全国のドクター8,884人の想いを取材
クリニック・病院 161,496件の情報を掲載(2020年1月18日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 高槻市
  4. 高槻市駅
  5. 医療法人明峰会 東山産婦人科・小児科
  6. 高木 信明 副院長

高木 信明 副院長の独自取材記事

東山産婦人科・小児科

(高槻市/高槻市駅)

最終更新日:2019/09/11

20180627 bana

高槻にある「東山産婦人科・小児科」は、産婦人科と小児科が併設するクリニック。「地域の小児科は子どもたちのかかりつけ医」と話す副院長の高木信明先生は、総合診療で培った経験を生かし、風邪、発熱、下痢、腹痛などの一般的な内科の症状から、傷ややけどの処置、整形外科の処置、耳鼻科や皮膚科の領域まで幅広く診療を行うほか、低身長に対する成長ホルモン補充療法も行っている。急性の疾患を治療するだけでなく、成長過程にある子どもたちの将来を見据えた治療や予防医療で、健全な成長をサポートする高木先生。小児科医師としての役割や診療にかける思いなど、多岐にわたって話を聞いた。
(取材日2018年6月8日)

小児科は子どもの病気やケガを総合的に診療するところ

これまでの経歴や経験をお聞かせください。

1

地域医療の現場で総合診療の知識を実践的に身につけるため、兵庫医科大学卒業後は兵庫県内のいくつかの病院を回りました。診療科を限定せず、内科や外科をはじめ、さまざまな科の診療にあたり、離島の診療所でも3年ほど勤務しました。大人の診療が中心でしたが、子どもを診る機会が多かったことで小児科の知識をもっと深めたいと思い、地域派遣が終了した後は大学病院の小児科で勤務しました。子どもは病気が治ると病気にかかる前よりも元気になって、明るい笑顔を見せてくれることが多いですね。中には治らない病気と闘っていかなければならない子もいますが、いかに病気とうまく付き合っていくかを考えながら、その子の成長を見守ることに小児科医師としてのやりがいを感じています。

総合診療の経験が小児科診療に生かされているそうですね。

小児科と言えば小児内科をさすことが多く、深い切り傷の縫合や骨や関節の痛みは何科に行けばいいのか、皮膚のトラブルは皮膚科を受診するべきかなど迷われる方も多いようですが、「子どもは小児科で全部診るよ」と僕は伝えています。地域の小児科は基本的に子どもの全身を診るところですし、総合診療に携わってきた経験を生かして、外科や耳鼻科、アレルギー科など幅広い領域にわたって診療しています。医療機関のかかり方は、大人と子どもでは違うんですね。自分で診療科を調べていろんなクリニックを受診するよりも、まずは子どもの全身診察ができる小児科で診察を受け、そこで手に負えない場合は、専門治療が受けられる医療機関を紹介してもらうのがいいと思います。

貴院の特徴を教えてください。

2

当院では小児循環器科の先生と二診制で診療しており、週に1度、小児外科、そして小児の心身症が専門の先生に来てもらっています。院内にはエックス線検査やエコー検査などができる設備も整っており、専門治療の相談やさまざまな症状に対応できる体制になっています。また、産婦人科を併設していることも大きな特徴で、ここで生まれたお子さんが、そのまま当院の小児科に通ってきてくださっています。出産前から通い慣れているクリニックで、母子ともに健康をサポートしてもらえるという点で、お母さんの安心につながっているようですね。もちろん他院で出産された方も、生後のお子さんの様子で何か心配事があれば、気軽に受診していただけたらと思います。

子どもの将来を見据えて成長をサポート

力を入れておられる低身長の治療についてお聞かせください。

3

勤務医時代にお世話になった先生が腎臓と内分泌の専門だったので、小児の内分泌疾患を診る機会が多くありました。内分泌疾患とは体の中で分泌されるホルモンの異常によって起こる病気で、子どもの成長や成熟にも関係します。代表的なものとしては、成長ホルモンの不足による低身長があります。同年齢の子どもと比べて極端に身長が低く、身長の伸び率が標準値を下回る場合が当てはまり、3歳半の健康診断で気づくこともありますが、両親が小さいから遺伝だろうと見過ごされるケースが多いです。低身長の治療では、毎晩寝る前に決められた量の成長ホルモンを注射します。小学校入学前から始めて、中学生、高校生になるまで治療が続くので、家族みんなで協力しながら治療に励むことになります。毎日のことなので大変ですが、治療を始めると身長の伸びが良くなることが多く、その成果を楽しみに皆さん頑張って治療を続けています。

ホルモンの治療は長い目で見ていく必要があるのですね。

医療的なアプローチを行うことで標準身長に近づけることができ、子どもの体と心の健やかな成長につながることは大いに期待できます。逆に早く背が伸びてしまって、成長が止まってしまう思春期早発症というものもあり、同窓会などで久しぶりに会うと「昔大きかったのに、小さかったっけ?」と言われてしまう方もいます。小児科というのは急性の疾患を治すだけでなく、子どもたちの5年後10年後、そのもっと先の将来を見据えて、健全な発育をサポートしていく科です。当院では、低身長や思春期早発・遅発など小児内分泌の診療を行っていますので、お子さんの成長・発達で気になることがあればご相談ください。

小児科診療で大切なことは何ですか?

4

子どもに風邪をひかせないようにすることはできませんが、重症化させないことは重要です。やみくもに小児科を受診する必要はありませんが、いつもの風邪と違う、ちょっとおかしいと感じたら、早めの受診をお勧めします。それと予防接種で防げる病気は、できるだけ防いでいきたいと思っています。インフルエンザ、ロタウイルス、おたふく風邪など任意接種のものはどうしても費用がかかりますが、合併症を防ぐためにもできれば受けてほしいですね。産婦人科に併設していることも影響しているのか、当院は一診療所であるにもかかわらず、予防接種の受診率が高いようです。予防できる病気は先に手を打って、健康に対する不安を減らしていきたいですね。

不安を取り除くことも小児科医師の役目

医師をめざした理由をお聞かせください。

5

子どもの頃、僕はあまり病気をしない子で、クラスの友達が体調悪くてつらそうにしていたり、病気で学校を休んだりすると、「どうして病気にかかるんだろう? 早く元気になって一緒に遊びたい」と思ったものでした。医師をめざすようになったのは、高校時代に生物が得意で、学校の先生に「生物が好きなら医学部に進んだら?」と言われたのがきっかけですが、人を元気にしたいという気持ちは、子どもの時から潜在的にあったんだと思います。医学部に入って人間の病気はいろいろあることを知り、より多くの疾患を治せる医師になりたいと考え、総合診療に進みました。大学で専門分野を学ぶ選択もありましたが、地域医療に関わり幅広い診療ができるようになれたことは、子どもの全身を診る小児科診察で役立つことが多いと思っています。

子育て中の方にアドバイスをお願いします。

保育園や幼稚園に通い始めると、初めての集団生活でいろんな感染症をもらってきます。「風邪をひきやすくなって、免疫がおかしいのでは?」と心配されるお母さんもおられますが、子どもはいろんな病気をもらってくるもの。「来年は風邪をひかないようになっていますよ」と話すこともありますが、特に1人目のお子さんだとお母さんはどうしても肩に力が入り過ぎてしまうんですね。子どもの病気のこと、発達のことで不安になり、手軽に情報を入手できるインターネットで調べる方も多いですが、不安が解消されるよりも、不確かな情報によって余計に不安になることのほうが多いと思います。僕は心配そうにしているお母さんには、「どうしても心配だったら、明日も来ていいよ。安心できるまで何度でもお話ししますよ」と声をかけています。病院に限らず相談できる先をもつことで、子育ての不安が少しは軽減できると思います。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

6

どんな病気でいつ治るのか、よくわからないまま帰されると、患者さんはますます不安になります。診療では子どもの体と表情をじっくり観察し、聴診器に意識を集中させて、病気の見落としがないようにするのはもちろん、診断名やお薬をきちんと見立てて、治療の見通しをきちんとお伝えするようにしています。子どもは小児科を卒業するまでの間に、いろんな感染症にかかったり、風邪をひいたり、ケガをすることもあると思いますが、患者さんの悩みを一つでも減らしてあげられる診療を心がけ、地域の子どもたちの成長をサポートしていきたいと思います。

Access