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京本耳鼻咽喉科 (寝屋川市/萱島駅)

京本 良一 院長の独自取材記事

京阪電車・萱島駅から徒歩1分にある「京本耳鼻咽喉科」。人の役に立つ仕事を、という思いから医師になったという京本良一院長は、その誠実な人柄が感じられる優しい笑顔が印象的だ。耳・鼻・喉はもちろん、風邪、花粉症、睡眠時無呼吸症候群などあらゆる症状に対応する“ホームドクター”として、患者の「不安の解消」に重きを置き、日々診療にあたる。小児患者も多く訪れる同医院ではキッズスペースを設け、子どもたちが快適に過ごせるよう工夫されている。地域の患者に慕われる京本院長に、患者と接する際に心がけていること、視覚で伝える診療、他医療機関との連携、今後の取り組みなど幅広く話を聞いた。

風邪から花粉症、睡眠時無呼吸症候群まで幅広く診療

どのような症状の患者さんが訪れるのでしょうか。

春の時期は花粉症が多くなり、夏になると風邪が減り外耳炎の患者さん、また寒くなり始める秋口からは中耳炎や副鼻腔炎、喉、鼻の風邪が増えますね。ご高齢の方や、仕事の忙しい働き世代の方のめまいや耳鳴り、喉の詰まりといった症状を訴える方も来院されます。視覚はまた別ですが、嗅覚や味覚、聴覚、平衡感覚など耳鼻咽喉科は感覚器官を診るところですので、心因的な要素もある方など症状がオーバーラップしているんです。診療の幅も広いので、耳鼻咽喉科なら気軽に来られる方も多いのではないでしょうか。また、花粉やダニなどのアレルギーに対する舌下免疫療法や睡眠時無呼吸症候群の診療も行っています。

開業されたきっかけ、この地を選んだ理由をお聞かせください。

大学病院などで10年以上勤務医として働き、地域のホームドクターとして患者さんの健康のお役に立ちたいとの思いから、2005年に開業いたしました。私は関西医科大学出身で、大学に近く同じ京阪沿線であることがこの地を選んだ理由の一つです。おこがましいですが、駆け出しの時に研修させてもらった沿線の住民の方に恩返しできたらなという思いもありました。また当時、萱島駅を挟んで反対側に大学OBの先生が開業されていて、ちょうどお辞めになったタイミングだったこともあり、患者さんのニーズもあるだろうと考えました。例えば市民病院など大きなところには病院名に対して患者さんがいらっしゃることもありますが、クリニックの場合は「この先生にかかりたい」と来てくださると思っています。患者さんからのクチコミで新規患者さんがいらしてくださった時などはうれしいですし、とてもやりがいを感じますね。

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

「人の役に立てる人間になれ」と言っていた父の影響ですね。「人のためになる仕事」を突き詰めると人の命に直接関われる医師なのかなと、小学校高学年くらいの時から憧れ始め、中学生、高校生となるにつれ意識していきました。耳鼻咽喉科は、内科的な側面もありますし、手術も多く外科的な要素も多い。最初から「これ」と決めるのではなく守備範囲が広い科というのが、耳鼻咽喉科を専門とした理由です。具体的に言えば、耳・鼻・喉・頭頸部腫瘍が耳鼻咽喉科の守備範囲で、この部位に関して勉強させていただきました。いくつかの病院に勤めましたがいずれも優秀な先生方について研修でき、手術はもちろん、めまいや耳鳴りなど内科的な症状の診療など多くの経験を積むことができました。

不安解消を重視、子どもにも大人にも優しい診療を

患者と接するにあたって心がけていることはありますか?

患者さんというのは病気を持って来られるので、多かれ少なかれ不安を抱えています。その不安をどう解消し安心して帰ってもらえるか、そのためにやるべきことは何かを常に考えて診療しています。それを実現するためには信頼関係をいかに築くかが重要です。患者さん本人が見えない耳や鼻の中を診るので「耳鼻咽喉科は何をやっているのかわからない」と不安に思われても仕方ありません。ですから当院では患部をモニターに映して患者さん本人に実際に見てもらい、それをもとに説明するなど工夫しています。その際の説明や話し方も個々の性格を踏まえた上で行っていますね。お忙しい方も多いので通院の回数を減らすのはもちろん、例えば「今以上の熱が出たら」など次回来院の目安となる症状を具体的にお伝えするようにしています。

キッズスペースが充実していますが、小児患者も多いのですか?

小さなお子さんからお年寄りの方まで幅広く来院いただいています。キッズスペースは当初小さいものだったのですが、最初は少なかった小児患者さんが増え始めたので、少しでも子どもさんたちが快適に過ごせたらとの思いから、ちょっとずつ拡張していきました。当院のロゴは親子のゾウのマーク。開業の際にいくつか案があって、耳鼻咽喉科はお子さんを診る機会も多いですし、私もお子さんに来てもらいたいという思いがあったので採用しました。午前の時間帯は比較的高齢の方が多く、午後は保育園や幼稚園、学校帰りのお子さんが多いですね。

小児患者への対応で工夫されている点はありますか?

病院は怖い場所である上に、耳鼻咽喉科だと耳の中を診られたり鼻の中を吸われたり、お子さんにとって治療はとてもつらいことだと思います。こちらが無言で治療していたら余計に怖くなると思うので、少しでもそれを緩和して気が紛れるように声かけしながらするようにしていますね。そうすることで怖いところではないと感じてもらい、例えば風邪をひいて鼻が詰まっている時に治療を受け「鼻が通って楽になった」という経験をしてもらえれば、お子さんでも当然わかるんです。次に同じ症状になったときに「ゾウのマークの先生のところに連れて行って」とお母さんに言う子もいるようで、そう言われると私も本当にうれしいですよね。

大学病院との連携に注力。認知症対策の補聴器も相談を

他の医療機関との連携にも力を入れていると伺いました。

患者さんにとってベストな診療は何かを常に考えています。病気の状態によって当院で対応できない場合には適切な判断をし、対応可能な病院を責任を持って紹介しています。出身の関西医科大学はもちろんよく知っていますし、近くの医療法人協仁会小松病院の先生方とも密にコミュニケーションを取り、信頼関係も構築できていると思います。私は「この先生だったら大丈夫」と思える医師を患者さんに紹介したいですし、私の大切な患者さんをきちんと診てくれる先生に託したい。休診日には知識のアップデートを図るため勉強会や講演会などに可能な限り行っているのですが、参加することで勉強できるのはもちろん、同じく参加している大学の先生たちとコミュニケーションが取れるので、そうした機会も大切にしています。

今後の取り組みについて何か考えていらっしゃることはありますか?

さまざまな新しい治療法や医療機器が出てきていますので、根拠があり、効果が期待できるものであったら今後も積極的に取り入れていきたいと思っています。また、高齢者には難聴の方が多いのですが、音が聞こえないということは脳に刺激が入っておらず、認知症のリスクが増大するといわれています。認知症予防のためにも早めに補聴器を使うべきともいわれておりますが、耳垢が詰まったままつけていたり、きちんとした調整が行われずに使用されていたりなど、購入時に医師の診察を受けていないケースで問題が見られます。そういったことがないよう啓発をしていくのも耳鼻咽喉科の仕事かなと考えています。

読者へのメッセージをお願いします。

同じ一つの病気でも、人それぞれその病気の重症度も違えば、日常の疲労度、持って生まれた体力の違いもあります。お子さんでも風邪をひきやすい子もいれば、ひきにくい子もいますよね。患者さん一人ひとり違うので、それぞれの患者さんに合った最適な治療は何かを考えながら、これからもスタッフ一同力を合わせて努力していきたいと思っています。患者さんが当院にいらして「受診してよかった」と言ってくださるような医療を提供していきたいですね。また提携病院とのコミュニケーションもしっかり取れていますので、必要に応じてスムーズに紹介できるかと思います。体調が悪ければどんな小さなことでも不安になるのは当然ですから、些細なことでも気兼ねせず、なんでも気軽にご相談いただければと思います。

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