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脇 昌之 院長の独自取材記事

脇医院

(堺市堺区/花田口駅)

最終更新日:2019/08/28

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「脇医院」は阪堺電軌阪堺線の花田口駅から徒歩約3分、南海本線の堺駅、南海高野線の堺東駅からはいずれも徒歩約10分でアクセスできる。医院に併設した駐車場もあるので、車を利用する際も便利だ。院長の脇昌之先生は、約10年間にわたって病院で多くの高齢者の診療を経験した後、内科・老年内科を掲げて開業した。めざしているのは、年を重ねた人を大事に診る医療の確立と提供。生活習慣病をはじめとするさまざまな疾患に対応しながら、疎外感や孤独を感じがちな高齢者の精神面でのケアにも力を入れている。脇院長に、内科の医師としての治療に対するこだわりや、老年内科にかける思いなどを聞いた。
(取材日2018年8月17日)

祖父に憧れて医師をめざす

医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

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私の父、祖父、曾祖父はみんな医師で、私は4代目です。代々現在の場所で開業しており、私が生まれた頃は父が産婦人科を診療していました。とはいえ、医師になろうと思った直接のきっかけは、母方の祖父の影響です。内科の開業医で、休診日でも風邪をひいた患者さんに頼まれると、朝早くから診察するなど、地域の人に信頼されていました。患者さんに丁寧に話をして、自分で調剤をして点滴も自分でするようなお医者さんでした。祖父のような頼れる医師、患者さんにほっとしてもらえる医師っていいなと思ったのが始まりです。内科を選んだのも祖父の影響です。

内科の中でも代謝内分泌を専攻されたのはなぜですか?

私が研修医になった頃は、ちょうど糖尿病などの成人病、今でいう生活習慣病が「国民病」として注目され始めた時期でした。かつては、国民病といえば結核だったのですが、飽食の時代になって生活習慣病が新たな問題となったのです。当時は明らかになっていることがまだ少ない発展途上の領域で、未知なるものに挑戦して切り開いていくことに意義を感じました。また、発見したものが後世に残っていくことにやる気を感じたことも、代謝内分泌を専攻した理由といえます。

大学院で研究を重ね、博士号も取得されました。

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父ががんになり、2回手術をして放射線治療も受けていたのですが、なかなか良い結果が出ませんでした。それで、がんに有効な薬の研究をしたいと考えたのです。博士号を取得したのは、マウスの血液のがんである赤白血病に対して、骨粗しょう症や腎不全に処方される薬が有効だということを明らかにする研究でした。人間に対しても有効ではないかという学説があったので、父に勧めてみると最初は「いらない」という答えが返ってきました。しかし、がんが再発して寝たきりになってから再び尋ねると、「飲んでみる」というので試してもらいました。父はそれから4年間生き、最後はがんではなく肺炎で亡くなりました。

ゆっくりと話せる雰囲気を大切にする

開業の際に内科と老年内科を掲げられました。

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高齢化が進んで寝たきりの方も増え、高齢者を大事に診る医療が必要だと感じて老年内科の看板を掲げました。勤務医時代は、およそ10年間にわたって高齢の患者さんが多く入院されている病院に勤め、さまざまな症例にあたりましたが、はたして患者さんやご家族のためになっているのかと疑問を感じ、患者さん自身はもちろんご家族も納得して終末期を迎えられ、医師やスタッフも納得できる治療を確立する必要があると痛感しました。とりわけ外来診療については高齢者を対象にした医療体制ができあがっていなかったので、代謝内分泌の領域について、まずはお年寄りに対する治療を優先して診療スタイルを整えました。さらに寝たきりにならないための介護やうつの予防、最後まで自分の足で歩いて、自分の歯で噛むといったさまざまな面から「健康長寿」をサポートできる診療を目標にしました。

ご高齢の方と接する時に心がけておられることを教えてください。

言葉遣いには気をつけています。私より目上の方ばかりなので、お話しする際には失礼にならないように心がけています。また、お年を召されると、動作だけでなく、考えたり話したりされる際もゆっくりになりますので、急かしたりせず、どんなことでも自由に気軽にお話しいただけるような雰囲気を大事にしています。腰や脚が痛いといったことはもちろん、ご家族関係の悩みなども話していただければストレス発散になります。ストレスをため込むとうつの原因になるおそれもありますからね。

患者の立場で見ると内科と老年内科とは違うのですか?

具体的な治療に違いはないと思います。若いから、高齢だからということで治療の内容が変わるわけではなく、その方の症状に合った治療を行うのが基本です。違う部分があるとすれば、心理的な面でのサポートにも力を入れているということです。疎外感や孤独を感じておられたり、心理的なことでケアを受けたいと考えておられたりする場合は、老年内科の受診をお勧めします。当院ではゆっくり話を聞き、必要な検査の上で治療計画を立てていきますので、気軽に相談に来ていただければうれしいです。

診療ポリシーをお聞かせください。

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現代の医療にはさまざまな治療の選択肢があります。私はその中で最も安全で確実、安価なもの、後遺症の心配がないものを最優先にしたいと考えています。検査を必要最小限にしているのも、こうした理由からです。ただし、もっと詳しく検査して、専門的な診断を出す必要があると判断した時には、連携している医療機関に紹介させていただきます。現在のところ、内科の疾患で最も患者さんが多いのは高血圧です。もし、朝夕の2回家庭で血圧を測って、上が140下が90以上なら治療の必要があると考えられるので、早めに受診してください。降圧剤は一度飲み始めるとずっと服用しなければならないというイメージがあるようですが、塩分コントロールや運動で薬が不要になる方や、効きの穏やかな薬で対応可能になる方もおられます。

予防と早期発見・治療のために

現在、特に注力されている疾患はありますか?

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認知症と骨粗しょう症の治療に力を入れています。認知症の場合は、テストで基準以下の数値が出た場合に治療対象となります。ただし、早期発見・治療が大切なので、数値は基準内でもグレーゾーンという方や、お話ししていて可能性があると感じた方にも脳のCT撮影をしてもらいます。それをもとに、他の疾患の可能性を除去し、血管の状態から高血圧などの治療が必要な場合は治療を行いながら、複数の薬や漢方薬を使った治療でテストの数値の改善、低下予防をめざします。一方、骨粗しょう症の場合は、血液検査で骨を弱くする細胞の活性を見て、活性が高い場合は腰椎と太ももの骨の2ヵ所にエックス線を当てて骨密度を測ります。その結果が成人の平均の70%以下なら骨粗しょう症、80%以下でも骨減少症として治療を開始します。骨折すると寝たきりになってしまうおそれもあるので、早期に骨が弱くなるのを抑えて骨折を予防することが大切です。

お忙しいようですが、リフレッシュ法は何ですか?

ジャズやクラシックなど音楽が好きです。よく聴きますし、私自身もピアノを演奏します。実は、2歳くらいの時に、コンセルヴァトワールというフランスの音楽教育機関で作曲を学んだ経験があるんです。私が2歳くらいの頃、母が大阪万博のフランス館で働いていて、音楽の才能を認められてフランス行きを勧められたようです。今となってはまったく覚えてないのですが、公共放送番組でBGMに使われている曲の中には、私が5歳の時に作った曲もあるそうです。この他にも、最近作った曲がテレビで使われています。音楽には気持ちを安定させる効果が期待できるので、今後はそういう場面で音楽を生かせればいいですね。

読者にメッセージやアドバイスをお願いします。

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健康に気を使うのは良いことですが、あまり神経質になり過ぎないことが大切です。例えば、生活習慣が大事だからと極端な摂生や運動を強いると、かえって体に悪いこともあります。ただし、痛みがある、気分が悪い、咳や鼻水が出るなど具体的な症状がある場合、検診のデータで異常がある場合は、おっくうがらずに受診してください。認知症の場合は、例えば久しぶりに会うと何となく様子がおかしいという場合は、ご家族や周囲の方が受診を勧めてあげてください。骨粗しょう症の場合は、定期的な検査を受けてもらうことが大切で、特に、腰に痛みがある、過去に骨折の経験があるという場合は要注意です。医院っぽくなり過ぎない雰囲気を大切にしていますので、話したいこと、相談したいことがあれば、どうぞ気軽に訪ねてください。

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