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望月 祐一 院長の独自取材記事

望月胃腸クリニック

(北九州市八幡西区/黒崎駅)

最終更新日:2021/10/12

望月祐一院長 望月胃腸クリニック main

JR鹿児島本線の黒崎駅から歩いて15分ほどの場所にある「望月胃腸クリニック」。消化器疾患を専門的に診るクリニックでもあり、日々多くの新規患者が訪れる。望月祐一院長は、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医と日本消化器病学会消化器病専門医の資格を持ち、国内外で大腸内視鏡検査の臨床・指導に携わってきた胃腸のエキスパートだ。胃や腸の精密な検査・治療を行うだけでなく、地域住民のかかりつけ医として健康をサポートする役割も担う。「人と会話するのが好きで臨床医の道を選んだ」という望月院長は、穏やかな雰囲気でとても話し上手。多忙な毎日だが「楽しんで仕事することを大切にしている」という先生に、クリニックの特徴や診療へかける想いを聞いた。

(取材日2021年1月28日)

胃や大腸の内視鏡検査に精通

クリニックの歴史について教えてください。

望月祐一院長 望月胃腸クリニック1

父は私が3歳の頃から地域の開業医として各地で診療していましたが、1995年に父がここにクリニックを移したんです。以前は、約2キロ先にあった製鉄所の関係者が多く住むエリアで診療していたので、開業当初はその地域から来てくださる患者さんが多く、その方々がクチコミで広げてくださったと聞いています。私が引き継いだのは16、7年前のことですが、今でも父の代から診ている患者さんがたまに来られますね。最近では胃腸の精密な検査・治療を求めて中間市や直方市など遠方から来られる方も増えました。

胃や腸の病気をご専門とされているのですね?

そうです。当院では胃カメラや大腸ファイバーなどの検査に力を入れていて、胃潰瘍などの目に見える病気のみならず、ストレス性による胃腸の不具合といった目に見えない病気の診断・治療も得意としています。安全性や苦痛に配慮した内視鏡検査を心がけており、知り合いに紹介されて来院する方もいらっしゃるようです。検査のために新規で来られる患者さんが多いので、カルテの数量が多く蓄積されているのが当院の特徴でしょうか。胃がんや大腸がんはもちろん、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、ピロリ菌感染による慢性胃炎、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、クローン病などの診断・治療も行っています。また地域のかかりつけ医として内科も広く診ていますから、血圧のコントロールなどのために長年通ってくださっている患者さんも多いですね。

診療モットーは何ですか?

望月祐一院長 望月胃腸クリニック2

来院されたすべての方に、安心して快適に医療を受けていただき、十分納得し満足して帰っていただくことです。当院には看護師5人、内視鏡助手が1人、事務スタッフ4人の合計10人が勤務していますが、このモットーを実践するために毎月頻繁に勉強会やミーティングを行っています。大企業などで行われているクオリティーコントロールも実施していて、患者さんに対してどのように対応すればより良い医療を提供できるか、月に一度テーマを決めてスタッフが持ち回りで発表してます。そして何より、私たち自身が楽しんで仕事をすることが一番ですね。そのためには、日頃の準備が肝心。不慮のトラブルが起きないよう、起きたとしてもきちんと対処できるように、入念に下準備をしてから仕事に取りかかるように声をかけ合っています。

心因性の消化器の症状まで幅広く対応

先生はなぜ、消化器内科の医師になられたのですか?

望月祐一院長 望月胃腸クリニック3

もとは病理をやっていたのですが、父のクリニックを継ぐために内科に転身しました。このまま病理の医師としてやっていこうかと考えたこともあったのですが、病理の仕事ってただ黙々と黙って仕事を続けることなので、何か自分には向いていないなと感じるところもありまして。帰宅して「ただいま」と言う時に、その日初めてしゃべったことに気づく毎日だったんです(笑)。自分には人と話す仕事のほうが合っている気がしたので、臨床医の道に進みました。医師になって6年後、臨床経験がほぼない状態で九州大学の第2内科に入局したのですが、大学病院や製鉄病院(現・制鉄八幡記念病院)などで研鑽を積むことができ、1996年から1年間、大腸内視鏡の指導のためにスウェーデンに渡って指導・診療していた時期もありました。その後、新日鉄八幡記念病院に戻ったのち、当院の継承に至ったというわけです。

長年、消化器疾患を診てこられて何か気がついたことはありますか?

消化器の不調を訴える患者さんを内視鏡で見ると、胃潰瘍など目に見えてわかる病気があることは意外に少ないんです。ストレスなど目に見えない要因から痛みを抱えている人のほうが圧倒的に多いんですよ。機能性胃腸症や、過敏性腸症候群などといわれる病気がそうです。そのため、西洋医学にこだわらず漢方などの東洋医学も取り入れて、さまざまなアプローチで患者さんの生活の質を向上させることに注力しています。

胃腸の症状にそこまでストレスが関わっているとは意外でした。

望月祐一院長 望月胃腸クリニック4

昔から「脳腸相関」といって、脳と胃腸は密接に関係し、ストレスを感じると胃腸に症状が現れやすいということがいわれてきました。実際には、ストレスを感じると心に症状が現れる人と、心よりも腹痛・動悸などの身体症状が出る人、両方複合する人がいます。このうち胃腸は私の専門ですから、いろんな方法で治療を試みることができますし、心療内科的な治療も一部は対応できます。ですが、心の病気のウエイトが重い人は早い段階で心療内科のスペシャリストに診てもらったほうがいいので、信頼できる先生を紹介するようにしています。

患者に信頼される良医であるために会話を重視

今、かかりつけ医を持つことが世間でも推奨されていますが、先生が考える良いかかりつけ医とは?

望月祐一院長 望月胃腸クリニック5

難しい質問ですね(笑)。医療者が考える良い医師と、患者さんが考える良い医師は違いますよね。医学的には「そこまでしないほうがいい」という状況でも、やったほうが患者さんに喜ばれることもありますから。ですがあえて言うなら、医療者と患者さん、両方の側から見た「良医」は、患者さんの話をよく聞く医師だと思います。患者さんが抱いておられるさまざまな不安や疑問に対して、真摯に耳を傾けて可能な限り答えてくれる医師が、かかりつけ医としてふさわしいのではないでしょうか。それを見極めるのは難しいと思いますが、実際に通院している人に話を聞いてみるのも一つの手だと思いますよ。

他に、かかりつけ医に求められるものは何だと思いますか?

通いやすい環境をつくることと、他の病院やクリニックとの連携を密にしておくことだと考えます。患者さんの健康をしっかり管理しつつ、より高度な治療が必要な場合は速やかに専門の医療機関につなぐ必要がありますから。その点、当院では私が以前勤めていた製鉄記念八幡病院と九州病院で開放型病床を使用するための登録をしていて、患者さんに入院の必要が出た場合には速やかに手続きができるシステムをつくっています。また重症の疑いが出た患者さんには、専門の先生にすぐにつなぐことができます。そういう意味でも、勤務医を長年やっておいて良かったなと思っていますね。

最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。

望月祐一院長 望月胃腸クリニック6

当院は胃腸病の専門クリニックとして幅広い検査・治療を行っていますから、胃腸の症状でお困りの方はぜひ来てください。また一般内科の分野でも、各種健診に対応していますし、いつでも健康相談ができるかかりつけ医として皆さまのお役に立ちたいと思っています。患者さんやそのご家族の方々とともに、病気に向き合っていけるクリニックとして今後も精進していきます。居心地の良い環境を整えて、スタッフ全員でお待ちしています。

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