社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス 海老名総合病院

服部 智任病院長

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いざという時に救急車を受け入れてくれたり分娩が可能だったりする総合病院があれば、安心して暮らすことができる。「海老名総合病院」は1983年の開業以降、幅広い診療科目と充実した救急医療体制で地域住民を見守ってきた。特に高齢者に多い脳や心臓の疾患では治療までの時間が鍵だが、同院では常に受け入れ体制を整え、待機している。さらに、入院した患者が速やかに退院して社会復帰をめざすことができるよう、看護師や社会福祉士などがサポート。こうした努力の結果、2008年には地域医療支援病院の認可を受けた。「突っ走るタイプなんで」と笑いながら自己分析しつつも、質問に笑顔で丁寧に答える服部智任病院長に、同院の体制や組織づくりについて話を聞いた。
(取材日2016年2月23日)

開業以降、「救急は医療の原点」のDNAを引き継ぐ

―同院の診療科目は幅広いですね。

当院は1983年に開業しました。当時、大学の医局にいた私は非常勤の医師として当院に来たことがあったのですが、「駅を降りたら当院の建物が見えるから、それを目印に来ればいいよ」と言われたことを覚えています。そのくらい何もない、小さな町でした。診療科も外科と内科、整形外科などの少ない科でスタートしたと聞いています。でも次第に町の人口が増えて大きくなるに伴ってニーズが拡大し、救急や産婦人科、泌尿器科、眼科などが少しずつ加わりました。特に分娩を行っている総合病院が海老名市にはないので、当院の存在により安心していただけるのではないでしょうか。何かあったときに各診療科の専門医と連携できるのは、総合病院で分娩する強みだと思います。

―特長は、救急体制ですか?

創業者の出身大学が、早くから救急外来に力をいれていた日本医科大学ということもあり、救急を充実させたいというDNA(遺伝子)を受け継いできたのかもしれません。町に暮らす人の立場になっても、救急車を受け入れてくれる総合病院があると安心して暮らせますよね。特に強みとするのは脳と心臓の疾患への対応。高齢者に多い疾患ですし、時間との戦いが重要ですので、常に医師がスタンバイしています。また、2008年には地域医療支援病院の認可を受けました。さらに、1年に7000台弱の救急車を受け入れてきた救命救急センターの実績が県から評価され、2017年には県指定の救命救急センターを開設する予定です。今後も、高度で難しいケースに確実に対応できるよう、医師や看護師などを新たに採用したり施設面を整えたりしています。

―救急医療で大事なことは何ですか?

救急部の医師と各診療科の医師の意識がずれないことです。スポーツで、「守り」のポジションをする人にも、得意な守りと不得意な守りがあると思いますが、医師も同じで、それぞれに得意な分野があるのです。仲間の得意なことを知っておくことが意識のずれを生じさせないためには重要です。例えば、救急部の医師が「担当診療科の医師がいるから大丈夫だろう」と患者を受け入れたものの、実は担当診療科の医師はその分野が得意ではなかったなんていうこともあります。医師の得意・不得意を知っていれば、初めから速やかに他院の得意とする先生にお願いすることができたかもしれません。こうした事態を防ぐために、常に医師同士が話をできるようなしかけや環境をつくっています。



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