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クリニックおかだ (名古屋市港区/築地口駅)

服部 満美子 院長の独自取材記事

「中川本町五丁目」バス停、「築三町」バス停から徒歩6分、中川運河と荒子川の間に位置するパステルイエローの外壁が印象的な「クリニックおかだ」。服部満美子院長が2002年に開業し、小児科・内科・アレルギー科の診療を行う。患者の多くは、地元に暮らす子どもや高齢者で、服部院長はスタッフとともに適切な診療にあたるとともに、医師の枠を越えて育児や介護に関する相談にも、親身になって対応している。自らを「おばちゃんであり、ご近所さんのようなもの」と笑顔を見せる人情味あふれる服部院長に、地域医療に対する考えと、患者への思いを聞いた。

明るく親身に、身近な「ご近所さん」として診療を行う

医師を志したきっかけ、開業前のご経歴を教えてください。

父も医師で、私が幼稚園の頃に岡田整形外科病院を開業しました。父は四六時中、患者さんのために奔走するような人で、多くの患者さんに信頼されている、慕われているんだなと、子どもながらに感じていました。医師になるように育てられたわけではありませんが、父の影響はとても大きかったのだと思います。高校3年生の頃、担任の先生から「医師にとても向いていると思う」と言われたことも一歩踏み出すきっかけになり、「尊敬する父の手伝いもしたい」との思いが芽生え、医師の道に進むことを決めました。研修医時代の恩師との出会いから、血液内科を専門とし、国立名古屋病院(現・国立病院機構名古屋医療センター)や名古屋大学医学部附属病院などで研鑽を積んできました。血液内科の患者さんは長期入院することが多いので、一人の患者さんとじっくり長く関わっていく医療が私には合っていたように感じます。

どのような経緯で、開業を決めたのですか?

開業を考え始めた当時、私は国立名古屋病院の勤務医で、2児の子育て真っ最中でした。仕事と子育てのバランスを取るためにも、この先どうしていくかを検討していた中、父が院長を務めていた岡田整形外科病院が移転することになり、良いタイミングと思い残された建物を利用して開業に踏みきったんです。建物を引き継ぎ、待合室と診療室はリフォームすることに。「明るく、アットホームな感じで」とだけ伝え、あとは画家のおじに手配を任せました。また開業にあたり父から「この辺りには子どもを専門に診る医療機関が少ない」と聞いていたので、あらかじめ小児科の専門知識・技術を身につけた上で開業しました。開業後は、父が立ち上げた病院、介護老人保健施設、訪問看護ステーション、在宅介護相談施設などを有する医療法人幸会の一員として、法人内の医療機関や介護関連施設とも状況に応じて連携を取っています。

患者層を教えてください。

10代までのお子さんを中心に、港区にずっと住んでいらっしゃる方が多いですね。親子で一緒に暮らしていたり、近所に暮らしていたり、里帰りの際に来院されたり、3世代・4世代でお付き合いさせていただくことも多いんですよ。気づけば70代以降の患者さんが半数を占めるようになりました。基本は和気あいあいと「最近どうですか」など、近所の立ち話のような会話をすることも多いですね。当院以外での活動にも従事している関係で、開業してしばらくは平日・土曜は午前診療のみでしたが、土曜診療に患者さんが集中しやすくなってしまい、さらにこの地域では木曜に休診する医療機関が多いことから、私の子育てが落ち着いた10年ほど前から木曜のみ午後診療を行っています。

患者とその家族の声に耳を傾け、適切な支援につなげる

どのような相談が多いですか?

小児科では、風邪・アレルギー・皮膚疾患・ケガなど、基本的に何でも診ます。「蚊にさされた」と来るお子さんもいて、これが開業医なのかと当初は驚きました(笑)。ご高齢の方だと定期的に通院する人も多くて、特に一人暮らしの方だと寂しいのか、薬を2週間分出していてもお話をしに来られます。でも、患者さんがいらっしゃった以上、どんな訴えでもそのままにすることはありません。必ず話を聞いて、状態を診て「これは私では難しいから、この先生に行ってください」と、次につなげるようにします。足腰が弱って「病院に来るのがつらい」となれば、在宅医療への切り替えにも応じています。診療科が違うと断ることもありませんし、それが開業医だと思っています。

患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

どんな患者さんも、まずは話をしっかり聞くことですね。お子さんに対しては、あまり怖くならないようにとは気をつけています(笑)。何人もお子さんを連れている場合は、5、6歳の子には「キッズスペースに遊びにいこうか」と看護師が促し、お母さんから離れられない子には一緒に診療室に入ってもらい、おもちゃで遊んでもらいます。私が気になっているのは中学生くらいのお子さんです。「だるい、頭が痛い」と訴えてきますが、実は前日の夜更かしが原因だったりすることがほとんどです。そういう場合は、薬を出さずに「大丈夫だよね、明日は学校へ行けるね」と声がけをします。最近は小さなお子さんを連れて、夜遅くまで外出している親御さんも多いので、意識を変えてもらうことも大切ですね。

小児科では、親御さんに対するフォローも欠かせないかと思います。

そうですね、来院された方に簡単なアドバイスをすることもありますよ。あと、問診票に「育児相談」の項目があり、そこに○をつけて来られる方もいらっしゃいますね。内容は、おむつトレーニングや断乳の仕方、指しゃぶりなどさまざまです。もちろん、診療時間内でできることは限られます。私は保健所の仕事などにも携わっていますので、あえてこちらで引き止めず、必要と感じたら保健師さんや育児サークルを紹介するなど、適切な橋渡しというのも心がけています。

試行錯誤を重ねながら、地域医療を追求

高齢者の介護支援まで対応されているとか。

おばあさんを亡くしたおじいさんが、「わしの飯は誰が作るんだ」と来られた際に、配食サービスの手配をしたのがきっかけです。ご飯が作れないということは掃除や洗濯もできないかも。足が痛いという人が来たら、買い物や家事ができない、お風呂も入れないかもしれない……そういったことに気がついてあげられるのが、医師と家事の両方を経験してきた私の役目じゃないかと思っています。医師の仕事ではないかもしれませんが、普段の生活ができなければ病気にもなりやすくなりますよね。病院だけでなくとも、どこへ聞いたらいいか、どこへ助けを求めていいかわからないこともたくさんあります。その時に、次につなげられるように手助けできればと思っています。

昨今は新型コロナウイルス感染症流行の影響もあり、平常診療を続ける難しさにも直面されたかと思います。

新型コロナウイルスが感染拡大し始めた2020年から今まで先行きが見えず本当に大変で、文字どおり怒涛の日々でしたね。待合室の椅子の配置など感染対策の工夫、消毒管理、発熱の外来、新型コロナウイルスのワクチン接種など数え上げたらきりがありませんが、スタッフとともに力を合わせ対応してきました。ワクチン接種を機に初めて当院を利用する患者さんも多くいらっしゃったので、例えば高齢の患者さんに対して肺炎球菌ワクチン接種について案内するといった、その他ワクチンの接種を促すことにもつなげてきました。まだ安心できる状況ではないですし、2類相当から5類に切り替わってからのことを見据えながら、今後も試行錯誤しながら柔軟に対応していけたらと思います。

今後の展望をお聞かせください。

これまでどおり、スタッフと力を合わせ、新型コロナウイルス感染症流行のような大きな問題に直面しても変わりなく仕事ができて、かつ来てくれた患者さんに満足して帰っていただければと思います。マイナンバーカードの健康保険証利用に対応するため、カードリーダーを導入しマイナンバーカードの提示の呼び掛けにも取り組んでいます。こういった新しい取り組みも活用して、より良い質の高い医療の提供に努めていきたいです。また、加齢による症状や病気を受け入れられるようにお話をするのが私の仕事で、薬を出すことが仕事じゃないとも考えています。当院は大きな検査機器はありませんが、自分の体だけあればできる仕事は引き受けて、次につなげる医療をめざしています。

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