医療法人  山内クリニック

医療法人 山内クリニック

山内泰介院長

甲状腺疾患の症状・検査と治療方法
知っておきたい基礎知識

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保険診療

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喉仏の下で蝶が羽を広げた形の甲状腺。なじみがない人も多いかもしれないが、甲状腺から分泌されるホルモンは各器官の働きを活発にして、体温や心拍、新陳代謝を良くする重要な役割を持つ。甲状腺疾患はホルモンの過不足と形や大きさの異常の2つに分けられ、患者の多くは女性だ。しかし、典型的な症状がないため更年期障害や一般的な体調不良と判断され、病気に気付かず放置している人が多いのが現状だ。そこで、豊富な治療経験と日々の研究のもと、地域のクリニックでありながら大学病院レベルの診断・治療を行う「医療法人 山内クリニック」の山内泰介先生に、甲状腺疾患の検査や治療方法などの基礎知識を聞いた。(取材日2017年9月11日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

どんな症状のときに甲状腺疾患を疑う必要がありますか?

バセドウ病など甲状腺ホルモンが過剰に分泌される場合は、代謝を必要以上に高めるため、動悸、脈が早くなる、汗をかきやすい、手が震える、疲れやすいという症状が起こります。また、橋本病(慢性甲状腺炎)により甲状腺ホルモンが低下した場合は、疲れやすい、便秘、皮膚が乾燥しやすいなどの症状が出ます。どれも一般的な体調不良の症状に似ていますが、これらいくつかの症状が重なったときには甲状腺疾患を疑ったほうがいいでしょう。また、甲状腺の形状については、喉仏の2cm下を指で触ってみて、大きい、腫瘤が触れるといった場合には詳しい検査をすることをお勧めします。

どんな検査を行い、何を調べるのですか?

問診で自覚症状、病気の経緯、既往歴、家族の病歴、海藻類などヨウドを取りすぎていないかを確認、実際に甲状腺を触診し、しこりの大きさ、形の異常などを調べます。その後、血液検査、超音波検査、細胞診検査などを行います。血液検査では甲状腺ホルモン値、甲状腺自己抗体、甲状腺機能異常がもたらす肝機能の検査、コレステロール値を測定。超音波検査では、甲状腺の大きさ、しこりの有無、性状などを調べます。腫瘤が良性か悪性か区別がつきにくいときには、実際の細胞を採って顕微鏡で診る超音波ガイド下穿刺吸引細胞診検査を実施。最近は動脈硬化を調べる頸動脈超音波検査によって、その近くにある甲状腺に病気が見つかることもあります。

治療方法や通院期間も気になります。

甲状腺ホルモンが過剰分泌されるバセドウ病は抗甲状腺薬による治療を行い、薬を飲まなくてもホルモン値が正常になる寛解の状態をめざします。状態に応じて、手術や放射線ヨウド治療に移行する場合があります。ホルモンが低下することのある橋本病では、足りないホルモンを薬で補充します。バセドウ病の治療は、はじめに肝臓の働きや白血球の数などを調べ、安定していれば通院の間隔を開けて行われます。甲状腺ホルモンを補充する場合は1ヵ月に一度の受診から、安定すれば数ヵ月に一度、半年に一度と延ばしていきます。しこりは良性であれば経過観察をすることが多く、悪性であれば手術等を行います。

検診・治療START!ステップで紹介します

ますは問診と触診

まずは、問診票に記入後、自覚症状や、現病歴、既往症、家族が同じような病気にかかったことはないかなど詳細を確認。その後、実際に甲状腺やリンパ腺を触診し、甲状腺全体の大きさや形、硬さ、しこりの大きさや表面の凹凸などを確認。また、写真のように甲状腺に触れた状態で唾液を飲み込むことで、甲状腺の可動性をチェック。首回りの診察を行うため、ネックレスなどのアクセサリーは外して受診しよう。

初診当日に検査を実施

通常は血液検査と超音波検査が行われることが多く、甲状腺ホルモン値や甲状腺自己抗体、甲状腺の大きさ、しこりの有無などを検査。血液検査結果は特殊な場合を除き、1時間程度でわかる。大きさや形についてはその場で画像を見ながら説明が受けられるのでわかりやすい。

検査結果をもとに診断

血液検査と超音波検査の結果をもとにすぐに診断。検査の数値や画像のほか、模型や図を使って甲状腺の働きについても丁寧に説明を受けられる。必要に応じて、当日から内服加療を始めることも可能。また、しこりの良性・悪性の区別がつきにくい場合は、超音波ガイド下穿刺吸引細胞診検査を実施し、総合的に治療方針を決定していくという。

症状に合った方法で治療開始

甲状腺ホルモンが過剰分泌されるバセドウ病の場合はそれを抑制するための薬を、橋本病などによって甲状腺ホルモンが低下した場合は、ホルモンを補うための薬を処方される。腫瘤がある場合は、良性であれば治療の必要はなく病状の変化を診ることが多く、悪性の場合は大学病院や専門病院へ紹介を受ける。

治療の効果を見ながら薬の量や受診の間隔を見極め

バセドウ病に対する抗甲状腺薬はアレルギーなどにより体に合わない人もいるので、最初の2〜3ヵ月は2週間に一度検査を実施。その後通院間隔を1〜3ヵ月に開ける。ホルモンを補充する薬は少量から開始し少しずつ増量して、必要量を決定する。病気や症状にもよるが、数ヵ月に一度の受診で薬の必要量を決定。その後状態を診ながら、治療間隔を開けていく。

ドクターからのメッセージ

山内 泰介院長

甲状腺疾患の症状は一般的な体調不良の症状と似ているため、そのままやり過ごしたり放置されがちです。しかし、甲状腺に異常が起こると全身に影響が出るので、気になる症状があれば早めに専門の医療機関を受診することをお勧めします。形や大きさについては、日頃から甲状腺を触ってみることで異常がないかを意識することも大切です。グリグリしたものを感じたり硬いものに触れるようであれば、検査を受けたほうがよいでしょう。また、妊娠を希望される方は甲状腺ホルモン値が正常よりも少し高めの状態のほうが妊娠しやすいと言われています。必要に応じて専門の医師に相談し薬でホルモンを高い状態にしておくと良いと思います。

読者レポーターのメッセージ

山下 文香さん

これまでは甲状腺がどこにある器官で何をしているのかもわかりませんでした。今回、先生から甲状腺の機能についても教わり、体の中のとても重要な役割を担っていることがよくわかりました。普段感じている疲労感や不調とも関係している可能性があると知り、一気に親近感も湧きましたね。一つひとつ丁寧に説明を受けながら検査が進んでいくということで、リラックスして受診ができそうですし、その日のうちに検査結果がわかるのもうれしいですね。大学病院で行うような治療や検査が身近なクリニックで気軽に受けられるのもありがたいです。これからは甲状腺のことを少し意識しながら生活したいと思います。

記事更新日:2017/10/25
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