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齋藤 洋子 院長の独自取材記事

齋藤医院

(大田区/西馬込駅)

最終更新日:2021/10/12

齋藤洋子院長 齋藤医院 main

都心に近くも、落ち着いた環境に恵まれた大田区馬込地区。都営浅草線の西馬込駅から徒歩5分と至便な立地で、約60年にわたり医療を提供し続けてきたのが、小児科・アレルギー科・内科の「齋藤医院」だ。1998年から院長を務める齋藤洋子先生は、大学病院や総合病院の小児科で研鑽を積んだ、経験豊富なドクター。発熱や咳・鼻水、腹痛、発疹といった一般的な症状や、気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の診療のほか、日本小児科学会認定の小児科専門医でもあり、子どもの発達障害の診療も行う。「小児科専門の医師としてのやりがいは、お子さん一人ひとりの成長を長く見守っていけること」と語る齋藤先生に、クリニックの歴史や日頃の診療、新設した病児保育について話を聞いた。

(取材日2019年9月7日)

近隣の病院と連携し、子どもたちの健康をサポート

クリニックの歴史と、院長になられるまでのご経歴を教えてください。

齋藤洋子院長 齋藤医院1

当院は1959年に、小児科の医師だった父と産婦人科の医師であった母の2人で開業したクリニックです。今お子さんを連れてくる親御さんの中には、当院で生まれた方も多いんですよ。中には、3世代で通ってくださっているご家族もあります。私は東邦大学を卒業後、東邦大学医療センター大橋病院や公立昭和病院、横浜船員保険病院(現・横浜保土ケ谷中央病院)の小児科で研鑽を積みました。病院勤務を続ける中でいずれは開業しようと思っていたところ、私の兄が「後は継がない」と言ったので、それなら自分が両親の続けてくれた当院を継ごうと、1998年に院長に就任しました。

院内がとても広くて、すてきなクリニックですね。

両親から受け継いだ設備を利用して診療しているわけですが、立地も良く、診療スペースも十分確保されていますから恵まれた環境だと思います。建物自体は1983年に両親が建て直して、2013年頃に私が内装をリフォームしました。リフォーム時には、特に院内感染の防止にこだわり、予防接種や健康診断などで来院する元気なお子さんと、発熱や腹痛などの症状で診察を待つお子さんが一緒にならないよう、待合室を分けました。また、感染症にかかっているお子さんは病気ごとに別室で待機していただき、通常の玄関とは別の入り口から出入りできるようになっています。さらに、性能にこだわった空気清浄機を導入し、クリーンな空気を循環させています。

患者さんの主訴はどんなものが多いですか?

齋藤洋子院長 齋藤医院2

いわゆる“風邪症候群”や胃腸炎など、感染症のお子さんが中心です。どの疾患でも、診察の結果、重症度が高く当院での対応が難しいと判断した場合は、信頼できる大学病院や総合病院のドクターに迅速にご紹介しています。幸いこのエリアは医療環境が良く、当院から自転車で行ける範囲にも複数の大病院があります。その中でもドクターの専門領域などを鑑みて、適切な施設にご紹介するよう心がけています。 小児科は全般的に診る必要があるし、高度医療が必要かどうか見極めなくてはなりません。その見極めも開業医の仕事の一つだと思っています。一番大切なのは患者さんが良くなることなので、必要であれば専門機関を紹介しています。

子を持つ親の力になりたいと、病児保育をスタート

数ある診療科の中、小児科を専門に選んだのはなぜですか?

齋藤洋子院長 齋藤医院3

強いていえば、子どもの正直さに惹かれたからだと思います。大人は取り繕ったり、本心を隠したりすることもあると思いますが、子どもはいつでも正直で、目線を合わせやすいような気がしています。今では小児科医師は私の天職だと思っています。小児科は忙しいですが、それすら楽しいです。教科書でしか見たことがないような病気の子どもを診る時は自分自身勉強にもなります。病気を診るのも子どもを見るのも好きですね。また、お子さん一人ひとりの成長を見届けられることは大きなやりがいとなっています。成育の過程を見守っていけるのは、開業している小児科医師ならではの楽しみかもしれませんね。

新しく病児保育を始められたそうですね。

以前は当院の2階で母の介護をしていました。その母も3年前に亡くなったので、2階の空いたところを他科に貸そうか、それとも新しいことを始めようか悩んで、病児保育を始めることにしました。普段両親が働いていて、保育園に行っている子どもの具合が悪くなった時には、保育園側はもちろん「休ませてください」となりますよね。その時にみんながみんな身内の誰かに子どもを頼めたり、仕事を休めたりできるわけでもないと思います。実際、私も自分の子どもの具合が悪くてもなかなか見てあげられず、申し訳ないことをしたなと思った経験がありました。自分自身の経験からも、親御さんの力になりたいと思い、病児保育のできる環境をつくりたいと思いました。

病児保育の人員配置や、心がけていることについてお聞かせください。

齋藤洋子院長 齋藤医院4

生後5ヵ月以上から小学校就学前までの子どもを1日4人まで預かっています。まだ始めたばかりですので、初めて利用するという子がほとんどです。子どもたちは病気にかかっている上、初めての場所に来ているわけで、最初からにこにこ笑顔でいるような子はほぼいません。そんな子どもたちが少しでも安心して過ごせるよう、子ども1人に対してできるだけ保育士が1対1で、ご家庭でお母さんがやっているようなケアをするように心がけています。もちろん完全にお母さんと同じことはできませんが、できるだけそれに近い安心感を与えられる環境づくりに配慮し、「また使いたくなる病児保育」でありたいと思っています。

子どもだけでなく、親のサポートも小児科医師の役割

毎日たくさんの患者さんが来られますが、診療において心がけていることはありますか?

齋藤洋子院長 齋藤医院5

できる限りどの方にも平等に診療すること、患者さんの話を聞くことを心がけています。患者さんは主訴以外にも、医師に言いたいことや聞きたいことがあると思うんです。そういったことを聞くようにしていますし、相談されたことにはできるだけ丁寧に答えたいと思っています。また、いくらたくさんの患者さんが来られるからといって、一人あたりの診療時間を短くするのはなんだか違うと思うんです。診療時間はきちんと取った上で、待ち時間を短くするようにしています。そのために、予約システムを導入してインターネットで当日の診療予約や順番の確認ができるようにしています。

お忙しいかと思いますが、どのようにリフレッシュされていますか?

テニスが趣味で、仲間と一緒に週1回のペースでプレーしています。テニスは試合を見るのも好きで、海外旅行に出かけるときは、テニス観戦を予定に組み込んでいます。ロンドンとリオデジャネイロのオリンピックでも、現地でテニスを観戦したんですよ。リオデジャネイロオリンピックではテニス以外の競技も観戦して、男子体操団体の金メダル獲得の瞬間を見ることができました。

最後に、読者や地域の方にメッセージをお願いします。

齋藤洋子院長 齋藤医院6

子育て中のパパ、ママには、育児を楽しんでほしいと思います。私も子育て経験者ですが、子どもを産んだから親になれるわけではなく、子どもを育てていく過程で親になっていくのだと思います。最初から完璧な親はいません。子どもを育てながら、子どもと一緒に親も成長していけばいいんです。当院では、お子さんの治療だけでなく、親御さんへのサポートも小児科医師の大切な役割の一つだと考えて、子育てに関する質問やご相談にも対応しています。不安なとき、悩んだときは、お気軽にご相談ください。

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