スタッフが自慢、チームで取り組む
オーダーメイドの「リハビリ」
国里整形外科
(茨木市/茨木市駅)
最終更新日:2018/03/22


- 保険診療
疾患や外傷のために損なわれた運動機能を高め、快適な日常生活を取り戻すために欠かせないのがリハビリテーション。高齢化が進み健康への関心が高まる現代社会では、その重要性もますます高まっている。ただ、痛みや障害の原因、また運動機能については個人差が大きく、各患者に応じた個別のプログラムが必要になる。「国里整形外科」のリハビリテーション科では、驚くほど広いフロアや充実した設備とともに、技術と熱意をもつスタッフたちがそろい、個々の患者ニーズに合わせたリハビリを提供できることが大きな魅力だ。長年にわたりタッグを組んできた國里洋子院長、リハビリテーション科の科長である越智一雄氏、理学療法士の小島仁美氏に、同クリニックのリハビリを支えるスタッフの取り組みについて詳しく聞いた。(取材日2018年3月7日)
目次
運動機能の回復をめざすリハビリテーション、患者ごとの個別プログラムを実現するのはスタッフの力量
- Qリハビリテーションとはどういったものでしょうか。
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A
▲リハビリルームは広々とし、活気あふれるスタッフがサポートする
【國里院長】疾患や外傷によって損なわれたり低下してしまった運動機能を、身体を動かす運動療法や、機器を用いた物理療法で回復していくのがリハビリテーションです。当クリニックでは、運動療法によるリハビリをメインに実施しています。例えば高齢者では、両足の筋力が低下して膝や腰の痛み、歩行困難などを起こすことがあります。このような場合には、足に少しずつ負荷をかけて筋力を高める訓練(筋力増強訓練)や、関節が動く範囲を広げる訓練(関節可動域拡大訓練)、筋肉の緊張をほぐすストレッチなどを組み合わせてリハビリを行います。スポーツ外傷や脊柱側弯症などでは、正しい姿勢や身体の動かし方なども指導していきます。
- Qどのような方がリハビリを利用するとよいのでしょうか。
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A
▲一人ひとりに合わせた接し方やリハビリ計画。チームでフォロー
【國里院長】整形外科領域では慢性疾患や加齢による変形性疾患、外傷、関節リウマチなどの患者さんがリハビリを行いますし、また脳卒中などの後遺症に対してもリハビリが欠かせません。これら高齢の方や疾患後のリハビリでは、痛みを取りながら今ある運動機能を高め、ご自身の思うように動ける快適な日常生活を取り戻してもらうことが目標です。一方、学生などに多いスポーツ外傷後のリハビリでは、やはり痛みを改善し、トレーニングや競技へ復帰することがゴールになりますね。また、健診などで脊柱側弯症が見つかったお子さんや学生さんに対するリハビリもあります。2歳ぐらいから高齢者まで、幅広い年代の患者さんが毎日頑張っていますよ。
- Qこちらで実施しているリハビリの特徴を教えてください。
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A
▲女性スタッフも在籍し安心して利用できるよう配慮している
【越智さん】患者さんの疾患や症状、そして体力は千差万別ですので、同じ疾患の患者さんでもリハビリのプログラムはそれぞれに異なります。当初は、診察で院長から処方されたリハビリのプログラムに基づいて、各患者さんの担当スタッフとチームがリハビリを進めていきます。ただ、患者さんの変化や希望に応じて、スタッフから院長にプログラムを提案することも多く、院長とスタッフとの間で情報をきめ細かに共有しながら、患者さんに合うプログラムを提供しています。広い運動療法室には多数のベッドや各種機器がありますので、大勢の患者さんが同時にリハビリを行っています。スタッフや患者さん同士の会話も多く、気さくで明るい雰囲気ですね。
- Qリハビリではスタッフが自慢とうかがいました。
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A
▲3チーム、計12名のメンバー。院長自慢のスタッフたち
【國里院長】理学療法士が常駐している上で、12人のスタッフを3グループに分け、もし担当スタッフが不在でもグループ内で対応できるよう情報を共有しています。また日頃からスタッフ全員で患者さんを見守り、例えば椅子の高さや靴の着脱といった細かな要望にも、ほぼ対応できています。リハビリテーション科の歴史は古く、長期にわたって勤務してくれているスタッフが多いので、ベテランのノウハウが若手に継承されていますし、ベテランも若手から貪欲に学んでいます。私が安心して任せられるスタッフたちですし、スタッフからも積極的な情報のフィードバックがある、だからこそオーダーメイドで充実したリハビリが提供できていると思います。
- Q一般的なリハビリとスポーツリハビリとの違いとは?
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A
▲リハビリチームをまとめる越智氏、小島氏。周りからの信頼も厚い
【小島さん】スポーツ外傷で当科を受診する患者さんの多くは、部活動などで骨折や捻挫などを起こした方です。そこで、患部のリハビリで痛みを改善すると同時に、スポーツに復帰できるベースをつくるのが当科の仕事だと考えています。プロスポーツ選手が行うようなトレーニング、パフォーマンス向上などは行っていません。ただし、患部をリハビリしながら競技を続ける場合には、患部以外の筋力を落とさないような指導をしたり、サポートプログラムをアドバイスすることもあります。また、リハビリの過程では痛みの原因となる姿勢や動作の改善も試みますので、それが結果として、回復後のパフォーマンス向上にも通じると考えています。