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比嘉 洋介 副院長、比嘉 礼 先生の独自取材記事

ちはる歯科クリニック

(浦添市/浦添前田駅)

最終更新日:2021/10/12

比嘉洋介副院長、比嘉礼先生 ちはる歯科クリニック main

ゆいレール・浦添前田駅から徒歩6分にある「ちはる歯科クリニック」は開業から36年を迎える地域に根差したクリニックだ。開業以来、「優しい歯科医院」を基本に据えて、院内はバリアフリー設計で車いすや障害がある人の診療に対応。予防歯科に注力し、訪問診療の歴史も長い。現在は比嘉千春院長と息子の比嘉洋介副院長、娘の比嘉礼先生の3人体制で診療している。幼い頃から院長の背中を見て育った洋介副院長と礼先生は他業種を経てから歯科医師を志して歯学部に編入学した経歴を持つ。今後を担っていく2人に、クリニックの歴史や診療のこだわり、将来の展望について語ってもらった。

(取材日2021年7月19日)

地域とともに歩む、あらゆる人に配慮した歯科医院

最初に、クリニックの歴史を教えてください。

比嘉洋介副院長、比嘉礼先生 ちはる歯科クリニック1

【洋介副院長】当院は私たちの父である院長が、一般的な町の歯科医院として1985年に開業しました。36年間、地域に根差した診療を行ってきましたが、この町の雰囲気は開業当初からほとんど変わっていません。警察署やモノレール駅周辺は印象が変わりましたが、当院の周りは昔のまま。患者さんは地元の方を中心に長く通ってくださっている方が多いので、お子さんやお孫さんまで、家族2世代、3世代で通ってくださる方たちもいます。開業間もない時期から通ってくださっている患者さんは高齢の方が増えてきて、現在は訪問診療で診ている方もいます。長らく院長1人で診療していましたが、4年前に私が、今年4月には妹の礼先生が加わって3人体制で診療しています。

クリニックの特色を教えてください。

【洋介副院長】当院のこだわりはいくつかあるのですが、まず1つは開業以来、障害がある人や高齢者、体が弱い人に優しい院内設備を整えていることです。入り口から受付、トイレ、診療室まで院内はバリアフリー設計になっていて、スロープがついた車いすの方専用の診療室もあります。また開業した当時は2階に開業するのが一般的だったのですが、車いすの方々が来れるようにと1階に開業したそうです。このようなクリニックの造りは当時としては珍しかったのですが、院長の義父が整形外科の医師で、「今後はバリアフリーの診療所がいいのではないか」というアドバイスをもらったことがきっかけだったそうです。開業から今まで、「優しいクリニックづくり」を基本に歩んでいます。

そのほか、どのようなこだわりがありますか?

比嘉洋介副院長、比嘉礼先生 ちはる歯科クリニック2

【洋介副院長】院内に技工室があり、専属の歯科技工士が常駐しているのも開業当初からのこだわりですね。このため義歯の修理ではスピーディーに対応できますし、歯の型採りをする前に技工士に直接見てもらえるので精密な技工物ができあがります。院内に技工士が常駐することで、すぐに見てもらえたり、意見を聞けたりと密に連携をして精度の高い技工物の提供に努めています。
【礼先生】院長の趣味が語学なので、昔から外国語に対応しています。院長はフランス語とイタリア語、私が英語に対応。近隣にJICAの施設があるので、フランス語を話される患者さんが時々来られるんですよ。語学の部分は私が受け継いで、今後は米軍基地にお勤めの方など広く対応していきたいと考えています。

開業以来、予防歯科や訪問診療に注力

力を入れている診療を教えてください。

比嘉洋介副院長、比嘉礼先生 ちはる歯科クリニック3

【礼先生】開業当初から力を入れているのが予防歯科です。定期検診は3~4ヵ月や半年に1回というクリニックが多いかと思いますが、当院は月に1回来ていただいています。開業当時は予防の大切さが知られていない時代でしたから、かなり珍しかったと思います。
【洋介副院長】昔は「歯科医院は歯が痛くなってから行くところ」という感覚でしたから、最初はなかなか定着せず苦労したと聞いています。根気強く予防ケアの大切さを繰り返し訴えたことで、患者さんにわかっていただいて、ケアに積極的に来ていただけるようになりました。また社会的に予防に対する意識が上がっていることも後押しになっていると思います。

訪問診療についても詳しくお聞かせください。

【洋介副院長】私が訪問診療の責任者を務めてメインで診療させてもらっています。訪問は水曜と金曜の週2回あり、私と歯科衛生士と歯科助手の3人体制で車に乗り込んで訪問先に伺います。主な訪問先は在宅療養をされている高齢者の方のご自宅や障害者施設など。高齢の患者さんでは、もともと当院に通っていて、在宅に移行した方も多いです。障害がある人に関しては、院長が養護学校の校医をしていたつながりで診ている方が多くて、通院されている人もいます。訪問診療には開業間もない時期から対応しており、基本的に院長がずっと1人で対応してきました。3人体制になり人員に余裕が生まれたので、より充実した治療を提供したいですね。

診療で心がけていることをお聞かせください。

比嘉洋介副院長、比嘉礼先生 ちはる歯科クリニック4

【礼先生】説明はしっかりと行うようにしています。カウンセリングルームがあるので、患者さんのお悩みや希望をお聞きし、治療のことや予防のことについて時間をとってお話ししています。きちんと説明をしておかないと、患者さん自身がどんな治療を受けているかわからず、不信感を抱いてしまいますから最初にしっかりとお話をしています。
【洋介副院長】障害がある人の治療に関しては、怖がらせないように頻繁に声かけをして、まずは慣れることから優先するようにしています。歯ブラシから始めたり、器具に触れてもらって大丈夫なことを確認してもらったり、本人が安心できるまで焦らずしっかりと声かけをして、保護者の方とも連携をとって、患者さんが落ち着ちついてから治療に入ります。

先進の医療を広く取り入れ、ニーズに応えていきたい

お2人はなぜ歯科医師をめざしたのでしょうか?

比嘉洋介副院長、比嘉礼先生 ちはる歯科クリニック5

【洋介副院長】小さい時から父の背中を見て育ったので、漠然と「将来は歯科医師になるのかな」と思っていました。ただ両親からは後を継ぐように言われたことはなくて好きなことをやらせてもらい、最初は法学部を卒業したんです。しかし5人きょうだいで歯学部に誰も進学していなくて、クリニックを継ぐ人がいないとわかり、あらためて歯科医師になって父の後を継ぎたいと福岡歯科大学に編入学しました。30歳を過ぎて卒業し、1年の研修を経て父のもとに帰ってきました。
【礼先生】私も大学を卒業して他業種を経験してから福岡歯科大学に編入したんです。兄だけでなく妹も歯学部に入り、私も今後どうしようかと考えていた時に家族が後押ししてくれました。父の姿を見て育ちましたから、医療の道にも興味がありましたし、手に職をつけたいという気持ちもあり決意しました。

今後、どのようなクリニックにしていきたいですか?

【洋介副院長】現在、保険診療を中心とした診療を提供していますが、患者さんの歯に対する意識が高まっていることもあり、矯正やインプラント治療など、さまざまな治療へのニーズが高まっています。幸い、歯科医師もスタッフも複数いますから、最先端のものからオーソドックスなものまで、いろいろな分野の治療を積極的に取り入れて患者さんの希望に応えていきたいです。
【礼先生】兄を支えて、今後クリニックの発展につながるように、力を合わせてやっていきたいです。私自身はまだ新人歯科医師ですから、まずは経験を積んで保険診療を一通り身につけ、その後は審美的な治療や先進の新しい治療を取り入れていきたいです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

比嘉洋介副院長、比嘉礼先生 ちはる歯科クリニック6

【洋介副院長】当院では「優しい歯科医療」を心がけて、健常者から障害がある方まで、どなたにも安心していただける歯科医療をめざしています。院長からも言われていることですが、自分が受けたいような歯科医療を患者さんに提供することをモットーに、患者さんと接していきたいです。
【礼先生】安心して治療を受けてもらえることを第一に考えて、患者さんの希望を聞き、カウンセリングをきちんと行って、同意を得た上で治療に入るという流れを大切にしています。患者さんの声をきちんと聞いて、思いに応えていきたいです。

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