よしかわファミリー歯科クリニック (吉川市/吉川駅)
大沼 拓也 院長の独自取材記事
2017年に新築移転したばかりの「よしかわファミリー歯科クリニック」は開業から四半世紀以上、老若男女問わず多くのこの地の患者から愛されてきた歯科医院だ。まだ新築感の残る建物は大きな屋根が特徴で、院内は天井が高く広々としていて明るく開放感たっぷり。待合室に面した診察スペースはベビーカーごと入れるよう広さを確保。親子連れでも快適に診療を受けることができる。今も継続して大学病院の口腔外科でも診察を担当している大沼拓也院長は優しい笑顔が印象的な先生。その温かな人柄が優しい語り口にも現れている。スタッフも明るく気さくで、長年通い祖父母から孫まで何世代も一緒に通院している家族も多いという。クリニックの診療について、大沼院長に話を聞いた。
患者の利便性が第一。土日祝も18時まで診察
明るく開放感のあるすてきな造りのクリニックですね。
当院は千葉県野田市にある馬島敦先生率いる「陽臨堂デンタルクリニック」の分院にあたります。馬島先生の、「歯科医院はいつでも気軽に患者さんが来院できるよう大型スーパー内などの便利な立地で夜間・土日や祝日も診察をするべき」という考えのもと、当院も開業当初はここから近い大型スーパーの中にありましたが、そのスーパーの閉店に伴い、患者さん方の通院利便性を第一に考えながら、現在の場所に新築移転してきました。その移転と同時に私が院長になったのですが、院内の造りなどは私の考えを取り入れてもらい、明るく開放感を意識したものになっています。広めのキッズスペースに面した場所にはガラス越しに治療風景を見ることのできる診察スペースがあり、お子さんが親御さんの診察を遊びながら待っていたり、また少し大きいお子さんの治療を弟や妹とお母さんが見ながら待っていたり、と親子ともに安心して診察が受けられるスペースとなっています。
昨年の新築移転時に院内の機器類も刷新されたのですね。
開業は約26年前になりますので、新築移転を機に診察ユニットからインプラント治療の器具類、デジタルエックス線撮影装置まですべて新しくしました。診察スペースも待合室同様、天井を高くして各ユニットごとに広さを確保し、ゆとりをもたせました。各ユニットの間にはしっかりとしたパーティションを設けて、程良いプライバシーを確保しながらも閉鎖的な印象にならないように工夫しています。インプラント治療や矯正の診察は個室の診察スペースで、じっくり受けていただけるんですよ。
家族ぐるみで通っている患者さんも多いそうですね。
新築移転前から通ってくださっている方は皆さん、当院に引き続き通ってくださっています。おじいちゃん、おばあちゃんからお孫さんまで、老若男女問わず幅広い層の方々に来院していただいていてうれしい限りです。土・日・祝日も診察時間を短縮することなく平日と同じ体制で診察している点も評価していただいているようで、いつでも来院したいときに気軽に来られる歯科医院として今後も長く愛していただきたいですね。最近は患者さんにも予防歯科の考えが浸透してきたようで、虫歯が痛くて受診する、というよりは、自分の歯周病の様子はどの程度なのか気になる、といったようなお口の中の健康を意識された方の来院が多くなってきましたね。予防歯科への意識の高まりを日々感じています。
患者には笑顔になって帰宅してほしい
診察の際に一番心がけていることは何ですか?
患者さんは大なり小なり皆さん、何らかの不安を抱えて緊張して来院されます。ですからその不安を取り除き、笑顔でお帰りいただきたいと思っています。痛みがあるなら、その痛みを取り除いてから。治療に疑問があるなら、疑問を解消してから。治療方針にしても、今はいくつもの選択肢のある時代ですから、それぞれのメリット・デメリットをご説明して、患者さんにご納得いただいてから治療を進めるようにしています。ご自身の中で結論がなかなか出ないようなら、何度でもご相談いただけますし、ご自宅でじっくりお考えいただいてももちろん構いません。結論を急ぐようなことは決してしません。患者さんとコミュニケーションがとれていないと、いくら良い治療をしても不満が残ってしまいます。それはまさに日々の診療における積み重ねであり、難しい点でもありますが、常に意識して取り組んでいます。
大学病院で口腔外科の外来も担当されています。
私は現在も埼玉医科大学総合医療センターで口腔外科の診療をしており、これまでさまざまな難症例も経験してきました。長時間にわたる手術や、内科などほかの診療科と連携する必要のある症例も多く担当させていただいています。当院の周りには小中学校がいくつもあり、お口の中をケガしてしまって突然来院されるお子さんもいらっしゃいます。もしかしたらあまり当院で生かす場面がないほうが良いのかもしれませんが、そういった場合にも安心して治療を受けていただいていると考えています。
先生が歯科医師を志した理由、その中でも専門を歯科口腔外科に選んだ理由は何だったのですか?
私の父と叔母が歯科医師であり、口腔外科医でもあったことが一番影響していると思います。実家は先祖代々医療系の家系で、私で8代目です。父は地元の山形で歯科医院を開業して今でも元気に活躍しており、祖父の時代から開業して58年になります。私の一番身近で良き師として仰いでいます。私は大学進学時にこちらへ来ました。口腔外科へ進んだのは、どんなに大変な症例の患者さんがいらっしゃっても、外傷やがんなど幅広い疾患を扱い、さまざまな診療科とも連携して治療にあたる口腔外科に関する知識があれば、多彩な場面で患者さんのお役に立てるのではないかと思ったからです。実際そのとおりで、どのような場面でも落ち着いて治療にあたれていると思っています。
口の健康は生活の質に直結するからこそ大切
小児の患者さんも多いようですが、治療で心がけていること、子どもを持つ親へのアドバイスはありますか?
当院ではお子さんの治療の際、「年齢の数を数える間だけお口の中をいじらせてね」など約束をして、それを必ず守っています。そして上手にできたら次回は数を1つ増やし徐々に治療の時間を長くできるようにします。そして帰りには私とハイタッチ。お子さんにも笑顔で帰ってもらいたいと思っています。お子さんの歯科デビューは2~3歳頃がお勧めです。当院には1歳過ぎから通っているお子さんもいます。できればお子さんには小さいうちから正しい歯磨きの仕方や習慣を身につけていただきたいですね。とはいえ、わが家にも1歳になる子どもがいるのでわかりますが、なかなか大変な作業です。仕上げ磨きは無理にせず痛くしないように、一度で全部を完璧しなくても良い、と口で言うのは簡単ですが実践するのは難しいですよね。ともに子育てする仲間として、一緒に取り組んでいこうという気持ちです。
今後の展望をお聞かせください。
もっともっと地域の方を笑顔にしたいですね。私は、患者さんの生活の質、いかにより良い人生を送っていただくか、ということを常に意識していますが、「食」にダイレクトに関係するお口の中の健康は、生活の質に直結するものです。噛めない、食べられない、ということは生活の質を著しく落としてしまいます。ですから日頃からお口の健康に気をつけていただけるように丁寧にお話をし、メンテナンスをさせていただいて、治療が必要な際には適切な処置がきちんとできるよう常に勉強していきたいと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
どんなに新しく、高度で効果的な治療を行うにしても、歯の土台がしっかりしていなくては良い結果は得られません。ですから日頃からお口のメンテナンスがとても重要になります。また何かお困りのことがあれば解決に向けてお力になりたいと思っていますので、不安ならその不安を、迷っているなら迷っていると、何でも正直にお話しいただければうれしいです。当院には私の他にも、歯周病や矯正、インプラントなど、各分野に精通し大学病院で外来を担当している先生方が診察をしてくれています。また矯正のご相談は無料ですし、土・日・祝日も平日も18時まで診察していますので、いつでも気軽にお越しください。