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二河田雅信 院長の独自取材記事

茅ケ崎産婦人科医院

(茅ヶ崎市/茅ケ崎駅)

最終更新日:2021/10/12

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JR茅ヶ崎駅よりバスで7分、バス停より徒歩5分ほどの住宅街に、ペンションのような可愛らしい外観の「茅ケ崎産婦人科医院」が佇んでいる。元々同地にあった産婦人科医院に副院長として携わった二河田雅信院長は、2年後に勇退した院長に代わって当クリニックをリオープンさせた。二河田院長が長年温め続けてきたアイディアが随所に光っており、陽当たりの良いガラス張りのキッズルームや家族で泊まれるファミリールームなども完備。上に小さな子どもがいる経産婦への配慮が感じられる。また、自身が産婦人科医となるきっかけともなった早産予防に特に注意しているという。「喜びも悲しみも、分かち合いたい」という人情味あふれる二河田院長に、早産予防のお話やクリニックの特色についてなど、じっくりと伺った。

(取材日2015年10月9日)

患者や家族、赤ちゃんと深く関わりたくて開業に踏み切った、ベテランドクター

この地で、前身となる産婦人科医院があったそうですね。

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はい。浜見平団地ができた頃に各種診療所の誘致があったそうで、出口奎示先生がここで産婦人科医院を開院されました。その後、出口先生は40年間現役でやってこられたのですが、80歳という高齢にさしかかり、仕事を譲れるような産婦人科の医師を探していらっしゃいました。その当時、私は茅ケ崎市の隣にある平塚市民病院の産婦人科に勤務していたのですが、ちょうど開業に意識が向いてきた時だったこともあり、お話をお受けしました。個人のクリニックでの勤務は初めてでしたので、開業医としての仕事の仕方を教えていただき、2年後に出口先生はご勇退されて、そのあと私が院長として当クリニックをスタートさせました。

では、こちらで開院されるまでの経緯について、教えてください。

母校である慶応義塾大学病院の産婦人科で1年間研修医をした後に、埼玉県和光市にある国立埼玉病院(現・独立行政法人 国立病院機構 埼玉病院)、栃木県にある足利赤十字病院でそれぞれ1年ずつ学び、再び慶応義塾大学病院の産婦人科に戻って3年間助手をしました。その後、平塚市民病院で、産婦人科医長として5年間勤務しました。これらの病院はいずれも地域の基幹病院ですので、個人クリニックでは対応困難なハイリスク患者さんが紹介されてくることも多く、様々な症例や手術にも携わっていました。産婦人科はチームで診ているところがあるので、自分が直接受け持っている患者さん以外でも診る機会が多く、様々な症例に対応してきたことが非常に勉強になったと思います。

開院を決められたのは、どのような理由からでしょうか?

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今まで勤務してきたのは大きな病院でしたから、一人の患者さんを診察から出産まで全て一人で診るということはあまりなく、もっと患者さんやご家族、生まれてくる赤ちゃんと深く関わりたいという思いが強くなってきました。また、当時は出産を扱う病院が少なくなってきて、「お産難民」という言葉も使われた頃でした。そんな時に、出口先生の産婦人科医院の灯を消してはいけないと思ったことも、動機の一因になりました。こちらで開院する際、平塚市民病院から気心の知れたスタッフが何人か一緒に来てくださって、とても心強かったです。10年以上一緒に仕事をしているスタッフも多く、チームワークは良いと思います。仕事に真摯で患者さん想いのスタッフの方々は本当に当院の宝です。また、副院長の春日美智子医師は慶応大学産婦人科医局の1年後輩で、開院2年目から常勤医として参加してくれています。女性医師に診てもらいたいという患者さんにも喜ばれています。春日医師のおかげで私も少し休める時間ができ、今までやってこられたと思います。

早産の予防に力を入れ、ファミリールームや和室の陣痛室などのアイディアも生かす

クリニックの特色について、教えてください。

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一般的な婦人科と、妊産婦の方を診る産科をしております。最近はお仕事をされている女性が多いですから、土日祝日や年末年始も診療をしています。出産や緊急性のある患者さんについてはもちろん24時間体制で対応しています。また、出産時の入院施設は全室個室になっており、ご家族で泊まれるファミリールームやLDR(陣痛、分娩、回復まで同じ部屋で過ごす出産システム)などをご用意しています。ファミリールームは、上のお子さんを預かってもらえる人がいない方々から喜んでいただいています。ご家族でゆっくり過ごしていただけますし、ご主人やお子さんが家族部屋から通勤通学されることもあります。他に和室の陣痛室があり、狭いベッドの上でいるより畳の部屋の方が過ごしやすいのではないかという、事務長である妻の発案で始めました。こちらも個室ですので、ご家族の方も気兼ねなくご一緒に過ごすことができます。また、入院中の食事が美味しいと好評をいただいていますね。

早産の予防に力を入れていらっしゃると伺いました。

はい。実は、私が産婦人科医になった理由につながるのですが、早産などで、生まれた時に大きいダメージがあると、それを一生引きずってしまうことになるため、大変な思いをされる方を減らしたいと切に願っています。“早産”という言葉だけでみると、ただ早く生まれただけというイメージかもしれませんが、色々な機能が十分に育っていない、つまり未熟な状態で生まれてくるということは、とても大変なことなんです。皮膚のバリア機能が十分に備わっていないため、水分は体内からどんどん蒸発してしまうし、皮膚からの感染も容易に生じます。また肺機能も成熟していないため、呼吸をするとパンクしたり十分なガス交換ができないこともあります。たとえ命をとりとめたとしても、様々な後遺症が残る可能性があるため、早産はできるだけ避けないといけません。予防の方法についてですが、妊婦健診の際は必ず内診をさせていただいています。超音波の器械を膣内に入れて子宮口を的確に診たり、膣炎の治療に力を入れたりして、かなり早産を減らすことができているのではないかと自負しています。

診療の際、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

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お母さんやご家族の方たちと、気持ちを分かち合いたいと思っています。長時間の陣痛で辛い思いをしている妊婦さんに寄り添ったり、分娩の喜びを一緒に経験させていただいたり、妊婦さんの気持ちや状態を身近で感じることが、良い診療につながると信じています。妊娠には流産などもあって良いことばかりとは限らないため、そういう悲しい時にも共感し、その時の最良の道を探るお手伝いをさせていただきたいと思います。

妊娠前から健康な状態を保ち、元気な赤ちゃんを産む手伝いがしたい

医療への道および産婦人科医をめざすようになったきっかけについて、教えてください。

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高校生の頃は生物学の研究をしたいと考えていたのですが、両親に勧められたこともあり、医師になりたいと思うようになりました。医学部に入学し、色々な科を経験していく中で一番印象に残ったのは小児科でした。脳性麻痺で思うように体を動かせないお子さんや、重いてんかん発作のお子さんなどを診ることがあり、その大きな原因として、早産や新生児仮死があることを知りました。出産時にスムーズなスタートを切れていたら、全く違う健康な生活をしていたかも知れないと思うと非常に残念な気持ちでいっぱいになり、医師になるなら、そこに自分の時間を使いたいと強く思いました。妊娠分娩という、人生の中でも危険な時期を母児共に無事通過し、一人でも多くの元気なお子さんが生まれるお手伝いをすることが、今の私の生きがいです。

休日はどのように過ごされていますか?

出産は365日24時間待ったなしですから、慢性的運動不足になりやすいんですよね。そうすると長く勤めていくことができなくなりますから、春日副院長の診療日で、医院が落ち着いている時に、体力づくりのために長距離散歩をしたり山登りをしたりしています。山登りは、妊婦さんの陣痛とどこか似ているところがあるなと思い、男性である私が少しでも妊婦さんのお気持ちに近づけるのではないかと。一歩一歩坂道を長時間歩き、でも最後に良いことが待っているようなところとか……似ていませんか?他に東海道五十三次ウォークやいろいろな街歩きもしています。以前は歴史好きというわけでもなかったのですが、茅ケ崎市に越してきて近所で弁慶塚を見かけたことがきっかけで。私が生まれた和歌山は弁慶生誕の地と言われているのですが、弁慶が茅ケ崎とどう関係あるのか知りたいと思ったことからすっかり歴史や地学(=長い歴史)にはまりました。ちなみに源頼朝は相模川に馬ごと落ちたことがきっかけで亡くなったそうで、弁慶や義経の怨霊に祟られたせいだろうと、その霊を慰めるために弁慶塚や御霊神社ができたとか。街道歩きや街歩きは歴史や地学的特徴も楽しみながら一日3万歩以上歩くこともあります。あちこち歩き回ったので、里帰り出産の方と遠くの街のことで話が弾んだりしますし、コミュニケーションにも多少役立っているかもしれません(笑)。

妊娠・出産を考えている読者に、メッセージをお願いします。

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妊娠してから急に生活習慣を良くしようとしてもなかなかできないこともありますので、妊娠を考え始めた時から生活習慣を良くしていくのが理想です。食生活の改善や適度な運動も大切ですし、夜更かしをしていると血圧や血糖などによくないので、ゴールデンタイムと言われている夜10時くらいに就寝するとすごく良いと思います。葉酸は妊娠してから飲んでも間に合わないので、妊娠数か月前から摂取された方がいいですね。また妊娠初期に風疹に罹ってしまうと高い確率で赤ちゃんに奇形を起こしてしまいますので、妊娠する前に抗体をチェックしたり、必要ならワクチンを接種しておくのも重要だと思います。今なら男性パートナーも含め、風疹の抗体検査やワクチン接種が廉価でできることが多いので、インターネットなどで検索なさってみてください。

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