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はだの南レディスクリニック (秦野市/秦野駅)

平井 規之 院長の独自取材記事

秦野赤十字病院の産婦人科分院としての役割を担う「はだの南レディスクリニック」は2006年に開院。女性特有の疾患の予防と早期発見に特化したクリニックだ。院長の平井規之先生は、秦野赤十字病院で産婦人科部長を務めた産婦人科の専門家。産婦人科の受診のハードルを下げるため、完全予約制で土日も午後まで診療するなど、通いやすいクリニックづくりに力を尽くしている。自然光の降り注ぐ明るい院内にはカラフルな家具やかわいらしいグッズが飾られ、来る人を温かく迎えてくれる。朗らかな笑顔が魅力の平井院長に、同院が行っている子宮がん検診や婦人科医療について、診療や地域医療への想いとともにじっくり聞いた。

病院の産婦人科外来の分院としての成り立ちと役割

開業の経緯について教えてください。

開業する前は、隣の秦野赤十字病院で産婦人科の部長を務めていました。病院では9時から17時まで外来があり、その後手術をするのが当たり前という環境で、このままでは誰かが過労死してしまうのではという危機感を抱いていました。そこで、せめて少しでも現場が楽になるように、病院の外来だけを切り取って独立させようということで、このクリニックが生まれました。秦野赤十字病院の産婦人科外来の分院という位置づけなので、診療に関しては病院のレベルに準じる専門性の高さを維持することをめざし、設備も定期的に先進のものに更新し、患者さんには常に先端の医療を提供できるようにしています。

土日も診療している完全予約制のクリニックなのですね。

当院では完全予約制を導入し、患者さんの待ち時間を少なくできるよう努めています。ほぼ予約どおりに診察を受けられるため、平日はなかなか受診できないという学生や仕事をされている方にも来ていただきたいですね。診察は8時開始となっているのですが、それだと仕事に間に合わないという患者さんに対しては、7時から診察を開始することもあります。土日も午後まで診療しているため、神奈川県以外からの患者さんも来院されています。分娩や入院を伴う手術以外の産婦人科一般、妊婦健診、不妊治療、子宮がん検診、予防接種、人工中絶手術などを扱っていましたが、2023年11月に秦野市で分娩を扱うクリニックが開院したので、妊婦健診はそちらにお任せし、今は子宮がんなどの婦人科検診に力を入れています。

診療方針についてお聞かせください。

私は産婦人科の医師ではなく、女性科の医師という気持ちでやっています。女性のためのかかりつけ医として、若い方の生理の悩みから更年期の悩みまで、体に関するお困り事にはなんでも対応しますし、もし産婦人科の疾患でなければ適切な科を紹介します。女性の産婦人科医を希望される方もいらっしゃいますが、男性の産婦人科医としてのメリットも感じていただけるように努力しています。私は男性なので、女性のことがすべてわかるわけではありませんが、患者さんの訴えには真摯に耳を傾け、全力で手助けをしたいと思っています。当院のモットーは、「女性はいつまでも若く元気で、美しくありたい」。一人ひとりの患者さんをあるがままに受け止め、すべての女性に笑顔になっていただけるような診療を心がけています。

さまざまな女性特有の疾患の予防と早期発見・治療を

学生さんなど若い女性の患者さんも多いと伺いました。

ずっと通い続けてくださる患者さんが娘さんやお孫さんを連れて来てくださるので、中高校生の患者さんも多いですね。10代の女性の生理痛がひどい方の多くは子宮内膜症を発症するという報告もあり、放置しておくと不妊症の原因になることも。生理痛でつらい思いをしている方や、だんだん生理痛がひどくなるような場合は早めに受診してください。若い人でも婦人科疾患にかかるケースは珍しくないので、「自分の体は自分で守る」という意識を持ってほしいですね。気になるのは、インターネットの間違った情報を信じてしまうお子さんが多いこと。その都度、正しい情報を伝えて「お友達にも教えてあげてね」と言うようにしています。月経困難症のつらい諸症状に対しては、当院では低用量ピル以外にも、漢方などさまざまな薬を使い分けて治療を行っています。きちんと説明した上で、患者さんが納得できる治療法を選べるよう心がけています。

子宮がん検査にも力を入れているそうですね。

従来の検査方法は、子宮頸部からこすり取った細胞をスライドガラスに塗りつけて検査に出していました。この方法だと、こすり取った後の綿棒やブラシに約90%の細胞が残ってしまうといった問題点がありましたが、当院で採用している液状化検体細胞診では、採取したブラシをすぐに保存液に入れてすすぎ、その保存液ごと検査に出すため、従来法より多くの細胞を調べることができます。日本ではあまり普及していないのが実情でしたが、近年では、この検査方法導入に向けて国や各自治体が動き出しています。検査の精度向上に有用だと考えていますから、ぜひ浸透してほしいですね。また、検査に使う器具は一番小さいSサイズを基本とし、性交経験のない患者さんにはさらに小さなサイズのものを使って痛みを感じさせないよう配慮しています。

定期的に継続して検査を受けることが大切なのですね。

定期的な検査をきっかけに、何か悩み事があったら何でも相談をしてほしいですね。また、私は検査で疑わしい点が見つかった時は、はっきり告知します。曖昧な言い方をすると、患者さんが良いほうに考えて安心してしまい、定期検査に来なくなってしまうからです。継続して様子を見る必要のある患者さんが予約どおりに来なかった時も、こちらから電話をかけて理由を確認します。検査の結果、異常があれば呼び出し、なければ電話で「良かったね」と伝えておしまいです。わざわざ検査結果を聞くためだけに来院する必要はありません。がん検診はがんを見つけるためだけではなく、がんでないことを確認するための検査だと思ってほしいですね。

めざすは女性の健康と笑顔を守る、頼れるかかりつけ医

予防接種の啓発にも尽力されていると伺いました。

HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の接種を控えていた方や接種の機会を逃した方に対し、公費での接種が可能になりました。HPV(ヒトパピローマウイルス)は、性的接触のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスで、子宮頸がんをはじめ、肛門がん、膣がんなどのがんや、尖圭コンジローマなど、多くの病気の発生に関わっています。当院は土日も対応しておりますので、仕事や学校を休まず接種が可能です。公費による助成を受けるためにも、2024年9月までに、ぜひ1回目の予防接種を受けるようにしてください。

今後の展望をお聞かせください。

産婦人科の受診のハードルを下げるためにもっと工夫できることはないか常に考え、「次もまた来たい」と思っていただけるような診療を提供するよう心がけています。生理が始まる頃から生涯にわたって、明るく健康な生活を送っていただくためには、病気の早期発見は非常に大切です。そのためにも日頃から気軽に通えるかかりつけ医として女性をサポートし、定期的に検診を受けていただけるようになりたいですね。私は、病気ではなく1人の女性として患者さんを診ているので、ちょっとした変化などもすぐにわかります。「どうしたの?」と尋ねて驚かれることもありますが、本人も気づかないような小さな兆候を見落とさずに、これからも生涯にわたって女性の健康と笑顔を守っていきたいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

女性は生理など体調の変化が気持ちに現れやすい面があるので、ちょっとでもいつもと違うと思ったら、早めに受診してください。きちんと検査して、「なんでもありませんよ」と伝えて笑顔でお帰りいただくのが一番ですが、そうでなかった場合でも、完治をめざすには、早期の発見で早期治療につなげる必要があります。ご自身の体について正しく知り、不安を解消して安心するためにも、産婦人科のかかりつけ医をもっと気軽に利用してほしいですね。また、当院は性犯罪被害者のための緊急支援ネットワークにも協力しています。性犯罪の被害に遭った時や望まぬ妊娠などの悩みのある時は、本人はもちろん、保護者からの相談も可能です。さまざまなお悩みや不安を解消するのが、女性のためのかかりつけ医としての役割。どうか一人で悩まず、些細なことでも気軽にご相談ください。

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はだの南レディスクリニックの求人

  • 看護師(正職員) の求人募集情報 はだの南レディスクリニック

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    平日火・金が休日です。平日仕事している方のために土日に診療しております。患者さんと同年代のスタッフで患者さんと同じ目線での産婦人科診療を心がけております。

    職種(雇用形態) 看護師(正職員)
    給与 月給 35万円 〜
    勤務時間 08:00 〜 16:00
    最寄駅 秦野駅
    こだわり条件
  • 40代以上活躍中
  • 残業なし
  • 7日以上の長期休暇あり
  • 社会保険完備
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