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西岡歯科医院 (目黒区/自由が丘駅)

西岡 秀喜 院長の独自取材記事

自由が丘駅北口から徒歩3分のところにあるビルの一室で、約60年にわたり地域住民の口の健康を守ってきた「西岡歯科医院」。清掃の行き届いた気持ちのいい院内はどこかホッとする雰囲気もあり、古い友人宅に来たかのような居心地の良さを感じる。西岡秀喜院長の人柄もまた、飾らない気さくさが魅力。一方で数多くのインプラント治療を行い、訪問診療や障害者歯科治療にも熱心に取り組むなど、地域医療へかける想いは人一倍強い。地道に、かつ自然体で患者と向き合う西岡院長に、診療スタンスや理想の歯科医療についてじっくりと話を聞いた。

父の後を継ぎ、打ち込んだ歯科医師の道

長い歴史のあるクリニックだそうですが、アットホームな雰囲気で親しみを感じますね。

私の父である先代が開業したのが1958年ですから、もう60年になります。父が3年前に引退したのを機に、機器の入れ替えを中心に院内を少しずつリフォームしてきました。スタッフと一緒に新しい家具を作って取り付けたり、僕の趣味のものを飾ったりして、楽しみながら改装しています。自分の部屋っぽくしておいたほうが、患者さんと素で向き合える気がするものですから、親近感を持ってもらえるとうれしいですね。患者さん主催の展覧会のお知らせなんかも掲示しています。

先代のお父さまとは、長年一緒に働いておられたそうですね。

父は85歳まで現役で診療していましたから、私も20年以上一緒に働いていました。近くにいすぎて嫌になることもありましたが(笑)、父からはとても多くのことを学びました。歯科医師としての骨組みは父、枝葉は自分という感じです。歯科医師の息子として生まれ、物心ついた時から歯科医師になることが決まっていたこともあり、一時期は他の夢を持ちたくて反発していたこともありました。でも実際に働き始めると「この仕事以外は考えられない」と思うまでになり、その過程で父から受けた影響は計り知れないと思います。入れ歯が得意だった父とは別の個性を出そうと、インプラントに打ち込んだりしたことで徐々に自分のスタイルを確立できました。父が引退して一人で診療するようになった時は不安もありましたが、以前と変わらず通ってくれる患者さんに支えられてようやく自分の診療スタイルに自信が持てるようになりましたね。

理想とする歯科医師像を教えてください。

僕がめざすのは「地域密着の歯科医師」です。大企業ではなく町工場だからできることがあるように、自分だからできることをしたい。そのためには患者さんを素のままで迎えること。若い頃は患者さんの前では何があっても笑顔でいなければと思っていた時もありましたが、それは違っていて僕が素にならないと患者さんも素になれないんです。こちらが身構えずにありのままでいれば、歯を治すということだけではない対話が生まれます。世間話からその人の日常生活を把握し、例えば人前に出る仕事をしているなら見た目に響かない治療をしようとか、いろんな気遣いもできます。「患者さんが求めるものを」というより、患者さんになったつもりで生活を想像しながら、ぴったりの治療を提供したいです。それからなるべく患者さんにお金をかけさせないこと。僕は2代目で借金をせずに歯科医師になれたので儲けなんて一切気にせずに診療ができます。これも父のおかげですね。

泣く子どもとも気持ちで接し、笑顔を導く

日頃から心がけていることはありますか?

しっかりと患者さんと向き合うためにも、僕自身が心身ともに健康でいなければならないと思っています。長く通ってくれている患者さんには携帯の番号を教えて、何かあれば休日でも対応できるようにしているのですが、そういうのが苦にならないのは自然体で診療に臨んでいるからでしょうね。ごまかすのも嫌いですから、例えばインプラント治療は一般的にかなりの確率で成功すると言われていますが、失敗がゼロではないので「平気です」とは言いたくない。あらゆる可能性を考え、「万が一だめだった場合はこうしましょう」と、フォローの方針まで説明するようにしています。そうすると患者さんも納得してくれますし、不思議とうまくいくんです。また相手に気持ちを伝えるために、まずは相手を好きになろうと心がけています。特に子どもは気持ちで接さないと動いてくれませんから。

小児治療にも力を入れているそうですね。

子どもが笑顔になるような接し方ができるようになったのは、「あいアイ館歯科診療所」という障害がある方々を対象としたクリニックで経験を積んだのがきっかけです。歯科の受診が苦手な子たちに痛みや不愉快な思いをあまりさせずに慣れてもらうには、一つできたら無理をさせずに帰してあげることが大事。まずは治療椅子に座ることから始めて、次は口の中に歯ブラシを当てて10カウント。「よく頑張ったね」と、到達点に達したときに褒めてあげて、その日はそれで終わりです。次に来た時にはさらに口の中に手を入れる、というふうに少しずつできることを増やしていくと、小学校に上がるくらいの年齢になれば何をしても怖がらなくなります。これは障害のあるなしに関わらず、歯科を怖がる子どもたちには同じようにやっています。その代わり泣いても泣き止むまで帰しませんが、子どもと信頼関係を築くためには必要なことなんです。

厳しくても真摯に患者さんと向き合っておられるんですね。

ハンディキャップのあるお子さんを診る時、僕にできることは歯科治療だけだけど、ご両親には連れてきて良かったなと少しでも豊かな気持ちになって帰ってほしいと思いながら診療しています。子どもが慣れてくると、親御さんも笑顔を見せてくれます。勇気を出してクリニックに来てほしい。これはそんなにやさしい問題ではないので、これからも取り組んでいきたいことです。実は家内に出会った時、僕はまだ学生だったのですが、どんな歯科医師になりたいのかと聞かれました。その時、とっさに「子どもが泣かず、僕には喜んで口を開けてくれるような、そんな歯科医師になりたい」と言ったことが今でもずっと心に残っています。これは漠然とした目標でしたが、ようやく最近になって子どもに限らず、患者さんが比較的笑顔で来てくれる感じがつかめるようになりました。今ではこの仕事が天職だったなと思えます。

息子と一緒にクリニックを続けるのが夢

長く勤めておられるスタッフさんが多いと聞きました。

自画自賛できるようなことはあまりありませんが、スタッフが長く勤めてくれているのは数少ない自慢の一つです。顔なじみのスタッフがいることは、患者さんにとっても安心できることだと思いますから本当に感謝しています。一つだけ心に決めているのは、誰かが失敗しても絶対に責めないこと。人間誰でも失敗するものですし、問題が起きて困っている人に追い打ちをかけるようなことをしても意味がないと思うからです。また、僕が格好つけずに素のままでいるから、スタッフも気を遣わなくて楽なんじゃないでしょうか(笑)。

息子さんも歯科医師の道をめざしておられるそうですね。

今は歯科大学で勉強中です。僕は昔、父に歯科医師になれと言われるのが嫌だったので、息子に継いでくれと言ったことはなかったのですが、「おじいちゃんの後を継ぐ」と言ってくれたんです。父が築いて僕が守ってきたものを、自分が継ぐという感覚なんでしょうね。息子の代ではこのクリニックも100周年を迎えるかもしれないので、それまで僕が大切に守っていかなければと思っています。息子とはとても仲が良く、休日は一緒にゴルフに行ったりもしています。僕は音楽が趣味でCDも7000~8000枚持っているのですが、息子と一緒にCDショップへ行ったり、ライブを観たりと楽しんでいます。

今後の展望を教えてください。

僕は派手なことはあまり好まず、快晴よりも「曇り時々晴れ」くらいの天気のほうが好きなんです。診療に関しても同じで、やはり基本的なスタンスは地域密着の歯医者さんなんですよね。先進の技術や機材も吟味して、患者さんにプラスになると思うものは積極的に取り入れたいですが、基本は素のまま、自分のスタイルを守りたいと思っています。実は以前、ドクターズファイルを読んで来てくれた親子がいて、最初はお子さんは治療を怖がって椅子に座るのも拒絶していたのですが、今では帰るのを嫌がるまでに親しんでくれました。そんな自分にできることを地道に続けていきたいです。「あれ、昨日ニンニク料理食べた?」なんてことまでをお互いに言い合えるような関係性が理想ですね。

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