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井土 一博 院長、井土 まゆみ 先生の独自取材記事

井土医院

(名古屋市熱田区/日比野駅)

最終更新日:2021/10/12

井土一博院長、井土まゆみ先生 井土医院 main

地下鉄日比野駅から徒歩10分ほどの「井土医院」は、院長の井土一博先生が先代から引き継いだ、歴史ある医院だ。現在は一博院長が担当する内科と、妻のまゆみ先生が担当する心療内科にわかれ、夫婦で協力しながら運営している。2人の代になってから改装した現在の建物は、車いすでも入りやすいエントランスに、院内は明るいグリーンと淡いピンクで統一され、清潔感と安心感がある。待合室の大きな熱帯魚の水槽や、飾られている絵画も来院した人の心を和ませる。「心と体の総合医療をめざして、誠心誠意努力したい」と語る両名。勉強熱心で向上心が強く、スタッフや地域のドクターとも連携し、より良い医療をめざす先生方に話を聞いた。

(取材日2016年5月31日)

子どもの頃から親しんだ地に夫婦で開業

院長が医師になったきっかけと、開業までの経緯をお聞かせください。

井土一博院長、井土まゆみ先生 井土医院1

【院長】私は代々医師の家系の生まれで、5代目になります。父は内科医で、ここで開業しました。祖父は軍医でした。その環境で自然と医学に興味を持ち、医師をめざすようになりました。名古屋大学卒業後は、中京病院で研修をし、臨床が好きで、泊まり込みで重症患者の診療にのめり込みました。この時の経験が今の医師としてのベースになっています。その後、名古屋第二赤十字病院、名古屋大学附属病院で、内分泌内科医として働きました。仕事がすごく面白くて、力をつけてから医院を継ぐつもりでした。ところが、その時に、大腿骨頭壊死を発症したのです。自分の骨盤の骨を大腿骨に移植する大手術を受け、退院後も、3年間、松葉杖をついていました。医局で研究するのは難しく、退院後から、当院で働くようになりました。幸い杖なしで歩けるようになり、大学同級生の家内も、心療内科を開設して、父からの医院を継承しています。

地域にはどのような印象を持っていますか。

【院長】父が1957年にこの地で開業したので、私はここで育ち、地元の小中学校に通いました。人間関係の濃い、家内工業が盛んな所でした。まだまだ田んぼや畑も残っていました。1980年代後半から公害問題で多くの工場が転出し、それに交代するように国際会議場ができ、アパートやマンションが続々と建設されていきました。名古屋駅や栄にも近く、大学もできたので学生さんもすごく増えました。昔からずっと住んでいる方たちと、転入してきた若い世代の家族が共存しているというのが、この辺りの特徴です。

来院される患者さんについて教えてください。

井土一博院長、井土まゆみ先生 井土医院2

【院長】年齢層は、赤ちゃんからお年寄りまで幅広く、内容も、多種多様の内科疾患をお持ちの患者さんが来院されています。その期待に応えるため、総合内科として、どんな内科疾患にも対応できるよう知識習得に努めています。
【まゆみ先生】心療内科希望の方だけでなく、内科通院中に、相談をうける場合もあります。

待合室からの視点を忘れない

院内のこだわりについてお話ください。

井土一博院長、井土まゆみ先生 井土医院3

【まゆみ先生】この建物を改装するときに、いい設計士さんに巡り会い、一年以上かけて設計して、仕事のしやすい環境を作っていただきました。待合室は、和やかな気持ちでお待ちいただけるように水槽を設置しました。私たちの夢が詰まった医院になっています。
【院長】患者さんの健康を守る良質な医療を提供するため、専門医療との連携が重要と考えています。必要な場合は、信頼できる専門医をご紹介し、その後も連携を緊密に行って、患者さんと専門医の架け橋となるよう努力しています。専門医に的確な医療情報を報告することも重要です。そこで、コンピュータを最大限利用して、患者さんの多くの情報を一覧できる、当院独自の診療支援システムを開発しました。診察時も、瞬時に病態が把握できるようになり、患者さんと向き合う時間を増やすことができました。

医院の基本方針を教えてください。

【院長】私は病気をしたことで、大きく医師としての覚悟が変わりました。今まで、名大病院で医師として働いていたのが、翌日から、同病院の患者になったのです。自分の病気のこと、将来のこと、色々不安が渦巻きましたが、医師になかなか自分の気持ちを言えないことに気づきました。この貴重な経験をいかし、患者であった時の気持ちをいつも思い出して「待合室からの視点を忘れない」を、当院の基本方針にしました。患者さんが何を求めているか、それに対して私たちが何ができるか、を常に考えて動いています。患者さんは不安を抱えていると思うので、笑顔で接し、アットホームな場を作り、医院全体で支えられるよう努力しています。それから、患者さんに、できるだけわかりやすく説明することを、いつも心がけています。

まゆみ先生が心がけていることは何でしょうか。

井土一博院長、井土まゆみ先生 井土医院4

【まゆみ先生】私は、患者さんの中に「治る力」が絶対あると思っています。それをいかにうまく引き出せるか、を考えて日々の診療に臨んでいます。今抱えておられる症状は、これまでの人生でいろいろなことがあって出てきていると思います。ゆっくりお話しを伺いながら、課題を解決できるよう、一緒に考えていければと思います。

スタッフの連携やドクター同士の勉強会も

院内やスタッフ間の連携について教えてください。

井土一博院長、井土まゆみ先生 井土医院5

【院長】スタッフ間では毎月順番に、各部署ごとのミーティングを行い、情報共有と改善運動を続けています。ヒヤリ・ハットした出来事があれば「インシデントノート」に記録し、スタッフ全員で毎日少しずつ改善しています。また、近隣の薬局さんとの定期的ミーティングもとても勉強になります。
【まゆみ先生】内科の患者さんの症状の背景に心理的な要因があることも多く、院長と連携して対応しています。

今後の展望についてお聞かせください。

【院長】今後もより良い医療をめざしていきます。さらに、病気にならないようにする予防医療にも力を入れたいです。
【まゆみ先生】できるだけ社会や地域医療に貢献したいと思います。医療に対して、より幅広い視野を得るために、少人数の勉強会を院長と一緒に企画しています。そこで得たものを患者さんに還元していきたいと思っています。

趣味やリフレッシュ方法を教えてください。

井土一博院長、井土まゆみ先生 井土医院6

【院長】2人とも趣味が美術と歴史です。作品の背景にある歴史を知ることも楽しみで、日常と違う脳を活性化させて、リフレッシュしています。
【まゆみ先生】一緒に美術館巡りをしています。美術も歴史も「人を知る」ことだと思うので、とても面白いです。
【院長】医療は科学だけではなく、アートの部分があると思います。心を刺激することで心のセンサー感度が高まり、診療にもいい影響を及ぼしていると感じています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

【院長・まゆみ先生】当院では、その方の病状だけでなく、生活全般を視野に入れて、心と体の総合医療をめざすため誠心誠意努力しています。困ったことがあれば、気軽にご相談下さい。今年3月から、水曜日休診になりましたが、木曜日は夜診も始めましたので、宜しくお願いいたします。

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