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丹羽 康雄 院長、丹羽 やす子 副院長の独自取材記事

丹羽眼科

(松戸市/新松戸駅)

最終更新日:2023/08/29

丹羽康雄院長、丹羽やす子副院長 丹羽眼科 main

新松戸駅エリアには樹木の名前を冠した通りがいくつかあるが、その一つ、ゆりのき通りにあるのが「丹羽眼科」だ。丹羽康雄院長が1980年に開業して以来、現在の場所への移転を経て、40年以上にわたり地域住民の目の健康を守っている。長女である丹羽やす子副院長は、康雄院長が積み重ねてきた地域との信頼関係を大切にしつつ、さらに利用しやすいクリニックをめざして新たな風を取り入れている。康雄院長はやす子副院長について「新たな分野も積極的に研究する頼もしい存在」だと評し、やす子副院長にとって康雄院長は「最も尊敬できる医師」だという。 松戸市内の医療機関や順天堂大学医学部附属順天堂医院との連携を強化し、子どもから高齢者までを対象にさまざまな目の悩みに対応する同院。その特徴や診療内容について両先生に話を聞いた。

(取材日2023年7月11日)

歴史を大切にしながら、時代に合わせた眼科医療を提供

こちらは40年以上の歴史があるクリニックだと伺いました。

丹羽康雄院長、丹羽やす子副院長 丹羽眼科1

【康雄院長】私が開業したのは1980年です。当時子どもだった患者さんが成長して親になり、お子さんを連れて来院されるのを見ると歴史を感じますね。2010年よりやす子副院長が診療に加わり、2016年に移転とともに環境を整備してリニューアルしました。クリニックの歴史と同じく患者さんも私も年齢を重ねてきましたが、今後も引き続き「目のことなら丹羽眼科にお任せしたい」とおっしゃっていただけるような診療を続けていきたいと思います。
【やす子副院長】以前の建物はだいぶ古くなっていましたから、移転を機に利便性を追求し、清潔でなおかつプライバシーを保てるようなクリニックに改装しました。院内はバリアフリーで診察室は個室になっています。院長が積み重ねてきた地域との信頼関係を大切にしつつ、時代のニーズに合わせて柔軟に進化していきたいですね。

先進の検査・治療機器を取り入れていらっしゃるそうですね。

【やす子副院長】病気の早期発見につなげるため、良いと思った医療機器は積極的に導入しています。例えば3次元OCTは、緑内障・糖尿病網膜症・加齢黄斑変性などに関わる網膜や視神経の状態を詳しく調べられる検査機器で、造影剤を使わずに目の血管を調べられる血管造影検査も可能です。散瞳不要で目の中を確認できる広角眼底カメラ、角膜厚も同時に測れる眼圧測定機器、両目で行える緑内障の視野検査機器も導入しています。また白内障手術では、手術中の眼内圧の変動を抑制するための先進のシステムを搭載した手術機器を用い、安定性や効率性に配慮しています。眼科医療は日進月歩。新しい治療法や治療検査機器に常にアンテナを張るようにしています。

どのような症状の方が多く来院されますか?

丹羽康雄院長、丹羽やす子副院長 丹羽眼科2

【康雄院長】緑内障の患者さんは依然として増加傾向にあり、当院でもその診断と治療に力を入れています。緑内障は眼圧の上昇によるものとされてきましたが、最近はそれによらず発症するケースも多いです。現在、治療でできることは進行抑制に限りますので、早期発見・早期治療が重要です。症状が出にくい病気ですから、特に緑内障のリスクの高まる40代以上の方には定期検診をお勧めします。開業当初から通ってくださる患者さんがご高齢になり、白内障の手術を希望される方も増えてきました。
【やす子副院長】お子さんの弱視や近視のご相談、大人の方ですと糖尿病の患者さんも検査に来られます。また最近ではぶどう膜炎の患者さんが増えているように感じます。放置すると白内障や緑内障など合併症を引き起こすほか、失明の危険性もありますから、少しでも異常を感じたらすぐにいらしてください。

良い治療のためにはコミュニケーションが不可欠

糖尿病と目の症状には関係があるのですね。

丹羽康雄院長、丹羽やす子副院長 丹羽眼科3

【やす子副院長】そのとおりです。糖尿病は全身の血管にダメージを与えるのですが、特に影響を受けやすいのが目・心臓・腎臓です。糖尿病網膜症になると、目の中で血管が詰まったり破れたりしてしまいます。失明に至ることもある病気なのですが自覚症状を感じにくく、眼科で定期的に診ることが重要です。先ほど挙げた血管造影検査は、糖尿病網膜症の治療方針決定に役立ちます。

緑内障に対してはどのような治療を行っているのでしょうか?

【康雄院長】どうしても眼圧のコントロールができない場合は手術が必要になりますが、通常一日の眼圧の変動に対して数種類の目薬を使い分けて治療していきます。目薬の種類が多いと、それぞれの用途を忘れてしまいがちです。私は患者さんに長く治療を続けてもらえるように、入浴後に差す用、食前食後に差す用、などとそれぞれの目薬に動機づけをしてご説明しています。また、目薬の差し方も直接指導しています。うんと体を反って顎を上げると目薬が間違ったところへ落ちることは少ないですね。体を反れないお子さんやご高齢の方は、あおむけに寝て差すと良いかもしれません。

診療時に心がけていることをお聞かせください。

丹羽康雄院長、丹羽やす子副院長 丹羽眼科4

【康雄院長】来院されなくなって、経過を管理できなくなってしまうことが一番危険ですから、患者さんとの信頼関係を大事にしています。管理をおろそかにすると危険な病状もありますからね。コミュニケーションが取れなければ、どんな良い治療もうまくいきません。
【やす子副院長】患者さんが最も悩んでいることは何なのか、話しやすい雰囲気をつくりながら聞き取るようにしています。患者さんの不安を解消できるよう、現状や治療の流れについても丁寧な説明を心がけています。眼科の病名は一般の方にはなじみのないものが多く、病気そのものについてお話しすることも多いですね。最近はインターネットなどで誤った情報も流れていますので、適切な知識をお伝えできるよう努めています。

「患者の訴えに応じたい」。その気持ちが大きな原動力

インターネット予約や順番管理システムも導入されているのだとか。

丹羽康雄院長、丹羽やす子副院長 丹羽眼科5

【やす子副院長】検査・診査・説明をしていますとどうしても時間が長くなり、患者さんをお待たせすることが多くなるんです。その解決策の一つとして、順番管理システムを導入しています。受付時にお渡しする番号札が、院内に表示されている診察番号と離れている場合、外出などで待ち時間を有効活用していただけるシステムです。番号札には二次元バーコードが記載されており、スマートフォンで読み取りますと自分の順番まであと何人かがわかります。5番前までになったらクリニックにお戻りいただきます。ホームページからのインターネット予約と合わせ、ぜひご活用ください。

これから力を入れていきたい分野はありますか?

【やす子副院長】ここは地域のクリニックですから、何かに特化するというよりは、目の疾患に幅広く対応していくことが大切だと思っています。これまで患者さんの訴えに応えたいとの思いが原動力になり、勉強していくうちに眼科医療の知識と技術を身につけることができました。当院でできる治療には対応し、専門的な診察が必要な場合は速やかに紹介しています。私の夫が眼科で准教授を務める順天堂大学医学部附属順天堂医院をはじめ、勉強会で一緒になる松戸市内の先生方などにお願いしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

丹羽康雄院長、丹羽やす子副院長 丹羽眼科6

【康雄院長】私自身も緑内障を経験しており、患者さんの不安な気持ちもよくわかります。地域に密着した眼科クリニックとして、これからも優しさのある医療を提供していきたいですね。
【やす子副院長】父には「医師は人に感謝されるすてきな仕事だよ」と教えられました。実際に今、患者さんから喜びの声をいただく度にうれしい気持ちになりますし、父と同じ道を歩んで良かったと思っています。これからもかかりつけ医として地域医療により貢献していきたいですね。眼科の疾患も早期発見が大切ですので、40代以上の方は年に1度は定期検診を受けていただくことをお勧めします。特に強度の近眼の方は、以前より見えにくくなった際、疾患に気づきにくいので注意が必要です。気になる症状があればお気軽にご相談ください。

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