松友歯科クリニック (松山市/三津浜駅)
松友 豊伸 院長の独自取材記事
江戸時代から続く古い町並みや明治時代の洋風建築、古民家をリノベーションした若者に人気のショップやアトリエなど、歴史の変遷が感じられる松山市古三津。1995年の開業以来、地域のかかりつけ医としてたくさんの患者から親しまれているのは「松友歯科クリニック」だ。院長の松友豊伸先生がそれぞれの専門を持つ歯科医師4人やスタッフと連携し、子どもから高齢者まで幅広い診療を行っている。常に時代の流れや患者のニーズを意識して、院内の改装や設備投資を続けてきたという松友院長に、診療方針や患者層、力を入れていること、今後の展望など、たっぷりと話を聞いた。
世代を超えて、患者の役に立つために
開業から25年、地域に根差した診療をされてきたそうですね。
はい。小さなお子さまからご年配の方まで、幅広い層の患者さまを診療してきました。私を含めた歯科医師5人が連携し、虫歯や歯周病などの一般歯科はもちろん、予防歯科や矯正歯科、インプラント治療、審美歯科、訪問診療など、あらゆるニーズに対応しているのが特徴です。最近では親子2代、3代で来院していただく方も増えてきましたよ。例えば、小さい時にお母さんと一緒に矯正治療に来ていた女の子が大きくなって、結婚して、自分のお子さんを連れて来てくれることもあり、とてもうれしく感じています。
患者の主訴としては何が多いですか?
特に多い主訴というのはないですね。虫歯や歯周病の患者さまもいらっしゃいますし、インプラント治療や矯正を目的に来院される患者さまも少なくありません。例えば、できるだけ小さい時から歯の健康を管理したり、矯正治療で歯並びを整えたりした後、大人になってからはメンテナンス、年を取ってきたらインプラントや義歯、最終的に通院が難しくなったら訪問診療と、地域のかかりつけ医として縦軸と横軸で患者さまを支えていくことが目標です。
先生のご専門について教えてください。
僕の専門はインプラント治療と矯正歯科です。最近はご年配でお元気な方もたくさんいらっしゃいますから、60代、70代でインプラント治療を行うこともあります。治療後に患者さまに喜んでいただけたら、やはりうれしいですね。楽しく食べて、元気に過ごしていただくことが一番ですから。マウスピース型装置を用いた矯正も含め、大人の矯正にも対応していますので、お気軽にご相談いただけたらと思います。
先生方はご自分の専門分野の治療を担当されているのですか?
いいえ、基本的には自分の専門だけでなく、一人ひとりが幅広い診療を行っています。毎日、診療後にはカンファレンスを行い、初診の患者さまの情報を共有したり、患者さまの治療方針で困っていることがあればアドバイスしあったりと、チーム医療を心がけています。歯科医師同士の連携を強化しているからこそ、さまざまな治療に対応できると思っています。ちなみに、週1回は全スタッフが集まるミーティングも実施していますし、スタッフたちにはさまざまなセミナーにも参加してもらっています。当院を選んでいただいた患者さまのためはもちろん、一緒に働く仲間や自分のために、バランス良く働いていきたいですね。
時代と患者のニーズに合った診療体制を
診療で心がけていることは何でしょう?
患者さまとの対話を大切にすることです。カウンセリングでは患者さまのご要望などに耳を傾け、口腔内の状態はもちろん、複数の治療法を提示した上でメリット・デメリットをきちんと説明するようにしています。また、治療後には定期的なメンテナンスの重要性もお伝えしています。健康な口腔環境をつくるためには、だいたい4ヵ月に1回はメンテナンスにお越しいただくことが大切です。とはいえ、虫歯のように痛い症状があるわけではありませんから、患者さまの中にはうっかり来院を忘れてしまう方もいらっしゃいます。そのため、メールでメンテナンスのお知らせを行うなど、こまやかな対応も心がけています。
院内設備も充実していますよね。
開業以来、3回改装を行いました。例えば、開業当初の1階は駐車場だったんです。患者さまに長く通っていただいているうちにお互いに年を取ってきましたので、このままだと2階の診療室に上がるのがご負担になるかなと考え、1階に診療室を設けました。ほかにも院内をバリアフリーにして車いすのまま入れるようにしたり、キッズスペースや個室の診療スペース、広々としたトイレを設置したりと、患者さまのニーズに合わせて改装を続けています。リラックスして治療を受けていただくために、アロマの香りも取り入れていますよ。
2階診療室には歯科用マイクロスコープがあるんですね。
そうですね。肉眼では見えにくい細部まで確認・治療ができる歯科用マイクロスコープや、インプラント治療をはじめとした外科治療で重要となる歯科用CTなど、先進の医療機器も完備しています。新しく導入した機器を勤務医や歯科技工士も積極的に使ってくれていて、患者さまに提供する治療の精度が向上するだけでなく、診療スタッフのスキルやモチベーションもどんどん向上してきていると思います。また、患者さまに安心して治療を受けていただけるように、治療で使用する器具・機材は、患者さまごとに必ずすべて滅菌消毒を行うなど、院内の衛生管理や感染対策にもしっかりと取り組んでいます。
予防とメンテナンス、訪問診療に力を入れていく
ところで、休日はどのようにお過ごしですか?
昔はテニスをしていましたが、今は仕事が趣味になっています。休みの日にたまっている仕事を片づけるとすっきりして、いいリフレッシュになっています(笑)。まだ子どもが小さかった頃は、一緒にキャンプに出かけるなんてこともありましたよ。
今後、力を入れていきたいことをお聞かせください。
僕は九州大学歯学部を卒業し、大学病院で経験を積んだ後、地元である愛媛に戻ってきたんです。地域のクリニックで勤務医をした後に開業しましたので、今度は将来的に開業をめざしている若手の歯科医師たちの教育にも力を入れていきたいと思っています。歯科医師としての技術力はもちろん、患者さまとの関わり方など、人間力も伸ばしていくことも大切だと考えています。また、歯科医療は「歯を削らず残していく」方向にシフトしています。今後は予防とメンテナンスにも、より一層取り組んでいきたいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
当院は地域のかかりつけ医として、幅広い診療を行っています。歯周病のメンテナンスや、ホワイトニングなどの審美歯科にも対応しています。患者さまがお困りのことがあれば、できるだけそのすべてにお応えできるように努めてまいりますので、お気軽にご相談いただけるとうれしいです。また、高齢化に伴い、訪問診療のニーズが高まってきています。現在もご要望があった患者さまのご自宅や提携先の高齢者施設などを中心に訪問診療を行っています。患者さまの健康寿命を延ばすお手伝いをするために、これからもより新しい診療の方法や器材などを取り入れていくつもりです。患者さまやそのご家族からのご要望にしっかりと対応させていただきますので、ぜひご活用ください。今後も時代の流れとともに、患者さまのお役に立てていけるよう、スタッフ一丸となって一人ひとりに寄り添っていきたいと考えております。