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中川 順市 院長の独自取材記事

中川内科

(名古屋市中区/栄駅)

最終更新日:2023/05/10

中川順市院長 中川内科 main

名古屋市中区役所の向かいに立つ、エスエル医療グループのビル内にある「中川内科」。名古屋市営地下鉄東山線・栄駅から徒歩3分の場所にあり、電車を利用して市外から訪れる患者も多いという。先代院長が1975年に開業し、2020年に息子である中川順市先生が院長に就任しクリニックを継承。院内のリニューアルや電子カルテの導入など、患者とスタッフにとって快適なクリニックをめざし、新しいことにも積極的に取り組んでいる。「父は先進の医療にも詳しく、何でも知っていました」と、父であり先代院長との思い出を語る中川院長に、クリニックの歴史や診療方針、病気の早期発見の大切さなどについて話を聞いた。

(取材日2016年6月6日/再取材日2023年3月28日)

先代から継承したクリニックを、より快適な環境に一新

先代院長であるお父さまがクリニックを開業されたそうですね。クリニックの歩みを教えてください。

中川順市院長 中川内科1

エスエル医療グループができた3年後の1975年に私の父が開業し、1989年に医療法人化しました。グループには当初、専属の病院があり、自分が入院させた患者を回診したり、その病院の医師とディスカッションをして治療方針を決めていました。グループ内の先生方も同じようにされていたようですね。その名残からか、現在も午後3時30分には診察を終えるクリニックが多く、それ以降の時間で定期的にグループの会議や勉強会が行われています。私は大学病院に勤務していた頃から、週に一度父を手伝っていました。2008年に副院長に就任してからは手伝う頻度が増え、2020年に院長に就任しクリニックを継承した流れです。

お父さまと二人三脚での診療で、何か学ばれたことはありますか? 

いろいろ学びましたね。父の口癖は「これ知ってるかね」。聞かれた側は、「知らない」と答えたら叱られるかも……と思いますが、父は「知らない」と返事されるのを期待していて、ニッコリ笑って教えてくれるんです。知ってると答えると、「そうかね」と一言(笑)。父は特に英語が得意で、新しい英語の論文を自分なりに簡単にまとめて、私や他の医師に教えたり、医療雑誌に投稿したりしていました。言葉の語源にもこだわりがあったようですね。昔から非常に多くの本を読んでいました。いろいろな知識がベースにあるので、患者さんを全人的に、包括的に診ることができたのでしょう。幼い頃から患者さんのために一生懸命取り組む父の背中を見て、自然と医師を志してきたので、これからも父の想いを引き継いでいきたいと思います。

2020年にクリニックの内装をリニューアルしたそうですね。

中川順市院長 中川内科2

開院してから40年以上、院内はほとんど変えていなかったので初めての改装でした。明るい雰囲気にしたかったので、壁紙を白色にしたり随所に木目を使用したりしました。患者さんもスタッフも気持ち良く過ごせるような環境に変わったと思います。患者さんとスタッフがすれ違うことのないよう動線を分離したり、スタッフの休憩スペースを設置したりするなど、スタッフ全員でアイデアを出し合いながらレイアウトを決めました。診察室の窓から見える街路樹の緑もポイントです。診察中はブラインドでどうしても隠れてしまうんですけどね(笑)。

電子カルテを導入されたそうですね。診療に変化はありましたか? 

2022年2月から使用しています。私は父のように達筆ではないので、以前から電子化したいなと考えていたのです。カルテを電子化しクラウド化することで、どこにいても患者さんの情報がわかるようになりました。診療時間外も患者さんからの電話相談に応じられますので、電子カルテを見ながら対応したり、その場で他院への紹介状を作ったりしています。また、検査内容や検査結果のひもづけが簡単にできる点も、電子カルテのメリットですね。患者さんのためにも電子カルテを導入して良かったなと感じています。スタッフは、導入すると決まってから、どのようにしたら診療がうまく流れるかをシミュレーションしてくれていました。実際にスタートしてからは、改善点があればその都度変えていくように、積極的に工夫してくれています。

同グループの他院と連携し、患者の体と心に寄り添う

診療の際に大切にしていることは何でしょうか? 

中川順市院長 中川内科3

私がめざす診療は、患者さんに寄り添いながら、一人ひとりに合った検査や治療をすることです。話をよく聞く一方で同調しすぎないように注意し、適度な距離間を保ちながら診療するようにしています。患者さんの悩みを聞いていると、心臓は「心」と強いつながりがあることを感じます。緊張すると脈拍が上がるように、心の状態が体に影響を及ぼすことがよくありますよね。動悸にお悩みの方がいたとして、心臓の病気が原因のことももちろんありますが、ストレスや不安が症状を引き起こしていることも少なくありません。命に関わる病気だと思い、不安に思うこともありますよね。患者さんの不安や心配事に焦点をあてて寄り添うために、患者さんの話を聞く際は、開かれた質問(open question)と、積極的傾聴(active listening)を意識するようにしています。

長年通われている患者さんが多いそうですね。患者層について教えてください。

父の代から通われているご高齢の方が多いです。50歳以上の方は、健康診断で高血圧や高コレステロールを指摘されて当院を受診されるケースもありますね。若い世代では、胸に痛みや違和感があり、病気を心配して訪れる方もいらっしゃいます。栄駅から近いため、電車を利用して市外から訪れる方もいらっしゃいますね。当院では、循環器内科の診療を中心に、内科全般の診療に対応しています。必要があれば、症状に応じた専門の医師に診てもらえるよう、同じビル内にあるエスエル医療グループのクリニックを紹介します。気になる症状やお悩みがあれば、ご相談ください。

同じビル内のクリニックと連携されているのですね。

中川順市院長 中川内科4

グループ内での紹介はよくあることなんです。一つのビルの中で紹介し合えることが、グループ医療の強みです。自分の専門外のことは、たとえ当院で対応できたとしても、信頼できる専門の先生に診てもらったほうが患者さんにとって良いですよね。各クリニックの先生方の人となりに応じて、「この患者さんには、あの先生と相性が合うかな」と考えて紹介するようにしています。

患者との縁を大切にし、直接的・間接的に健康を見守る

病気の早期発見にも力を入れているとお聞きしました。

中川順市院長 中川内科5

どのような病気でも早期発見が大事です。注意を促すために、待合室の掲示物やサイネージで検査や予防接種を呼びかけています。待合室でただ待つだけではもったいないので、その時間を利用して何か情報を得ていただきたいですね。例えば、院内の掲示物を見て「予防注射を受けてみようかな」などと思っていただけるとうれしいです。当院オリジナルの簡易人間ドックもありますので、興味のある方はご相談ください。クリニックでの待ち時間をきっかけに、病気の早期発見や治療につながることを期待しています。

スタッフの皆さんについて教えてください。

看護師3人、受付2人が活躍しています。積極的に患者さんに声をかけてくれるので、大変助かっていますね。患者さんも、声かけ一つで、リラックスされると思います。月に一度はスタッフ同士が顔を合わせるカンファレンスを実施し、意見交換を行っています。私から何か指示することはほとんどないです。「いつもよく働いてくれてありがとう」と伝えるようにしています。あとは、忙しい時にこそ深呼吸をしましょうと呼びかけるくらいでしょうか。自分にも言い聞かせています(笑)。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

中川順市院長 中川内科6

長年通われているご高齢の方が多くいらっしゃいますので、通院が難しくなった時に備えて訪問診療に対応できるよう体制を整えています。また、働き盛りの方や若い世代の方が少しでも通いやすくなるよう、毎週月曜と水曜は午後5時30分まで診察しています。相談だけでも構いませんので、お気軽にお越しください。当院が大切にしていることは、患者さんに寄り添い、患者さんに合った診療をすること。患者さんとのご縁を大切にし、同ビル内のクリニックや他の病院と連携しながら、より良い治療を患者さんと一緒に見つけていきたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック:1万2000円(詳細についてはクリニックまでお問い合わせください)
※オプション:胸部CT/1万5000円、心臓超音波検査/1万円、慢性心不全リスク検査/3500円、頸動脈エコー/5000円

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