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河野 浩万 院長の独自取材記事

河野耳鼻咽喉科Ear Surgi Clinic

(福岡市中央区/薬院駅)

最終更新日:2021/10/12

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薬院駅から徒歩5分。博多駅までのバスも通るアクセス抜群の場所にある「河野耳鼻咽喉科Ear Surgi Clinic」は、耳の手術を専門にしたクリニックだ。院長の河野浩万(かわの・ひろかず)先生のもと、1泊2日の入院で行う耳の手術では、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、耳硬化症といった疾患に対し、大学病院で提供されるような専門性の高い治療を提供している。「難聴で聞こえが悪い、耳だれがあるといった症状は、手術という治療の選択肢があることをもっと知ってもらいたい」と、院長は手術の認知にも力を入れている。「患者さんの世界が変わる瞬間に立ち会えるのがこの仕事の醍醐味」と話す院長に、診察で心がけている点や手術のメリットなどを語ってもらった。

(取材日2020年12月12日)

1泊2日の短期間で慢性中耳炎など「耳の手術」を行う

ではまず、クリニックのなりたちや特徴などをお聞かせください。

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ここはもともと、私の義理の父が開業した耳鼻咽喉科診療所でした。先代が開業したのは1965年、当時は「武田耳鼻咽喉科医院」という名前でした。私がクリニックを継いで現在の名前になったのが2011年のことです。私の出身大学である宮崎大学は、耳の手術がさかんに行われています。そこで数多くの臨床経験を積み、当院を引き継ぎました。現在も耳の手術を中心に行っており、福岡県内だけではなく、九州各県から患者さんが足を運んでくださっています。薬院エリアは本当にアクセスが良くて、博多駅まではバスで約10分ほど。先日も九州新幹線を使って熊本からいらっしゃった方の手術を行いました。もちろん扁桃腺炎やアレルギー性鼻炎などの通常の耳鼻科の診察も行っています。

耳の手術に1泊2日の入院で対応していると伺いました。

以前は日帰りにしていたのですが、出血があったり気分が悪くなるという方への対応が難しく、基本的には1泊2日でしっかりと経過を見てからの退院という形をとっています。技術の進歩もあって長期入院の必要がなくなってきたので、基本的には一部屋をお一人でゆっくりと使っていただけるようにしています。ベッドも義父の頃は19床あったのですが、現在は5床まで減らしています。今となっては新規開業ではベッドを持てないことも多いので、立地もベッド数も、先代からもらった宝物ですね。

手術を希望される方は、どうやってクリニックを知るのでしょうか?

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4割は耳鼻科の先生からのご紹介です。耳の手術を専門的に行う先生が少ないため、先生方からの紹介でいらっしゃる方も多いんですよ。次いでインターネットで検索する方が3〜4割、残りがクチコミなどですね。またクリニックのホームページを3年前に作り変えたのですが、そこで症状や病気について詳しく書いたところ、そこを入り口にする方もぐんと増えました。患者さんは治療法の選択肢、中には手術という選択肢があることまで知っている方は少ないように思います。例えば慢性中耳炎の耳漏、つまり耳だれは服薬で一時的に改善が見込めますが、また再発してしまう。根本的な治療には手術が必要ですが、手術で対処できるといったことまではご存じなかったり、知っていても手術は長い入院が必要だからと敬遠されていたり、正しい情報をご存じでない方が少なからずいらっしゃるのではないかと感じています。

手術という治療の選択肢について、広めていきたい

手術という手段があることをもっと周知していく必要があると。

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それが私たちの課題の1つですね。花粉症などであればかなり認知されていますし、テレビ番組などでも見かけますが、中耳炎などに手術という選択肢があることは、まだなかなか取り上げられていません。「もしかしたら自分の耳も、薬だけでなく、手術が適応になるのではないか」と、患者さんに考えてもらえるようにしていかなければならないと思っています。紹介してくださる先生方は、それをきちんと患者さんに伝え、その上で当院へつなげてくださっているのだと感じています。

確かに、手術と言われても少しイメージしづらい点はあるかもしれません。

「鼓膜に穴が空いています」と言葉で伝えるだけでは、実感を持ってもらうのは難しいですよね。大きな穴なのか、小さな穴なのか、どういったことが原因で今どんな症状が出ているのか。ですから当院では、できる限り写真を撮り、手術用の顕微鏡を使用し、患者さんと一緒に確認するようにしています。そうなると「自分はこういう状態なのか」とインパクトを持って実感してもらえますから。手術後は、術前の写真・聴力検査との比較などを紹介もとの先生に送り、「手術を行い、この状態になっています」と申し送りをしています。そうすることで、もとの先生にも安心していただけると考えています。

手術を受けた方の変化を、先生はどう見ていらっしゃいますか?

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ほんの少しの耳だれでも、患者さんにとっては苦痛なものです。長年の苦痛から開放されると患者さんはとても喜んでくださいます。難聴でお困りの患者さんの、手術後の喜びようは尋常ではありません。もし、補聴器が必要だった方がそれを必要としなくなったら、まるで知らない世界に飛び込むのと同じくらいの変化なのかもしれません。そこにたどり着いた患者さんの笑顔を見るために、耳鼻咽喉科の医師をやっていると言っても過言ではないくらいです。聞こえが悪い患者さんを、手術を通して笑顔にしていきたい。私個人としてもかなり力を入れている点ですね。

常に新しいことに目を向け、スキルアップし続ける

そもそも手術を受けることが、勇気のいることだと感じます。

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そのとおりです。ですから、「よく手術に踏み切ってくださいました」とまずは患者さんをねぎらいます。医師といえど赤の他人に、ご自分の耳を預けてくださるんですよ。それほどに患者さんが困っているという証拠でもありますし、だからこそ手術までの短期間であっても、より良い関係が構築できるようにと努めています。「この患者さんは手術後にどんな笑顔を見せてくれるだろう」と思うのが、モチベーションの1つにもなっていますね。手術といっても耳の手術は体に対する負担はそれほどありません。先日は92歳の方も手術を受けられました。また、真珠腫性中耳炎は放っておくと中耳の骨が壊れていく病気なので早めの手術治療をお勧めしていて、小児の場合は4歳からは対応しています。3歳以下のお子さんであれば大学病院に紹介するなどしています。

やはり、地域のクリニックで手術ができるメリットは大きいと感じます。

同じ手術を受ける場合でも、大きな病院と比べて相談しやすいのではないかと思います。私の趣味はゴルフで、ゴルフは何回やってもうまくならないんですが、手術は着実に上達しているように思います。昔できなかったことができるようになっていますし、5年前、1年前の自分よりも今日の自分が確実にうまくなっている。いつかピークを迎えるとは思いますが、その頂はまだ見えていません。自分の頑張り次第では、いつまでも上をめざせるのではないかと感じています。また開業してからも、毎年、研究の内容をまとめて発表するようにしています。そうしていると毎日「こうしたらいいのでは」と常に新しいことに目を向けられますから。今年は新型コロナウイルスに悩んだ一方で、アメリカの雑誌に論文を掲載することもできました。月並みではありますが、常にスキルアップをすることで、より多くの患者さんに喜びを感じていただけるようにしたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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難聴の原因はさまざまです。治療により改善が期待できないものもありますが、適切な治療により聴力改善をめざせるものもあります。難聴でお悩みの患者さんの中には、手術で聴力改善の可能性が期待できるのに治らないものと思いこんでいる方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。耳に関して気になる点があれば一度来院いただき、「本当に治らないのか」という点をしっかり見極めていければ、何らかの道筋を示すことができると考えています。困っていることがあればまずはぜひ、気軽にご相談ください。

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