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坂本 知行 院長の独自取材記事

坂本ファミリークリニック

(小牧市/小牧駅)

最終更新日:2024/04/12

坂本知行院長 坂本ファミリークリニック main

40年以上続く「坂本内科医院」を継承する形で、2012年に建物・医療機器を一新して坂本知行院長が開業した「坂本ファミリークリニック」。円形デザインの外観はスタイリッシュでありながら温かみが感じられ、清潔感のある院内には、坂本院長が設計段階から熟考を重ね、自ら選び抜いたインテリアが並ぶ。安心できる診療所をモットーに、患者の身体の不調だけでなく心の不安も癒やすことを理念とする坂本院長は、消化器内科を専門とし、肝臓の分野で臨床と研究の経験を持つドクターだ。患者を大切にする坂本院長の思いはスタッフにも浸透している。休日に娘と遊ぶのがリフレッシュ法という坂本院長に、クリニックや内視鏡検査のこと、今後の展望まで聞いた。

(取材日2017年2月16日)

家族全員が安心して通える地域のファミリークリニック

歴史ある「坂本内科医院」を継承し、「坂本ファミリークリニック」を開業されたのですね。

坂本知行院長 坂本ファミリークリニック1

はい。父は、1971年に「坂本内科医院」を開業して以来、地域の方々に支えられて診療を行ってきました。2012年に私が継承するにあたり、建物と医療設備を一新して開業しました。お子さんからご高齢の方まで、ご家族みんなが相談できるクリニックにしたかったこと、また○○小児科や○○内科といった堅苦しい名前よりも皆さんに親しみを感じていただけるように、この医院名にしました。また私がクリニックを継承してからも、週2回ではありますが、父も診療を行っています。

どのような年齢層の患者さんが多く来院されますか?

父の代から通院されている患者さんはご高齢の方が多いですが、ファミリークリニックとして開業してから親御さんからお子さんまでご家族で来てくださる方が多くなりました。おじいちゃんが風邪のお孫さんを連れて来られたりすることもよくあります。来院される患者さんはやはり近隣にお住まいの方が多いのですが、最近では大腸カメラなどの内視鏡検査をご希望されて市外から来院される方も多くなりました。また市内の開業医では珍しい、日本肝臓学会肝臓専門医でもあることから、肝臓疾患の患者さんも多く来院されています。時々ホームページを見て岐阜などの遠方から来てくださる方もいらっしゃいます。実は当クリニックのホームページはすべて私が一から作成しています。なるべく病気をわかり易く理解してもらえるよう努力して作っていますが、実際にホームページを見て来院される患者さんが多くいらっしゃるのはとてもうれしいですね。

クリニックのキャッチフレーズ「安心できる診療所」に込めた思いをお聞かせください。

坂本知行院長 坂本ファミリークリニック2

開業にあたって、体調に不安を抱えて来院される患者さんの気持ちを少しでも和らげ、相談しやすい雰囲気をめざしてクリニックをつくりました。患者さんがなるべく緊張しないように、病院らしくない雰囲気を出すのに苦労しました。設計士さんとかなり打ち合わせをして、内装を含め細部にわたってこだわりましたね。受付はやわらかいアーチ型であるだけでなく、高さにも配慮しています。椅子や壁紙なども自分で選びました。また、小児科の患者さんのことも考えて受付から見えるようにキッズルームを設けました。診察室の天井の壁紙には星の模様がついているのですが、お子さんはよく気づいて喜んでくれます。待合室は通常の待合室の他に、インフルエンザなどの感染力の強い感染症にかかってしまうリスクを少しでも減らせるよう感染症専用待合室を設けています。

より良い治療のために、最大限のコミュニケーションを

医師の道に進んだのは、やはりお父さまの影響ですか?

坂本知行院長 坂本ファミリークリニック3

そうですね。父の姿を見ていたというのが一番の理由だと思います。父の姿と言っても父は厳格で、診察中は絶対診察室に入ってはいけない、と言われていたので実際の診療を見たことはほとんどありません。違う道に進もうと思っていたこともありましたが、父から聞いた「医師のやりがい」という言葉を受けて、最終的に医師になろうと決めました。

名古屋市立大学に進学されてからのお話を聞かせてください。

最初は父のクリニックを継ぐことも、開業することも考えていませんでした。消化器内科の肝臓の部門に進み、臨床だけでなく研究をしていたこともありました。しかし、毎日試験管と向き合うより患者さんと向き合うことに魅力を感じたこと、また父が体調を崩したということも重なり、最終的に臨床に戻りました。臨床に戻って総合病院で働きましたが、先端医療に従事する医師として、とても充実したやりがいのある日々でした。 深夜に呼び出しがあっても、当直が続いても患者さんが待っていると思うと元気がでました。 しかし、さまざまな役目を担いながらの診療と時間の制約から次第に患者さんお一人お一人にしっかり向き合うことがなかなか難しくなってきました。そんな中、「やはり患者さんの話をゆっくり聞きながら診療したい」という思いが強く心に芽生えて開業を決意し、この地に戻ってきました。

診療の際に心がけていることはありますか?

坂本知行院長 坂本ファミリークリニック4

患者さんの不安や疑問をできるだけ聞くことです。診療の中で「他に何か聞きたいことはないですか」と実際に聞くようにしています。ただこちらの質問に患者さんに答えてもらえば簡単なのかもしれませんが、それだけではなく患者さんの気持ちや考えなどもなるべく聞くように心がけています。よく「肩が痛い」など現在の治療とは関係のない話が出てきたりしますが、それも何かと関連している可能性もありますので決して無駄なことではないと思っています。また状態が安定している患者さんでも、話を聞くだけでなく、聴診や血圧の測定などの診察を必ずするようにしています。お子さんの場合は、お母さんの不安が少しでも和らぐように病気の詳しい内容や注意点について、口頭でお話しするだけでなくプリントをお渡しして詳しく説明するように心がけています。

「このクリニックに来て良かった」の一言が無上の喜び

内視鏡検査について教えてください。

坂本知行院長 坂本ファミリークリニック5

胃の内視鏡検査は、以前から行われている口から行う方法と、鼻から行う方法があります。当院で胃カメラを受ける方のほとんどが、鼻から行う経鼻胃カメラ検査を選択されています。そちらのほうが、口からの検査に比べて楽に検査を受けることができます。当院では、画像も含めてさまざまな観点から精度の高い医療機器を導入していますが、最近さらに二酸化炭素送気装置を取り入れました。内視鏡検査は胃や大腸の中に空気を入れて膨らませてから検査するのですが、それを普通の空気でなく二酸化炭素にすることで急速に体に吸収され、検査後の腹満感などが楽になることが期待できます。

どんな時にやりがいを感じますか?

患者さんに「このクリニックに来て良かった」と言っていただけた時ですね。長い間悩んでいた方の症状が、こちらが提案した治療によって改善につながったら本当にうれしいですね。当院では治療を進める中でいろいろとお話を伺います。それぞれの患者さんの症状に合う薬を見つけるためにも、詳しく話を聞くことは重要です。最初から必ずその人に合う薬が見つかるとは限りませんが、そんなときでも「一緒に合う薬を探していきましょう」とお話しし、患者さんとよく話し合いながら一緒に治療を進めていきます。当院では西洋医学の薬ではなかなか症状が改善につながらない場合に、漢方薬も使いながら治療を行っています。漢方の併用がその症状に適していることもありますから。

読者へメッセージと今後の展望をお願いいたします。

坂本知行院長 坂本ファミリークリニック6

患者さんの体の不調だけでなく心の不安も癒やすことを理念とし、この地域における「家族みんなのかかりつけ医」であり続けたいと思っています。お子さんからご高齢の方まで、安心してどんなことでも相談してほしいですね。通院していただいている患者さんの健康がなるべく維持できるように、治療やお薬だけでなく日常の運動や食事など細かいところまでケアしていきたいです。生活習慣病の患者さんに、「痩せましょう」とただ簡単に言うのではなく、運動も食事もできることから少しずつ、なるべく身近な課題を見つけて取り組んでいただくように具体的なことを提案していきたいと考えています。また肝臓を専門にする医師として、B型肝炎やC型肝炎の治療に加え、最近増えてきている脂肪肝についても地域の中で啓発していきたいですね。

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