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窪谷 潔 理事長の独自取材記事

窪谷産婦人科

(柏市/柏駅)

最終更新日:2019/12/06

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広々とした院内の「窪谷(くぼのや)産婦人科」は、隅々まで患者への配慮が行き届いたクリニックだ。産婦人科としての精密な診療を行うのはもちろんのこと、母親や家族のコミュニティーセンター的役割を果たしている。院内では、子育て応援サロンや母親学級など、さまざまな集まりが催され、2015年2月からは産前産後デイケアサービスを新たにスタート。妊娠中から育児中まで「お母さん」のケアに力を入れ、管理栄養士や臨床心理士、産前産後ケアの専門家も在駐。食事も提供している。たくさんの活動を精力的に行いながらも、「患者さんのためになるクリニックをめざして、やるべきことはまだまだあります」と話す窪谷潔理事長の情熱にふれた。
(取材日2015年12月8日)

専門スタッフによる産前産後デイケアサービスにも注力

2015年2月より産前産後デイケアサービスがスタートしたそうですね。

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はい。当院は、母体も子どもも健康に出産を終え、健やかな育児ができることをめざしているのですが、その中でも特に産後のケアを強化したいと思っています。お産を扱う医療現場は一分一秒を争う緊張感で、慌ただしい雰囲気に包まれやすいもの。育児が始まってから相談したいことがあるお母さん方にとって、なかなかゆっくりお話ができないケースもあるでしょう。そこで当院の4階に専用の施設を設け、家族同伴の育児演習や育児相談、妊娠中や産後のお母さんのための整体、赤ちゃんを預けて一日ゆっくり体を休めてもらうための産後デイケアなどを提供しています。お母さんたちが豊かな愛情で赤ちゃんと向き合っていくため、助産師や赤ちゃんの育児演習などを担当する産前産後ケアの専門員など専門的な知識や経験を持つスタッフがサポートしていますので、安心してご利用いただきたいですね。

産前産後ケアで特に重要なのはどのような面でしょうか。

お母さんの心のケアです。出産や育児は、経験前に想像しているよりはるかに大変なことです。ホルモンの影響で気持ちの揺れが激しくなるこの時期に、周囲の人のサポートなしに、お母さんが一人で出産・育児に向き合っていくのは難しいことでしょう。近年子育てが不安で、お子さんを愛したいのに愛せない、そんな悲しい思いを抱えているお母さんたちが増えた背景には、核家族化が進む世の中で相談する相手がいない、相談の仕方がわからない、という問題もあります。妊娠、出産、育児に至るまで、お母さんのメンタルケアを産婦人科が担うことで、本来あるべき家族の笑顔が守れたらうれしいです。

妊娠中の女性が気をつけるべきことはありますか?

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バランスの良い食生活が大切で、特に塩分の摂取量には注意が必要です。当院では管理栄養士などに相談することもできますので、妊娠中の健康的な食生活を知っていただきたいと思います。母体にとって大切なのは「体重が増えないこと」ではなく、「バランスの良い栄養と適切な体重増加」。妊娠中は体重が増えないようにと指導していた時代がありますが、適切な範囲での体重増加は健康的な赤ちゃんの成長につながっていますので、過度な体重制限は産婦人科の中で見直されるようになりました。喫煙や飲酒はたとえ少量であっても勧められませんので、きちんとお話しさせていただきます。

命と真摯に向き合う心がより良い診療につながる

先生が産婦人科の医師になったきっかけを教えてください。

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当院は、1960年に父が開院した有床診療所です。幼い頃から父の後を継ごうと思っていたわけではないですが、医師家系で育った私にとって、医師になることこそがごく自然な道でした。父の後ろ姿を見ながら、産婦人科がいかに重要かつ、やりがいのある仕事か肌で感じてきたため、産婦人科の医師になるのは特別なことではなかったのです。私が医師になった頃は、産婦人科医師も産婦人科そのものも少なくなり、医師不足が深刻になっていた時代。帝王切開、大量出血、新生児蘇生、救急搬送など何らかの緊急事態が毎週のように起こる現場です。真夜中であろうがお産があれば飛んでいく父母や兄を見ながら、過酷な職業であることは十分承知していました。それでもこの道を選んだのは、誰かがやらなければいけない大切な仕事だと、心のどこかで感じていたからだと思います。

先生の診療モットーを教えてください。

自分ができること、できないことをきちんと分けて考え、患者さんにとって最も良い診療を考えています。医師は常に患者さんの命と隣り合わせです。目の前に患者さんがいれば精いっぱいの力を尽くすのは当たり前で、困難な壁も乗り越えていくことが医師の務めだと思っています。一つ一つの診療に真摯に向き合うことと、迅速に対応することが、患者さんのためになる医療につながっていると信じています。

診療の際に、先生が特に心がけていることは何ですか?

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患者さんの話をよく聞くことです。お産を扱う当院は内科などと違い、多くの場合が病気の方ではなく、健康なお母さんが来院されます。ここで大事なのは、どのような病気にかかっているかの「検診」ではなく、体に何も異常がなく健康であることを確認する「健診」。そう聞くと非常に穏やかな医療現場を思い浮かべるかもしれませんが、何が起こるかわからないのが妊娠でもあります。突然母体や子どもの命に関わる事態に直面する可能性がある産婦人科に大切なのは、いついかなる時も迅速に対応できる体制。普段から患者さんのお話をよく聞き、身体的、精神的、社会的にその方と向き合い、適切な対応を常に考えておくことが重要なのです。妊娠は女性だけでなく、旦那さんを含む家族みんなに関わってくること。妊婦健診も何回かは旦那さんと一緒に来ていただくのが理想ですし、バースプランを作成し、立ち会い出産のご希望も伺うようにしています。

月経周期を意識した「コンディショニング」の大切さ

クリニックの今後の展望を教えてください。

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産前産後デイケアサービス、新生児科の医師と連携して胎児超音波検査の精度をより高めたいと考えています。最近は妊娠中の歯科検診の重要性が認識されるようになってきました。妊娠中はお母さん方の健康への意識が高まる時期でもあり、お母さんご自身の将来の健康のためにも口腔ケアは重要です。また、当院の分院である不妊治療専門施設「窪谷産婦人科IVFクリニック」もありますので、不妊治療で妊娠された方も安心しておかかりいただけるように努めています。これからも産婦人科だけに留まらず、お子さんやご自身の未来の健康まで考えた包括的な活動を行っていきたいですね。

妊娠・出産に限らず、女性が健康を維持するために大切なこと、意識してほしいことはありますか?

月経周期を意識した「コンディショニング=体調管理」です。女性の体調は、月経によって1ヵ月の中だけでも大きく変化します。日本はまだまだ月経調節などへの意識が低いといわれていますが、昨今、ようやく女性アスリートのコンディショニングが注目されるようになってきました。女性アスリートの活躍には、「女性の体に対する適切な体調管理」も必要不可欠。なおかつ、こうした心がけは、内膜症などの婦人病予防にもつながっていきます。また、体重減少からくる無月経が長期に及ぶと、疲労性骨折を起しやすくなると知られています。閉経後の骨粗しょう症も女性ホルモンの減少により起こりやすくなります。これらを防ぐためにも、適切な栄養摂取と適度な運動が大切です。ぜひ皆さんに普段から心がけていただきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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近年、「妊活」という言葉が盛んに言われるようになりましたが、出産の高齢化で妊娠がしづらくなっていること、妊娠前からの健康的な生活が妊娠には大切なことをもっと皆さんにお伝えしていきたいです。また、10代など若い頃から、ストレスなどにより生理不順や月経痛などで悩む方も増えていますが、これから結婚、妊娠、出産を経験していくその世代の女性たちに健診を受けてもらい、女性に起こり得る症状の正しい情報を知ってほしいと考えています。当院は2015年7月に予約受付システムを導入。インターネットで外来の進み具合をご確認いただけるなど、待ち時間の短縮に努めています。産婦人科は敷居が高いと思われがちですが、悩みや不安なことがあればご相談いただき、ぜひ妊娠をする前からご自分の健康への意識を強く持ってください。当院はどんな時も女性の味方として、皆さんのニーズに応えられるクリニックでいられるよう努めていきます。

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