいますね。
当院は駅前という立地から比較的若い世代の患者さんが多くいらっしゃいます。特に30代から40代の働く世代の方は仕事や家庭、子育ても忙しくご自身が受診される時間はなかなか取りづらい方が多いようです。体調不良を我慢してしまったり、まだ若いからと健康診断を先延ばしにしてしまう方も多いようです。ですが、病気において早期発見と早期治療はとても大切です。患者さんの訴えは皮膚科、内科含めて多岐にわたりますね。糖尿病や高血圧などの生活習慣病をお持ちの方は定期的に通院されていますし、会社の健診で引っかかった方のご相談も多いですね。その他にも当院では、自宅で行う睡眠時無呼吸症候群の検査・治療等も行っています。気になる方はぜひご相談ください。
受診しやすいよう、さまざまな工夫をされていらっしゃいますね。
待合室はできるだけ周りを気にせずゆったりと過ごせるよう、ゆとりあるスペースと落ち着いたインテリアを確保しました。またおかげさまで多くの患者さんにご来院いただいており、待ち時間が発生してしまうことが増えてきたので、ホームページで予約システムを導入しています。ウェブ予約は24時間対応しており、初診のほか、健康診断や胃内視鏡・大腸内視鏡に加えて各種超音波検査でもご利用いただけます。まだまだ試行錯誤中ですが、できるだけ患者さんの負担が減るようクリニック一丸となり努力を続けています。
そもそも先生はなぜ医師になろうと思われたのでしょうか。
高校生までは漠然と天文学者になりたいと思っていたんです。地球の成り立ちなど、考えただけでわくわくしていました。ところが家族が体調を崩してしまい、すぐには診断がつかずさまざまな医療機関を回ったということがありました。ようやく診断がつき、すぐに治療が始まりました。その様子をずっと傍らで見守りながら、こんなふうに自分も誰かを助けたいと思うようになり、医師になろうと決意したのです。医学部に入ってからは、目に見えることから目に見えない生物学的なことや遺伝学的なことまで、とにかくすべてがつながっていることにひたすら感動しましたね。卒業後は家族を手術してくれた東京女子医科大学病院の外科に入局しましたが、「すべてはつながっている」という意識のもと、外科だけでなく消化器、肝胆膵外科から麻酔や緩和ケアのことまで、学べる限りのことを学ばせていただきました。
専門家として消化器疾患の早期発見・早期治療に注力
内視鏡検査に注力されているそうですね。
消化器の検査においては胃内視鏡と大腸内視鏡検査がメインとなりますが、最近は技術の発達によりかなり精密な検査をめざせるようになってきました。当院では、胃や大腸の粘膜表面の毛細血管まで鮮明に映し出すための内視鏡システムを導入しています。そして内視鏡の専門家が担当することで、今までは発見しにくかった微細な変化をしっかり見つけ出すことに努め、がんなどの早期発見につなげています。胃の検査自体は鼻から細い内視鏡を入れるだけで5分から15分程度で終了しますし、食事を抜いてきていただければ当日でも検査を受けることは可能です。また内視鏡検査時に休める個室を併設しており、プライベートにも配慮した造りにもなっています。経験豊富な専門家による苦痛の少ない検査を広くご提供していければと思っておりますので、ぜひお気軽に声をおかけください。
大腸内視鏡検査では負担が少なくなるようさまざまな工夫をされていると伺いました。
内視鏡の中でも要望が多いのが大腸です。ただ、大腸内視鏡は患者さんの負担が大きく苦手な人も多いと思います。当院では患者さんの負担を考慮し、検査準備の下剤は検査当日の1日のみ服用する形で対応しています。検査では、非常勤で総合病院の消化器外科の部長に来てもらうなど専門家4人による体制を整えており、大腸のひだの隙間など隠れた病巣がないか丁寧に診ていきます。ポリープが見つかった際はその場で切除し1回で検査から治療まで対応することに努めています。さらにご希望に応じ麻酔を投与しますのでぼーっとした状態や、寝ている状態での検査が可能です。加えて、検査のために大腸を膨らませる気体は二酸化炭素を採用しています。二酸化炭素を使用することで体内への早期の吸収が期待され、膨張感による痛みや圧迫の軽減につながります。患者さんの負担を減らすことで定期的な検査に導き病気の早期発見につなげたいと思っています。
切らずに治療する痔の治療も特徴とされているクリニックだと伺いました。
最近切らずに治療する「ALTA療法」という痔の治療法が注目を集めています。もともと人には相談しづらく、通院するのも恥ずかしい、会社や学校を休まず誰にも気づかれないように治療したいと感じていらっしゃる方が多く、この切らない治療はたいへん喜ばれています。基本的には1回の注射でいぼ痔と呼ばれる内痔核へのアプローチを行います。痔でお困りの方やお悩みの方はぜひお気軽に声をおかけください。
幅広い診療を提供し、地域医療に貢献
幅広い視野と専門性を生かした治療をされてきたのですね。
私の専門は外科ですが、医師になった今でも「すべてはつながっている」という思いは強いですね。もちろん人間の能力には限界があるので完璧とはいきませんが、常に広い視野で患者さんを診るよう心がけています。実際、おなかの不調を訴えられてきた患者さんを検査してみたところ、子宮筋腫の発見につながったこともあります。ご本人もかなり驚かれたようですが、患者さんの訴えに耳を傾けつつ、全身を診て何が一番重要なのかを探るという方針はこれからも大切にしていきたいですね。当院では内視鏡検査の他にエックス線検査、超音波検査、血液検査、心電図、尿検査、聴力検査、視力検査などを行うことができます。さらにインフルエンザ、溶連菌、アデノウイルス、ノロウイルスなどの迅速検査機器も用意しています。内視鏡と消化器疾患の専門性を生かしたより正確な診療をめざすと同時に、広い視野をもって行う総合診療も大切にしていきたいと思っています。
たいへんお忙しい毎日だと思いますが、健康のために実践していらっしゃることはありますか?
もっぱら子どもたちと過ごすことが多いですね。よく健康の秘訣について聞かれるのですが、私は食事でも運動でも「こうしないと駄目だ」というのが苦手なんですよ。だからジムに通ったり食事を制限するような健康管理ではなく、子どもたちと一緒に楽しくいろんなところへ出かけたり遊んで体を動かすようにしています。楽しければ自然と長続きするし、面白ければまたやりたくなりますよね。娘たちとのかけがえのない時間を大切にしながら家族で楽しく過ごすことが私にとって最大の健康法かもしれません。
最後に読者にメッセージをお願いします。
地域が必要としている医療を提供できるように、細かいところから医院づくりを進めていきたいです。少しでも患者さんの不安や悩みを取り払い、心身ともに健やかで快適な暮らしのお手伝いができるよう、これからもバランスのとれた診療と正確な診断を心がけていきたいと思います。よくわからないけど困ったことがあるという場合でもお気軽にご相談ください。当院の専門外の場合は連携している専門機関をご紹介いたします。